「ハルと吸血鬼」ネタバレ感想です。

桜庭ちどり先生の新作は、人外もモノのほのぼのファンタジーです。

吸血鬼×新人漫画家という一見異色の組み合わせですが、桜庭先生の絵柄もすっきりしていて違和感なく、安心して読めました。

生々しいザ・人外という感じではなく、かわいくて切なさもある王道路線。受けのピュアピュアなハルの好感度が高いです。

初恋っていいなと素直に思えました。



新人漫画家のハル(受)は、狼男やかまいたちが常連として通ってくる喫茶店を見つけて通うようになります。

喫茶店のマスターは吸血鬼(攻)ですが、吸血鬼もののお約束の妖艶な吸血シーンはなし。珍しいですね。

基本的にマスターは無表情ですが、これくらいのテンションのほうが喫茶店のお客さんの居心地も良さそうだなあと思います。

最近、落ち着けるかなと思って入った喫茶店で妙にはしゃぐタイプの店員さんに出くわしたので、よけいにそう感じました。

お店の雰囲気を壊さない接客って大事。

ハルは吸血鬼を題材とした漫画を描くために、マスターに話を聞くことにします。

「吸血鬼」というのは、この世界でも漫画の定番ネタなのでしょうか。使い古されているだけに逆に難しそうですが。。。

ちなみにハルの漫画は美少女吸血鬼モノだそうで、どんな漫画なのかちょっと読んでみたいです。


初恋の甘酸っぱさ全開のハル


マスターと関わるうちに、漫画のために話を聞いているのか、自分がマスターを知りたいからなのか、自分の気持ちが分からなくなっていくハル。

ハルに片想いをしている狼男の蒼太の言葉を機に、ハルはマスターのことを意識するようになります。

ハルがはじめての気持ちに戸惑ったり涙したり、初々しくてピュアな表情も言動もいちいちかわいくて、初恋の甘酸っぱさが伝わってきます。


切ないマスターの過去


マスターには好きな人を病気で亡くしたという哀しい過去があり、今はそれを思い出として胸に秘めて生きています。

マスター、あなたそんな過去があったなんて。。。

ユキ(亡くなった子)とのことは切ないですが、マスターがユキを引きずっている感じてはなく過去のこととして昇華しているのが、マスターを大人の男としてかっこよく見せていたし、安心してハルとの恋を応援できました。

吸血鬼と人間では寿命が違う問題もありますが、そのこともハルがきちんと受けとめているので、読後の爽やかさが倍増です。

マスターがハルを好きなのもわかる!心が温かくなるようなピュアラブに癒されました。


スピンオフがありそう?


ところで狼男の蒼太は、話の中ではお笑い担当でかわいくて、でもハルには決してむくわれないので、なんとかしてあげてほしいところです。

いいワンコ攻めになりそうだし誰かと思っていたら、いぶき(かまいたち)の弟とのフラグが立ったので、ぜひ番外編で読みたいです。

せっかく人外と人が普通に共存しているという世界観なので、この喫茶店に通ってくるお客さんをシリーズ化とかして描いてしてくれないかな。

読みやすさ重視でほのぼのしたい人、切なさもある王道路線のピュアを求めている人、BL初心者の方にも安心しておすすめできる初恋話でした。



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