飴色パラドックス13話の感想です。雑誌の最新話でコミックス5巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

中学時代の同級生・三条くんに、突然天職のスカウトをされた蕪木。三条くんは懐かしそうに親しげにふるまいますが、蕪木は今ひとつ浮かない表情で冷静にあしらいます。

そんな蕪木の態度をいぶかしがる尾上。三条くんが元カレではないことはすぐに判明しますが、蕪木の過去にいったい何があったのか。実は蕪木のことをあまりよく知らないことに気づいた尾上は…。新展開突入の前回の感想はこちら。

飴色パラドックス5巻12話 ネタバレ感想

それでは以下夏目イサク先生の「飴色パラドックス」13話のネタバレ感想です。

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飴色パラドックス13話感想 ネタバレあり


自分の価値を確立するための友達選び


「蕪木、お前おれと友達になれや」

高校1年生のとき、唐突に蕪木に声をかけてきた三条くん。彼の家は近所では知らない人がいないほど大きく、金持ちを全面的に推しだすため、嫌っている人もたくさんいました。

しかし基本的にサービス精神旺盛で支持者も多く、学校では良くも悪くも有名人。そんな三条くんが何を思ったか、ある日蕪木に目を付けます。

三条くんが蕪木を選んだ理由は、蕪木の家柄と自分の家柄が釣り合うこと。蕪木が成績も悪くなく女子にもモテること。親に友達だと紹介するのにふさわしい相手であること。

つまり自分と並んだときにバランスのいい相手を友達に選びたいという、損得勘定の上に成り立っている「友情」なのでした。自分の価値を確立するための「素材」としての友達。

蕪木は最初は関わりたくないと華麗に断っていましたが、当時の蕪木は親との不和も最高潮で、いろんなことがどうでもよかったやさぐれ期です。

学校という組織の中で、人づきあいをせずに一人でいると不都合が多く、それならちょうどいいと、使えるものは利用させてもらおうと、三条くんとは互いに利益の一致があった上で友達になったのでした。


複雑な心境の尾上


高校時代の三条くんとの関係を尾上に説明する蕪木。尾上は初めて聞く話に驚いています。

「なんだそのめちゃくちゃ不純な友達のなりかた」

高校時代にそういう成り行きでつるみだして、いわゆる「都合のいい友達」として過ごしていた蕪木は、今は尾上を騙すとかそういうことはないときっぱり。

しかし尾上は三条くんに「尾上くんにはまだ心を開いてないんだね」という言葉がひっかかっています。蕪木としては、別に話しても楽しいことではないから言わなかっただけで、騙していたわけではありません。

頭では分かっている尾上は、今一つ納得できない複雑な表情のまま、泊まらずに一旦自宅に戻るのでした。

お前のことは許さへん


蕪木はこれ以上尾上とこじれるのは困ると思って、三条くんの名刺に連絡をします。

「なんで尾上に余計なこと言った?」

「だってお前の昔の親友に対する態度って、今仲のいい尾上くんに対しても今後こうなる可能性があるかもしれへんやん。だから忠告しただけや」

三条くんが何がしたいのか分からない蕪木はため息をつきました。そして、転職する気もまったくないことを改めてきっぱりと告げます。

「なんで今さらおれにこだわるんだ。だいたい俺らは、お互い利点があったからつるんでただけだろ」

やっぱりこっち側の人間といると楽だなー、などと当時よく三条君が言っていたのを思い出して確認する蕪木。

「大学で俺以上のスペックの友達なんかいくらでも作れただろ?だからもう俺の事は忘れて…」

あの頃は利害関係の一致があったから一緒にいただけ。蕪木にはっきりとそう言われた三条くんは冷たい表情のまま立ち上がりました。

「お前はずっとそうやったんやな。もう勧誘はせんから安心せえ。けどお前のことは許さへん」

去って行く三条くんの背中を、蕪木はただただ見送るしかありませんでした。

笠井:なんでおれはこんな相談にのってるんだ


翌日の会社では案の定、尾上が悶々と悩んではため息をついていました。内勤の日で部屋に誰もいないのをいいことに、自分たちのことを知っている笠井に思わず相談してしまいます。

