囀る鳥は羽ばたかない31話の感想です。コミックス6巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

矢代が無事に七原たち部下と合流し、あっさりと離れた殺し屋のクジラとサメ。その同時期に三角さんの片腕・天羽さんは、平田を抑圧すべく着々と周辺に根回しを済ませていました。

いっぽう平田はまだ痛む身体をひきずって、呼び出された豪多組の仲本のところへと向かいます。共謀していた平田とは手を切るつもりの仲本ですが、最後にケジメをつけろと平田に詰め寄って…前回の感想はこちら。

囀る鳥は羽ばたかない6巻30話 ネタバレ感想

それでは以下、ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」31話の感想です。(※ネタバレ注意です)

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囀る鳥は羽ばたかない31話 感想 ネタバレあり


仲本vs平田の勝敗は


上から目線の仲本に対して平田は、怯まずにタバコに火をつけて口を開おやきました。

「あんたの言うケジメってのはなんだ?」

「当然金のことに決まっているだろうが」

イラついたように答える仲本。しかし平田は動じません。ケジメというものは、自分の失敗の落とし前をつけるということ。平田が今金を払うことはケジメにはなりません。なぜなら平田が仲本に金を払うというのは交換条件だからです。

「そもそも金が入らないと本家の杯がもらえないと泣きついてきたのは、そっち(仲本の豪多組)のほうじゃねえか」

立場をわきまえず生意気な口をきく平田に、仲本のイライラは募って行くばかりです。親を見限って逃げ場のない平田に代紋を用意するのは豪多組ですが、その代紋も結局は豪多組が三和の本家筋になってこそ。

「あんたのことだから搾るだけ絞って約束を反故にする、なんてことはしないだろうが、いきなり金を払えとは性急すぎる」

落ち着いた平田の言葉に思わずたじろく仲本。「一度口にした約束を違えるわけない」などと言いながらも、さっきまでの威勢はどこへやら。「ただ元手を取り戻して安心したいだけだ。そのくらいの金を払えないならこっちもあんたを信用できない」と語気を弱めて取り繕います。

平田は、この場ではこれ以上コトを荒立てず「金はすぐ用意させる」と言って車に戻りました。

仲本を殺った平田


車に戻ると、平田にとっては非常に良くない情報が入ってきました。三和会の直系に、道心会の内輪モメに関わるなという命令が出ているというものです。

どうやら直系の幹部が情報を流しているらしく、その幹部とはもちろん、前回天羽さんが根回ししに行っていた、三和会本家では舎弟頭の位置にいる綱川組長です。

もともと豪多組をよく思っていなかった綱川組長は、本家盃にも反対の立場をとっていました。つまりこれで、豪多の本家盃はなくなったということです。仲本は今、相当マズい立場になっていることを平田は理解するのでした。

綱川組長は、三角さんとはゴルフ仲間で天羽さんとも旧知の仲です。網川に対して天羽さんが動いたであろうことも、平田は薄々感じとったはずでしょう。一瞬だけ、親父であり尊敬する三角さんの顔を思い浮かべた平田は、次の瞬間、仲本を殺ることを決意しました。

犯人に仕立て上げられた矢代


杉本からの電話で、仲本とその部下数名が殺されたことを知った矢代。しかもあろうことかその犯人が矢代だという噂が流れているようです。三角さんの耳にも当然その情報が入っているようで、矢代に直接電話がかかってきました。

「豪多の組事務所近くで逃げるお前を見たって情報が入ってる。笑ってもいられんぞ矢代。平田は三和と戦争をしてでもお前を潰して生き残る気だ」

矢代は、自分が犯人に仕立て上げられている状況でも相変わらずへらへらしていました。三角さんは、豪多の残党が復讐として矢代を狙うだろうからと忠告も忘れません。

「俺を切っちゃってくださいよ。こうなったらシンプルにいくしかないでしょ」

矢代は本気とも冗談ともつかない提案を三角さんにするのでした。

電話を切った後で、三角さんは幹部連中との会合に向かいます。平田も何事もなかったかのように「報告に上がりました。親父」と固い表情を崩しません。見事な作り話を、いかにもそれらしく矛盾なく、筋道を立てて説明する平田。

矢代が竜崎を使って豪多とヤクの取引をして、竜崎とモメて初めにハジかれ、捜査が自分に及ぶ前に竜崎を警察に突き出したこと。おまけに今回の豪多組襲撃でも矢代が目撃されていること。

三角さんも平静を装いながら、コトの流れを聞いています。お互いに厳しい表情のまま腹の中は見えないまま。

「竜崎は瀕死、豪多は仏さん。お前の言うことを信じるには血が流れ過ぎじゃないのか?矢代が否定したらどうする」

険しい表情の三角さん。しかし平田と手を組んでいる幹部が、警察からも矢代が犯人だと言われていると口添えします。刑事の名前は井波。あのやくざ嫌いの井波です。ああもう余計なことを~~!

