世界一初恋小野寺律の場合22 ネタバレ感想です。

エメラルド冬の号、中村春菊先生は4本立てです。

井坂社長の計らい(企み?)でエメラルド編集部の皆で香川に温泉旅行に行けるか、というところまでが前回でした。

エメ編の最終兵器にして最大級に謎のヒト、美濃さんがバツイチ子持ち(養子)という衝撃の事実も発覚しました。

何かあるとは思ってたんですよね。だってCV緑川光ですから。何もないはずがないw前回までの世界一初恋の感想はこちら。

世界一初恋小野寺律場合19 ネタバレ感想

世界一初恋小野寺律場合20 ネタバレ感想

世界一初恋小野寺律場合21 ネタバレ感想

3か月に1回の発売なので、私たちファンからすると「待て」の時間が長くてじりじりしますが、いつもそれを超える萌えを提供してくださるので嬉しいです。

以下、思いきり最新話のネタバレしていますのでお気を付け下さい。あと、無駄に長いです。

世界一初恋 小野寺律の場合22 ネタバレ感想


りっちゃん達エメラルド編集部のみんなで無事に校了を済ませ、香川に到着したところからスタートです。

なぜ香川かというと、井坂さんお気に入りのうどん屋さんがあり、通販もしていないためお土産に買ってきてほしかったという理由でした。

さすが社長。私情はさみまくりです。

美濃さんの息子の大和くん


校了明けでボロボロのまま高松空港に降り立つ高野さん、りっちゃん、木佐さん、羽鳥、美濃さん。美濃さんの息子の大和(やまと)くんも一緒です。

この大和くんがずっと不機嫌で、なんとなく気にするりっちゃん。声をかけたりしますが大和君は無視したりと、ご機嫌斜めの様子。

朝からずっとこんな感じだったようで、美濃パパとしても困り顔です。エメ編はみんな独身ですが、こうやってパパの顔が見えるとなんだか新鮮というか、美濃さんを見る目がまた少し変わりますね。

宿は温泉旅館ということで、食事の前にみんなで仲良く温泉に入ることに。(注:全員裸です)

注:全員裸です。

大事なことだから2度。

仕事の疲れがピークの木佐さんは、大きなお風呂が気持ち良くて「心にしみるうううう」と泣いてますwかわいいなあ。

「このまま溶けたい」と湯船にズブズブと沈みそうになる木佐さん。お疲れMAXの木佐さんは、りっちゃんにうっかり抱きついて甘えます。

りっちゃんはりっちゃんで、このかわいい先輩を放っておけずに「寝るなら風呂からあがってから」などと世話を焼きます。

あー木佐さんてほんと天然っていうか魔性っていうか。とか言ってる場合ではありませんでした。

木佐さん逃げてええ!!


湯船でりっちゃんに甘える木佐さんの背後には黒い影が。ガシっと木佐さんの頭をつかんだのは、もちろん高野さん。(注:全員裸です)

「じゃれるな」とひとこと木佐さんを牽制して、湯船に木佐さんを放り投げて沈めますw分かりやすい態度に、りっちゃんは内心あきれつつ不満顔。

りっちゃんとしては極力職場ではそういう雰囲気をかもしだしたり、悟られるようなことはしたくないんですね。

高野さんが焼きもちやきなのは仕方ありませんが、それにしてもまさか揃ってお風呂に入るシーンを見られる日が来るとは。ここ、早くアニメで見たいです。

風呂から上がったりっちゃん達は食事を終えてそれぞれの部屋に戻ります。高野さんと明日の自由行動について話すりっちゃん。

どうやらりっちゃんが井坂さんのお土産を買いに行く係になったようで(一番下っ端ですもんね)、高野さんが車で連れて行くと言いだします。

ここでもまた「自力で行く」と言いはるツンツンりっちゃんが顔を見せますが、相変わらずな高野さんに押し切られる形で一緒に行くことに。

そこへ、美濃さんの大きな声が響きわたります。

「いいかげんにしろ!」大和くんの態度が悪いことを注意する美濃さんに、負けじと言い返す大和くん。


「普段ほったらかしにしてるくせに、都合のいい時だけ父親づらすんな!」


走ってどこかへ行ってしまう大和くんに、思わず黙ってしまう美濃さん。これはなかなか耳が痛いですね。。。激務の編集業で普段からなかなかかまってあげられないのは、仕方ないとはいえ美濃さんも気にしていたはず。

