古矢渚先生デビュー2冊目のコミックです。初コミックの「ナンバーコール」がとても良かったので、期待して待っていました。
切なくも青い、中学・高校の同級生ラブ。男子高校生の声にならない恋と青春。
デビュー作の「ナンバーコール」が発売されたのが2014年10月15日だったので、きっかり1年後の2015年10月15日の今日、2冊目のコミックが発売です。
紙と電子で同時発売なのが嬉しいです。
ちなみに紙は734円、電子書籍は5チケット(540円)と、電子の方がお財布に優しい価格になっています。電子はRenta!もkindleも同じお値段です。ご参考までに。
今がずっと続けばいい、と思った。
商業誌デビューは昨年の「ナンバーコール」でしたが、同人で活躍されていたので絵も安定しています。
夏目イサク先生のようなクセのないすっとした線や絵柄、お話のほうは男子高校生モノといえば市川けい先生のような、10代ならではの瑞々しさや焦燥を描ける先生だと思います。
まわりも認める仲の良さを誇る快と漣。2人はBLごっこなどしておふざけでからむうち、快が友達以上の感情を持ってしまい自分の気持ちを持て余しぎみになっていきます。
中1から高2までずっとクラスメイトとしてつるんできた2人ですが、とうとうクラスが分かれてしまい、それを機に変化していく2人の関係。
今までの関係を壊したくないから、と無理をしてふるまう快の姿は痛々しいですが、1度だけつい口を滑らせて好きだと言う気持ちを言ってしまいます。しかしうまく流してそれはうやむやに。。。
漣のほうが女の子とつき合ったりと寄り道しますが、女の子に一緒にいたいと思うか聞かれて即答できなかったり、他の友達に快といるときは明らかに違うと指摘されたりして、自分にとって快の存在の大きさに気づきます。
快がとなりにいてくれたからこそ、自分らしくいられた。そのことに思い至ってから漣は素早かった。「お前は俺の青春なんだよ」なんてこっ恥ずかしいことを言われて固まる快。
気付かなかっただけで本当はずっと好きだった、と一生懸命快に伝える漣の姿に、これこそ青春だなあと感無量です。葛藤や苦悶の末ようやく最後にはくっつくという、甘酸っぱさ満点の爽やかな青春BLでした。
まぶしい、まぶしいよ。これぞ青春です。
表紙もステキでうっとり。ちょっと季節が今とはズレますが、学ランとかブレザーを着てない男子もいいなあ。制服って冬服もいいけど夏服もいいですよね。
結論1:白シャツは正義だ。
結論2:制服は正義だ。
エロはまったくなしでしたが(最後にキスのみ)、10代の爽やかなお話に心が浄化され癒されました。
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古矢渚先生の初コミック。こっちも超おすすめです。