ギヴン21話のネタバレ感想です。雑誌最新話で4巻の感想なのでネタバレにお気をつけください。

雨月と喧嘩をして家出してきた秋彦から連絡を受け、自分の部屋へ通した春樹。ささいなことから言い争いになって、春樹は秋彦に押し倒されてしまいます。

春樹の秘めたる気持ちに気づいていた秋彦。春樹もそんな秋彦を拒み切れずとうとう身体を重ねてしまいました。ひとり自宅を出ていく春樹は泣きながらタケちゃんの家へと向かい髪を切って…というところまでが前回20話でした。

ギヴン4巻20話 ネタバレ感想

願掛けをしていたはずの長い髪をばっさり切った春樹の胸中やいかに。そしてクズ男・秋彦は。それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」21話の感想です。ネタバレ注意です。

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ギヴン4巻21話 感想 ネタバレあり


バンドのスキャンダルは速攻で広まる


2年分の未練は30分で床に散らばってゴミになり俺の首筋は裸になった。お前を忘れる1日目が今から始まる。

こんな扉絵の煽り文句だったら、とうとう春樹が秋彦をあきらめて気持ちに区切りをつけて新しい1歩を踏み出し始めるのねと思いますよね。ところが違った。違いました。思わぬ方向へとお話は進みます。

冒頭、スタジオ練習でさっそく春樹が髪を切ったことをつっこむ真冬と立夏。「暑くて切っちゃった」と軽く言う春樹は無難な回答です。と同時に秋彦の頬の傷にも気づいた立夏。

「梶さん顔面どうしたんスか」

「ちょっと暑かったから」

すっとぼける秋彦に速攻で突っ込む立夏は「また女でやらかしたんじゃ」と心配しています。またって問題児かwあっ問題児だった。

バンドのスキャンダルって広まるのスグですよ。

大人組2人がドキッとするようなことを口にする立夏ですが、それそのまんまあなたたちにもブーメランなんじゃ…。っていうかこれって何かのフラグなのでしょうか。今後立夏と真冬のことか秋彦と雨月のことかが噂になったりするということなのかな。なんだか不穏ですね。

昨日タケちゃんに髪を切ってもらい自分の家に帰った春樹は、まだ家にいた秋彦に驚き冷たく告げました。

「悪いけどご覧のとおりお前にフラれて疲れてるし帰ってくんない?」

顔をそむける春樹の腕を掴もうと手を伸ばす秋彦。その手を思いきり撥ねのけた春樹は本気で怒っていました。あんなことがあったのだから至極当然のことです。

「あのさ、普通に怒ってるから。謝られるほうがムカツクつってんの。だからいったん帰って。ほんとお互いのために」

「……帰るところがない」

伏し目がちに小さくつぶやく秋彦はどこか頼りなげで、いつもの秋彦とは少し違って見えました。

今本当に他に行くところがなくて途方に暮れている秋彦。数日あちこち泊めてもらってたけれど、もうしんどいからしばらく置いてほしいと途切れ途切れに春樹に頼みます。

「やだよ!」すかさず拒否する春樹ですが「家事もするし床で寝るから」と秋彦は食い下がりました。

「絶対もう何もしない。昨日限界で甘えたことした。悪い」

助けてくれ。

心細げにうつむく秋彦は本当に参っている様子で、春樹は何も言えなくなってしまいます。半分呆れて半分同情したという感じでしょうか。心優しい春樹は行き場を失った秋彦を放り出すことはできませんでした。

「お前がバンドメンバーじゃなきゃ捨ててる」

お前じゃダメだ、みたいなことを言ってバッサリ振っておいて今さらすがるように「助けて」なんてムシがよすぎる。都合よく、いいように利用されているだけ。

そんな秋彦を拒み切れない自分をみじめに思う春樹は、ベース音も酷いもので絶不調でした。



如実に機嫌が音に反映する春樹


真冬も立夏も春樹の音がいつもと違ってまったく合わないことにすぐに気づきます。秋彦はズレてるというほど強烈に合っていないわけではないけれど、どうにもこうにも「気持ち悪い」という感覚がぬぐえません。

