囀る鳥は羽ばたかない29話の感想です。コミックス6巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

気遣われたり大切に扱われることに困惑しながらも、ついに百目鬼と身体を重ねた矢代。甘く切ない蜜月を重ねた2人は求めあい互いに強く惹かれあっていました。

いっぽう竜崎は平田によって追いつめられて大ピンチに陥ります。一度はすり抜けたかに見えましたが刺されて重傷を負い生死も不明の状態です。さらに卑怯な平田と三角さんの過去も明らかになりました。

囀る鳥は羽ばたかない5巻 ネタバレ感想

29話はちょうどコミックス5巻の続きからです。それでは以下ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」29話の感想です。(※ネタバレ注意です)

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囀る鳥は羽ばたかない29話 感想 ネタバレあり


失くすのが怖いくせに簡単に捨てていく矢代


子供の頃からずっと自分の感情を表に出すのが苦手だった百目鬼。恵まれた体格のせいもあり、親を含むまわりの大人達には早いうちから子ども扱いされずに育ちました。甘やかされることがなかった百目鬼にとって唯一、通っていた道場で竹刀を握る時だけが心が解放される瞬間なのでした。

たったひとりになった自室でぼんやりと昔のことを思い出していた百目鬼。組に電話をいれて矢代の行方を伺うも、矢代はかげやま医院にいるため組には戻っていません。

電話では竜崎が警察に捕まったこの微妙な時に、側近である百目鬼が矢代の傍にいないことを責められてしまいました。外に置きっぱなしになっている車で探しに行こうにも鍵がありません。

「お前を置いて出て行ったってことじゃねえのかよ」

杉本に電話口で事実を突きつけられ、部屋に座り込む百目鬼。めんどうな持ち物はすぐにすてる矢代。感情というめんどくさいものを持っている百目鬼のことは、あっさりと見切りをつけて捨てて行ったのでした。

失くすのが怖いくせに簡単に捨てていく。

抱き合っている時には「おかしくなる」とうわ言のように口にして触るだけで震えていた矢代。あきらめたように「お前をどうにもできない」ともつぶやいていました。

百目鬼は、こっそり矢代の机の引き出しから持ち出してきた影山のコンタクトケースを手に、何かを決意したような険しい表情になります。いよいよ動き出すようですね。

強硬手段に出る百目鬼


そのとき鍵が見当たらなかった車を動かす人影が目につきました。百目鬼はいつになく厳しい表情のまま男に声をかけて制します。

男は七原拉致事件のときに動いていた平田の手下で、今は矢代に使われているあの凸凹コンビの2人組です。百目鬼とは七原救出の時に面識がありますし、腕を折られているのでインパクトは大でしょう。

矢代にどこに行くように言われているのかを聞き出そうとする百目鬼。まだ紳士的な態度でしたが、男はなかなか口を割りません。

「頭を守るために俺が行く。お前じゃ無理だ」

守られてんのはテメェじゃねーか。

男の決定的なセリフに固まってしまう百目鬼。実際その通りで、矢代が百目鬼を切り捨てたのは、百目鬼をこれ以上893の諍いに巻き込まないためでもあったのでしょう。

平田の元手下はペラペラと矢代の悪口を言い始めますが、時間のない百目鬼は強硬手段に出ました。一瞬で殴りつけて、あっという間また腕を締め上げます。

「運転できなくすれば話が早い。お前は道案内だけしてればいい」

いっぽう三角さんは竜崎についての処分の会議に出席していました。竜崎と幹部は破門で、松原組は解散ということに決まりました。竜崎はまだ意識は戻っていませんがかろうじて生きているようです。ホッ。

会議には、ついでとばかりに平田についても言及する幹部(柳)がいました。平田が相当な金を集めていたことや、シャブに手を出していたのは実は矢代の組ではないかと疑いをかけている不穏な雰囲気です。

三角さんは口に出すまでもなく平田についてはいろいろと思うところがあるようで、彼の動向を注視する姿勢を崩しませんでした。

そして強行突破した百目鬼は、自ら運転して矢代の指定したところへと車を動かします。図らずして元平田の手下の掃除屋とドライブすることになった百目鬼は、道中で世間話になり妹のことを思い出していました。

平田と掃除屋が出会ったのは刑務所の中でした。平田には妹のような女性から手紙が来ていましたが、開けずに捨てていたことをついでのように語る掃除屋。おそらく黒羽根の姪っ子のトモちゃんからの手紙だったのでしょう。