そこをズバッと切り込んできたわけですから、ドキッとするのも無理はないです。

外に飛び出して行った大和君をみんなで探し回りますが、偶然にもりっちゃんがまっさきに見つけます。しかし子どもなんて相手をしたこともなく、気さくさをアピールして話しかけるりっちゃん。

むすっとしたままの大和くんですが、優しいりっちゃんに安心したのか「お父さんは俺のこと嫌いだから怒ってばかり」と話し始めます。

自分が養子で本当の子どもじゃないから、仕事の邪魔だから怒ってばっかりなんだと思っている大和くん。

なんか切ないですね。こんなふうにずっと思いながら美濃さんと2人でずっと暮らしてきたなんて。

お母さんは亡くなって実の父親は行方知れずなんて、小さい子にとっては相当不安な状況なのに、ひきとってくれた美濃さんにもそんな気持ちだったとは。きっとずっと辛かったでしょう。

黙っていては気持ちは伝わらない


今回の旅行にも連れて来てくれたしそんなことはないとりっちゃんはフォローしますが、大和くんからすれば「ついでに連れてきただけ」「世間的に子どもだけを置いていけないからでしょ」ということになります。

そこでハッと気づくりっちゃん。大和くんは寂しいだけ。本当はもっとお父さんと一緒にいたいだけ。なのにそれを言えなくて、結果怒らせるようなことをしてしまって空回りする。

りっちゃんは自分と重ね合わせて、大人も子供も黙っていては自分の気持ちは伝わらないから、お父さんにもっと一緒にいたいって伝えてみるように大和くんに提案します。

りっちゃんも子どもの前ではやはり大人です。そういうっちゃんも、高野さんにもう少しツンツンせずに伝えることがあると思いますが。。。

いやいや今は美濃家の親子のほうが大事です。

かわいくて賢い大和くん


一緒に探してくれた木佐さんや美濃さんと合流して、ようやく大和くんが美濃パパに対して素直になります。本当はお父さんと2人で旅行したかったこと。そしてごめんなさいがちゃんと言えた大和くん。

いい子だなあ。いつまでもスネずに素直になれるし、話す言葉のチョイスからもきっと頭の回転の早い賢い子なのでしょう。

美濃さんも、ちゃんと大和くんの気持ちを分かってくれました。美濃さんもやっぱり大人です。そして立派な父親です。

大和くんの頭を撫でる美濃さんと、くっついて子どもらしく甘える大和くんを見ていると、なんだかうるっときてしまいました。年々、涙腺が弱くなってます。

無事に仲直りできた大和くんと美濃パパを見て、りっちゃんもホッとした表情です。それを見た高野さんも優しい瞳でりっちゃんを見つめています。

大和くん、ビジュアルもお目めくりっくりで超キュートです。美濃さんにはあまり似てませんが、すごく元気でかわいい男の子に成長しそう。

中村先生の描くちっちゃい子、かわいくていいですね。純ロマの美咲の兄の息子(真浩くん)もかわいいし。でれでれ。

翌日、井坂さんへのお土産を買いに山奥へ行く高野さんとりっちゃん。どうやら指定のうどん屋さんが大変な山奥にあるようで、いわゆるドライブデートになっています。

車の中で「大和君には言葉にしないと伝わらないと助言した」と言うりっちゃんに、高野さんがつぶやきます。


「お前はちゃんと伝えてる?」


痛いところを突かれてぐっと眉間にしわを寄せるりっちゃん。そうです、人には言えるけどいざ自分がとなると、なかなかうまくできないというのは人間よくあることです。

子どもにもできるのに、いい大人がなかなかできないこと。大人になったからこそ、いろんなことを言い訳にしてしまうこと。思い当たる節がたくさんあって、私もなんだか耳が痛いです。

高野さんのおばあさんのお墓参りの途中で、香川の風景を見たりっちゃんは、イギリス時代のことを思い出します。高野さんと別れてからすぐ留学したりっちゃんですが、イギリスでももやもやしながら暮らしていました。

