「世界はそんなに悪くない」の感想です。

S井ミツル先生の2冊目のコミックスです。初コミックスの「無自覚ラブファクター」が好みだったので楽しみにしていました。

ゲイビに出てくる男優に憧れるDT大学生が、実際に本人に出会って恋に堕ちるという明るくてかわいいくエロいお話です。

S井ミツル先生の絵柄はシンプルで見やすくデフォルメ絵も可愛らしくてほのぼの。

表紙の股間が一瞬だけアレに見えて思わず2度見してしまったことをここに告白しておきます。

それでは以下「世界はそんなに悪くない」ネタバレ感想です。

世界はそんなに悪くない S井ミツル 電子書籍



世界はそんなに悪くない 感想 ネタバレあり


ゲイビ売り専男優×DTピュア大学生


物心ついたころには男が好きだった青木(受)は、大学生になった今も自分の性癖を誰にも言えずに鬱々と過ごしていました。

大学の友達に合コンに誘われても断るしかなく、家でお気に入りのゲイビを見ては自分を慰める日々。

エロティックなゲイビ男優の乱れる姿に興奮するも、やはり本物の人肌に触れてみたい。青木は誰かと付き合ったこともないため、夜中の銭湯に行って相手を探してみようとします。

するとそこへまさかのあのゲイビ男優の後藤(攻)が現れプチパニックになる青木。

一生分の勇気を振り絞って声をかけた青木は「大ファンです」と言おうとして、お風呂でつるっと滑って転んで頭を打つという銭湯のお約束を華麗にこなしました。

後藤はそんな青木の新鮮な言動がツボに入って気に入ります。そのままその場でエッチになだれ込み、初めての青木はあえなく失神。

細かいことはまったく気にしないポジティブな後藤の能天気っぷりが、青木のウジウジおたおたした性格とあまりに正反対でおもしろいです。

天然で素直な青木の言動がDT大爆発で楽しくて、後藤は後藤で「大ファン」を「大ファック」と聞き間違えるとか1話目から笑ってしまいました。

俺たち付きあわない?


後藤は普段は売り専をやっていて、大学生の青木にとっては未知なる大人の世界の人。憧れの男優と連絡先を交換しても、何をどう対応したらいいのか分からずなかなか会おうとしません。

そんな青木に後藤は痺れを切らせて風邪を引いたふりで呼び出しました。絶対に嘘だと分かりそうなわざとらしい咳にも騙される青木が単純明快すぎて逆に清々しいです。

あまりにもかわいくて初心で素直で泣いたり笑ったり慌てたり照れたりとコロコロ変わる青木の表情を見た後藤は、さらっと青木に告げました。

「俺たち付きあわない?」

か、軽っ!軽いけどついOKしてしまう青木も大丈夫なのかな!?流されやすい青木が銭湯で出会ったのが後藤で良かったです。

後藤はゲイビや仕事では受けなのですが、青木とするときは基本は攻め。一度青木が攻めようとして失敗に終わってしまいます。

後藤自身はどちらでもいいというスタンスでフリーダムなので、リバ要素が全く受け付けない人は要注意ですね。

泣きながらキレる青木


ライトにお付き合いがスタートして混乱する青木は、もしかすると一生縁がなかったかもしれないのに恋人ができたという事実が嬉しくて舞い上がります。

当たり前のように一緒にご飯を食べたりデートの予定を立てたりと楽しい時間を共に過ごすうち、青木は後藤が仕事でいろんな人とヤッているという事実に少しずつ暗い気持ちになっていきます。

仕事だから仕方がないと頭で分かってはいるものの、自分の中で無くなってくれない独占欲や嫉妬心や薄暗い感情。

ある時我慢ができなくなって泣きながらキレるという新たな芸当で感情を爆発させた青木を、後藤は優しく抱きしめました。

青木と付き合うようになって初めて他人を「気持ちよくしてあげたい」と思うようになった後藤。仮病を使ってでも会いたくなったり、自分から連絡先を聞いたり、自分から付き合おうと言ったのも青木が初めて。

軽いノリで始めたお付き合いでしたが、とっくにお互いを好きになっていた2人。結局後藤は売り専をやめることで青木の不安は解決しました。

友達に紹介したい


仕事をやめた後藤は、これまでお相手をしたけれど名前も覚えていない客にストーカーされ路地裏に連れ込まれてしまいます。

待ち合わせに来ない後藤を心配した青木は、付近を捜索して現場にたどり着きストーカー男を鉄パイプで強打!

この時の青木の目がやばかった。決める時には男らしく決めるんですね。後藤を守ろうとした青木は、いつもおたおたしてばかりのDTではありませんでした。

いつも泣きながらキレたり後藤にアンアン言わされている人とは思えぬかっこよさです。

お清めエッチの後「友達に紹介したい」と真っ赤になって言う青木と、幸せそうにいちゃつく後藤が甘々でご馳走様でした。

マイペースで甘い2人にパワーをもらえて、まさに「世界はそんなに悪くない」ものなのかもしれないなと前向きな気持ちを運んできてくれた1冊です。

まとめ


ゲイビ男優とかなかなかハードな設定だなと思いながら読みはじめましたが、いい意味で頭がゆるめのレッツポジティブな後藤の性格が功を奏して明るい仕上がりになっていました。

ウジウジするも心優しきDT青木のくるくる変わる表情もかわいかったりおもしろかったりと、2人のキャラのおかげで最後まで飽きずに楽しめます。

後藤はバーテンに転職してうまくいているようで良かった。売り専時代に使い込まずに貯金をしていたのは偉かったですね。

末永いお付き合いになることを後藤がほのめかしているし、何年後かには青木が攻めに転ずるリバもありうるのかなと思いました。

何があっても深刻にならず常に明るくポップなノリで進むので、重めのお話に疲れた人や、楽しくてライトなお話を求めている人におすすめです。

S井ミツル先生の3冊目のコミックスも楽しみにしています。

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