ギヴン26話のネタバレ感想です。雑誌最新話でコミックス5巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

別れた恋人といろいろあった秋彦は、春樹と共に暮らすことになります。奇妙な同居生活を送るうち、心境の変化が起き、音楽と向き合えるようになった2人。

そんななか、立夏や真冬と組んでいるバンドgivenの、フェス出場をかけたライブ審査が始まります。しかし、初日を見学する予定だった秋彦が姿を現しません。秋彦が訪ねたのは元恋人の雨月の家でした。前回の復習はこちら。

ギヴン5巻25話 ネタバレ感想 キヅナツキ

それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」26話のネタバレ感想です。

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ギヴン5巻26話 感想 ネタバレあり


最近、音楽が楽しいんだ。


散らかり放題の雨月の家に上がった秋彦は、勝手知ったるキッチンを使って、コーヒーを作ります。雨月にも差し出す秋彦は、無表情のままでした。

反対に浮かない表情の雨月は、並んで座った秋彦にちらりと視線を向けます。ところが秋彦は、目も合わせてくれません。

「ここを、出ていく」

目をそらせたまま静かに告げる秋彦。

「今日は長袖だけでも持っていくつもりで寄った」

「あ、そう…。」

昨日の続きのように話す秋彦に、雨月はうつむくしかありません。部屋が汚すぎることを指摘する秋彦は、雨月の食事の心配までしてくれました。まるで母親のように。まるで保護者のように。

「なんで今さら出ていくわけ?」

「最近、音楽が楽しいんだ」

冷めた目で尋ねた雨月に、秋彦は正直な気持ちを打ちあけます。ずっと雨月と対等でいるためにヴァイオリンを続けてきた秋彦。

「俺にはヴァイオリンしかないと思ってたし、お前だけだったから。けど、ずっと苦しかった」

だから秋彦は、雨月に突然別れたいと言われたときに、逃げるようにドラムを始めたのでした。

クラッシックよりは気楽でいいだろう、そんな気持ちでドラムを始めた秋彦は、それと同時に音楽への情熱が薄れていきます。

ところが春樹と暮らすようになって、秋彦のなかで変化が起きました。落ち着いた暮らしのなかで、音楽を楽しむ気持ちが芽生え始めたのです。

「ここから出たい。ここから出て違う音楽をやってみたい」

「嫌だ」

突然強い口調で、秋彦にのしかかって胸ぐらを掴む雨月。その瞳はやるせない怒りに満ち溢れていました。


秋彦への気持ちがぐらぐらと揺れる春樹


ライブ審査初日の会場では、春樹が秋彦と連絡がつかないことを心配していました。既読もつかないことが気になって、スマホばかりを見ています。

春樹は立夏の言葉も耳に入らないほどで、その様子を見ていた真冬は、しれっと「今一緒に住んでるんですよね?」と問いかけました。バレてるw

どこまで知ってるのかと大慌てな春樹。

「見てて時々しんどいです。だって春樹さん、梶さんのことが好きなんですよね」

すべてお見通しの真冬に、春樹は降参するしかありません。春樹の秋彦への態度は分かりやすく、そばで見ていた真冬にはバレバレだったのです。春樹はうつむいてため息をつきました。

「秋彦にはもう玉砕して、俺もそういう気持ちじゃないから」

「ほんとに?」

むっとしたような真冬。一緒に暮らしていて、本当に好きな気持ちがそんなに簡単になくなるのか。真冬の言葉に、春樹は思わず考え込んでしまいます。

急に秋彦への恋愛感情が消えてなくなったわけではありません。でももう春樹は前とは違っています。それくらい春樹は、秋彦に突き放されたことがショックで打ちのめされたのです。

春樹は心のどこかで、助けてあげると本気で秋彦の甘えを乞えば、秋彦がすがってくるのではないかと期待してました。

でも秋彦は「お前に言ってもどうにもならない」と、相手にもしてくれなかったのです。

(相手に何も求められていないっていうのは、しんどい)

春樹が返信のないスマホをじっと見つめながら帰宅すると、家の前には秋彦が座って待っていました。秋彦はボコボコの酷い顔をしています。

叱られた子どもみたいなシュンとした表情の秋彦を、呆れながらも春樹は見捨てることができませんでした。

昔と比べると変化して成長した真冬


あの後、秋彦は雨月に「ヴァイオリンを捨てるのか」と責められて、またケンカになったようです。

殴り合いのケンカをしたのか、一方的に殴られていたのか、どちらにせよ秋彦は疲れ果て、心身ともに傷ついた状態なのでした。

コンビニに出ようとする春樹を引きとめ「今行かないで」と甘える秋彦。弱った秋彦を見て、春樹の気持ちはグラグラと揺れます。

いっぽうライブ審査初日を見学し終えた真冬と立夏は、出場バンド全体のレベルの高さに驚いていました。柊も思った以上に上手いようで、立夏もそれを認めます。

柊にはトラックメーカーとしての才能がある、というのが立夏の意見です。ライバルのことも、冷静に客観視できる立夏は、音楽におけるバランス感覚が鋭いのかもしれません。

冷静な立夏に対して、真冬は緊張していました。立夏は「真冬でも緊張するのか」と驚きます。

「ちゃんと歌えるかなと思うとこわいよ。伝えたい、分かってほしいっていう欲が出てきた」

「お前、変わったな」

へらっと笑う真冬に、立夏は真顔で返します。

最初の頃は、バンドなんて無理だ、表現なんてできないと言っていた真冬。しかし経験を積むうちに、ヴォーカリストとしての自覚が芽生え、成長したのです。

緊張する真冬をぎゅっと抱きしめる立夏。「大丈夫、お前が一番かっこいいよ」優しく言葉をかける立夏に、真冬は安心するのでした。

ギヴン26話 感想まとめ


雨月と話す秋彦が、ずっと雨月から目をそらしっぱなしなのが印象的です。

目をそらしたまま「ここから出たい」と申し出る秋彦は、別れてもなお雨月への遠慮や未練が心の底にあって、がんじがらめになって囚われているようです。

本当はもうとっくに別れていて、セフレのような曖昧な関係なので、出ていこうが別の楽器に夢中になろうが秋彦の自由です。

ところが雨月としては、ヴァイオリンから、自分から逃げる秋彦を引きとめずにはいられませんでした。

今になって手を離そうとする秋彦に、雨月もこうやってすがるしか方法が見つけられません。

「ヴァイオリンを捨てる=自分を捨てる」そんな選択をしようとする秋彦を、殴って責めることしかできない雨月がまた切ないです。

雨月は音楽家として、ヴァイオリニストとしての孤独を、ひとりで抱えきれないんですね。

高校生のときに、秋彦という甘やかしてくれる存在に出会ってしまったから、甘い蜜を吸ってしまったから、もうその手を離せません。

秋彦から手を離してくれるのを待っていると言いつつ、実際離されるとすがってしまう。雨月の弱さは、雨月自身が克服しない限り、延々と堂々巡りになってしまいます。

ここは秋彦が心を決めて、いったん雨月からきっぱり離れるしかないと思うのですが…。

甘える秋彦に、またふりまわされそうな春樹もかわいそうというか不憫というか。一緒に暮らしていれば情は移るし、ちょっとしたスキンシップがあればまた期待も少なからずしてしまうものです。

高校生組がほのぼのしていてキュンとしました。まだやってない(言い方)10代のカップルらしい初々しさもかわいいです。

柊のバンドが意外と上手いということなので、一緒にフェス出場になるといいのですが。

次回は9/29発売のシェリプラス2018年11月号です。

それではまた「ギヴン」27話の感想でお会いしましょう。

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