読む前は「スクールカースト」の話と聞いて病み系の暗い話なんだろうなあと思っていましたが、ただただ暗くて重くて痛くて病んでるだけというお話ではありませんでした。
確かにゲスいし酷いしドロドロしているんですが思った以上にストーリーに入って行けたので、ぐいぐい読んでしまいました。
眉をひそめながらもページをめくる手がとまらない。さすが緒川千世先生です。
悪いやつが一人も出てこないようなピュアピュアBLも心が洗われるようでいいですが、時にはこういう悪いやつばっかりの中で腹の内を探りつつ下剋上していくBLもいいですね。
「梓編」と「あつむ編」の2人のカップルのお話が前半と後半に分かれています。時系列が同じなのもまた面白い。
同時進行で別視点からの話を見るとまた違った景色が見えてきます。これはどんな人間関係も同じですね。学校でも職場でも。