ここ数年立て続けにBL漫画が実写化されているので驚きは少なかったんですが、アニメ化じゃないのかあ…とちょっとがっかりした自分もいたりして。
中村明日美子先生の「ダブルミンツ」の実写化のほうが意外でびっくりです。あのダークな世界を実写でやるんだーという驚き。
「花は咲くか」は日常系でストーリー重視でエロも最後のみだから実写にはしやすい方だと思うんですよね。
同じ日高ショーコ先生の作品でも「憂鬱な朝」にしなかったのはきっと正解でしょう。
憂鬱な朝はまだ完結していないということもありますが、時代物だしキャラクターも多いし話も複雑だから映画の2時間枠に納めるのは至難の業です。
今「憂鬱な朝」が雑誌で休載に入ったのですが、もしかすると「花は咲くか」の実写化の準備なのでしょうか。
大人気のルチルコレクション「花は咲くか」(日高ショーコ 著/全5巻大好評発売中)の実写映画化が決定いたしました。今後の情報はルチル編集部ブログにてご案内してまいります。どうぞご注目ください!! https://t.co/mKWVPZDKXb
— ルチル編集部 (@rutile_official) 2016年11月24日
ダブルミンツ実写化。これが告知したいがためのtwitter再浮上のあれの一つでした。おどおど驚きでしょう。でも本当、詳細はおいおいと明らかにされてゆくと思うのですけど、主演の俳優さんがねえ、美しかったよ!顎のラインとか首筋とか手とかめちゃ色っぽかったよ![中]
— 中村明日美子『同級生』関連情報(公式) (@asmk_gengaten) 2016年11月3日
BL漫画の実写化の基準とは
BLが実写化になる基準って何かなーとふと思ったのですが、ポイントとしては5つくらいありそうです。
1)原作漫画がある程度の人気を博している
2)ストーリー重視で完結済み
3)エロは少ない方が安全
4)健全な日常系
5)短めで現代もの
この5つがけっこう大事だと思うんですよね。
1)原作漫画がある程度の人気を博している
1)は当然、ある程度の人気がある作品でないと実写にしても見向きもされない可能性が否定できません。
原作がおもしろくて支持されている作品だと原作ファンがどんなものかと映画館に足を運んでくれるかもしれないし、実写から入った人も人気作だと手に取りやすそうです。
本屋さんや広告でも○○先生の人気作!とか○○万部売れたあの話題作!とか、ある程度人気があって売れている漫画の方が宣伝を打ちやすいんじゃないかな。
2)ストーリー重視で完結済み
2)はいわずもがな、実写にするにあたって映像化の限界というものがあり、エロがメインの作品だと規制をかけなくてはいけなくなってしまいます。
R指定をかける必要が出てくるし、エロビデオになってしまうから俳優さんとしても出にくいのではないでしょうか。
完結していない連載中の作品も、終わりが見えなくて中途半端になってしまうので実写化には向かないかな。
というわけで、登場人物の心理描写や家族や友達や恋人との人間ドラマに焦点があたるお話のほうがよさそうです。
3)エロは少ない方が安全
これは漫画を実写にするというハードルを考えるなら当然でしょう。2)とも重なりますが、エッチなシーンにはやはり規制がかかるため全年齢向けの実写化だとかなり工夫が必要です。
となるとエロが多い作品とか、あっちでもこっちでもヤっちゃう系のお話は実質難しい。生々しさも二次元と三次元は桁違いですから。
また漫画の、主に受けのぐずぐずな表情なども、実写で表現するのはかなりハードルが高くなってしまいます。やろうとしたらただのエロビデオになってしまうという懸念があります。
4)健全な日常系
ファンタジーとか人外ものよりは、日常を扱う作品のほうが実写にしやすいですよね。
三次元の俳優さんを使うのなら、キャラクターたちがごくありふれた日常を生きている作品のほうがしっくりきます。
この街のどこかで暮らしていそうな若者たちの日々を、リアルに丁寧に演じてもらう方が説得力が増すはず。
演じる多くは若手俳優なので、とっぴょうしもない設定やキャラクターよりは身近に感じられる若者のほうが感情移入しやすいでしょう。
5)短めで現代もの
原作が完結済みといっても10巻も20巻も続いていると、どのエピソードを切り取るかでお話が大きく変わってきそうで難しいです。
1.2巻くらいで完結しているか、せめて5巻以内に収まっているものが2時間でまとめやすいのでは。
現代モノということについては、単純に時代物やファンタジーよりお金がかからずに済むかなと思います。
例えば「憂鬱な朝」を実写にしようと思ったら着物やお屋敷など、あの時代に合わせた大道具小道具を用意しないといけません。
しかし現代ものだとセットも小道具も衣装も比較的用意しやすいと考えられます。
まとめ
現代が舞台の完結済み日常系エロ控えめな人気作は、もしかすると今後実写化される可能性があるかもと思っておいた方が心の平穏を保てるかも。
BL漫画の実写化については、ヨネダコウ先生の「どうしても触れたくない」の実写映画化が成功したというのも大きく影響しているのではないでしょうか。
「どうしても~」は確かにとても丁寧に作られていたし、キャラクターや作品全体の雰囲気やイメージを損なわず、原作への限りないリスペクトと愛を感じました。
私は「花は咲くか」も「ダブルミンツ」も「ひだまりが聴こえる」も原作漫画が大好きなので、実写を見た人や演じた俳優さんのファンがBLに興味を持ってくれて原作がもっと売れたらいいなと思います。
少なくとも作家さんが実写化のOKを出しているわけだし、少しでも作家さんが潤うなら喜ばしいことなんじゃないかな。
人気作を背負うことはキャストさんやスタッフさんにとってもプレッシャーがあって大変でしょうが、なるべく温かい目で見守りたいなと思います。
「同級生」のようにアニメ映画という手もありますよ?とだけ最後に付け加えておきます。
花は咲くか 日高ショーコ
ダブルミンツ 中村明日美子
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