ひだまりが聴こえる幸福論の続編リミット第2話の感想です。まだコミックス化されていない1巻のネタバレ感想になるのでネタバレNGの方はどうぞお気をつけください。

航平と久々に会ってキスをして旅行の約束をするも、仕事が重なってしまい行けなくなった太一。学生と社会人は別れやすいという言葉も何気に気にしています。

太一の今度の仕事はある会社の新人研修合宿のサポート。しかしそこで聴覚障害のある女の子への対応をめぐって太一は千葉さんとぶつかってしまいます。

1話の感想はこちら。ネタバレ注意です。

ひだまりが聴こえるリミット1話 ネタバレ感想

2ヶ月間待ってましたー!

Canna51号はひだまりが聴こえるが一番最後に掲載されていたのですが、早く読みたくて目次も見ずにパラパラしてなかなか見つからず、まさか休載かと一瞬焦ってしまいました。良かったあ。

それでは以下「ひだまりが聴こえるリミット」2話ネタバレ感想です。

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ひだまりが聴こえるリミット2話感想 ネタバレあり


千葉さんとぶつかる太一


千葉さんに手話を禁止されて、追いかけて真意を問う太一。新入社員の上野さんも自分のことで何かモメていたような雰囲気を察知していました。

上野さんへは何もサポートしちゃいけないということかと怒り心頭の太一は、千葉さんにくってかかります。しかし千葉さんは厳しい表情のままでした。

課題の説明などの情報保証はちゃんと行うけれど、必要以上に世話を焼くなときっぱり告げる千葉さん。そもそも太一の初歩レベルの手話ではたいしたサポートもできません。

太一はまだまだこの会社では新人で手話も勉強中の身です。そこを指摘されると痛いところを突かれたという表情で、言い返すこともできず口ごもってしまう太一。

中途半端な通訳や補助はかえって面倒をかけることになる。千葉さんの言葉はこれまでの仕事上の経験からなる冷静なものでした。

一生面倒を見られるのか?


しかし引っ込みがつかない太一は、ノートテイクをするとか他にいくらでも方法はあるんじゃないかと言いつのります。眉をひそめる千葉さん。

お前は上野の面倒を一生見られるのか?