全員が違和感を感じる中で王様の立夏が演奏をストップさせてズバッと切り込んできました。

「春樹さん、なんで機嫌悪いんスか」

内心うわああああと動揺する秋彦を尻目に春樹はあっさりと謝ります。

「ごめん」

「そうやってシャットダウンすんのやめて下さいよ」

笑顔でごまかそうとする春樹に食い下がる立夏。立夏としては春樹のことが心配で何かできるなら…とお兄さんを気遣ってのことなのでしょう。

とはいえまさか今ここにいるお兄さん組2人が昨夜当事者として色恋沙汰でモメたなどとは夢にも思っていないはずです。慌ててフォローしようと声をかける秋彦を遮るように、春樹は3人に向かって改めて謝罪しました。

「今日ちょっと調子悪くて。でも大丈夫だから」

次の練習の予定も組まず先に帰る春樹の後を、秋彦は急いで追いかけます。なんだか様子がおかしい秋彦&春樹を見てぽかんとする立夏&真冬。まだ何も気づいていない高校生組の2人はもうしばらく平和なままでいてほしいものです。

春樹は気持ちが如実に音に出るタイプのバンドマンです。全然音を合わせられず、自分以外の3人が皆キラキラして見える春樹。

立夏にはギターセンスとずば抜けた発想があり、真冬には圧倒的な声があります。秋彦は当たり前のように何でもできる。考え始めると春樹は余計に苛立ってきました。追いかけてきた秋彦の声も素通りしています。

(音楽も音楽以外も俺ばっかり必死でださい。つらい。みじめだ。消えたい…)

バンドも恋愛もうまくいかない。負の感情に囚われ、追って肩を掴んだ秋彦に向かって八つ当たりのように声を荒げる春樹。

「俺って必要なくない?他の連中みたいに天才でもないし、今日だって全然音が合わなかった!」

「は?そりゃお前が下向いてるからだろ。前向かなくてもせめて俺の方をちゃんと見ろ」

秋彦は困惑した面持ちで続けます。

「バンドはソロアーティストと違うだろ。お前が必要だって、俺けっこうずっと言ってるよな?」

4人全員天才じゃバンドはできねえよ。

当然のことのように春樹に告げる秋彦は、今さらまた何を言ってるんだという雰囲気で少し呆れ気味でした。全員が天才だったらバンドはきっと崩壊してしまいます。誰かが天才を支えないといけません。

これまでも秋彦にたびたび「必要だ」と言われてきた春樹。不思議なことに秋彦にこうやって面と向かって言われることで、気持ちがすーっと落ち着いていくのを感じていました。

秋彦と春樹の奇妙な同居生活


秋彦によってどん底に突き落とされたはずなのに、その秋彦によって苦しかったところから引っ張りあげられた春樹。そこからなんとなく、春樹の怒りは矛先を失ってしまいました。

そうして秋彦と春樹の奇妙な同居生活が始まります。ベッドルームは春樹、リビングルームは秋彦という陣地を決め、寝る部屋はそれぞれ別々。楽器の練習などで一人になりたくなったら寝室に籠るという感じで同居のルールが決まりました。

春樹がベースを練習しているとき、秋彦は週刊少年ジャ○プをドラムに見立てて練習をしています。秋彦は思った以上に騒がしい男で、夜はドラム昼はヴァイオリンをミュートで練習していました。

ヴァイオリンというのがまた切ないですね。自分のためというよりは雨月のためなのでしょう。プロとして活躍する雨月の練習相手になってあげていたのですから。それを知らない春樹もまた切ないです。

食事に関しては、朝昼はバラバラでも夜だけは秋彦が「ヒモ力」を発揮して頑張って男メシをふるまってくれていました。時間がバラけてもちゃんと作り置きしておいてくれるのがいいですね。