「元々利権争いで矢代は豪多の恨みを買っていました。タダでは済まないでしょう」

「その恨み買ってた連中と仲良く薬局やるなんておかしな話だと思わねえか?」

平田のセリフに、ここぞとばかりにつっこむ三角さん。ごもっともな話です。そこへ天羽さんから緊急連絡が入りました。どうやら豪多の報復が始まり、真誠会の事務所が撃ち込まれ、怪我人が1人出たようです。

百目鬼がふいうちの再登場


怪我人とは実は杉本のことでした。事務所に寄ったときに足を撃たれた杉本は、影山医院に自力でやってきたのです。しかしその際、誰かに尾行されていたかもしれないと青い顔でつぶやきます。つまりここにも危険が迫っているということ。

かわいい部下をやられた矢代は内心穏やかではありません。甘栗に電話した矢代は車が来るのを待っていました。七原はひとりで出て行こうとする矢代に気づいて止めようとしますがボコボコにされてしまいます。

ところが影山医院を出て車に乗り込もうとした瞬間、矢代は運転席にいたのが甘栗くんではなく百目鬼だと気づきました。百目鬼は怒っているのかイラついているのか、厳しい表情で矢代を見つめます。

背後から近づいてきたバイク音に素早く気づいた百目鬼は、矢代を抱きしめて瞬時にかばいます。バイクから撃ち込まれた銃は運よくどちらにも命中せずにすみました。

強引に車に矢代をひっぱりこむ百目鬼。投げ込まれた矢代は、置き去りにしてきたはずの百目鬼との思わぬ形で再会して戸惑っている様子です。百目鬼は車を発進させ無言で運転しますが…。

囀る鳥は羽ばたかない31話 感想まとめ


本作のもうひとりの主人公百目鬼が久しぶりに登場しました!そして登場してすぐにナイスな仕事っぷりです。「次は必ず守ります」という約束を守った形になりますね。

杉本が尾けられて影山医院まで目を付けられていたため、矢代がすぐに動いたのは正解だと思いますが、ひとりきりで動くのはやはりよろしくありません。七原も怪我した身体をおして引き留めたところでふりきられてしまったし、ここは百目鬼の出番しかないと思っていたら、ヒーローのように登場してよくやってくれました。

ラストで矢代が助手席にポイッと投げられた姿に萌えたのは私だけでしょうか。置いてけぼりにされた百目鬼の静かな怒りを感じるので地味に好きなシーンです。

一連の騒動の中で、七原も杉本も大怪我を負ってしまいました。直属の部下が次々と巻き込まれる姿を見るのは、普段から飄々としている矢代でも、決して気持ちのいいものではないでしょう。

次々と怪我人を診てくれる影山先生、本当にお疲れ様です。あとでたっぷりと矢代に請求書をまわしておいてください。

尻尾を掴めそうでなかなか掴ませない平田の、しぶとくてしつこい悪あがきっぷりが、1周まわって敵ながらあっぱれという気持ちになってきました。

確実に立場は悪くなり、じわじわと追いつめられているはずなのに、その都度うまく人を利用したりしてすり抜けていて感心します。うわ平田マジでもう平田ぁああ!って思っていた頃が懐かしい。

ところで井波って3巻に出てきたあのクズ男の井波かーい!ってなりませんでした?wまさかこんなところで再登場とは。恨みを買ってしまった矢代が手痛い1発をくらいましたね。

再び会った百目鬼と矢代がどこへ向かうのか、今は安全が最優先ですが、2人が車の中で交わす言葉がどんなものになるのか興味津々です。

今回も見事に全編を通して中年の渋いおじさまばかりだった31話。巷で話題の爽やかな恋愛BLドラマ「おっさんずラブ」とは違い、こちらは濃すぎるおっさんたちの嫉妬と狂気の愛憎劇が、めくるめく世界へと我々を運んでくれます。これはこれで素晴らしい。

次回は7/31発売のイァハーツ2018年9月号です。

それではまた「囀る鳥は羽ばたかない」32話の感想でお会いしましょう。

追記)32話の感想を書きました。

囀る鳥は羽ばたかない6巻32話 ネタバレ感想

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