BL漫画「スーパーラヴァーズ」32話の感想です。コミックス11巻の内容で最新話のネタバレになりますのでお気をつけください。

17歳の記憶となり零ともキスした後にいっそうぎくしゃくしはじめたハル。諸悪の根源である朝倉嬢とも再会して全力で逃げてほしいのにそうはいかなかった31話。

零もときどき辛そうでひっそりと泣いたりして胸が苦しかったですね…。息苦しい雰囲気の中、郁芳のナイスフォローでしばくら零とハルは夜は離れることになります。

前回の感想はこちら。

SUPER LOVERS(スーパーラヴァーズ)31話 ネタバレ感想

それでは以下あべ美幸先生の「SUPER LOVERS(スーパーラバーズ)」32話の感想です。ネタバレ注意です。

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SUPER LOVERS(スーパーラヴァーズ)32話感想 ネタバレあり


無意識に隣りを探っているハル


あの日自分を両親が迎えに来なかったら?自分がカナダへ行ったりしなかったら?せめてもう少し早く帰国していたら?

あの夏、俺が零と出会わなかったら?

ハルの切ないモノローグから始まった32話。

ハルが心のどこかで両親の死を自分のせいだと責めていて、そのために零と出会ったことを肯定しきれないという葛藤の現れでしょうか。

零と過ごして満たされて幸せを感じていても、一瞬で大切なものを失ってしまった過去を今どう捉えていいのか分からず迷っているのかもしれません。

25歳までの8年間のことを何一つ覚えていないのに朝起きると無意識に片手がベッドの隣を探している17歳のハル。

気づけば誰かを探しているのに誰なのか分からないという歯がゆさをハルは感じているのでしょう。記憶の片隅にはいつも「物足りなさ」があって離れない。

ハルもまた辛い状況には変わりありません。

癒しタヌキはじめました


カフェのマスコット犬にすることになったタヌキ。ハルと零の恒例いちゃいちゃが見られない今唯一の癒しですね。

零が郁芳の家で夜を過ごすことになって以来、ハルは姿の見えない零のことを気にするそぶりを見せたりと落ち着かずにソワソワ。

会えばロクに話しかけもしないくせに姿が見えないだけでグダグダなハルに、亜樹はあきれ気味です。

そこへやってきたのは夏生。なんだかんだと文句を言いながらもカフェを手伝ったりと協力してくれます。

零と仲が良かったのかと聞くと「ハルと似た顔なんだから仲がいいに決まってる」と当然のように答える夏生にムッとするハル。

ちょうど帰ってきた零と親しげに話す夏生との2ショットを見ると、言葉少なに休憩と称して店を離れようとしました。

コイツが本当に嫌いだ


清華さんに朝倉嬢のことを訪ねるハル。もちろん朝倉嬢のことは知らない清華さんですが、何かを思い出したのかとハルに聞き返しました。

ハルは、毎日会いたい誰かがいるのにそれが誰だか分からずにモヤモヤしているとボヤきます。その名前も顔も判らない相手への触れたい声が聴きたいという気持ちは気のせいではありません。

ハルが凹んでいると零が声をかけてきました。この間酷いことを言ったばかりなのに、普通に話しかけてくる零を不気味に感じるハル。

基本無表情で愛想のない零にまたもケンカ腰のハルですが、零も言われっぱなしではありません。ハルに子供だと言われて「子供なのはお前も同じだ」と返しました。

「亜樹も蒔麻も親を亡くして寂しいと言わないからお前も言えないんだ。だからって俺にあたるな!」

本当は寂しくてひとりでいたくないハルの気持ちを見透かしたように大きな声をあげる零。図星を指されたハルは改めて零を嫌いだと認識します。

これ以上お互いに傷つけあわないでとハラハラしてしまいますね。そのためにも郁芳の機転で一時的に零がハルから離れたわけで、不毛なケンカは何の解決にもなりません。

どうして俺はこの手を拒めないんだ?


また零が傷ついて終わりかなと思ったら、そうではありませんでした。

俺の気持ちなんて判るわけない、と突き放そうとするハルに零は物理的に距離を詰めてまっすぐに見つめます。

零は大事なものを失くしたことがないからハルの気持ちは分かりません。でも想像くらいはできます。

「俺はお前が大事なんだ。失くしたらと想像するだけでも死ぬほど辛い。好きなんだ」

両手を伸ばしてハルの頭を抱きしめる零。抱きしめかえすこともできないし突き放すこともできないままハルはぼんやりと思いました。

どうして俺はこの手を拒めないんだ?

