君に捧ぐサディスティック続編「いつか君に殺される」前編の感想です。コミックス未収録のネタバレになるのでお気をつけください。

マガジンビーボーイ11月号から桜日梯子先生の新連載「いつか君に殺される」が始まりました。「年下彼氏の恋愛管理癖」に収録されている「君に捧ぐサディスティック」の倉本×響也の続編です。

前作「君に捧ぐサディスティック」のお話をざっくり説明すると、実はMなのに俳優として壁ドン職人などのドSキャラを演じている響也(受)が、ストレス緩和のためにマネージャーの倉本さん(攻)にSとしてふるまってもらうというSMエロスなお話です。

「年下彼氏の恋愛管理癖」の続きもずっと出ないし心配していましたが、新しいスタートということで掲載雑誌をマガビーに移籍しての連載再開です。一読者として続きを待ちわびていたのですごく嬉しいです。

「年下彼氏の恋愛管理癖」は新装版として2冊とも改めて発売されるので未読の人はぜひそちらをどうぞ。それでは以下、桜日梯子先生の「いつか君に殺される」前編のネタバレ感想です。

マガジンビーボーイ11月号 電子配信


マガビー11月号の電子版は10/21頃に配信です。



年下彼氏の恋愛管理癖 電子書籍


11/10に新装版として新たに1巻2巻の2冊とも発売されます。そのうち電子書籍にもなるはずです。

いつか君に殺される前編 感想 ネタバレあり


5年間離れていた倉本&響也


「事務所を移ることになったんだ。これからもがんばってキョーヤくん。応援してる」

5年前、他人行儀に冷たく告げて響也の元を去って行った倉本。「マネージャーはすでに別の人に決まっているから」と淡々と語る倉本に、顔面蒼白な響也はショックを受けて立ち尽くしていました。

Mだと言っていたわりにはこういう形で冷たくされるとあからさまに傷ついた顔をする響也に、あくまでもいつも通りに一線引いたマネージャーとしての態度を貫く倉本。

自分自身の事を根本的な部分で情に薄い人間だと自覚している倉本は、傷ついた響也を見つめながら自分を「クズだな」と感じていました。

その5年後からお話はスタートします。



アイドルグループ東京デルタ


中二まっさかりな歌詞でファンを魅了する歌って踊れる3人組「東京デルタ」のマネージャーをしている倉本。

東京デルタは、かわいい系のリーダー朝雛広、愛想のよいナルシスト系の山田・エヴァ・源三、塩対応が有名なクール系の草壁素直というそれぞれタイプの違う3人組のアイドルユニットです。

音楽番組が終わり賑やかな楽屋でくつろぐ3人。広はぽやっとしていてかわいらしく惚れっぽい恋愛体質のようです。倉本は今が大事な時期だから恋愛禁止だとマネージャーとして広に釘を刺していました。

「いい加減、健康診断受けたの?」

ため息をつく倉本に声をかけたのはクールな素直です。冷静で一番よく人を見ているタイプなのでしょう。「いい年なんだからそういうのちゃんとしといた方がいいんじゃない?」と口は悪いものの倉本の健康を気にかけていました。

これは何かの伏線でしょうか。倉本さんが健康を害しているとかそういう切ないお話になったりするのかな。深読みしすぎでしょうかね。健康でいてほしいのですが。。。

源三がふと口にした「三住響也」という言葉にピクリと反応する倉本。ひとりそれに気づいた素直は倉本をじっと見つめています。素直だけは倉本が前の事務所で響也の担当マネージャーだったことも知っていました。

モデルや女子アナと次々と噂になっている響也のことを興味本位で聞いてくる源三を、倉本はあっさりとスルーします。以前担当していた芸能人の事を他でペラペラしゃべらないというのはマネジメントサイドの正しい姿勢なのでしょう。

倉本に微妙に話を切られたように感じる東京デルタの3人。この3人が今後響也と倉本を繋いでくれるのかそれとも引っ掻き回すのか。

5年前のことをふと思い出す倉本マネージャー


新しい会社でアイドルグループのマネージャーとして多忙に働く倉本は、あの別れの後5年間一度も響也には会っていませんでした。倉本はタバコを吸いながらぼんやりと響也とのことを思い出します。

かつて倉本がスカウトして売り出した響也は、まじめに仕事をこなし外見のイメージからドSキャラで俳優としての人気を得て成長しました。しかし実際にはSっぽく見えてドMな響也。

響也は倉本にカミングアウト後、性癖と真逆のキャラを求められるストレスをたびたび訴えるようになります。変なお店に出入りされるよりも自分が相手をした方がいいと判断した倉本は、Sとしてふるまって響也の相手をすることに。

