羽多野渉×増田俊樹で、BLCD化(10月28日発売)も決まっている「犬と欠け月」
「声はして涙は見えぬ濡れ烏」のウノハナ先生による、ボクシングのトレーナーと新人ボクサーの超王道の師弟BLです。
くそっ 離したくねぇなあ
しょっぱなから陰毛プレイ
目の怪我のためにボクサーを引退し、今は選手を育成するトレーナーの一弥(攻)。スポーツバーの店長も兼任しています。
健気でかわいい新人ボクサーの岳(受)は、一弥に憧れ従順なワンコのように慕っています。
ボクサーにつきものの減量。
ある日、あと少し(80グラム)体重を落とさなければいけなくなり、岳は一弥に陰毛を剃られます。ちなみに体重測定は全裸です。ありがとうございます。
下の毛を剃るうちになんだか妙な気分になった一弥は、減量のためと称してそのまま岳を手で抜いてしまいます。喘ぐ岳がかわいくて実にすばらしい!
何度かそうするうち、つい軽い気持ちの遊び感覚で岳と関係をもってしまう一弥。岳の気持ちは知っていながらも、大人のズルさで一度きりの関係にしようとします。
従順な一途ワンコ・岳
フラフラとまだ何の覚悟も決まっていない一弥に対して、岳のほうはブレません。従順で一途。ワンコのように一弥になつき、後を追いかけます。
少しずつ近づいていく2人。
岳のほうは一弥のことが大好きで、いつも変わらない。一弥に振り回されるも、揺れない芯の強さを持ち合わせている岳。
そんな一途な岳を見ているうちに、一弥のほうも徐々に岳への気持ちを自覚していきます。自分の気持ちを認めざるをえなくなった一弥と、ようやく心も結ばれた2人。
「あーホントかわいいな、こいつ」と内心思いながらも、ウブな岳を焦らしたり、ちょっといじわるに愛する一弥もまた、大人の色気を感じます。
欠けた一部を補い合うパートナー
岳にはかつてDVを受けていたという過去がありました。そのせいで、一生右目が腫れた状態の岳。
一方、左目の怪我のせいで、夢をあきらめ引退を余儀なくされたという過去を背負っている一弥。つらい過去を抱えた2人。
互いに右目と左目を補い合うように、ある時は救われ、ある時は救う。トレーナーとボクサーとして、そして私生活においてももまた、かけがえのない存在となっていきます。
岳はボクサーだからか、受けてるときでも男らしくて、なのに超絶にかわいいという両立(?)に成立しているんです。とにかくかわいいのなんの。必見です。
ボクサーの話だからもっとゴリゴリな体育会系な感じかと思いきや、いい意味でそういう感じではなく。。。
あくまでも2人の気持ちや関係がひとつずつ丁寧に描かれているので、ボクシングという題材で敬遠している人でも大丈夫だと思います。
俺の人生 お前に全部やるよ
ボクシングのタイトル獲得という夢に向けて、一緒に頑張っていく一弥と岳。
お互いに支え合っていくはずの2人でしたが、目の怪我の悪化から、将来的に岳の足を引っぱってしまうことを懸念して、大人として別れを選ぼうとする一弥。
普段は無口で従順な岳ですが、その時だけは感情をむき出しにして一弥にぶつけます。
「何よりも大切な一弥に笑顔でいてほしいから強くなる」そんな覚悟を静かに語る岳に、一弥のほうも自分の全てを岳に捧げ、これから全てを共にして、2人で生きていくのだという覚悟が固まります。
誰かのために生きていく。かけがえのない存在の、笑顔を守るために強くなる。
リングにかかるまばゆい光に焦がれ、切なくも通じ合う一弥と岳の想い。二人三脚でタイトルを獲得した岳と一弥は、眩しく神々しいまでに輝いていました。
ボクサーの細身の筋肉質な身体の描き方といいますか、ガチムチではなくその骨格といいましょうか、ウノハナ先生の描く男性の身体はなんだかエロくて好きです。
岳がもう、バンバンバンと何度も机を叩きたくなるようなかわいさ。私はうっかり叩き過ぎて叩き割る勢いでした。
女々しくなく、かつ超かわいいワンコ受けが絶対ダメという人以外、ぜひ読んでほしいです。
この作品は、
「犬と欠け月」はその他各電子書籍サイトでも発売されています。ご利用の状況に合わせてどうぞ。
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【参考までにレンタの使い方】