スーパーラヴァーズ37話の感想です。雑誌エメラルド最新話のネタバレになりますのでお気をつけください。

零の高校のカナダへの修学旅行についてきたハル。まわりにも見つかって、結局公認のように一緒に行動する時間が増えるのでした。

久しぶりのカナダで子供の頃の写真を見つけたハルと零。古高先生と零には何か深い縁があるようで…前回の復習はこちら。

スーパーラヴァーズ(SUPER LOVERS)12巻36話 ネタバレ感想

それでは以下あべ美幸先生の「SUPER LOVERS(スーパーラバーズ)」37話の感想です。ネタバレ注意です。

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SUPER LOVERS 37話感想 ネタバレあり


小悪魔な零にチョロいハル


自由行動が多めとはいえ、零はいつもハルと一緒というわけにはいきません。十全たちとも一緒に動く零にハルは寂しそうですが、大人として納得しました。

「でもバンクーバーから日本に帰る飛行機は一緒だからな!」

キラキラした笑顔のハルに「心配なのはお前の頭の方だ」と零。拗ねるハルに零は自然な感じで頬にキスをしました。

突然かわいいことをした零に驚いて、ハルはすぐに機嫌が良くなります。零は内心「チョロイ」とか思ってるしw

近頃の末っ子の小悪魔っぷりがマジ怖い。

恐れおののくハル。しかしふと真顔になって古高先生に電話しました。

(俺を含めて、妙に質の悪い奴らにばっか興味を持たれるのは何でなのかね?)

古高先生に何かを感じとっているハルは、古高先生を乗馬に誘います。

カナダでの零は、昔のことを思い出す時間が増えていました。いつか両親が迎えに来るのを夢見て、宛先のない手紙を毎日書いて週末を心待ちにしていた施設の子どもたち。

養子先があっただけ他よりラッキーだった零。ハルや双子を見れば、海棠夫婦は優しい人だったということが分かります。

ハル達は一度懐に入れてしまえば際限なく甘やかしてくれます。しかし零はそうされるたびに「俺は返せるものを何一つ持っていない」と思い知らされるのでした。

「だからお前は嫌われるんだ」

零は施設で冷たく言われたことを思い出します。

零の施設で亡くなったのは古高先生のお兄さん


いっぽう古高先生を乗馬に誘ったハルは、2人でカナダの山の中を3時間ほど駆け回っていました。見るからにインドアな古高先生は、ちょっとゲンナリしていますw

「ハルくんの面倒見のいいところは長男だからでしょうか。私の兄を見ているようですよ」

「古高先生、お兄さんいたんだ」

「正確にはいました。亡くなってもう10年にもなるのに、いまだに私は兄の死に顔が忘れられない」

古高先生は兄の事をハルに語り始めました。

昔から優秀だったお兄さんは、教師だったご両親の期待を一身に背負って育ちました。明るく行動的で人好きするお兄さんと、人見知りで友達もろくに作れず正反対の性格だった古高先生。

ところが高校受験が終わった直後に、お兄さんはゲイであることを宣言して家を出て行ってしまいます。何の前触れもなく、突然留学を決めてそれっきり。

両親の期待は弟に向かい、その期待にうまく答えられず、高校受験に失敗して外に出られなくなった古高先生は、お兄さんのすすめで今の高校を受験するのでした。

ところが男子校だったため、兄のようになるのではないかと心配した母親が、今度は古高先生を家に閉じ込めるようになってしまいました。

そこでもお兄さんが助けてくれて、古高先生をカナダに呼び寄せてくれたのです。昔から弟が困っていると助けてくれたお兄さん。

ある日、お兄さんは施設で浮いている零のことに関心を持ちます。自分がやらなければ、と思い込むのが欠点だったお兄さんは、零に声をかけて構い続けるのでした。

昔からそういう相手には、結果的に相手に執拗に執着されるか、その真逆で無視されるかのどちらかでした。古高先生は兄のそういうところが唯一苦手に思っていました。

その上、そうなってしまうと逃げ出してしまうのがお兄さんの悪いクセで、突然家を出てカナダに留学したのもそのせいだったのかもしれません。

キャンプでも古高先生は嫌な予感がしていました。案の定、零に構いすぎたお兄さんは、他の子どもたちに「零ばかりひいきしている」と衝突して孤立してしまいます。

お兄さんが亡くなったのは、そのキャンプの最終日でした。

同じころ、零もスマホで水難事故を調べてていて、亡くなったのが「コダカ・ケイ」という日本人留学生のボランティアだったことを知ります。

ハルの子どもの頃の誘拐事件


ハルの女友達のサムは、ロブに頼まれて零を車で送ります。

「何を考えているか分からなくて、喧嘩になるのはハルのほうだ」

サムとの会話でぼそりとつぶやく零。ふてくされた表情で兄への文句を口にする零を見たサムは、無表情な子どもだった零の角が取れてまるくなったことに驚きます。

カナダ時代の零とハルは、世界にお互いしかいないように、お互いのことだけで完結しているような雰囲気で、誰もそこに入り込めませんでした。

「レン、あんた日本で彼女とかいないの?」

「好きとか嫌いとか考えたことはない」

当然のように聞いてくるサムに零はポカンとしています。

「久々に会ったらもう子どもじゃないんだもん。もういい加減ハルがべったり傍にいる理由はないんじゃない?わかってるわよ、今回だってハルのわがままなんでしょ?レンから離れられないのはハルのほう」