それは高野さんも同じ。2人も同じような景色を見て同じような気持ちで暮らしていたんですね。遠く離れていても。。。

帰りの車の中で、突然高校時代に好きだった教科を聞くりっちゃん。りっちゃんなりに高野さんを知りたいと思っての言葉です。

戸惑いながらも答えてくれる高野さんは、数学が得意で理由は必ず答えがあるから。白黒ハッキリつくのが好きだからです。

ということは、高野さんにとってはりっちゃんのことは、ずっと白黒つかないままのあやふやな関係なのでつらい状況なのかもしれません。

ちょっとだけデレたりっちゃん


次に好きな肉の種類を聞くりっちゃん。なんかもうここまでくると不器用か!ってつっこみたくなりますw

高野さんもよく分からない顔で、そんなどうでもいいことと流そうとしますがりっちゃんは一生懸命口を開きます。

「俺にとってはどうでもいいことじゃないし、どうでもいい人には聞きません」

言った!

顔をまっ赤にして、りっちゃんが言いました。

「どうでもよくない人」=「大事な人」ということでファイナルアンサー!?こんな言葉一つで盛り上がる私。ツンな人がたまにデレることの破壊力は大きいです。

高野さんも驚いて車を止めます。


「マジか。何それメチャクチャ嬉しいんだけど」


高野さんが「マジか」とか若者言葉を使うと、オフィシャルな感じがなくなってごく普通の20代っぽさが出てきていいなあ。

デレたはいいけど、恥ずかしくなって慌てて車から降りようとするりっちゃんをひきとめて、強引にキスする高野さん。ここでもうちょっと高野さんが我慢できれば、りっちゃんもデレやすいでしょうに。

りっちゃんが思い切って発言した後で急に恥ずかしくなってツンになるのは、高野さんも経験上よくわかっていると思うのですが。

欲しい言葉を言ってくれたなら、もうちょっとりっちゃんをそっとしておいた方が、りっちゃんとしても落ち着くでしょうし。高野さんに足りないのはもう少し見守る姿勢なのかな。(見守る=がっつかない)

なかなか待てができない高野さん。ですがそれではこのツンツンりっちゃんとの(特にエロ的な意味合いの)関係はまったく進まなさそうなので、さじ加減が難しそうですが。。。

ツンツンりっちゃんに逆戻り


がっついてくる高野さんに、りっちゃんはドン引きして急激にツンツンに逆戻りします。しかし旅館の部屋にまでついてくる高野さんは、もうヤル気満々という感じ。

再びキスをして「誘われてると思ったんだけど、違うの?」しれっとした顔でりっちゃんの腕をつかみます。高野さんとしては、りっちゃんが思っていることをちゃんと言葉で伝えてほしい。

でないとこうやって多少強引に触れて、それがりっちゃんにとって嫌なことなら、知らないうちにりっちゃんに嫌われることになるから。


「俺はずっと不安なんだよ」


不安な心境を吐露する高野さん。自信家に見えても本当は繊細で、傷つきやすい人なのでしょう。普段はなかなか弱みを見せない高野さんですが、旅の解放感も手伝ったのかもしれません。

想い続けてやっと再会できた初恋の人が、白黒つかない中途半端な状態のままこうやってそばにいる。もうちょっと待ってあげてと私たちは簡単に思ってしまいますが、高野さんも不憫といえば不憫です。

りっちゃんとしては、自分がどうしたいのか分からない。大人になって素直にハッピーエンドを信じられなくなり、想いが相手に伝わることが本当に幸せなことなのかも分からない。

ましてや幸せになれるかなんて、ぜんぜん分からない。だけど、それでも。

「俺だって高野さんのこと、もっと知りたいです」「だってまだ何も知らないじゃないですか」

何も、ってことはないんじゃないかな。とつっこみながらも、はいここからは、がっついてりっちゃんを押し倒した高野さんとの畳エロがスタートです。

木佐さん逃げてええ!!(2回目)


なのにお口で1回シてあげた高野さんが、体勢を整えて挿れかけたまさにその時。りっちゃんの電話が鳴ります!くううKYな電話め。

無視しろと言う高野さんでしたが、同時に部屋の外から木佐さんの声がしました。ぎゃー木佐さああああん!タイミング!タイミング仕事してえええ!

