このBLがやばい2017年のBLコミックランキングの結果と感想です。1位から20位までのネタバレ注意です。

2017年度版から電子版が発売されたのでさっそく電子で読みました。10周年記念号ということで企画も盛りだくさんで豪華でした。

腐女子のお祭りなので投票にも参加して結果を楽しみにしていましたが、今年のBL漫画ランキングはどうだったのか。

毎年のことですが、このBLがやばいが発売されると1年の締めくくりだなとしみじみ感じます。あっ冬のコミケも年末を感じますね。

このBLがやばい2016年の感想はこちら。

このBLがやばい2016年 ネタバレ感想

今年はBLコミックは約350冊くらい読みましたが、記憶に残る作品もたくさんありました。自分の推しのあの作品の順位はどうなっているのか。

一般漫画のランキングが「このまんががすごい」なので「このBLがすごい」と間違えがちですが、正確には「このBLがやばい」です。「すごい」と「やばい」どっちもイイネ!

それでは以下「このBLがやばい2017年度版」BL漫画ランキング1位から20位までの感想です。

このBLがやばい2017年度版 電子配信


2017年12月10日までの期間限定配信です。


このBLがやばい2017ランキング20 結果と感想


「このBLがやばい」は毎年、私たち一般人の投票と複数の選者さんからの投票で決まります。

出版社のごり押しとかではないので、純粋に投票で決まるのが一番親しみがもてるランキングかなと個人的には思います。

対象作品は2015年10月1日~2016年9月20日に発売になったBLコミック全作品です。

1位 憂鬱な朝 日高ショーコ


文句なしの1位です。2015年に10位だったのが意外なくらいでしょう。重厚なストーリーと決して崩れない美麗な絵柄、クラシカルロマンの名にふさわしい傑作です。

憂鬱な朝 1

憂鬱な朝 1

憂鬱な朝 1



2位 ヤリチン☆ビッチ部 おげれつたなか


おげれつ先生は「エスケープジャーニー」よりもヤリチンが上位になりました。直球タイトルの通りにぶっとんだエロで楽しませてもらっています。やはりエロは偉大だ。

ヤリチン☆ビッチ部 (1)

ヤリチン☆ビッチ部 (1)

ヤリチン☆ビッチ部 (1)



3位 カラーレシピ はらだ


はらだ先生が純愛を描くとこうなるという作品。やっぱり一筋縄ではいかないはらだ作品が私は大好きです。2016年は「ネガ」と「ポジ」の発売もあってはらだファンには嬉しい1年でした。



4位 鴆−ジェン− 文善やよひ


絵柄の美しさと独特の世界観で魅了させられます。文善やよひ先生も原画展が開催されたりと大躍進でした。



5位 エスケープジャーニー おげれつたなか


おげれつ先生強し。ベスト5位に2作品のランクインです。ヤリチン☆ビッチ部もいいですが、私は切なくて苦しくなってくるこちらのほうが好きです。



6位 ジャッカス! スカーレット・ベリ子


サブカップルも含めて大満足の1冊です。スカベリ先生の描かれる脚の色気とエロスにはひれ伏すしかありません。

ジャッカス!【電子限定おまけ付き】

ジャッカス!【電子限定おまけ付き】

ジャッカス!【電子限定おまけ付き】



7位 VOID 座裏屋蘭丸


ため息が出るようなハイセンス&画力によって芸術点は満点確実でしょう。表紙も中味もハイクオリティな大人向けのBL漫画です。

VOID

VOID

VOID



8位 ひだまりが聴こえる−幸福論− 文乃ゆき


文乃ゆき先生はこの「ひだまり」シリーズがデビュー作にしてドラマCD化、続編連載化、実写映画化というビッグヒットになりました。BLの枠を超えてたくさんの人に読んでほしい秀作です。



9位 テンカウント 宝井理人


ピュアBLかと思わせてからのエロエロ展開という衝撃を与えたテンカウント。城谷さんがクールな黒瀬くんにぐずぐずにされていく様は圧巻で大好きな作品です。2016年は1位でしたが2017年はこの順位に落ち着きました。

テンカウント(1)

テンカウント(1)

テンカウント(1)



9位 ROMEO わたなべあじあ


テンカウントと同率の9位でした。獣人ファンタジーなのですがハマる人はどハマりするかと思われます。私も案の定からめとられるように見事に落ちました。

DragoStarPlayer ROMEO

DragoStarPlayer ROMEO

DragoStarPlayer ROMEO



11位 きこえる? 橋本あおい


橋本あおい先生と言えば裏切らないエロスで有名ですが、本編は控えめで小冊子付き特装版でエロ補充するという形式でした。



12位 マザーズスピリット エンゾウ


もしこの表紙を見てガチムチしたこの人に萌えを感じないかも、と読むのをためらっている人がいたら人生損してるよ!と言いたいです。未読だったことを後悔するレベルに萌えとキュンを感じること間違いなしの一級品でした。



