憂鬱な朝43話の感想です。コミックス8巻のネタバレになるのでネタバレNGな方はどうぞお気をつけください。

2人きりの鎌倉で静かに過ごす暁人と桂木。今なら隠し事なく本音で語り合える。桂木の本心は「2年は長すぎる」という、暁人のイギリス行きに対するギリギリの言葉でした。

いっぽう東京では望まない結婚をさせられると意気消沈だった総一郎のお見合い相手が、まさかの小ふさでした。桂木はやはり総一郎の味方だったのです。前回42話の復習はこちら。

憂鬱な朝8巻42話ネタバレ感想 日高ショーコ

それでは以下日高ショーコ先生の「憂鬱な朝」43話の感想です。ネタバレにご注意ください。

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憂鬱な朝43話 感想 ネタバレあり


桂木に甘えてごろごろする嬉しそうな暁人


2年は長すぎる。桂木の嘘も裏もない本音を引き出して嬉しくなる暁人は、何度も桂木に優しくキスをしてぎゅっと抱きしめました。思い出深い原点の鎌倉という地で、積年の切ない過去が希望の未来へと昇華されていきます。

桂木に抱きつきながらささやく暁人。

もう一度言って。ずっと一緒にいたいって。

そこまでは言っていないと言いたげな桂木ですが、暁人は機嫌よくぎゅーっと抱きしめた手を離しません。かわいいなもう。

「今日は2人で海に行かないか?」

笑顔のまま桂木に声をかけ、ふたたび優しくキスをする暁人は、そのまま桂木を押し倒す勢いで甘えています。「2年は長すぎる」それはつまり「離れたくない」ということ。桂木の本音に暁人はこの上なく幸せそうな表情です。

桂木は海へ行くことはすぐさま却下しました。一応病気で隠居しているということになっているため、海へ行くなどはあってはならないことなのです。

「バレないよ」と真面目すぎる桂木につっこむもガン無視する桂木。このタイミングでいつものツンが戻ってきた…かに見えましたが実は照れているだけ。それに気づいた暁人はさらにいたずらをしかけます。

シャツを引っ張って畳に押し倒し子供のようにくっついてくる暁人に、桂木は半ばあきれ気味でした。暁人は内心(時々無自覚にすごいことを言うな)と思っていますが、桂木には怒られそうなので口にはしませんw

せっかくの甘い時間ですが桂木はいつまでも甘えを許してはくれませんでした。

「暁人様、お話があるのでしょう?あまり時間はありませんよ」

石崎家の長男として成長した総一郎


いっぽう東京では、お見合いが終わり怒り心頭の総右衛門パパが、桐生家で文字通り地団太を踏んで悔しがっています。総一郎を追ってお屋敷の立派な長い廊下を歩きながら「あの娘は認めんぞ!」と鬼の形相でいました。

しかし息子・総一郎の表情は今までとはひと味もふた味も違っています。石崎家の跡取りとして、長男の顔になっている総一郎は父親をたしなめました。

桐生琴子は正式に公卿の家から桐生家の養女の手続きを踏んだ高貴な人。少なくともこの閨閥結婚を望んだのは総右衛門その人で、名門である桐生家と姻戚関係になり、琴子の出自である公卿家とも繋がりを作るのが目的の縁談だったのです。

「今さら手遅れです。この先は父上の好きなようにはできません!」

高貴な嫁がほしかった総右衛門に、総一郎は言葉を重ねます。琴子の過去を含め全てを知っているのは桐生伯爵の夫妻だけ。それは周りの者の琴子嬢への態度を見れば分かることです。

その上で総右衛門が騒げば恥をかくのは総右衛門だけになってしまいます。

「もう多くを望むのはやめてください。俺は一代で成り上がった父上を誇りに思っているのですから!」

殺し文句のように厳しい口調で父親に言及する総一郎の言葉は、彼の偽らざる本音なのでしょう。息子にここまで言われると、総右衛門も今この場でこれ以上騒ぐのは得策ではないと分かったはずです。苦々しげにぐっと口をつぐむのでした。

俺は行動で返して行かないとな。


ひとまず父親を制した総一郎は、屋敷の別部屋で待機していた侍従たちのところへ戻りました。雨宮もちゃっかりとその部屋に待機しています。

いったん父と従者を屋敷に返して雨宮と2人で話す総一郎。表情も言動も見合い以前とはずいぶんと違ってぐっと逞しく男らしくなりました。

実は桂木から見張りを言いつけられていた雨宮。もし総一郎が小ふさに会う前に逃げていたら、このお見合いはすべて水に流れてしまっていたため、計画通りにコトが運ぶか見届ける人が必要だったのです。

桐生家にいた雨宮の姿を見て、総一郎は桂木の意図が全て理解できたのでした。父親のことも何とかすると言う総一郎。この先、おそらく総右衛門の怒りが桂木にも向くはずです。しかしそれは総一郎がどうにか諌めてみせると頼もしいセリフも聞けました。