いいとこでまさかの木佐さん登場です。部屋の中で、上司である敏腕編集長と隣りの席の後輩がこんなことになっているとはつゆ知らず、呑気に声をかけてきます。

どうやら木佐さん担当の作家が確認のデータを送ってきたらしく、携帯のケーブルを貸してほしいと頼みに来た模様。

高野さんも仕事がらみとなると、りっちゃんとの畳エロは「続き、後でするからな」と言いつつ、しぶしぶあきらめました。でもりっちゃんの言葉は嬉しかったらしく、ご機嫌な高野さん。

高野さんの穏やかな表情にりっちゃんも安堵しているようで、ごくごくわずかながらもこの2人の距離はまた(0.5歩くらいは)近づきました。

明けて翌日。

台風直撃で飛行機は全便欠航、東京へ帰れなくなるというまさかのオチ。これは次回、今回未遂に終わった畳エロがあるということですね分かります。


感想まとめ


今回はちょっと大和くんのことで考えさせられるお話でした。

仕事を持ちながらひとりで子どもを育てるというのは簡単なことじゃないと思います。いろんなものを背負ったうえでの、美濃さんのあの笑顔だったんですね。

親子のすれ違いはままあることですが、大和くんの放つ言葉が的を得ているように思えてドキッとしてしまいました。

きっと大和くんも自分が実の子じゃないというところも踏まえて、美濃さんのことが大好きゆえに遠慮して言えなかったりガマンしたりすることが、今まで多々あったのだと思います。

それが今回爆発して表面化したのは、ある意味よかったのかなと感じました。

このまま大和くんの気持ちが抑えられたままだと、大和くんも美濃さんもお互いにぶつかる一方で、2人とも疲弊するばかりだったでしょう。

美濃さんも激務に加えて子育てもこなしていく中で、大事なはずの息子とコミュニケーションがとれなくて困惑していた様子だったので、早いうちに話し合えて良かったです。

そうじゃないと、美濃さんのほうが先につぶれてしまいかねないという危険性もあったかなと思います。

美濃さんだってまだ若いし、最初から完璧な父親なんかじゃない。そんな人はきっといませんよね。だからこそ今回りっちゃんの大和くんへの助言はグッジョブでした。

こうやって少しずつぶつかっては話し合ってをくり返して、実の子だとか養子だとはか関係なく、家族(親子)になっていくのだと思います。

まあ実際は大和くんがとても賢くて素直ないい子だからこそ、うまくいったケースだと思いますが。。。

それにしても大和くん、かわいいなあ。大きな瞳は誰に似たのかな。この大和くんが成長して高校生か大学生になった姿がすごく見てみたいです。

実の父親が出てきてイロイロある、みたいなスピンオフとかないかしら。中村先生、どうですか。あと、今回はエメラルド編集部のみんなでお風呂に入ったり(眼福)とレアなシーンもあり、主に木佐さんが楽しかったですw

ちょっと気になったのは、自由行動は高野さん&りっちゃん、美濃パパ&大和くんで行動したということは、羽鳥&木佐さんは一緒に出かけたんでしょうか。

この2人の組み合わせってあまり見ないので新鮮です。世話焼きのはーさん(羽鳥)が木佐さんの行きたいところにつきあう、みたいな感じになりそうですが、この2ショットデートは見てみたいかも。

今回、はーさんほぼ空気だったし、もうずっと羽鳥の出番がないので寂しいです。小説はもう出ないのかなあ。(全部持ってる人)

横澤さんの小説もいいけど、羽鳥と吉野のお話もまた読みたいです。なんといってもラスボスの柳瀬優がいますからね(超重要案件)まだお相手も決まっていないし、気になります。

長い感想文にここまでおつきあいただきありがとうございます。誰かの萌えのお役にたてたら嬉しいです。

追記)エメラルド夏の号を読みました。世界一初恋小野寺律場合23の感想です。コミックスは12巻の内容になるのでお気をつけください。

世界一初恋 小野寺律場合23 ネタバレ感想

追記)エメラルド春の号は「雪名皇の場合3」でした。

世界一初恋ネタバレ感想 雪名皇の場合3


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