どヘタレ攻めとツンデレ受けの、じれったい恋のお話です。しかし我々は待たされた分、最後の受けのデレっぷりには思わず笑顔になってしまいます。
「ねくたいや」のスピンオフ作品なので、まずは前作を読むことをおススメします。「しあわせのはなし」だけでももちろん楽しめますが、作風が合うかどうかも見極められるので読んでからのほうがいいかと思います。
有働家の長男次男三男も勢揃いしているし、全体的にアットホームな雰囲気があるので疲れずに読めます。
【あらすじ】
三十年生きてそのうちの二十四年、人生の五分の四片想いしている。はじめての告白は高校生のとき。その後も二回失敗したが、俺はいつもしあわせだった。佳久がずっと好きだ。
なのに佳久を傷つけた。体に残った傷痕は、どれだけ佳久を傷つけたかの証。だって俺は佳久の弟と関係を持ったんだから。。。ぜんぶ俺が悪い。だから――今度は間違えない。
前作の「ねくたいや」はこちら。
当て馬だった環に焦点が当たっていますが、環(攻)が超ヘタレなのが際立っている作品です。
ヘタレ攻めが苦手な人にはイライラッとすること間違いなしwそれくらいヘタレてます。私は割と嫌いじゃないので楽しめました。
小学校の時に好きになって以来、20年以上想い続けてこじらせまくった恋心なので、こじらせ系のお話が嫌な人も向かないかなあと思います。
ネクタイ屋の長男・佳久(受)のほうも好意は持っているんですが、跡継ぎゆえに思うように動けずすれ違ってしまいます。
ツンツンしているから素直にもなれず恋人同士になれない。こんなめんどくさい2人がくっつくまでのお話です。
途中、環が佳久の弟の友久がセフレだったということが発覚したりというトンデモ展開もありますが、周りからのフォローがあってようやく恋人になるという、じりじりじりじり、じれじれじれじれっぷり。
遠回りすぎる恋、こじらせた恋、幼馴染の恋をじれったく感じながら見守りたい・楽しみたい人にはおススメです。