結果その関係に響也のほうがハマってしまいます。倉本にとって響也は従順で可愛くもあり愛しくもありましたが、それはあくまでもマネージャーとしてのこと。

少しずつ響也のほうに恋心が芽生えていることを感じとった倉本は距離を置こうと、かねてから声をかけられていた現在の事務所に転職することにしたのでした。



広にちょっかいを出そうとしているのは…


ある夜、映画のパーティに参加した東京デルタの3人。広の主演の映画ですが当の本人がパーティ会場から姿を消してしまい、倉本は心配して探し回っていました。

電話しても出ないため会場の外にまで出た倉本は、ふと人目につかないスペースで話し声がしていることに気づきます。こっそり様子を伺うとそこには長身の男に壁ドンされて迫られている広の姿がありました。

「キスとかはまずいかなって。付き合ってないのに早いっていうか…」

真っ赤な顔でしかしどこかまんざらではなさそうにモジモジする広。相手の男の顔は倉本からは見えていません。

(あれが最近上の空だった原因か。今度は男ときたか)

呆れ気味にため息をつく倉本。そうこうしているうちに広はあっさりと男にキスされそうになっていました。その寸前、倉本は背後から男の肩を掴みます。大事なタレントにマネージャーである目の前で手を出されてはかないません。

「うちの子に手を出すのはやめて頂きたいんですが」

広は倉本の存在に気づいて挙動不審になりビビッてしまいます。かわいい。すると男はおもむろに口を開きました。

それじゃあマネージャーが担当タレントに手を出すのは?なあ倉本。

営業用のドSな表情で振り向いたのはなんとあの響也でした。

感想まとめ


きゃー響也おかえりなさい!抱かれたい男の連載が一区切りついて(連載自体は今後もまだ続くそうです)、今度は「君に捧ぐサディスティック」の続編が読めるなんて幸せです。

響也は決め顔はこんなにもキリッとした攻め顔なのに中味はドMで受けというのがいいですね。この5年間で響也はどう変わったのかな。性癖はそう簡単には変わらないと思うので、また倉本さんに抱かれてグズグズになるところを見たいです。

倉本さんが響也との関係を断ち切ったのは、お互いにこれ以上深みにはまる前に離れた方がいいと判断してのことでしょう。倉本さんはあくまでもマネージャーとして響也のことを捉えていました。

仕事の一環だと認識している倉本さんは、響也が自分に向けてくる感情に互いの認識のズレを感じ「線引き」をしたくて関係を解消し仕切り直しました。

倉本さんは5年も会わずに仕事にまい進してきたのでしょうが響也のほうはどうしていたのかな。Mを伏せてパブリックイメージ通りのSとしてふるまいずっと我慢していたのか、それとも別の相手がいたのか。

こうやって広にちょっかいを出してきたということは、マネージャーをしている倉本さんに接触したいからですよね。これが良い方向に進むといいのですが。

もうひとつ気になったのは東京デルタの素直が口にした健康問題です。唐突に健康診断のことを口にしたのは何かの伏線のように思えてなりません。倉本さんはもともとタバコの量が増えていたしちょっと心配です。

東京デルタの3人についてはつっこみどころ満載なのが楽しいです。エヴァって呼ばないと怒る源三くんとかいいキャラだなあ。

倉本さんと響也のことは回想シーンで復習できると思うので、今回はじめて読む人にも分かりやすかったのではないでしょうか。

「こっちに来い響也。5秒以内」というSスイッチの入った倉本さんとグズグズのとろっとろになる響也のエロティックなSMを楽しみたい人はぜひ「年下彼氏の恋愛管理癖」1巻&2巻も読んでみてほしいです。

昨今、出版社や編集者と作家さんの間でいろんなことが起きているようでSNSでもちらほらとその手の話題を目にします。今回の雑誌の移籍にあたって桜日梯子先生も言いたくても言えないことがたくさんあったことでしょう。

ある日突然「年下彼氏の恋愛管理癖」が電子書籍の各ストアから消えていて驚きましたが、ファンとしてはこれからも作家さんが気持ちよく漫画を描き続けることができることを祈るばかりです。

続きが読めるように尽力してくださったことはすごく嬉しいです。「まずは」今回の前後編ということなので、この後もきっと連載はマガビーで続くと信じて応援したいと思います。

次回「いつか君に殺される」後編は11/7発売のマガジンビーボーイ12月号です。

それではまた後編の感想でお会いしましょう。

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