結局あんまり嫌いになれないなんて


春樹が立て直したことでバンドでのベース音もぐっとよくなります。「最近ベースとドラム息が合ってますね。何かあったんですか?」真冬の何気ない言葉に慌てて否定する春樹。

「友達として行く当てのない秋彦を置いている」それ以上でもそれ以下でもありませんが、なんとなく同居していることは真冬たちには伏せたままでいました。

カモフラージュのために解散後の時間をずらして帰ったり、逆に開き直って秋彦のバイクに乗せてもらって一緒に帰ったり。2人での同居生活は案外心地よく問題なく過ぎていきます。

同居していて春樹が気付いたのは、思った以上に秋彦が音楽に1日の時間を費やしているということ。当然のように何でもできると思っていた秋彦は実は努力の人なのでした。

(俺は秋彦のことを全然見てなかったんだな)

一心に音楽に向き合う秋彦の姿を間近で見て春樹は思います。

ずるいなあ。結局あんまり嫌いになれないなんて。

同居することで昔よりも冷静に秋彦を見つめることができるようになりつつある春樹の姿。この同居が秋彦と春樹と雨月にどのような関係の変化をもたらすのでしょうか。22話につづく。

ギヴン21話 感想まとめ


春樹ファンの人息してますか?私は昔から秋彦&雨月がくっつくと思っている派なのですが、春樹の幸せを祈る会会長としてはこのところの展開はかなりしんどかったです。

前回20話で秋彦に決定的に冷たい言葉を投げつけられ、ひとりで切なく涙して髪を切った春樹。これを機に秋彦への想いを吹っ切って新しい春樹へと変化していくのかとちょっと期待しましたがやはりそう簡単にはいきませんでした。

優しさから物理的に距離を置くことすらできなくて、結局2人で同居生活とか想像の斜め上の展開です。春樹がいい奴すぎて泣きたくなってきました。秋彦のクズっぷりにはもう閉口するしかありません。

ただ、秋彦に春樹が救われる瞬間を見せられると、こういう男だから春樹も2年間ずっとあきらめきれなかったんだろうなとこちらもなんだか胸中複雑です。

「嫌いになりきれない」という春樹の言葉の通り、春樹は恐らくこの先も秋彦のことを完全には嫌いになれないまま、自分の想いが自然と昇華されるのを待つしかないでしょう。

そもそも嫌いになってしまったらバンドメンバーとしてもやっていけないでしょうから、ある意味首の皮一枚繋がったと考えて良いのかもしれません。

ところで春樹と雨月ががっつり絡むことは今後あるのかな。雨月は一番最初のライブでお客さんとして来ていたのでお互い顔くらいは知っていますよね。

春樹との同居生活を知った雨月の反応はいかに。喧嘩してもどうせ行くところもなくすぐに帰ってくるだろうくらいに思っていて、実際今までそうだったであろう秋彦。

今回の長い家出を、戻ってこない秋彦を、雨月は決定的な決別だと感じて愕然としていたりするのでしょうか。相変わらず飄々としたまま新しいボーイフレンドとふらふら遊んでいるのかな。

もうちょっと春樹との同居が続いても読者としてはちょっと楽しそうかなと思いますが、こんな関係がずっと続くわけがないので嵐の前の静けさとなるのかもしれません。

秋彦が春樹の家を出る時が、本当の意味で春樹が秋彦をあきらめるときになりそうです。とにかくもうしばらくは春樹が辛い思いをしないでいてくれるならそれが一番大事なことだと思いました。

ラップのかかったチャーハンに秋彦がメモをくっつけて「ご査収下さい」って書いておくとか、まるで仲良しカップルみたいでチリチリと胸が痛みましたよね。夫婦かよ。ああもう涙でチャーハンが見えません。

ギヴン4巻は12/29に発売になります。ドラマCD第三弾は2018/1/26発売です。

次回22話は11/30発売のシェリプラス1月号です。

それではまたギヴン22話の感想でお会いしましょう。

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