バンドBL激動のライブ編です。さすがキヅナツキ先生、ストーリーの盛り上げ方がうまいなあ。ひとことでいうとライブシーンは圧巻でした。
バンドという音楽形態を生かした人間関係を軸に、ようやく動き始めたBL要素がちょうどいい具合に絡みはじめて、バランスの良い2巻です。
いろんな過去を踏まえてそれを内包しつつ、それでも1歩ずつ前進するために人と人が支え合い愛し合うんだなと、そんなことをしみじみ感じさせられました。
ギヴン2巻 電子書籍
ギヴン2巻 感想 ネタバレあり
過去に亡くした恋人(由紀)への感情の落としどころがなくなっている真冬。
突然失った大切な人に対する気持ちの整理ができずに生きてきたということは、1巻からのどこか浮世離れしたようなぼんやりとした表情にも見え隠れしていました。
真冬と由紀の過去のシーンがとても切なく静かで、2人が寄り添うように確かに一緒にいたという事実をありありと見せつけてくれて、もうここにはいない由紀という存在を強く感じさせられます。
真冬にとっての由紀はかけがえのない人で、何よりも大切で大きく特別な存在だった。真冬の気持ちを思えば思うほど、キリキリするような哀しく切ない痛みが伝わってくるようで息苦しささえ感じます。
そんな真冬がバンドを軸にした人間関係によって、切なく苦しい思いを抱えながら、もがきながらも前を向いて少しずつ動いていきます。
過去を背負いながら真冬が歌いだすライブシーンや、そこに至るまでのもっていきかたが臨場感と緊張感にあふれていて、引きずり込まれるように食い入るようにページをめくりました。
そんな真冬に対する自分の気持ちを自覚した立夏が、真冬が歌い終えた直後に、童貞力と高校生の勢いと若さを全力で解き放ったのはすごく良かった!
といってもキスしただけですが、このキスシーンがまた素敵でした。思いが溢れるってこういうことですよね。真冬には立夏がいるから大丈夫、と素直に思えました。
うーん、それにしても2巻でまだチューしかしてないのにこんなに萌えてゴロンゴロンするとは。キヅナツキ先生の構成力というか、ストーリーの運びがうますぎてまいりました。
シリアスなシーンとそうではないシーンの切り替えというかバランスが絶妙で、「リンクス」のときもそうでしたが、読めば読むほどじわじわとその良さが沁みてきます。
絵柄も綺麗でストーリーも秀逸。キヅナツキ先生が人気があるのがよーく分かります。
続刊ものなので迷っている人がいたら、これは全力でおススメしたいです。ラブに突入しはじめた2巻まで一気に読めるのは幸せだと思います。
秋彦と春樹のことも気になるし(「お前もっと自惚れてもいいぞ」ってあれナニ!?んもう!好きだー!)3巻が早くも楽しみでなりません。
追記)3巻の感想を書きました。
ギヴン3巻 ネタバレ感想
キヅナツキ先生のBL漫画
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