スカーレット・ベリ子先生の「ジェラシー」1話ネタバレ感想です。

四代目・大和辰之に出てきた櫓木さんのスピンオフの新連載が始まりました。櫓木さんがひどくご執着だった三代目が一体どんな人なのか知りたいなと思っていたのですごく嬉しいです。

1話の若き日の三代目・明虎さんはイケメンですよ!同じく浅生田さんもイケメンでした。この2人のビジュアルがなんとなく似ているのはこのお話のカギになるのか否か。

ジェラシーでは四代目・大和辰之から数年後の現在と過去を織り交ぜながら展開するようで、1話目からすでにもう目が離せません。スカベリ先生お得意の「こっちが攻めかい」顔の新キャラも出てきました。

連載を知った時の私の驚きと喜びの舞をみなさんにお見せできないのがつらいです。シェリプラスは2016年9月号から隔月刊行化され、今後は2ヶ月に1回のペースで読むことができます。やったね。

以下シェリプラス9月号スカーレット・ベリ子先生の「ジェラシー」1話の感想です。コミックス派の方やネタバレNGの方はどうぞお気をつけください。

追記)コミックス1巻が配信されました。


ジェラシー1話 感想


巻頭カラーにして冒頭、しょっぱなから黒髪の男に抱かれちゃってる櫓木からスタートです。さすが期待を裏切らない男櫓木、そしてスカベリ先生。

このエロのシーンは回想で、櫓木は「明虎さん」とうわごとのようにその名前を呼び続けます。気持ちがいいからなのか悲しいからなのか、泣きながら黒髪の男に激しく抱かれる櫓木。

この時の相手の顔や表情は見えず、これが愛のあるHなのかそうでないのかも分かりません。櫓木さんに漂う不幸オーラはどうしたものか…。

でも、この不幸オーラこそが櫓木さんを櫓木さんたらしめているので、いいとも悪いとも言えないですね。こじらせすぎて3周くらい回ってようやく今の櫓木さんという感じですから。

かわいい系イケメンの新キャラ ハチ


舞台は現代に移り、櫓木が麗華ちゃんを乗せた車を運転していると、突然飛び込んできた青年を轢いてしまいます。飛び込んできたのはどうやら当たり屋をしている青年のようですが、ちょっと今回は相手が悪かった。

車から降りた麗華ちゃんがしゃがみこんで青年を見ていると「パンツ見えてる」と、言ってはならないひとことを(笑)櫓木にボコボコにされて車内に引きずり込まれます。あーあ。

恥ずかしさに大泣きするも「レオタードだもん!」とムキになる麗華ちゃんもかわいいです。小学2.3年生くらいかな。ちょっと大きくなりましたね。

当たり屋の青年は、かわいらしい顔立ちの少年のような青年です。プリン頭が若々しい。20歳くらいかなあ。ベリ子先生ならではの、いわゆる「初見では圧倒的に受けだがしかし絶対的に攻め」という、そっちかい!の例のあれです。

青年が目覚めるとこそはお風呂場でした。今にも櫓木が始末しようとしているところでビビる青年は、なんとか逃れようと必死に言い訳します。

舞台は福岡なのでこの青年はときどき方言が出るんてすが、いいですね。方言スキーには「たまに出る方言」というものにムラッと、じゃなくてキュンときます。

「娘さん泣くよ!」の言葉にちょっと考える櫓木は、きちんと麗華ちゃんに謝るという条件付きで見逃すことにしました。麗華ちゃんのことは自分の全てだとつぶやく櫓木。麗華ちゃんの母親のことも今後出てくるかもしれません。

若かりし明虎さんと浅生田さんがイケメン


時間はまた過去へ。1989年にさかのぼり、三代目の明虎と側近の浅生田が小説家の家に取り立てに来ています。

明虎さん、黒髪オールバックのイケメンです。この人が冒頭の櫓木さんを抱いていたのかと思ったら、となりの浅生田も黒髪のイケメン。どちらかだとは思うんですが、この似た感じなのは何かを予感させますね。

なかなか会いに来ない小説家を探して寝室に向かう明虎たち。最中の声が響く部屋に入った瞬間聞こえたのは銃声でした。

目の前で銃を打ち死んでしまった小説家の男の前には、片足と両手を天井からのロープで縛られた全裸の櫓木。ここで櫓木と三代目の明虎は初めて会いました。この出会いはインパクト大です。

櫓木さんも若い頃のほうが艶めかしい感じですね。目元や頬に若さを感じるし、櫓木さんって常に顔色が悪いイメージがありますが今も昔もそのイメージのままです。

縄をほどいてもらうよう頼む櫓木に、動いたのは浅生田、ここで櫓木と浅生田が同じ小学校だったことが発覚します。ついさっきまでエロいことをしていた相手が死んでも平然と明るい櫓木。