13位 イベリコ豚と恋の奴隷。 SHOOWA


イベリコシリーズはこのスピンオフの源路×吉宗のカップルの方が好きだったりします。吉宗さんのかわいさたるや、そりゃ源路もまいっちゃいますよね。



14位 犬も喰わない 彩景でりこ


大人向けのしっとりした、しかし人間の業という秘めざるを得ない感情の禍々しさにウッと息がつまるストーリーです。おじいさんなので好みは分かれそうですが彩景節炸裂で読後は何だかぼんやりしてしまいました。

犬も喰わない

犬も喰わない

犬も喰わない



15位 カーストヘヴン 緒川千世


ライトなラブコメとは対極にあるダークサイド版の緒川千世先生。病み系のイタタなお話ですが先が気になって虜になる人多数でしょう。

カーストヘヴン 1

カーストヘヴン 1

カーストヘヴン 1



16位 求めてやまない まさお三月


まさお三月先生の作品がランクインしたことが妙に嬉しいのはコンスタントにクオリティの高い作品を輩出してくださるから。キャラクター設定にいつも捻りがあるのもポイントです。

求めてやまない

求めてやまない

求めてやまない



16位 一生続けられない仕事 山田ユギ


同率16位は作家生活20年の安心安定の山田ユギ先生の作品です。ご病気から復帰されたときは嬉しかった!丁寧な描写でキャラクターが地に足がついているのがたまらなく好きです。



18位 MODS ナツメカズキ


デビュー2冊目のコミックスがベスト20に入るとか最近は新人さんのレベルが高くて驚きます。半ばまで本当に幸せになれるのか不安になりながら祈るように読みました。

MODS

MODS

MODS



19位 もういちど、なんどでも。 阿仁谷ユイジ


エロいですが決してエロだけではない切なさや優しさがつまった上下巻でたっぷりと読ませる系の作品です。ぜひ続きのアフターエピソードとその行間の話まで読んでほしいです。



19位 雪の下のクオリア 紀伊カンナ


同率19位でベスト20に滑り込みました。有名な「春風のエトランゼ」に隠れていますがこちらも台詞や絵の中での間のとり方が絶妙で、余韻に浸れる優しくて温かいお話でした。

雪の下のクオリア

雪の下のクオリア

雪の下のクオリア



このBLがやばい2017感想まとめ


ランキング予想の結果


ベテラン作家さんと新人さんがバランスよくランクインした感じがする2017年。みなさんどれくらい読まれていましたか?私は20作すべて既読でした!なんだか嬉しいです。

ランキング20位のうちの10冊は私の予想と重なっていましたが、順位までドンピシャで当てられたのはエスケープジャーニーの1冊だけでした。

結果を見るとすべて納得のランクインなんですが、順位予想となるとぴったり当てるのはなかなか難しいですね。

描き下ろしはカラーレシピとジャッカス


「カラーレシピ」は営業後の彼らで、2ページのショートストーリーです。

笑吉の貴重な笑顔ににんまりしつつ、いい雰囲気なのにお互いに考えていることはけっこう自分本位というオチもかわいらしい描き下ろしでした。

「ジャッカス!」は4コマが4本。啓介のお姉ちゃんに双子の赤ちゃんが生まれてました。お姉ちゃん、幸せになってくれたんだ…嬉しい。

双子ちゃんを子守する啓介と正之が夫婦みたいで微笑ましいです。正之は医者への道を着々と進んでいるようですよ。克己のほうも先生とうまくやっている様子です。

そして我らが当て馬・三好くんが、なんと保坂さんとデートしてますよ皆さん!正式には2人きりのデートではありませんが、保坂さんが大人の余裕でアプローチしていて三好はツンを発揮。