プライベートなことだから全部話すことはできないので「蕪木が隠し事をしている」とぼかして話す尾上。楽しくなかった想いでって、親しくてもそこまでは言いたくないものなのかと尾上は疑問に感じていました。

尾上は嫌なことは人に話した方が楽になれるからすぐに言ってしまうタイプです。蕪木はもしかするとそういう話をしたら尾上が嫌な顔をすると思っているのではないかと悩んでいました。

「俺はこの後もずっとそういうのを知らないままなのかな」

気落ちして目を伏せる尾上に、笠井は的確な(?)アドバイスを送りました。

「蕪木さんはその話を自分のマイナスポイントだと思ってるんじゃないですか。本気で気になるなら別につっこんで聞いちゃってもいいと思いますよ。あの人そんなことで尾上さんを嫌ったりしないでしょ」

尾上は遠回しに笠井のことを褒められて(?)赤面しつつすぐに元気を取り戻しました。急にとびきりのかわいい笑顔を向けられてドキッとする笠井ですが、この笑顔は蕪木ありきのものだと知っているから手も足も出せずに悔しげですw

そこへ編集長がやってきました。次の雑誌に載せる記事1ページが急にストップがかかってしまい、代わりのネタを探しているようです。ふと尾上が見ると、そこにはあの三条くんのスーツ姿のインタビュー記事がありました。

飴色パラドックス13話 感想まとめ


さっそく三条くんからの嫌がらせでしょうか。蕪木と尾上はどう出るのか。それよりもまず、高校時代の三条くんの友達の位置づけにびっくりですね。こんなふうに頭で考えて友達って作れるものなのかな。

中高校生の頃なんて、気が合うかどうかで友達になるかどうかが決まっていたような気がしますが、こんなふうに利害の一致で友達付き合いが始まることもあるんですね。

しかもそれを友達になりたい相手にズバッと言っちゃえるところが、三条くんも無邪気というか正直というか不器用というか。条件ありきの友情なんてそのうち息苦しくなりそうですが、三条くんは蕪木と一緒に過ごすうち、本当に蕪木に友情を感じるようになったのでしょう。

でも蕪木のほうは違った、という哀しい過去なのでした。蕪木としては、学校を卒業したらそれで関係は終了するのが当然だと思っていて、いわゆる「割り切った友達付き合い」をしていたつもりでした。でも三条くんにとってはそうではなかった。。。

社会人になってやっと再会したのに、蕪木の避けるような冷たい対応にイラッとしてよけいに執着して、逆恨みしているような状態なのかもしれません。自分のほうは親友だと思って(もしくはそれ以上の感情もあって?)信じていたのに!と、勝手に裏切られたような気になっているのかも。

蕪木からしたら今さら「許さない」と言われても何を?って感じでしょうが、男の執着心?こういうのって根深そうでストーカーっぽくて怖いですね。

普通は学校を卒業して連絡もとらずにスルーされたなら、なんとなく空気を読んで、そのままどんどん疎遠になっていくものです。自然と別のコミュニティで別の相手を探しそうなものですが、三条くんには蕪木にこだわる理由があるのかもしれません。

尾上は、蕪木が自分の事をあまり話さないことを不満に思っているようです。でも今回の事は「楽しくない思い出」ということでわざわざ尾上に話すことではないと蕪木が判断していたからだし、三条くんが元恋人だとかいうわけでもありません。

笠井が言うように、不純な友達作りをしていた高校時代を、蕪木自身が自分のマイナスポイントとして捉えているというのはありうることです。どこか後ろめたい気持ちがあったりするのかも。

三条くんが今後何をしかけてくるのか、彼の仕事とも関係がありそうで、またひと波乱起きそうです。ところでいい奴ポジションにおさまってしまっている笠井くんドンマイw

次回は9/30発売のシェリプラス2018年11月号です。9月号は予告にお名前がないので1回休みです。

それではまた飴色パラドックス14話の感想でお会いしましょう。

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