思ってもみなかった質問に戸惑う太一に、千葉さんはさらに言葉を重ねました。

この5日間面倒を見たことで太一は満足できるでしょうが、そのあとの上野さんの社会生活の保障は当然ながらできません。

上野さんも今までは友達やボランティアの人が助けてくれたかもしれませんが、ひとたび社会に出たらそうはいかなくなります。

手話ができる社員が常駐している会社なんてほとんどなく、大半の会社は受け入れ態勢が十分ではないまま。

そんな環境の中でどうやってコミュニケーションをとっていくか、それが一番の課題になります。

工夫してもできない部分が「障害」になる


そしてそれは、上野さん自身が今後ずっと考えていかないといけないことでもあります。

考えて、工夫して、それでもできない部分が「障害」になる。

千葉さんは、それを少しでも軽くするために必要なことを学び取らせる時間がこの研修なのだと語気を強めました。

太一が満足するために、上野さんの学ぶ機会を邪魔してはいけない。

千葉さんは、上野さんがこれからぶつかるであろう壁を想定したうえで、この研修では彼女自身ができることを探す時間にしたかった。

仲間を頼るにしてもどうやって頼るのか、どうすれば一番ストレスのないスムーズなコミュニケーションになるのか。

自分ができることやできないこと、してほしいことや必要なこと、それをどのように仲間に伝えるのか。

いろんなことを試してやってみてぶつかってみる経験。難しければまた創意工夫して、何度も話し合ったり折れたりしながら仲間と協力しあうこと。

何よりも今後を見据え、上野さん自身が生きていくための力となるように見守るのが、千葉さんや太一たちのサポートの仕事です。

上野さんにあんな顔をさせたくなかった


太一としては決して自分の満足のために上野さんへのサポートを考えていたわけではないと思います。しかし千葉さんの目には極論的にはそう映っていたのでしょう。

「頭を冷やしてこい!」ガツンと言われて沈んだ表情の太一に、天道さんがさりげなく声をかけてフォローにまわってくれました。

千葉さんの言い方はきつかったけれど、決して太一が憎くて言ったわけではありません。太一もそれはよく分かっています。

千葉さんの言っていることは正しい。太一が甘いと言われたらそれも否定はできません。だけど太一はモメていたときの上野さんの表情をよく見ていました。

今にも泣き出しそうな顔をしていた上野さん。自分のことで何か険悪な雰囲気になっていることは、直接言われなくてもなんとなくわかるものですよね。。。

上野さんもそんな雰囲気を感じていたたまれなかったでしょうし、きっととても悔しかったはず。

どんな理由があっても上野さんにあんな悲しそうな顔をさせたくなかった太一は、非力な自分に対してとても悔しそうです。

同期社員との絆を深めるための研修


航平のこととも重なって、太一はそういうことをなくしたくてこの会社に入ったはずなのに何もできないでいました。

あの状況でも上野さんのことをよく見ていた太一。こんなふうに人を見て思いやれる気持ちを持てるところが太一らしさでもあり長所でもあります。

障害の種別で離職率が一番高いのは聴覚障害。それだけ仕事においてはコミュニケーションが大切であるということでしょう。

ちょっとした行き違いが大きなトラブルのもとになりやすいし、そうでなくても周りが先輩ばかりで気疲れしてしまいがちな新入社員。

そんな時こそ気心しれた同期の存在は大きな意味を持ちます。

この研修には主体性や仕事意識を培うだけではなく、暗に同期の絆を深めてほしいという意味も込められていました。

通訳という壁ができてしまうと関係は育たない


学生時代の同級生もそうですが、仕事上の同期とは時にライバルであり時に支えとなる協力者でもあります。

慰め合ったり愚痴を言ったり聞いてもらったりと同期だから通じ合えることもあり、同期にしか分かりあえないこともたくさんある。

これ、すごくよく分かりますね。会社の同期は何年たっても特別な存在です。対等な立場で職場の話を気軽にするのに、同期以上に適した人はなかなか見つけられません。

もしこの研修中に太一が通訳を引き受けたら、他の新入社員と上野さんの間に通訳者という1枚の壁ができあがってしまいます。

壁を挟んでしかコミュニケーションをとれなくなったら、その関係はそれ以上は育ちません。せっかくの同期との絆を深めるチャンスをつぶしてしまうのはとてももったいないこと。

千葉さんは上野さんが同期社員たちとそうなってしまうことを懸念していたのでした。

耳の聴こえない弟がいる千葉さん


天童さんの言葉にハッとして考えの浅かった自分を反省する太一。純粋な疑問から、思わず天童さんにどうしてこの会社に入ったのかを聞いてみます。

生まれつき耳の聴こえない弟がいるんだ、と淡々と語る天童さん。そして太一におつかいとして花火を買ってくるように頼みました。

お駄賃のクリームパンに釣られておつかいに出かける太一のもぐもぐしてる顔がかわいい。ほっぺたまんまるで和みます。

ところが実際には天童さんには弟はいませんでした。実はこの弟さんの話は千葉さんのことのようです。

天童さんはこの会社が副業OKだったから選んだそうなのですが、まっすぐな太一をがっかりさせるのも悪いかと思って嘘をついたのでした。

みんなそれぞれ事情や背景があり、見えないところにもいろんなドラマやいろんな想いが隠れているということ。これはどの会社のどの人にも言えることなのではないでしょうか。

寝過ごしてしまった太一


研修の最終日のための花火を買いに行った太一は、帰り道のバスに揺られながら千葉さんの言葉を反芻します。

同期の絆のことまで考えが及ばなかった太一は、千葉さんの言う通りにまだまだ自分は半人前であることを痛感し情けなくなってしまいました。

しかもうっかり寝過ごして終バスで終点まで行ってしまい戻れなくなってしまいます。スマホの電源もなくなり雨まで降ってくる始末。

あわてて近くの小屋に避難しますが空腹と寒さで震えながら、なんとか気を紛らわせようと航平のことを思い出します。

本当なら今頃1泊旅行に行っていたはず。ぼんやりと航平とのキスまで思いだしてひとりで叫びだす太一。ひとりでじたばたして真っ赤になってます(笑)

迎えにきてくれたのは千葉さん?


いつも急にキスしてくる航平に心の中で文句を言いながら、自分と航平が付き合っているのかそうじゃないのかなどぐるぐると考える太一。

付き合ってないならキスはしない。友達とはキスしない。一瞬「社会人と学生は別れやすい」という言葉にチクッときたり、当たり前のことですが太一は太一なりに航平との関係を考えるようです。

働き始めてからあまり会えなくなったけれど、自分と航平が別れるなんてありえないと思っている太一ですが、これが何かの伏線にならないといいなと思ってしまいます。

航平のことを考えながらうとうとする太一。こんなところで寝ていたら体温をもっていかれるんじゃ…と心配していたら、雨の中誰かが迎えに来てくれました。

きっと千葉さんでしょう。太一は結果的に足をひっぱったという形になってしまいましたが、こんなところで寝てしまったら絶対に風邪をひくし、誰かが迎えにきてくれて良かったです。

ひだまりが聴こえるリミット2話の感想まとめ


同期の絆を深めるという話には、私も同期には何度も助けられたことがあるので共感してじんわりときました。

同期だと社内の人間関係なんかもある程度知っているわけだから、より詳細に愚痴を聞いてもらったり聞いたりもしやすいんですよね。

「考えて工夫して、それでもできない部分が障害になる」という言葉にもなんだか考えさせられました。

上野さん自身が考えて工夫してできることが増えれば、これから上野さん自身がいっそう働きやすくなります。

それには協力体制が必要で、上野さん自身も待っているだけで誰かが助けてくれるというわけではありません。

こうしてくれるとよく分かる、こうすれば伝わりやすい、これは難しい、これは大丈夫など、必要なことや不要なことをまわりに伝えていく必要があります。

どうすれば上野さんが働きやすくなるのか、どうすればスムーズなコミュニケーションをとれるのかが分かれば、共に仕事をする人たちもきっと働きやすくなるでしょう。

考えて工夫して周囲の協力を得ながら環境を整えていくことで、上野さんをはじめ皆が働きやすい職場になる。

上野さんにとっても同期の班員にとっても、その1歩がこの同期研修合宿となるといいなと思います。

ところで1話の冒頭でアクロバティックに航平を助けてくれた謎の青年は2話でも出てきませんでした。

この研修が終わってからということになるでしょうか。航平と太一の関係をひっかきまわす人になるのかな。一応BL漫画なので恋にからんでくる人になるのかしら。

航平を好きになるとかそんな感じなのか、それとも航平が将来の仕事やこれからの生き方を考えるきっかけになる人なのか。

次回「ひだまりが聴こえるリミット」3話は2017年2月22日(水)発売のCanna52号です。また2ヶ月が長いなあ。

それではまた3話の感想でお会いしましょう。

追記)3話の感想を書きました。

ひだまりが聴こえるリミット3話 ネタバレ感想

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