今月号は「抱かれたい男1位に脅されています。新章」はお休みでした。そうとは知らずにいそいそと開いてもくじに名前がなかった時の無念な気持ちは筆舌に難いものがありますね…。
確認しなかった私が悪いんですが、 桜日梯子先生はコミックス3巻の作業もあってお忙しいのでしょう。3巻の描き下ろしに期待です。
気を取り直して「カーストヘヴン」をまず読んだら相変わらずヒリヒリしてて痛い痛い!(でも嫌いじゃない)慌てて「ねこねこダーリン」と「さんかく窓の外側は夜」を読んで萌え補給。
「モモオニ」と「先輩がむかつく」を読むころにはニヤニヤがとまらなくなり、今ざっと全体を読み終えました。記憶が新鮮なうちに感想を書いておこうと思います。
それでは以下マガジンビーボーイ12月号の雑誌全体の感想です。各作品ごとにネタバレがあるのでどうぞお気をつけください。
マガジンビーボーイ 電子書籍
マガジンビーボーイの電子書籍の配信は24日です。マガビーはBL雑誌の電子化の中ではまだ早い方なので電子配信待ちの方はもう少しのガマンです。
追記)配信されました。2017年5月25日までの期間限定配信です。
マガジンビーボーイ12月号 感想 ネタバレあり
草間さかえ先生と夏目イサク先生が久しぶりにマガジンビーボーイにお目見えです。私はやっぱりお二人ともすごく好きだなと実感した2作品でした。
抱かれたい男1位に脅されています。パパラッチ編 桜日梯子
残念ながら休載でした。12/1にコミックス3巻が発売になります。
さんかく窓の外側は夜 25話 ヤマシタトモコ
手をつないで駆け出していくというBLらしい(?)展開から始まった25話。様子がおかしい冷川を心配する三角と手が離れないというナイスアクシデント。あ、この2人やっぱり付き合ってるわ。
別件で、三角くんを利用して除霊する冷川。こっちでは三角が思いっきり冷川に抱きつくというナイス展開。あ、この2人やっぱり以下略。
ブン投げるではなく圧縮に例えるやり方に変えてみた冷川ですが、体内に入った汚れってどうなるのでしょう。大丈夫なのかな。
「さんかく窓の外側は夜」4巻は12/10に発売です。
カーストヘヴン14話 緒川千世
仙崎×巽編の最終話です。
暴力事件を起こして初めて人生のレールを踏み外した巽。どんな巽でも大好きだと言ってくれた仙崎を裏切ってしまいました。
自宅で謹慎しているところへ仙崎が忍び込んできます。道具を持って痛めつけられるも、会いにきてくれて嬉しいと泣く巽。イラつきながらもそんな巽をまだ愛しているという仙崎。
学校で待っていると誘う仙崎ですが、自らの意志で初めて何かを選択しようとしたとき、全部を捨てさせてくれない母親が足かせとなり結局巽は仙崎のところへは行けませんでした。
良い子じゃなくても僕を受け入れてほしかったという巽の言葉が重いですね…。あと乳首ピアスがエロかったです。
偽×恋ボーイフレンドlovely 3話 山本アタル
目の前で女装した慧がそうとは知らない三船に口説かれているのを目撃するも、自分に自信のない犬神は逃げ出してしまいます。
いつもにこにこしている三船が女の子にはけっこう強引だということに動揺する慧。学校でも犬神は慧を避けたりと逃げ回っています。
犬神が脇役としてではなく自分の人生の主役として自らの意思で三船たちに対峙するときが、彼の成長ということになるのでしょう。
好きな人が何もかも許して迎えに来てくれるのを待っているだけの犬神。自信は一朝一夕で身につくものではありませんが、がんばれ!