どんなに酷いことを言われても諦めずにそばにいようとする零の誠実さや健気な言動にほろり。

ハルだって口では暴言を吐いたりするものの、いつの間にか零の姿を探していたりと気になっているので、なにかきっかけがあれば思い出しそうです。

少しは期待していたけれど


零の代わりに今はタヌキを寝室に入れて一緒に寝ているハルは、ふと朝倉嬢の「私たちは似ていて家族が一番大事」という言葉を思い出しました。

17歳でも25歳でもない「俺」を知っていそうな朝倉嬢と連絡をとるハル。零たちにはデートと称して会おうとします。

カウンセラーの森先生のナイスな助言もあり、こっそりあとをつける零は、朝倉嬢とカフェでお茶するハルの姿を見て、ハルが普通に女性と恋ができることにショックを受けてしまいます。

17歳のハルに自分は何を期待していたのか。

もしかすると17歳のハルも、少しは自分を見てくれるのではないかという期待が、ハルの女性との2ショットを見てもろくも崩れ去ったのでしょう。

零はデートののぞき見をやめて岐路に着きました。

郁芳がいてくれて良かった


郁芳家に泊まるようになって1週間。元気で明るい郁芳と零は、スイカを食べながら話します。郁芳がいい子すぎて好感度はうなぎのぼりです。ほんといい子だ。

ハルは自分が弟たちを大事にしていると思っているけれど、自分が弟たちに大事にされているとは思っていません。

妙に鋭い観察眼でハルを分析する郁芳は、思いきって零に気持ちを打ちあけます。

もしハルの記憶が戻らなくてもハルがレンの兄である事実は変わりないこと。亜樹や蒔麻や夏生もいること。そして…

俺もレンレンのお兄ちゃんになれます!

こんなふうに言ってくれる人が零のそばに今いてくれて良かった。赤面しながら思いきって言った郁芳に拍手を送りたいです。

こういうことを言ってもらえるということは、これまでの零の人となりがあって良好な人間関係を築いてきたからこそですよね。零も郁芳もとてもいい子たちです。

まあ零の返事が「いらない」とクールで郁芳がその後号泣しているのはご愛嬌ということで。

朝倉嬢は「やばい」


朝倉嬢とカフェで会ったハルは、話すうちに朝倉嬢がなんとなく「やばい」ということに勘付いた模様です。

聞きたい声も会いたい顔もこの女じゃない。思い浮かべるのは大嫌いなはずの零の生意気な零の顔だけ。ハルが考えることは零のことばかりなのでした。

朝倉嬢には持病の母親と高校生の妹がいます。頼られるという意味では長男のハルと同じ。

「お互いにしなくてもいい苦労をしているし、いつも損な役回りばかり」自分語りをはじめる朝倉嬢をさえぎるようにハルはお茶している途中で帰ってしまいました。

17歳のハルにしては懸命な判断ですが、スマホの使い方を教えてあげると言われて簡単に朝倉嬢に渡してしまったのはとても危険な香りがプンプンします。

その後も朝倉嬢から着信があるようでちょっと困り顔だったり、着信拒否設定を亜樹たちに聞いたりと波乱の予感。。。

ただの弟ではいたくない


ある日、豪雨のため実家のビニールハウスを守るべく帰省する郁芳。零は郁芳のアパートで留守番ということになりました。

もう2週間も郁芳の家にいるのがおもしろくないハルは、郁芳の家の留守番なんて必要ないから呼び戻せばいいと不機嫌そうです。

結局ハルは豪雨の中、零のことが気になって郁芳のアパートに向かいました。このアパートは昔零とハルが暮らしていた場所。

何か思い出したのかと期待した零ですが、そうではないことにそっとため息をついてしまいます。目ざとく見ていたハルはカチンときて、またも八つ当たりのように大きな声を出してしまいました。

今の生活に合わせるので精一杯のハル。いちいち記憶のつじつま合わせなんてしている余裕はありません。

25歳でしなかったのに17歳で!?


初めて日本に来た時にハルが住んでいて、零と一緒に暮らすことになったので荷物がどんどん増えていったのが嬉しかった零。

しかしハルには零が「弟」であることを利用しているようでやり方が汚いと非難。弟には甘い自分のことだから、弟になれば拒絶しないと思っていたのかと零を責めます。

ただの弟ならそばにいるのを許すけど好意を押し付けられるのは迷惑だと言うハル。

零としてはただの弟でいたいわけではなく、たとえハルが自分の手を離しても絶対こちらからは離さないつもりでいました。

零の強固な態度にハルはふっきったのか、適当な相手を探していたから身体だけの関係を結ぼうとします。

お前は俺としたいのしたくないの?どっち?