それを聞いて「刑務所で手紙を読まずにいられるなんて理解しがたい」とつぶやく百目鬼。おそらく百目鬼は、妹からの手紙や差し入れが心の支えとなっていたに違いありません。

黒羽根の姉を見つけて会う三角さん


そして舞台は過去のシーンへ。トモちゃんが18歳になる頃、893者には見えない10代の矢代を使ってある保育園を見張らせていた若かりし頃の三角さん。

トモちゃんは黒羽根亡きあと成長し、短大に通いながら保育士見習いをしつつ一人暮らしをしています。借金なし、彼氏ありの普通の女子大生です。

矢代は抱かれた男から黒羽根さんのことや三角さんのことを聞きだそうとします。しかし黒羽根さんの名前は平田の前では出さないようにとだけ忠告されてしまいました。理由は平田の機嫌が悪くなるから。

【追記】コメントで教えていただいたのですが、このシーン↑で機嫌が悪くなるのは三角さんではなく平田のことでした。間違っていたので訂正しました。教えてくださった方ありがとうございました。


いっぽう三角さんはずっとトモちゃんの蒸発した母親、つまり黒羽根のお姉さんを探していたようで、最近ようやく見つけて会えるということで終始ご機嫌でした。矢代にも軽口を叩いています。

やっとのことで探していた黒羽根の姉と2人で会う三角さん。しかし彼女は、自分の娘であるトモちゃんにすらまったく関心がありません。お金だけを受け取ってあっさりと去って行く黒羽根の姉に、三角さんは哀しげにうつむくしかありませんでした。

囀る鳥は羽ばたかない29話 感想まとめ


おそらく黒羽根が亡くなった後、三角さんが影ながらトモちゃんを支援していたのでしょう。しかし探し当てたトモちゃんの母親でもあり黒羽根の姉でもある中年女性は、捨てた娘と縁を切ったも同然の弟の死には何の関心も示しませんでした。

三角さんとしては、弟である黒羽根さんを死なせてしまった償いとして渡したお金なのでしょうが、その慰謝料を受け取るやいなや、さっさと退散するあたりがもう…どうなの?って感じです。本来なら娘を成人直前まで見守って、支援してくれていたであろう三角さんにお礼を言っても足りないくらいなのに。

実際、黒羽根姉としては、こうやって三角さんに呼び出されて対面するのも面倒で不本意なことだったのかもしれません。なんとなく金だけ受け取りに来た雰囲気が無きにしも非ずです。

生んだら育てるのは当然のことなのに、邪魔になったら簡単に我が子を捨てる身勝手な親。実の娘であっても関わりを持ちたくないと冷たい黒羽根姉の態度は、なんとも哀しくて虚しい気持ちにさせられました。

小学生のトモちゃんは、たったひとり頼りにしていた親代わりの黒羽根を急に失ってどれだけ大変だったことでしょう。それでも立派に大きくなって、彼氏もいて保育士になるという夢もあって今幸せそうなのが唯一の救いです。

そしてなんといっても、俺達の竜崎はまだ生きていましたあ!三角さんたちの会議の中でちらっと台詞だけで出てきただけですが、意識不明の重体ですがちゃんと生きている模様です。良かった良かった。

まだ危険な状態なのかもしれませんが、竜崎にはぜひ目を覚ましてしぶとく生き延びてほしいです。あ~もう竜ちゃん情報が少しでも出てきてよかった。また2ヶ月間じれじれするところでした。このまま死亡フラグなんてへし折ってしまえ。

「失くすのが怖いくせに簡単に捨てていく」と、自分をひとりきりで置いて出て行った矢代に百目鬼は恨み節ですが、怖いからこそこれ以上ドツボにハマらないように捨てて行ったのではないでしょうか。そして「守られている」百目鬼というのもまた哀しいことに事実です。百目鬼からしたら悔しいことこの上ないでしょうが。

大幹部として表だって動くことができない三角さんは、平田の過去をどこまで信用しているのでしょう。黒羽根さんの死も、やはりどこか疑わしく思っている可能性が少なからずありそうです。

百目鬼も動き始めたし、これからがクライマックスへ向かう感じかな。三角さんの男前っぷりにおじさま素敵…とクラクラする29話でした。

次回は3/31発売のイァハーツ2018年5月号です。

それではまた「囀る鳥は羽ばたかない」30話の感想でお会いしましょう。

追記)30話の感想を書きました。

囀る鳥は羽ばたかない6巻30話 ネタバレ感想

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