木下けい子先生の「17生徒」ネタバレ感想です。

作家買いしている木下けい子先生の新刊BL漫画は、生徒と教師の純粋ゆえにヒリヒリ痛くて切ないお話です。

まだまだ10代の未熟な高校生と大人の縛りの中で生きる教師の関係が変わっていくのか変わらずにそのままなのか。

高校生の恋は卒業という区切りがあり教師には卒業がありません。自分を見てはくれない人への初恋は実るのでしょうか。

それでは以下「17生徒」の感想です。

17生徒 木下けい子 電子書籍




17生徒 ネタバレ感想


イケメン高校生×高校教師


校則違反になることを知りながら飲食店でバイトをしている有岡(攻)は、顔と要領と愛想が良くて友達もいる高校生活をそれなりにこなす高校3年生。

受験勉強もこれといって身が入らないまま適当に生きてきた有岡でしたが、ある日バイト先でのトラブルを、見知らぬ青年に助けられます。

実はこの青年は有岡の高校の地学教師の三島(受)でした。バイトのことを咎められることもなく見逃してくれた三島のことを、何かと気にするようになる有岡。

授業では関わりのない三島の姿を校内で見かけては目で追い、ひとりで食事をする三島にまとわりついて一緒に食事をしてみたり、用事もないのに準備室に押しかけてみたり。

有岡はどうしてこんなに三島のことが気になるのか分からないまま、関わりを持ちたくて折に触れてちょっかいを出すようになっていきます。

器用貧乏そうな有岡


ある日、有岡は準備室で居眠りをしていた三島に思わずキスをしてしまいます。

この気持ちは恋なんじゃないかと三島に直接気持ちをぶつけるも、思春期によくある気の迷いのようなものだと流されてしまった有岡。

三島に相手にしてもらえず苦しい思いを抱えて過ごす有岡は、どこかふらふらと危なげで、学校の友達も有岡の変化をうすうす感じとっているようです。

有岡はいわゆる器用貧乏なタイプなのでしょうね。

何不自由なく今まで適当に生きてきて、初めて感じる恋愛感情にもどかしく戸惑いながらも、大人の三島に振り向いてもらいたくて必死です。

片思いの友達がいる三島先生


三島のほうは、知らない生徒に懐かれて困惑しながらも嬉しいような複雑な心境でいました。

キスの話を聞いても大人としての態度を崩さなかった三島には、実は高校の頃からずっと片思いをしているノンケの友人(津田)がいます。

三島と津田の2ショットを幾度か目にした有岡は、こみあげてくる嫉妬や疑問が混在した激情をコントロールするのに内心疲れていたのかもしれません。

冗談で終わらせるなんてずるいと待ち伏せして三島の家に上げてもらった有岡は、勢いと衝動のままに三島を押し倒し泣きながら無理やり抱いてしまいました。

有岡と三島の埋められない溝


最後はあきらめたようにされるがままで、終わった後は冷たく突き放す態度を崩さなかった三島。

三島が有岡を蹴り飛ばしてでも逃げなかったのは、昔の自分と重なって見えて同情したからでした。

津田に片思いしている自分の姿と、手に入らないものに対して涙する有岡の姿が重なって見えて哀れに思ったのでしょう。

三島が最後に抵抗しなかったのは、少しでも自分の気持ちを受け入れてくれたからだと都合のいいように考えようとする有岡。

しかしこれはあまりにも身勝手な解釈です。気持ちの通じないままの一方的な行為はただの暴力でしかありません。

最低なことをした自分を正当化しようとするのは、有岡がまだ未熟な子どもであることの証拠でもあります。

その点でも、三島は大人であり有岡は子どもであるという、現段階では埋められない2人の間の溝をじわじわと感じさせられました。

高校生の教師への初恋の結末は


高校生の淡い恋なんて卒業してしまえばあっという間に外の世界の楽しいことに紛れてしまうと考えるのは、誰もが経験してきたことでもあるからでしょう。

しかし有岡の初恋はそうそう簡単に終わりを迎えるというわけではなさそうです。ここからが、有岡の三島への向き合い方が問われてくるはずです。

教師への淡く一方的な初恋のままなのか、それとも三島にとって意味のある相手となるまでに成長できるのか。

進路のこともチラホラ出てきました。

有岡は三島の影響もあって天体に興味を持ち始めたようですが、もしかするとそれが進路選択のきっかけになるのかもしれません。

なんにせよ有岡が三島と肩を並べることができるまでに成長しない限り、三島との関係は進められません。続きがとっても気になります。

17生徒の感想まとめ


胸がつぶれそうなくらいに三島のことを好きになった有岡が、あきらめられずに三島を泣かせた人のことを聞き出そうとしたところでこの1巻は終わっています。

続きが非常に気になりますね。。。CRAFTで連載が続いているのでコミックスになるのが今から待ち遠しいです。

有岡のほうは、いつも一緒に行動している性格のよさそうなあの友達がフォローをしてくれそうな感じでしょうか。

これまでも有岡を何気に気遣ったり、三島先生の情報を教えてあげたりと、さりげなく良いアシストをしてくれていました。

有岡は愛想や調子がいいだけの男ではなく、人気があるにはやはりそれなりの理由があるのでしょう。

また、三島先生の片思いの相手の津田も、本当は三島の気持ちを薄々は分かっているのではないかという気もしていたり。

卒業という一区切りまでなのか、あるいはその後まで描かれるかは分かりませんが、このまま丁寧に急がず、ひとつひとつお互いの心境の変化やその揺れをじっくり描いていってほしいなと思いました。

高校生の行き場のないもどかしい片想いと大人の長い片思い。それぞれが痛々しくて美しくて哀しくてじんわりと胸を打ちました。

祈るような気持ちで有岡と三島の選ぶ道を見守りたいです。早めに続編が出ますように。

木下けい子先生のBLコミックス


ろくでなしと俺

ろくでなしと俺

ろくでなしと俺



同級生棲活

同級生棲活

同級生棲活



幾千の夜 第一夜

幾千の夜 第一夜

幾千の夜 第一夜



木下けい子先生のBL漫画一覧

木下けい子先生のBLコミックスはその他各電子書籍サイトでも発売されています。ご利用の状況に合わせてどうぞ。