ひだまりが聴こえる幸福論は切ないままにここまできましたが、とうとう次号が最終回です。
えっもう?という感じですが、航平と太一は最後どうなるのでしょうか。正直この5話でも別れの予感しかしないので胃がきりきり痛いです。
「幸福論」は2016年に単行本になるとアナウンスされていますが、ちょうど1巻ではおしまいになるようですね。
というわけでCanna45号、切なく苦しい「ひだまりが聴こえる幸福論」第5話の感想です。
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ひだまりが聴こえる-幸福論-5話 ネタバレ感想
大学をやめることを友達に話す太一。心が決まれば行動が早いのは太一らしいところでもありますが、当然友達は太一の決断に驚いています。
大学卒業してからでもいいのでは、という周囲の言葉にも太一の心は動かないようです。猪突猛進の太一。
やりたいことが見つかり迷いが吹っ切れたら、太一のようなタイプはもう止まれないのでしょう。そこが太一の良さでもあります。
平気かどうか他人に決められたくない。
何かとつっかかってきたマヤと太一の関係にも変化が訪れます。実はマヤは、昔から自分よりも聴こえない人と比べられ、努力が足りないなどと周囲に言われて傷つきながらここまで成長してきました。
偶然再会した友達にも「人よりは聴こえるから大したことない」「全然平気じゃん」と言われ、嫌な思い出が蘇ってくるマヤ。
聴こえないということの「程度」の問題じゃない。平気かどうかを他人に決められたくない。
つらかった昔のことが思い出されるマヤでしたが、そこへ突然、「全然平気じゃん」と言った子が飛び蹴りをくらいます!飛び蹴りをしたのは、なんと太一。
太一はマヤの表情を見て反射的に体が動いたという感じです。騒ぎになりそうなので、急いで逃げるマヤと太一。
マヤは太一に、正義の味方ぶったのか同情したのかと問いますが、太一の反応はどちらとも違ったものでした。
実はマヤは周りが思っているほと聴こえていないのではないか。聴こえたフリをしているだけなのではないかと、指摘する太一。
太一は、マヤが太一にはハッキリとものを言う割に、他の人の前では大人しいということに気づいていました。太一は太一で意外としっかりとマヤのことを見ていたんですね。
さらに太一は言葉を重ねます。
「もしそうなら相手は伝わっていると思って話しているのに、本当は伝わっていなくて誤解が生じる。それでいいのか?」
マヤは、他の人と同じように太一も「マヤの努力が足りない」「マヤがもっと頑張るべき」と続けるものだと思っていましたが、太一の答えはマヤの想像とはまったく違っていました。
「お前はもう十分頑張ってる」
お前ばっかり頑張る必要はないと、当たり前のことのように告げる太一。思ってもいなかった太一の言葉に動揺したマヤは、たまらず泣き出してしまいます。
これまでずっと頑張ってきたにもかかわらず、もっと大変な人がいるんだからと人と比べられては「努力不足」と責められてきたマヤ。
マヤにとって本当は、太一の言葉が一番欲しかった言葉なのではないでしょうか。
マヤはマヤなりに、もうこれ以上頑張れないくらいに頑張ってきた。たった一言だけでいいから、自分の頑張りを認めてほしかった。
すり切れそうな自分に「もう頑張らなくていいよ」と言ってほしかった。昔のこともひっくるめて、思いがこみ上げてきたマヤの涙。
航平をめぐるライバル(?)でもあり一番気に入らないハズの太一に、自分の一番欲しい言葉を言われてしまったマヤの胸中は複雑だったと思います。
ですが、きっとこの一連の流れから、航平が太一を好きになったことにも納得ができたのではないでしょうか。
マヤのこの涙が、この後の航平と太一を見守る温かい瞳に変わるのだと信じたいです。
「太一が好きだ」
航平に会いに行った太一は「女の子を泣かせて最低だよな」と、マヤとのことを話します。すると「むしろ逆なんじゃないか」と告げる航平。
あたりまえのように人の小さな言動を見逃さない太一に、それがどれだけ当人にとって嬉しいことか、マヤ同様に航平にはよく分かっています。
大学をやめて何をするのかと問う航平に、まだまとまってないからと言葉を濁す太一。
ノートテイクのお礼を言う航平は、そんな太一をふと抱きしめます。別れの抱擁のように切ない表情の航平。よくわからないままにドギマギする太一。。。
別れぎわ、航平をふりかえった太一は、航平が何かを手話で伝えていることに気づきます。
「太一が好きだ」
だけど太一には後半の手話の意味が分からず。。。
「その意味に、あの時気づいていれば、あとで後悔することはなかったのに。」
モノローグが切なげな未来を予感させつつ「ひだまりが聴こえる-幸福論-」第5話は終了でした。
感想まとめ
さ、さ、さいごがががが!(壊)
航平の想いは太一には届かないまま、どうやら太一は大学をやめるということでいったん2人は離れ離れになりそうです。
これは切ないなあ。次号が最終回ということですが、もしかすると数年後とかからの始まりになるかもしれません。
「あとで後悔することはなかった」ということは、のちほど太一が自分の気持ちに気づいた時に後悔するような展開になっているということでしょうか。
うっ、それは想像したくない。。。
太一のことだから、自分の気持ちに気づく→航平のところに直行→まっすぐに気持ちをぶつける。という方向でぜひお願いしたいところです。
その時、敵に塩を送る感覚でちょこっとマヤが後押ししてくれるといいんだけどな。
今回の5話で、マヤの太一に対する気持ちにも変化があり、なによりもマヤは4話で航平の太一への切なる想いを知ってしまいました。
太一が自分の気持ちを自覚すればもう2人の間には割って入れないわけですから、マヤは空気を読める頭のいい子でしょうし、2人に温かいエールを送ってくれると期待したいです。
マヤが泣いて帰ったときに太一の友達のヤスがついていたので、もしかするとこっちのラブラインが成り立つかもしれないですしね。
もう航平と太一の幸せを祈るしかありませんが、私はタイトルが「幸福論」なので大丈夫だと自分に言い聞かせています。
最後の最後でようやく太一が自分の気持ちを自覚して、朝日を浴びながら航平のところへ向かって走りだす――。という結末でも美しくていいと思うんだけどな。
4話からの流れもあって、もうあんまり航平を泣かせないでほしいなと切実に思います。せめてほのかな明るい未来を予想できるような結末を、是が非でもお願いします文乃ゆき先生(号泣)
次号が最終回なんて信じられないくらい最後までハラハラしそうです。最終話、気を引き締めて待ちたいと思います。
最後にはこんな↓航平と太一の笑顔を見ることができますように。。。
新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/x7BbhUqZSY
— 文乃ゆき (@fuminoyuki) 2015, 12月 31
実は2年前にニアミスしていた航平と太一も。太一、口開けすぎ。
ニアミス pic.twitter.com/x6ZBViLIAz
— 文乃ゆき (@fuminoyuki) 2016, 1月 27
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