1歩踏み出す勇気をもてるといいのですが果たして。
ねこねこダーリン16話 楢崎壮太
個別に感想を書きました。
ねこねこダーリン16話 楢崎壮太
先輩がむかつく!3話 御景椿
写真部で合宿に来た先で、カップルのようにじゃれあう相楽部長と加賀谷。相楽は自分を天才フォトグラファーとして特段意識しない加賀谷を気に入っています。
お前といるのが好きだと素直に言っちゃう先輩がかわいい。唯一自分を特別視しない加賀谷に安心しているんですね。
ほら恋人だし、と撮った写真を赤くなって見せたりする相楽が分かりやすすぎます。加賀谷のほうはなかなかデレないですが、相楽部長を目で追っているあたりがもうダメですね。
たった8ページなのに満足度は高いから唸るしかありませんでした。満足度はページ数に比例しないのかもしれないなとこういうショートを読むと思います。
それではよい終末を 最終話 小衿
払っても払ってものびてきた手をあっさりと離されてしまった北村。慎吾を追いかけて、引きこもっていた家を飛び出します。
雨降る中で慎吾を見つけて涙ながらに語る北村が切ないし一生懸命だし、そんな北村を受けとめる慎吾も男前でした。
腰が抜けた北村をおんぶとかラブラブな雰囲気で、ずーっとそばにいろと言われていい返事をする慎吾の笑顔がとても印象的です。
あと1話くらい使って、今度は慎吾の心境が丁寧になぞられるのかなと思っていたので、最後はちょっと駆け足気味だったかな。
しかし全体的にはきれいにまとまっていたし矛盾もなく、ネガティブだった北村が思いきって踏み出した1歩は大きくて、応援したい気持ちでいっぱいになりました。
弱気になっている慎吾に頭突きしたり、好きとなかなかはっきり言えなくて「す、すすす、す――きやき」とか言ってごまかす北村にじわじわきます。
照れ顔がかわいい北村と、思った以上に手が早い慎吾。今後も末永く爆発していてほしいカップルになりました。
小衿先生は絵柄も安定しているしとてもいいものを持っておられるなあと思う連載でした(何様)次回作も楽しみにしています。
モモオニ!2話 嘉島ちあき
アオ(青鬼)と一緒に現世の桃太郎を退治すると息をまくアカ。桃吾のところにまたも乗り込んでいき、桃吾のお尻に突っ込もうと正面突破を試みます。
しかしうっかり鬼にとっては毒になる吉備団子を口にしてしまい欲情!そんなアカに抱き疲れてまたアカをシゴいてしまう桃吾。
つい押し倒してしまい挿れたくなった桃吾の表情がいいですね。気持ち良くて涙目のアカの姿に惹きつけられる桃吾。
結局アオや従業員たちの邪魔が入って、アカは仕返しできないまま退散。射精だけしに来たヒトみたいになってる(笑)
桃吾のほうは自分がやろうとしたことに気づいて自分で自分に愕然としているし、ああこの2人がやっちゃうところが早く見たい。
もしかしてショタコンだったのかと疑いの目で見られる桃吾のオチにも笑ってしまいました。こういうノリノリのラブコメも楽しくていいですね。
嘉島ちあき先生のコミックはこちらもおすすめ。
幸せの条件 草間さかえ
アパートが火事になってしまい、密かに気に入っていたお隣さんの飼っていた猫を心配する根岸。今日泊まるところを提供してくれたのがご近所の諏訪。
同居生活におけるラッキースケベ(ちょっと違う)からの関係から良い雰囲気でいい仲になる2人。偶然から始まるほのぼのしたお話だなあと油断していたら、うん?ううん!?
諏訪がただのいい人…ではなかった。策士だった。ってことですよねコレ。うわあ2.3回読んでやっと分かった(遅い)うわあうわあ、こういうちょっとひねられたお話すごく好きです。草間先生さすが。
草間さかえ先生のコミックスはマッチ売りシリーズもおすすめです。
女装男子とメンヘラおじさん最終話 ふみふみこ
ヒリリとするようなダメな大人2人のお話。人は、自分の心の底から湧き上がってくる生の声を偽って一生を生きるのは難しい。そんなことを考えさせられました。
素直になって自分で自分を受け入れて、それを受け入れてくれる人もいる。早坂とおじさんが本当の意味で支えあえる人同士になれてよかったと思います。
王子様の理由 夏目イサク
ん?1年以上前だったと思うんですがこのお話を見たの(笑)でもここから読んでもだいたいのお話がつかめるから夏目先生すごい。しかもおもしろい。
ファッションブランドの御曹司・朝比奈からの熱心なアプローチで付き合うことになったホテルマンの坂木。しかしお付き合い早々に朝比奈が出張先でハイウッドセレブ女優と熱愛報道されるというところからスタートします。
お相手の女優は朝比奈の大学の時の友達。まだ清らかな関係の2人が久々に会うも、この女優からの呼び出しでお預け状態。
坂木のほうが朝比奈に対してまだ一線引いて付き合っていて、そのことを朝比奈も気にしているようですね。
坂木は素直に慣れないだけで、朝比奈と深い関係になりたくないわけじゃない。実際にナニかあるかもと新しめの下着をつけて朝比奈に会ったりもしています。
男同士のやり方をネットで調べたりして余計に凹んだり、女優に嫉妬して次元が違うともだもだしたり、居酒屋で飲んだくれて大将にデートのこともバレているのがまた…(笑)
