ジェラシー12話の感想です。雑誌シェリプラスの最新話でコミックス3巻の感想になるため、ネタバレにお気をつけください。

27年前、大和組の三代目明虎と卯一は出会います。明虎に強烈に惹かれた卯一は、大和組の親戚筋にあたる弥生組の幹部半田と関係を持ち利用するのでした。

卯一はしくじったことで組に追われ、半田は嫉妬にかられた明虎に撲殺。金を稼ごうと当たり屋をしていた卯一は、運悪く相手が弥生組組長の松見だったため、痛い目に遭いました。

明虎の妻麻巳とも対峙した卯一は、お互いに牽制しながら奇妙な関係を築きます。いっぽう明虎は、出所したばかりの会長に自分の甘さを指摘されて…。前回の復習はこちら。

ジェラシー3巻11話ネタバレ感想 スカーレット・ベリ子

それでは以下「ジェラシー」12話のネタバレ感想です。

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ジェラシー3巻12話感想 ネタバレあり


卯一が怖い浅生田


卯一に説教をしたことを車の中で自己嫌悪する浅生田。自分の薄っぺらさを意識して虚しさを覚えています。

卯一を意識さえしなければ、虚しさからも解放される。頭で分かっていても、浅生田にはそうすることができず苦悩します。

つまり浅生田は、卯一に相手にすらされていないということ。

初めから何も障害などなかったような顔をして、簡単に自分を超えていく卯一。そんな卯一に猛烈に嫉妬する浅生田は、あっさりと手柄をよこして、施しをくれる卯一を相手に笑うことしかできませんでした。

(お前には理解できない。笑ってタバコを差し出す俺の無力感を。…もうたくさんだ。)

浅生田が卯一に説教をするのは、卯一が怖いからに他ならないのでした。


九州男児と九州女


元旦、近所で餅つきをして配る大和会。赤ちゃんの辰之を背負いながら、大量のお雑煮を作っているのは麻巳姐さんです。姐さんとしての仕事をまっとうしている麻巳さん。

明虎は、麻巳姐さんが卯一のことで怒っているのも気づきません。姐さんに嫌味を言われて初めて気づいたようです。

「もういい。これ以上みっともない女になりたくない」

ぷいと背を向けた麻巳を、明虎は背後から抱きしめます。「お前の行けは行くなってことだろ」と明虎は以前とは少し変わった態度を見せました。

麻巳が風俗嬢をしていたときにお客さんとして来るヤクザは、みんな薄っぺらい見栄を張っている人ばかりでした。

見ているこっちが惨めになると内心バカにしていた麻巳。でも明虎は着飾らず、Tシャツにスニーカーで高級車にも乗っていませんでした。

それはそれで嫌味だと思ったと、きっぱり告げる麻巳に、明虎はがっくりwはじめて出会った頃、麻巳は嵐みたいな女で、ザ・九州の女でした。

出会った時から自分の中に確かな答えを持っていて、それだけを見ていた明虎。それがすごく悔しくて、明虎に自分を刻み付けて、絶対に振り向かせてやると感じたのです。

「その時はもう、すでに貴方にハマっちゃってたのね。負けたわ」

明虎に抱かれたあの日から、良く眠れるようになった麻巳は、なぜかひとりで横になっている卯一の姿を思い出して、大きなため息をつきます。

「ねえ。私に言って。お前が頼りだから卯一の世話を頼むって。そしたら私もう何も聞かないし何も言わない」

明虎は黙って言う通りにしました。「すまん」と付け加えるのも忘れません。

これで一応妻としてのメンツは保たれました。麻巳は卯一のぶんのおせちとお雑煮を持たせて、明虎を送り出します。

いろんな感情がごっちゃになって、何がしたいのか麻巳自身も分からなくなっているようです。

卯一のような、無駄に悪運が強くて人のテリトリーに土足で入り込んでくるデリカシーのない人間は、たとえサバンナに放りだしてもちゃっかり図太く生きていきます。

(危なっかしくてほっとけないなんて、情をかけたら相手の思うつぼなのに!)