しかし三好は保坂さんにずーっと肩を抱かれたり腰に手をまわされたりするも、それを嫌がって振りほどいたりはしていないし、ちょっと照れ顔だったりします。

これはもう時間の問題かしら。がんばれ保坂さん負けるな保坂さん。ああ1冊三好きゅんでスピンオフが読みたい!むずむずするうう。

どちらもファーーー!!って感じでなんだろうこれ、幸せすぎて泣けてきました。

はらだ先生とスカベリ先生はそれぞれ6ページに渡る長編インタビューもあるので、描き下ろし漫画と共に2作品のファンなら読んで損はないと思います。

次々出てくる有望な新人作家さん


ニューカマーとしてニャンニャ先生の「スイートハート・トリガー」や、丸木戸マキ先生の「ポルノグラファー」などの紹介もありました。

ニャンニャ先生の作品は海外が舞台になっていて、まさに海外ドラマを見ているような気分で新鮮です。

みちのくアタミ先生の「いやよいやよもキスのうち」や、ためこう先生の「泥中の蓮」も一応新人さんという扱いでした。

しかしすでに一般紙でも活躍されていたりするので、新人さんという枠におさめていいのか分からないのが難しいところですね。お二方とも大好きな作家さんです。

また、ここ数年は電子から人気を得て書籍になるなど、窓口が広くなったので新しい人が入って来やすいというのは大きなポイントでしょうか。

2017年も新人さんは積極的に応援していきたいと思います。

歴代1位の番外編描き下ろし漫画


2017年度版をもって「このBLがやばい」が10周年記念ということで、今回は歴代1位になった作品の番外編漫画やイラストも掲載されるという豪華な仕様でした。

「是-ZE-」の志水ゆき先生に「同級生」の中村明日美子先生。「鮫島くんと笹原くん」の腰乃先生に「東京心中」のトウテムポール先生、そして「テンカウント」の宝井理人先生からのメッセージ&イラストです。

そうそうたる顔ぶれですが、描き下ろしで懐かしいキャラクターにも会えて感無量です。また漫画を読み返したくなってきました。

このBLがやばいが今後15周年、20周年とずっと続くように応援したいな。そのためには毎年ちゃんと投票して盛り上げていかないとですね。

今はWEBからでも投票できるので、今年は間に合わなかった人やスルーしてしまった人はぜひ来年の夏に投票して一緒に楽しみましょう。

なんだか私は宙出版の回し者みたいですが、出版業界にはかすりもしいないただのBL好きの一般人なのでご安心(?)ください。

攻受キャラクターランキングベスト5


攻めキャラは2年連続の「テンカウント」の黒瀬くんが1位をキープ!クール系無表情イケメンはやはり強かった。

ぴくりともしないあの鉄仮面をゆがませることができるのは無自覚エロス爆弾の城谷さんだけ。恋人の城谷さんは受け部門2位でした。

黒瀬くんにはむっつり疑惑もありますが、いや疑惑じゃなくて実際そうなんですが、城谷さんの支えになってくれたという頼りがいも1位にのし上げた所以ではないでしょうか。

受けキャラは漫画ランキング1位にもなっている「憂鬱な朝」の桂木。はいはいはい、こちらも納得の1位です。

桂木の隙のない冷めた目が、巻数を追うごとにデレてちょっと甘さを含むのがたまりません。暁人様があそこまで惚れこむのも分かります。

攻めの4位はエンゾウ先生のあのキャラクターでニヤニヤするくらいに超納得。受けの5位はランクインして嬉しい夏目イサク先生の王道のあのキャラクターでした。

それぞれ5位まで発表されているのでぜひぜひ読んでにやにやしてください。メガネ・ザベスト3やツンデレ・ザベストなどキャラクターをピックアップしたベスト企画もあります。

私は毎年このBLを舐めるように隅々まで読みますが、今年も満足度が高くて幸せいっぱいな気持ちに浸れました。

この帯がやばいランキング


BL編集者のセンスが光る「帯」も紙のコミックスの楽しみのひとつ。特集企画にあったこの帯がやばいに便乗して個人的に「このBLの帯がやばいランキング」を書きました。

このBLの帯がやばいランキング2017【傑作と駄作は紙一重】

総勢40名のおすすめBLベスト5


大学教授や漫才師、書店員さんや一般の方まで幅広くおすすめの5冊を選ばれているので、未読作があったら読んでいきたいです。

リアルに腐女子仲間がいないぼっち腐女子としては、こういう腐ったお仲間さんたちの意見はとても貴重でありがたい。私のまわりには見当たらないけど、全国にBL漫画好きはたくさんいるんだと思うと心強いです。

私は完全なる一読者という立場ですが、立場は違えどBL好きとしてみんなで一緒にBL界を盛り立てていけたらいいなあと思います。

ランキングはひとつの参考に


こういうランキングはあくまでもひとつの目安で、入っていないからといって駄作とかでは絶対にないし、皆さんの推し作品を知ってお祭りとして楽しむのが一番快適かなと思います。

BL漫画ランキングは100位まで順位が出ているし、サンプルの目次にある通りいろんな特集や企画があるのでBLファンは必見かと。

BL初心者の人はこういう作品から読み始めると失敗が少ないと思うので、BL漫画選びの参考にするにもおススメです。

情報量たっぷりな文字いっぱいの企画やインタビューは、年末年始にじっくり読むのにふさわしい内容となっていました。

2017年も萌えとキュンとエロスと優しさの詰まった素晴らしい作品に出会えますように。

追記)個人的に2016年のBL漫画ベスト20冊も考えてみました。上記とはかなり違うランキング結果になりましたが、タイトルは本家に対抗して「このBLがすごい」にしてみましたw

【おすすめ】このBLがすごい BL漫画ランキングベスト【2017】

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