桂木にはどれだけ頭を下げても足りない。俺は行動で返して行かないとな。

ふっきれたかのようにいっそう男らしくなった総一郎に、雨宮も満足気な表情を見せました。とはいえ実際には総一郎がいたからこそ、暁人と桂木は決別することなく今に至れたのです。総一郎が2人を繋ぎとめる最後の砦だったことは言うまでもありません。

小ふさのお見合いの策略をすべて知っていた雨宮は、自分が見て感じたままの率直な意見を口にしました。

「2人はあなたに感謝していますよ」

総一郎はもう暁人のことは心配していない様子です。今の暁人は友人である総一郎の目から見ても何の迷いもないことが分かるからです。

しかし桂木に関してはどうするのか、総一郎としてもとても気になっていました。この先、桂木は暁人と同じように迷いなく進んでいくことができるのか…。

「靴を返してください」「イヤだ」w


鎌倉邸では暁人が桂木に渡したいものを用意していました。木箱から取り出したものを見つめながら、桂木と横に並んで歩きたいと心から望んでいる暁人。しかし今のまま桂木が久世家の家令を続ける限り、桂木は一生暁人の後ろを歩くしかありません。

本気で肩を並べたいのなら、桂木を久世家から解放するしかない。

暁人はほんの少し前までは、桂木が変わることなどありえないことだと思っていました。桂木は久世家のためにしか生きられず、暁人の父の命令にしか従わない男だと思っていた暁人。でも今は…。

暁人は意を決して木箱を持って桂木の待つ部屋に戻りました。ところが桂木は先ほどまでの甘い雰囲気はどこへやら、スーツケースに荷物をまとめています。「帰るつもりなのか…」暁人はまた警戒してしまいました。靴を隠しておいて良かったですねw

「片付けているだけです。私の服と靴を返してください。すぐに」

「返した途端帰りそうだからイヤだ」

お決まりのようなやりとりに微笑む暁人ですが、桂木はもう眉ひとつ動かしませんでした。

「あなたを置いてはいきませんよ」

冷静なまま「出発の朝には見送ります」と約束する桂木。そして自ら暁人にそっとキスをしました。いつになく素直な桂木の言葉と愛情表現に、暁人は驚いて思わず赤くなってしまいます。

「せめて靴を返していただけませんか」

「イヤだ。信用できない」

さすがにイラッとする桂木が不憫というか何というかw暁人は気にせず木箱に納めた桂木へのプレゼントを渡しました。それはお揃いで作らせた名前入りの銀の懐中時計です。

桂木への2つのプレゼント


本来銀時計は、学院を首席で卒業すればもらえるものです。しかし桂木は暁人の父親の牽制もあり、銀時計をもらうことができませんでした。

暁人もこのままだと中退することになりそうなので、桂木の分と自分の分を2つお揃いで作っておいたのでした。家は関係ないから家名は入れず、下の名前だけを刻印した特別な懐中時計です。

ずっと揃いのものがほしかったんだ。これから同時に古くなっていくものが。

暁人の気持ちを知って銀時計を受け取る桂木。次いで暁人はもうひとつイギリス行きの旅券を取り出しました。ついさっきまで迷いに迷ってどうしようか考えいた暁人。まっすぐに桂木の目を見て口を開きました。

「僕と一緒に英国に渡る気はないか?」

憂鬱な朝43話 感想まとめ


桂木の本音を聞けてご満悦の表情で、ここぞとばかりにごろごろと甘える嬉しそうな暁人がかわいすぎました。こっちがゴロンゴロンしそうな甘い鎌倉での生活にニヤニヤがとまりません。

「靴して」「イヤ」のお約束みたいなやりとりには思わず笑ってしまいました。桂木が若干イラッとしているところも最高です。

そういう意味では桂木は暁人にまっっったく信用されていないんですね。まあこれまで桂木には暁人が起きたらいなくなっていたという前科がありまくりますから仕方がありません。

懐中時計が「お揃い」と聞いて若干引き気味になった桂木もおもしろかったです。恋人とのお揃いのモノだとかそういう浮かれた行為は桂木がもっとも嫌がりそうなことです。

でも時計に「これから同時に古くなっていく」=「ともに生きていく」という意味を込めて贈ってくれた暁人の気持ちを最後はきちんと汲みとってくれたのでした。本当に恋人同士らしくなった2人です。

桂木はイギリスへは同行しないんじゃないかと思いますがどうでしょう。旅券は無駄になってしまいますが、桂木には日本でやることもありますし、2年の間に1度くらいは渡英する…くらいに納まるのかなと思うのですが。

時代が時代なのでそう簡単にヨーロッパ⇔日本ができないのは誰もが重々承知の上でしょう。暁人も桂木の意思を尊重するとは思いますが、果たして桂木はどんな反応や選択をするのか。

次回は2018/3/22発売のキャラセレクション5月号です。

それではまた「憂鬱な朝」44話の感想でお会いしましょう。

日高ショーコ先生先生のBLコミックス


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