麻巳が頭を抱えていると、浅生田が心配して声をかけてきました。

「ねえ浅生田。私たちも浮気しちゃおっか」

軽口でごまかす麻巳。とんでも発言に、浅生田はドン引きどころか赤面しつつ青い顔で慌てふためくのでした。

「この程度で落ち込むほど弱い女じゃないわよ」

大丈夫?だなんて、麻巳にとっては侮辱されたも同然なのです。

明虎に誕生日を祝ってもらう卯一


金を稼ぐべく、マンションでひとり株のチャートを学ぶ卯一。いつの間にか年を越していました。元旦の今日は実は卯一の誕生日です。

(なんで誕生日なんて気にしてるんだろう)

卯一は情をかけてもらった楽しい麻巳たちとの食事を思い出していました。感傷にひたって自分のためにハッピーバースデーを歌っていると、そこへ背後から突然声がかかります。

「なんだお前誕生日なのか?」

いつの間にか来ていた明虎。手には麻巳の作ってくれたおせちとお雑煮がありました。

「僕のこと好き?」

一緒におせちを食べているとき、唐突につきあいたてのカップルみたいなことを聞いてくる卯一w明虎はあまりのことに、かずのこを手にしたまま固まります。

「そういうのはいちいち口にするもんじゃねえんだよ」

九州男児らしく?しれっとスルーした明虎に「かっこいい感じで逃げんじゃねえ」と卯一はすかさずつっこみます。

麻巳には言ったんでしょ!?と食い下がる卯一にも「結婚するときは告白めいたことはやったけど…」と、2人の間は妙な空気になってしまいました。

「気に入らないやつをデートに誘うかよ」

明虎の口からまさかの「デート」という単語が出てきて、驚きと嘲笑で作画がおかしなことになる卯一w

明虎は、2人で電車に乗って映画に行ったときのことを持ち出します。あのとき飲めないビールで酔って、弱みを晒した明虎は「そういう伝え方もある」とクールなのでした。

「明虎さんはカッコつけすぎて損してる」

明虎はこのところずっと、なぜ卯一と自分がお互いの何に執着しているのかを考えていました。

卯一は「好きな人と一緒にいたいだけ。好きなものは好きでしょ?理由なんて全部、後付けじゃん」と単純に思っていますが、明虎はもう少し踏み込んで考えています。

男の持つ「死」と女の持つ「生」


「一緒に射精できるからだよ」明虎いわく、男の射精は死と同じ。

卯一には転落願望があり、高いところから下を覗き込むような興奮、生きるか死ぬかのギリギリの体験をすることで、生きていることを実感するタイプです。

「男にはみんなある」

きっぱり言う明虎。ギャンブルと同じで、勝った時の気持ちよさは、負けてどん底まで落ちていく死への興奮があってこ。そのスリルにのめり込むのです。

「あの時僕たちは、一緒に死んだんだね」

始めて抱かれたときのことを思い出した卯一は、静かに明虎を見つめ返します。

それまで卯一は、セックスしている相手と一緒にイッたことはありませんでした。明虎が初めて一緒にイくことができた相手だったのです。

「やっぱり明虎さんは僕より僕のことを知ってる」

逆に女は美しい「生」であり、麻巳はまさにその「生」です。男の持つ死と女の持つ生。

死と子どもの匂いが同居する卯一は、妻と子どものいる明虎が「棄て去らなければならない」と思っていたものを持っています。だからこそ、明虎は卯一に惹かれたのでした。

黙って卯一を抱きしめる明虎は「何も棄てない。何も手放さない」と固く決意します。そこへ、ひとときの休息を中断するように、電話が鳴りました。

相手はマンションの下で待っていた健気な浅生田からです。事務所に今、弥生組の松見組長が来ているという連絡でした。

ジェラシー12話 感想まとめ


ぎゃー!ラスボスの1歩手前にいる一筋縄ではいかない中ボス感パねえ松見さん。何のご用で!?会長からの伝言ですか!?卯一のこともあったし牽制ですか!?

卯一とあれこれあって痛い目を見てから、松見さんのくせ者オーラがダダ漏れで怖すぎます。この人のせいで、卯一のバースデーは、嵐の前の静けさとしか思えませんでした。

誕生日を祝ってもらって2人の時間を過ごした卯一は、嬉しい以外の何でもなかったでしょうが、もう幸せな時間は来ないんじゃないかと思えてなりません。ひいぃ。

ところで、マンションに明虎が来たとき、本能で飛びつこうとして、理性で抑制して留まった卯一がいじらしくてかわいかったです。

卯一と明虎の会話で、ときどき2人の作画が「利き手じゃない方の手で描きました」みたいな崩れた絵になるのもw

ヒリヒリした緊張感と硬派なストーリー展開の中で、こういう抜け感は大好きです。

浅生田さんがお疲れなのも気になります。真面目な優等生の浅生田さんが暴走するとは思えませんが、ちょっとひっかかりますね。

麻巳姐さんが妻としてひとりで強い女を演じるのも、切ないけれど仕方のないことなんだなと思いました。おのれ明虎め、罪作りな男よ。

次回は11/30発売のシェリプラス2019年1月号です。

それではまた「ジェラシー」13話の感想でお会いしましょう。

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