零にしがみついて、零だけを視界に入れて、他の嫌なことから目も耳もふさいで、なんにも考えなくしているのはハルのほうなのでした。

ハルが子どもの頃に誘拐されかけた事件。あれも実は、ハルは春子さんに心配してほしくて、わざと知らない大人に自分からついて行ったのでした。

ストーカー女性と古高先生は顔見知りだった


古高先生がオフを終えてホテルに戻ろうとしたとき、ふとハルが気になっていたことを問いかけました。

「古高先生の実家はうちの近所でしたよね。もしかして朝倉あゆ美さんとはお知り合いでした?」

あのハルの記憶喪失を引き起こしたストーカー女性!古高先生は不気味に口元だけ笑って答えました。

小学校の先生だった母親が、ときどき家庭に問題のある子供を家に連れてきていたこと。ほとんどお兄さんが遊び相手になっていたこと。

その中のひとりがお兄さんに執着して、かなり長い間その子につきまとわれていたこと。彼女の名前がそんなだった気がするということ。

階段から落ちたあの夜、ずいぶんタイミングよくハルの前に彼女が現れたことを、ハルはずっと不思議に思っていました。

「私も驚きましたよ。彼女がまさかホスト時代のハルくんのお客だなんて。あんな風な結果になって残念だとは思いますけど」

どこまで知っていたのか知らなかったのか、淡々と答える古高先生。ハルはおもむろに口を開きます。

「俺、少し彼女に感謝してるんだ」

こうやってカナダまでついてきても許してくれたり、ストーカーの一件があってから零がとても優しくなったとハル。

「零は俺を置いて行っても平気なんだよね。でも俺は零にそうされるともうダメ。それってずっと不公平だと思ってた」

記憶がないときに「大嫌いだ」と泣きながら零に言われて、言葉とは裏腹に、ハルはすごく愛されている感じがしていました。

「その瞬間嬉しくて、どんなことをしてでももう絶対逃がさないって思ったんだよね」

そこへ、零を乗せたサムの車が到着します。ハルはサムの車に乗った零に「浮気だ」とさっそくチクリ。

零は古高先生に、同じ苗字の身内に留学していた人がいないか問いかけます。「兄が一人いる」とだけ答えた古高先生に、零はそれ以上何も聞くことはありませんでした。

お外でムラムラするハルにつきあう零


動物たちと過ごすうち、ハルは零とずっと2人きりで過ごしていたカナダでの時間を思い出していました。

(早く大人にならないかな。けどこのままでもいいやって気もする)

子どものままの零をずっと閉じ込めて、朝から晩まで2人きりで過ごすのも悪いくない。もしかしたら日本に戻らずに、あのまま2人きりでカナダにいた方が良かったのかもしれない。

そんなことを考えるハル。日本は周囲の雑音が煩わしすぎます。

(俺と零のことは、お互いが分かっていればいい。誰にも邪魔されたくない)

外なのに盛り始めたハルに、零は驚いて止めようとします。「何かガマンできない」急なハルの態度に戸惑いながらも、零はキスを受け入れます。

「俺がそばにいてほしいときは必ず嗅ぎ付けて、どこへでもやってくる俺の可愛い犬だ」

ハルは、零の言葉に笑顔になって抱きしめます。しかしふと先ほどの別れ際「気を付けてください。ハルくんを見ていると兄を思い出します」と、古高先生に言われた言葉を思い出しました。

「執着と愛情を取り違えてしまうと誰も幸せになりませんから」

バンクーバーからの帰国便に乗る零は、風邪をひいていました。外でハルと長時間いちゃついていた代償です。

涙目の零の姿を見て駆けつけたハルにだっこされた零。そのイチャラブ2ショットを送りつけられた双子たちは、日本で呆れかえるのでした。

スーパーラバーズ37話 感想まとめ


サムとの会話のなかで、迷惑だと口でいいながらも、本当はハルがカナダに来てくれて嬉しそうに耳まで赤くなっている零がかわいかったです。

零の昔を知っている周りの人たちから見ると、零の変化こそが一番大きなものなのでしょう。良い方向に成長していってくれて、ロブたちも嬉しいのではないでしょうか。

しかしハルのほうは、盲目的に零に執着している状態です。かまってほしい、こちらを見てほしい、愛してほしい。そんな気持ちから、子供の頃の誘拐未遂事件も起きたのでした。

零とハルの関係は、いわゆるそこまで病み深さが表面化していない共依存関係に見えますが、ハルの依存のほうが強烈な感じですね。まあ普通、修学旅行(それも海外)にはついて来ないわな。

ハルの根底には「誰かに愛されたい」という強い渇望が潜んでいるようです。寂しさや孤独感が人よりも強いのでしょう。

記憶喪失のときにお世話になった病院の先生も、そのあたりのことに少し触れていました。

愛情と執着は紙一重。一見、社会生活に何の問題もない(ように見える)2人なだけに、なかなか複雑で難しい問題です。

水難事故で亡くなったのが古高先生の兄だということは、零も薄々勘付いたかもしれません。

古高先生は、学校で零を見るたびに、お兄さんのことを思い出して複雑な心境だったのでしょう。

古高先生の辛さも分かりますが、どこまで以前のストーカー事件に関与していたのかも分からず、やはりちょっと不気味な存在です。

今回は緩急話題として、スパラヴァ本編の他に、ナツのショートストーリーも掲載されていました。ナツが年上の男に参ってしまうというお話です(違)

年上男のわがままに嫌と言えないナツ。大人のフリをした自分を子ども扱いする男に、ナツはめっぽう弱いのでした。

年上の男に本気で口説かれて、深夜に篁先生の部屋に逃げ込んだはいいけれど、その篁先生にも翻弄されるナツがかわいかったです。

この2人この後どうやら一緒に寝るらしいですよ。ベッドが1つしかないからだって。篁先生えええ!デキる男!!

次回は2018年12月下旬発売のエメラルド冬の号です。ではまたスーパーラバーズ38話の感想でお会いしましょう。

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