松本先生は万人受けする超絶技巧の美麗絵とかではないのですが、エロいことをしている時の肉々しいというかむっちりした感じの身体の描き方がなんとも素朴で味があります。エロエロなアングルも多彩で、それゆえ修正に舌打ちしたくなります。(やめなさい)
夏場のムシムシした暑さとエロ汗が混ざり合う勢いに任せたような衝動的な合体。思うようにHできないという焦燥感がいっそうなまめかしく見えてしまいます。
BLのキャラクターは受けも攻めも皆けっこう絞まったいい身体をしていることが多いのですが、今回は受けのゆうまが見苦しくない程度にちょっとぽっちゃりしているのも新鮮です。
あとがきに地味な子がセックスでキラキラ輝くのが好きとありましたが、それすごく分かります。確かにキャラ的にも絵的にも、特にゆうまは地味顔のモブ系なのに瑞樹とエロいことをしはじめると途端にエロエロしく光り輝いて見えて最高に萌えました。
非イケメンだってやるときゃやるのね。むっちりした体形も生活感が感じられるのでエロいことして汁まみれになっていると余計にエロく見えるというむっちりマジック。摩訶不思議な松本ワールドへようこそ。
したがりな俺たちの、きのう今日あした 電子書籍
したがりな俺たちの、きのう今日あした 感想 ネタバレあり
エッチ出来ずに悶々とする尊い男子高校生
中学の時からの友達にして恋人同士の瑞樹(攻)とゆうま(受)は、実家暮らしの高校生という縛りもありなかなかHする場所がなく悶々として過ごします。
特に瑞樹の方はいろいろと限界が近く、うっかり自宅で盛ってはお約束のように家族の邪魔が入ったり、学校のトイレでしようとすれば他生徒の邪魔が入ったりとお預け状態。
夏休みになり家族のいない隙を縫ってようやく初エッチできますが、瑞樹としてはゆうまを想いすぎていろいろと思いつめています。最初は瑞樹の気持ちの方が大きいっぽいですが、後からゆうまのほうも…という流れにニヤニヤ。
おバカな高校生というイメージのままの瑞樹が、頭の中でいろいろ妄想するも、脳内ダダ漏れでハァハァしちゃってる表情とか妙にリアルでドキドキしました。
ゆうまと親しそうな子に対して脳内で「俺はゆうまともっとすごいことしてるもんね!」と張り合ったり、独占欲丸出しの初々しい高校生らしさがいっそ清々しいです。
高校から社会人になって同棲
夏休みは毎日のように触ってエロいことをしていたのに、学校が始まってからなかなかそういうことができずに切羽詰まった瑞樹が「今やらなかったら泣く」とか泣き落としする姿も必死でかわいかったです。
高校生の男の子なんて常にヤリたい盛りとはいえ、瑞樹の場合は本当にゆうまのことが好きすぎて泣きそうになっちゃうのが、まだまだ自分の感情をコントロールしきれないところとして未熟なんですよね。
でもそれはゆうまだって同じことで、実はゆうまのほうも瑞樹に負けず劣らず好きな気持ちが強いという。
相手が嫌がらなければ、大きな気持ちをそのまま好きな相手にぶつけて自分をさらけ出してみるのは何らおかしなことではありません。むき出しの自分を見せることができるのは、高校生という若さや10代の勢いもあるでしょう。
大人になるとプライドがどうだとか自分を守る言い訳をたくさん並べてしまいがちなので、高校生のまっすぐさがとても眩しく見えます。だから男子高校生モノって好きなんですよね。
2人は高校を卒業後社会人になり同棲して幸せに暮らしていますが、お互いを求めるところは相変わらずでエロエロです。
ゆうまのほうも瑞樹のことをすごく好きなのがよく分かるし、社会人篇にほんわかしていたらまさかの夢オチ!社会人篇はゆうまがうたた寝していて見た夢でした。
松本先生にしてやられた!とショックを受けたのは私だけでしょうか。それだけこの2人にはずっとこのまま一緒にいてほしいと思います。
感想まとめ
中学時代、瑞樹がゆうまと同じクラスになれてニヤニヤしていたり、ここしかないと思い切って変なテンションでゆうまに声をかけてしまったりとピュアでおバカなところも愛しいです。
体育祭の借り物競争で「大切な人」と書かれていて思わずゆうまを連れてゴールする瑞樹。なんかこういうの、中学生の青春って感じでいいですね。
その後、一部の女子の間でこの2人の関係がひそかに人気になったというのが何よりもツボでした(笑)
1冊を通して時系列がバラバラなんですが、ゆうまと瑞希の出会いもなれそめも初チューも途中に入っているし、社会人篇は夢でしたがきっとあんな風にずっとエロくからみながら仲良く暮らしているんだろうなと安心できるカップルです。
エロいものをお求めの方、魅惑のむっちりぽっちゃりボディのエロマジックに酔いたい方、松本ワールドを覗いてみたい方、とにかくエロいものをお求めの方(大事なことだから2回言いました)にはおすすめです。