2014年10月発売の秀良子先生の新刊、「STAYGOLD」1巻の感想です。盛大にネタバレしているので、どうぞお気を付けください。
腐女子のハートをガッチリ掴んで離さない秀良子先生のBL漫画、大好きです。
どんなジャンルでもOKな雑食系の腐女子ではありますが、あえて、しいて苦手をいうならばショタかなあ・・・と思っていた私ですが、そこはやっぱり信頼の秀良子先生。
まったく問題ありませんでした!
俺(優士)と弟(コウ)、甥(駿人)と姪(菊花)の4人で暮らしていて、優士と血の繋がりのない甥の駿人が、優士を好きになる、というストーリー。
しかし優士は、駿人の母親のことが好き。駿人の母親(つまり優士の姉)は親の再婚でできた姉なので、優士との血の繋がりはありません。
よって必然的に優士は駿人とも血が繋がっていない、と。優士とコウの両親は海外で暮らしています。
ちょっと設定ややこしいですかね。いや私のつたない文章だと分かりにくいですが、漫画だとすんなり入ってきますのでご安心を。
優士は在宅で仕事をしていて、家族の面倒を見ています。
弟のコウは大学生のリア充。けしからんことに家に女を連れ込んだりしますが、姪っ子の菊花を保育園に迎えに行ったりもしてどこか飄々としていて憎めない男です。
駿人は中学生なんですが子供のころから優士に惹かれていて、優士に中学生らしく精一杯ぶつかっていきます。思春期ならでのケッという気持ちと、そのくせ何かをふりきったごとく思いきれる勢い。
もうこの駿人のかわいさよ!中学生の発展途中な感じがたまりません。
中学生の勢いは止まらず、突然優士に告白したりキスしたりするものだから、優士としては保護者という定位置を揺るがされて動揺します。
そりゃそうですね。小さいころから見ている、血のつながりはなくてもほぼ家族。突然の恋愛感情をぶつけられて、優士は戸惑います。
ここからどうやって優士の気持ちが駿人に向かっていくのか、まだまだ1巻なので分かりませんが優士の心境の変化も見ものです。
駿人がまだ中学生なので、エロは当分先でしょうが、この2人が思い通じて5年後くらいの、駿人が大学生くらいのエロが見たいです!
本編ではなくても、スピンオフとかでもいいので。(気が早い)
弟のコウにも、日高という高校時代からの友達(男ね)が想いを寄せています。こっちもどうなるか、すっごく気になります!
リア充でこれまで散々いろんな人を無意識に(?)手玉にとってきたであろうコウが、今後日高とどうからんでいくのか。
日高がむくわれる日も来るのか来ないのか・・・このまんまなの?どうなのどうなの秀良子先生!ぜひこっちも同時進行でお願いします。
1巻は、各キャラクターと関係性の紹介という感じで、まさにまだ入口ですね。複雑な家庭環境なのにちっとも陰鬱さを感じさせないのは、キャラクターを大切にする秀良子先生マジックでしょう。
ほろっとさせられるようなとこもあり、これからを期待するに十分なおもしろさだったので、秀良子先生のファンの人はもちろん、「中学生かあ・・・」「うーんショタかあ・・・」と決めかねている人にも、ぜひお勧めしたいです。
「STAYGOLD」はその他各電子書籍サイトでも発売されています。ご利用の状況に合わせてどうぞ。
秀良子先生の他のBL作品はこちら。
ところで今回の「STAYGOLD」1巻の表紙なんですが、みなさんの印象としていかがでしょう?
この表紙がたまらなく好き!っていう人も多数いらっしゃるかとは思うのですが、個人的にはせっかくの内容がよかっただけに表紙が少し地味めのように感じるというか・・・ごにょごにょ。
いや!決してダメなのではなく。断じてそういうわけはなく。むしろ秀良子先生の安定の素敵絵なんです。ただ贅沢をいうなら、サンプルからも見れますが中表紙のカラー絵(家族絵)のほうを表紙にもってきたほうが、もっとよかったのではないかなーなんて。
きっとこれから発売される2巻、3巻・・・と1人ずつが表紙になるのだと勝手に想像しての、1巻の駿人オンリー絵になったんだと思います。
ただ、表紙を見て読むかどうかを決める人だとか、秀良子先生を知っている人以外にも手に取ってもらうためにも、中表紙の素敵家族絵のほうを推したい私です。
内容はほんっと安心で安定の作家買いする秀良子先生の作品だけあって、すごくおもしろい。私も何人か作家買いしますが、本当に外れのない貴重な作家さんなので、次巻が待ち遠しいです。