この小説家の男とはロシアンルーレットをしていたらしく、とうとう当たりが出てしまったということのようです。櫓木が男を狂わせるのか、男が櫓木を狂わせるのか、どちらにせよ狂気を感じる愛情表現にゾッ。

金庫の中から取り出した金に櫓木はまったく興味がない様子で、そんな櫓木をどうやら気に入ったらしい明虎がニヤリ。櫓木のほうも気に入ったらしく、その場でオモチャを明虎につっこんでもらいます。

ひとりでする櫓木を背に去って行く明虎。浅生田は櫓木や密室の異様な雰囲気にのまれたのか口数が少なくなっていました。

浅生田は明虎に、櫓木は昔から倫理観が人とズレていると注意喚起します。明虎が櫓木を気に入ったことが分かるんですね。さすが側近。

このへんのやりとりから、冒頭の櫓木のお相手は浅生田だったのかなとぼんやり思いますがどうでしょう。櫓木と浅生田は昔から知っているようですし…。それに明虎がそうそう簡単に落とせるとは思えないし。

組織に属していても個人でいられる人間は強い、とまっすぐな強い瞳で告げる明虎。そういうタイプの人が好きで、きっとこの人もそのタイプなのだろうなと思わせられます。

これは一般社会でも言えることですね。組織は個の集合体で、組織が強くなるためには個が強くなる必要がある。個が強くなれば不協和音も響くが組織の成長には欠かせない。

私は会社という組織に属していながら、ちゃんと個人でいられているかな。毎日の業務に手いっぱいだとか言い訳してちゃいけないなあとちょっと考えさせられました。

麗華ちゃんの出生の秘密


時間はまた現代に戻ってきます。

ソファーに仁王立ち、じゃなくて仁王座り(?)で、目の前に正座する当たり屋の青年をにらむ麗華ちゃん。ふだん大きな瞳のかわいらしい顔立ちですが、こういう怒った上から目線の表情は櫓木っぽいですね。

青年は麗華ちゃんとはなかなかウマが合うようで、すぐに王女様と下僕のように仲良く(?)なります。青年の名前は麗華ちゃんによってハチと名付けられました。

櫓木の目を盗んでハチに一緒に暮らすように提案する麗華ちゃん。ナイス!麗華ちゃんいわく、櫓木家は今変化が必要ということ。父親には自分以外の大切な人を見つけてほしい。麗華ちゃんは麗華ちゃんなりに父親の幸せを考えているようです。

麗華ちゃんのビジュアルって髪質は櫓木に似てますが、顔立ちはきっと母親似なのでしょう。でも母親はいなくて、出生もまだよく分かりません。

「パパは私のお願いを断らない」という麗華ちゃんの言葉からは、ただの親バカというよりも何か含みを持たせているようにも思えます。

母親を櫓木の過失で失ったとか、そういうことなのでしょうか。それともあれだけ執着している三代目の明虎と何かからんでるのかな。

ハチの面倒をみられるなら飼ってもいい、と麗華ちゃんには極甘な櫓木に、何を考えているか今いちよくわからないハチ。ハチはもともと女の人のヒモをしていたらしく、寂しい人の色気というものを櫓木から感じとっています。

奥さんの気配もないし、櫓木は男が好きなのかと感じとるハチ。でもそうすると麗華ちゃんは誰の子に?櫓木に聞いてみるも、ずっと一人の人を想い続けていると余計な詮索をしないように釘を刺します。

一途な人が好きだと言うハチの目は怪しく光って…というところで「ジェラシー」1話はおしまい。

感想まとめ


現在と過去が行き来するのでややこしいですが、この新キャラのハチが櫓木さんの新たなお相手ということになるのでしょう。

でも櫓木さんは三代目に盲目的に夢中で超ご執着なので、そこをどうやってまとめるのか2話以降が気になります。

ハチよ、櫓木さんの目をを明虎さんからそらせるのは難しいでしょうが頑張って。麗華ちゃんを味方につけたのはナイスだったよ。

明虎と浅生田のビジュアルが似ているのもちょっとひっかかるなー。浅生田と櫓木が知り合いなのも。麗華ちゃんの出生や母親のこともそのうち描かれそうですね。

タイトルのジェラシーは一体誰から誰に向けたものなのか。櫓木さんから誰かに?それともハチから誰かに?あるいは…。

明虎さんと櫓木さんの関係もなにがどうなっていくのか大変気になります。今後まだまだいろいろあるんだろうなと、期待に胸躍る第1話でした。

ハチもミステリアスだし、どうやって櫓木さんを幸せにしてくれるのか期待しながら2話を待ちたいと思います。9/30発売のシェリプラス11月号の第2話も楽しみです。

追記)ジェラシー2話の感想も書きました。

ジェラシー2話 ネタバレ感想

スカベリ先生へのインタビューはこちら。ちょっとびっくりな大和辰之の衝撃の事実が明らかになります。

大和辰之の衝撃の事実(笑)とスカーレット・ベリ子先生への貴重なインタビュー

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