去年、「NightS」の続編として「NightS 或る夜」も
以下、ドラマCDのネタバレ感想になります。
ひとことでいうと、もう素晴らしい!
小野友樹(唐島) × 野島裕史(穂積、間崎)
このキャスティングだけでも、もう安心な感じがしますが、いやあ、ものっすごく良かった。思い出すとにやけるくらい、良かったです。
お2人とも、BLCD界においてすでに有名ですし、実力も申し分なしで、心配はしてなかったですが、それでも聞くまでは原作ぶち壊しになってないかとすこーしハラハラしながらだったんですが、なんのその。
CV野島裕史、すごい!
完っっっ全に、完全に!穂積そのものでした。ドン引きするくらい、野島氏の声がバシッとはまってたと思うのは私だけでしょうか?
穂積の、あの余裕。あの間。あの存在感。あの落ち着き。あの気だるさ。10歳下の唐島を、いつも余裕でかわしたりいなしたりするあの貫録。
個人的には「余裕たっぷりな受け」って、難しいなと思うんですよね。
よっぽどしっかりとキャラ設定しておかないと、うさんくさくなったり、Hが軽くなったりするような気がするんです。年齢が若すぎてもどうもしっくりこないし。
だがしかし。
ヨネダコウはやっぱり、ただ者ではなかった。
よくもまあ、こんなにも魅力的で「落ち着きのあるかっこよくて色気たっぷり艶たっぷりな余裕のある受け=穂積(間崎)38歳」を作り出してくれたなあと、ほんと尊敬します。
そしてそれを見事に音声にしてくれた 野島裕史(穂積、間崎)には、さすがのひとことです。
こういう難しい受けを、女々しくならずに包容力のある大人の男に演じられるのは、ほんと巧い声優さんなんだなと思います。
そして、まだまだ未知数な男として、粗削りで、間崎より10歳下の攻めの唐島も、 BLCD界の若手の王様に君臨しそうな勢いの小野友樹氏が熱演してくれました。この人もホントうまいですよね。
それにしても、やっぱり野島裕史の間崎は絶品ですよ。
「そういやらしい顔をするなよ。」
全然エロいシーンとかではなく、「金次第だ」というようなことをのたまう唐島に向かって、穂積が言った軽口なんですが、この言い方のさりげなさと艶やかさに、思わずリピートしましたよ、私。
こういうセリフに絶妙な軽さが出せると、ドラマCD全体に、ぐぐっと奥行きが出てきますね。
唐島から電話がかかってきて、出たときの「はい」も、このひとことだけで包容力をかんじさせる優しげな「はい」でね、もうほんと最高だわ、野島ボイスの穂積!
で、その電話のやりとりで、小野ボイスの唐島のセリフ。
「穂積さん、どこ住んでんの」
この言い方もすんばらしくかわいかった。前半の、ちょっと困ったみたいに笑いながら「穂積さん」後半の、まいったするから教えてよって感じの「どこ住んでんの」
小野友樹氏も負けてないですね。穂積に対しては必死な唐島の熱量と、暗い過去や生い立ちを背負った20代の男としての唐島を、見事演じきっていました。
そして野島氏による、唐島を逃したあとに唐島に向かって正体を明かしたときの穂積のセリフ。
「そう喜ぶなよ。照れるだろ」
この言い方のさり気ない感じも、大人の男を感じさせる余裕っぷりが伝わってきて、ほんと秀逸です。ほんとこのキャスティング考えた人、神だわ・・・。
そして、特に野島裕史氏の穂積にやられます。原作ファンも、そうではない人にもお勧め。ぜひ聴いてみてほしいです。
原作が気にいったら、ずぇええええったいに読んだほうがい続編。これ、同人誌として発売されてて、オークションで高値になっててずっと読めなかったんですよね。
それが満を持しての、レンタに入荷!待ってましたー!
ヨネダコウ先生の大大ヒットの他BL作品たち。今さらですが、この先生のBLコミックは全部ハズレなしです。
BL小説の挿絵も書かれています。
ヨネダコウ先生も、作家買いする人が多い作家だと思いますが、NightSはアングラものが苦手な人にでも、重すぎないからお勧めです。
「或る夜」のほうのラストが、ものすごく思わせぶりで、続編をにおわすような終わりかただったんですが。どうやらちまたの噂では、続編も期待できそうな感じのようです!
囀る鳥は羽ばたかない3も、近々動きがあいそうですし、今年もヨネダコウ作品には大いに期待してます。