「…したい」これまで望んでも手に入らなかったキスとお触り以上の関係。はからずして嵐の夜に17歳同士で致してしまうの!?

ここへきての急展開にドキドキ。最後までするのは記憶が戻ってからまたじっくりと…になるでしょうが、ここ数回は切なくて辛い展開が続いてイチャイチャ成分が足りなかったからちょっとくらいはいいぞもっとやれ。

自分が自惚れていたと自覚しただけだ


25歳のエッチには慎重で我慢強いハルと違って17歳のハルは積極的で、零の匂いが好きかもと甘いトークで盛り上げます。

しかし25歳の自分とどこまでやったのかを聞いて、まさかの「指だけ」と知り一瞬ドン引き。とはいえすぐに立ち直って「25歳の自分が大事にしてきた者なんてブッ壊してやる」とやる気満々です。

指だけでイッてしまった零に、才能があるから清華さんにその手の男を紹介してもらうかと残酷なことをさらりと告げました。

感度がいいからハルが相手じゃなくても楽しめるだろうと軽い気持ちで言うハルに、零は愕然として自然と涙が零れ落ちます。

「自分が自惚れていたと自覚しただけだ」泣きながら服を着て、ハルを部屋に置いたまま素足で豪雨の中飛び出していく零。

泣かれたのも逃げられたのも大嫌いだと言われたことも死ぬほど辛くて心臓が痛くなるハルは、自分の気持ちが分からずに混乱している状況のまま零の背中を探して嵐の中を走り出しました。

ハルの記憶が戻った?っぽい


裸足で涙目の零を見たハルは、零に泣かれて怒られて初めて、自分が亜樹や蒔麻には見せない顔を零には見せていたことに気づきます。

ハルもハルでいっぱいいっぱいだった。全部零の前では隠せる余裕がなかったのでしょう。零だから見せられたということもあるのかもしれません。

やっと気持ちが少し近づいたかに見えたところで、また!朝倉嬢が現れます。逃げてえええ!

着信にも出なかったハル。いつも零が邪魔で電話に出る余裕もないと朝倉嬢は考えたようです。

「いつもその子が邪魔よね。だから私が消してあげる。」典型的なメンヘラキャラのままに、手にしたカッターを零に向かって振り下ろそうとする朝倉嬢!

しかしギリギリのところでハルがカッターを握りしめて奪い、手は血だらけになるも無事。そして朝倉嬢にはっきりと口を開きます。

前にも言いましたよね?二度と俺と弟達の前には現れるなって。

ん?「前にも」ってことはもしや記憶が戻った?

テキパキと警察に連絡をして事後処理をするハルに零は驚きながら「記憶が戻ったのか?」と全読者を代弁してくれました。

「何か戻ったみたい?」疑問符付きですがハルが認めたところで32話はおしまい。

33話に続く。

スーパーラバーズ32話 感想まとめ


何か絶対にやるよねやるよねやっぱりやったよーひいいい!という朝倉嬢をきっかけにハルの記憶が戻りました。

今回はさすがに警察が介入するし朝倉嬢との関わりは今後はなくなると信じたいですね。朝倉嬢も病的なものを感じるし専門家に診てもらったほうがいいんじゃないかな。

零とハルがぶつかってはどちらも辛い思いをして読者も切ない思いをするという苦しい展開続きでしたが、ようやくまたいつものイチャイチャ甘々に戻ってくれることでしょう。

散々酷いことを言った反動から(?)ハルがいっそう零といちゃついてくれることを切に願います。ベタベタの幸せ激甘ラブ成分が今の2人には絶対必要です。読者にも。

記憶も戻ったのでハルの心の奥底に眠る葛藤や心の闇についてはまたしばらく横に置くという感じになるかな。

なぜ失った記憶が8年前なのかとか気になる部分はありますが、何はともあれ記憶が戻ったのはホッと一安心です。

甘さが足りないかと思いきや今回は、17歳のハルと零が17歳同士であわやエッチにという美味しいシチュエーションもありました。これはこれで良かったw

また、郁芳の株が爆上がりした31話&32話でした。ほんと明るくてかわいくて楽しくていい子です。

アニメが終わって寂しさを感じていましたが、辞書のように分厚いエメラルド春の号はスパラヴァ2本立てで読み応えがあって大満足でした。

次回は8月下旬発売のエメラルド夏の号です。

それではまた「SUPER LOVERS」33話の感想でお会いしましょう。





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