私はこういうぐるぐるって嫌いじゃないんですよね。朝比奈がまっすぐに坂木を想っていることが明らかだからかもしれませんが。
続きは近々という夏目イサク先生からのお言葉を信じてこの先も気長に待とうと思います。
おすすめがありすぎて困る夏目イサク先生の作品の中から一番最近のものはこちら。
苦いのテーマ2話 阿部あかね
大学のサークル勧誘で偶然、アウトドアサークルに入ることになった夏樹。アウトドアと聞いて新とのテントエロを妄想するとか大丈夫か(笑)
しかもサークルの代表は新が銭湯で知り合った涼真。わーわーわーこれがなくちゃお話は始まりません。このショートは本編連載まであと3回。楽しみです。
くろい眼鏡とあかい薔薇 小鳩めばる
ずっと泣き虫で自分の後ろをついていた俊ちゃんが、2年ぶりに会うと変わっていてスタスタと前を歩くことに戸惑いを隠せないみずくん。
俊ちゃんに対してモヤモヤするみずくんですが、俊ちゃんの髪に触ろうとして拒否されたりと予防線を引かれてしまいます。
家庭の事情で一人暮らし中の俊には毎日のように世話をしてくれる隣人がいました。
もう昔とは違う。分かっていても受け止めきれない現実。女ができたら報告してと赤くなって告げる俊ちゃんに、明るく返事をするみずくんの表情は見えなくて。
みずくんに牽制はするけど家には入れたりと読めない俊ちゃんがニクイ。隣人ってきっと男の子だとは思いますがどうなるでしょう。
小鳩めばる先生は最近の作品ではこちらの短編集がよかったです。
俺のにさわらないでください 五城タイガ
直球タイトルは王道の三角関係かと思いきや、思っていた組み合わせと違う感じになっていました。
保護者ポジと親友ポジの2人がほわほわ天然ちゃんを取り合う形になりそうだと思っていたら、まさかの親友が保護者ポジに好意を持つという展開。
どんな関係になっていくのか注目したいです。
憑きあってください!後編 街まちこ
絢人は双子でも二重人格でもなく、身体の中に閉じ込めていた悪霊が絢人が寝ている間に肉体を乗っとって動いていたのでした。
なんとなーく先は読めましたが、前後編という限られたページ数の中できちんと必要な要素がつまっていて構成がお見事でした。
前編での謎を後編で回収するのはもちろんのこと、悪霊の扱いや絢人の心境、洋平の気持ちなどすべて過不足なくて分かりやすかったです。
なんといっても盛りだくさんな中で、ちゃんとBLしていたことが大きい。エロもあったしラブラブで2人ともいい子で読後感の良い作品でした。
オンリー・パートナー前編 藤崎こう
絵柄が独特なので好みは分かれそう。
女遊びの激しい慎士に片思いする涼は、学生時代から欠点を補う親友同士にして今は慎士のビジネスパートナーとして良好な関係を築いています。
しかしついに男にまで手をだしはじめた慎士にたまらずに涙して飛び出してしまいます。もうちょっと素直になってもいいんじゃ…とはなかなか言えませんね。慎士を見ているとね…。
きっとうまくいくとは思いますが不憫な涼が幸せになれますように。いったん離れるのかもしれませんが、そのことで慎士にも変化があるといいなと思います。
ノーと言えない千崎さん 西野宇美
新人さんの読み切りです。粗削りな感じはありますがエロとお話に勢いがありました。
ちび恋 友江ふみ
マガジンビーボーイの癒し枠。
修二くんにいいところを見せようとゲームする公太。本当に大好きなんだなあ。ふんわりキャラではありますがお兄ちゃんとはけっこう激しめの喧嘩をしたりとしっかり男の子です。
修二くんが兄弟喧嘩にちょっと引いてるのも世間知らずというかなんというか。でもそれを見てプロレスごっこのふりをする公一と公太も性根の良い兄弟なのでしょう。
友江ふみ先生のBLコミックスはこちらもおすすめです。
マガジンビーボーイ12月号感想まとめ
抱かれたい男1位に脅されていますが休載だったので残念でしたが、草間さかえ先生と夏目イサク先生というビッグネーム2人の名前にテンションアップしました。
夏目イサク先生の作品は絵柄もストーリーも安定の読みやすさだし、草間さかえ先生の作品は何度も読み返してしまう魔力があるし、ベテラン作家さんの安心感はさすがハンパないですね。
カーストヘヴンは仙崎×巽編の最終話。痛かったし優等生と親の在り方なんかもふと考えさせられました。
子どもにとってはどんな親でも離れられないケースがあるのでしょう。それが双方にとって幸せかどうかは横においておいて。
痛いお話のあとに読んだモモオニ!はますますおもしろくなってきてノリノリです。アホアホなエロコメディがあってよかった。
1月号は「抱かれたい男1位に脅されています」、市川けい先生の「ブライトライトスプラウト」、山田2丁目先生の新連載も始まります。
12/7(火)発売のマガジンビーボーイ1月号も楽しみです。
ではまた1月号の感想でお会いしましょう。
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