甥っ子の真浩ちゃんを連れて水族館へ行った美咲。義理のお姉さんにウサギさんの話題をふられるとぎくしゃくした態度を見せてしまい焦ってしまいます。
そんな美咲を見てお義姉さんは何かに気づいたような…というところまでが前回43話でした。復習はこちら。
純情ロマンチカ43話 ネタバレ感想
エメラルド冬の号は純情ロマンチカが巻頭カラーでした。なんと純情ロマンチカは2017年でコミックス15周年記念。BLで15年も続くとか本当にすごい。
それでは以下中村春菊先生の「純情ロマンチカ」44話の感想です。※ネタバレ注意です。
エメラルド冬の号 電子配信
エメラルドはまだ電子配信されていません。純情ロマンチカも世界一初恋も未配信なので早く電子書籍化されることを願います。
純情ロマンチカ44 感想 ネタバレあり
世界一初恋の木佐さんがチラリ
季節はもうすぐクリスマス。年末進行で締め切りに追われてヘロヘロのウサギさんに美咲はプレゼントをどうしようかと悩んでいます。
毎年のように「プレゼントは美咲」を希望するため、ウサギさんとまたあの同じやりとりをするのかとげんなりしている美咲。
バイト先の丸川書店で真浩のプレゼントのことを相談していると、そこへやってきたのはエメラルド編集部の木佐さん!
木佐さんよりもはるかに大きなうさぎのぬいぐるみを抱っこしている木佐さんが一番かわいい…。こんな30代成人男子います?
誰よりもうさぎのぬいぐるみが似合っている木佐さんですが、美咲の話を聞いて真浩へのプレゼントにとぬいぐるみを押しつけ…じゃなくてプレゼントにと渡して華麗に去っていきました。
きっとエメラルドのフェアか何かで使ったものなのでしょう。適当なところで処分できて木佐さんとしてはラッキーといったところ。
美咲は木佐さんを学生バイトだと勘違いしていますが、いやいやその人30代だから(笑)入社後に事実を知ったときの美咲のびっくり顔が今から楽しみです。
身の丈にあった生活をしたほうがいい
3歳の男の子にウサギのぬいぐるみって大丈夫かなと心配する美咲ですが、真浩くんは大喜び。きっと大好きな美咲からのプレゼントだったらなんでも嬉しいんじゃないかしら。
孝浩お兄ちゃんと話していると、話題は美咲の卒業後の生活のことになりました。新居を探しに行こうと提案する孝浩に、美咲はもごもごとお茶を濁します。
社会人になってもウサギさんの家で暮らすということはまだ孝浩には伝えていません。なんだかんだと話題をそらしてはごまかしてきた美咲。
だけど孝浩のほうは真剣です。いつまでもウサギさんに甘えてあの家で世話になるわけにはいかない。独り立ちしてこそ一人前。孝浩の意見はいたってまっとうなものでした。
あんな豪華な生活ではなく身の丈にあった生活をしたほうがいいと諭すお兄さんに、美咲は「ウサギさんと離れて暮らすのが嫌なんだ」とはどうしても言えません。
ケジメをつけるにはちょうどいいタイミングだと冷静な孝浩に、なんとかうまくごまかせないかと考えてしまう美咲は結局、感情的になり八つ当たりのような態度をとってしまいました。
美咲とウサギさんの関係に気づいていたお義姉さん
険悪になりそうな2人の雰囲気を感じとって間に入ってくれたお義姉さんの助けもあって、なんとか帰宅する美咲。
帰宅途中、コンビニに行くお義姉さんと一緒に歩きながら、孝浩にどういえばいいのか、何とか言わずに今のまま暮らせないかと考えをめぐらせます。
するとお義姉さんが突然「美咲とウサギさんは付き合っているの?」と、さらっとすごいことを聞いてきます!固まる美咲は頭が真っ白に。
やっぱりお義姉さんは気づいていたんですね。遊園地の時も水族館のときも美咲の様子やウサギさんの態度に何か感じとっていた様子でした。
あまりの突然のことに驚いてYESともNOとも言えずにその場を逃げ出した美咲。これだともう認めたということになりそうです。
遊園地でもウサギさんはお義姉さんに会釈したりしていたので、ウサギさんは薄々バレていることにも気づいていたでしょうが、美咲はまったく考えてもみなかったこと。
これは不意打ちすぎて美咲が驚くのも無理はありません。
家族へのカミングアウト問題
身内にバレる、それも兄の奥さんということはその流れで実の兄の孝浩にもバレるということ。混乱した美咲は電車内でも手の震えがとまりませんでした。
井坂さんやウサギ兄にバレた時とは全然違っていて、あの孝浩です。美咲のたったひとりの兄で、保護者代わりだった孝浩。
美咲は孝浩にずっと黙ったままというわけにはいかないことは分かっていても、あまりにも前触れなくその事実に直面したことで、ひどく動揺しています。
家に帰っても気もそぞろ。心配したウサギさんの前で思わず涙を見せてしまうし、ぐるぐると考え込んで真っ青に…。
あのお義姉さんはペラペラとしゃべったりしない人だと思うんですが、美咲としてはもう孝浩にまでバレたと思い込んでいるんですね。
孝浩はウサギさんの気持ちにすら気づかなかったいい意味で鈍感さがあり、男同志の恋愛なんてまったく頭にない人。認めてくれるはずがないと悩む美咲。
何度か兄にウサギさんとのことを話そうとしたけれど、いつもその後のことを考えてしまい先延ばしにしてしてきました。
しかし美咲はここへきて自分の覚悟がまったく足りなかったことを思い知ります。
孝浩に軽蔑されるかもしれない
ウサギさんは美咲の様子がおかしいことに気づいて問いただします。しぶしぶお義姉さんにバレたことを告げる美咲に、ウサギさんの反応はあっさりとしたものでした。
ウサギさんがまったく驚かないことに驚いた美咲ですが、ウサギさんはやはり遊園地でのお義姉さんの反応を見て何となくそんな感じがしていたとのこと。
美咲はさっき自分がうまくごまかせず逃げ出したことで、改めてお義姉さんに勘付かれたことを思い出し、また激しく動揺してしまいます。
美咲としては何の心の準備もない状態で突然だったから、どうしたらいいのか分からずパニックになってしまったんですね。
お兄ちゃんに軽蔑されるかもしれない。ウサギさんも孝浩の親友なのに自分と付き合っていることで嫌われてしまうのかも。
やましいことをしているつもりなんてないけど自信がない美咲は、いろんな感情が押しよせてきていっぱいいっぱいになってしまいます。
ウサギさんはそんな美咲を落ち着かせ、いっそ2人だけの世界に駆け落ちでもするかと、冗談とも本気ともとれない言葉を残しました。
美咲とウサギさんはいいパートナー
とりあえずベランダで頭を冷やす美咲。そばにはウサギさんが寄り添っていてくれます。こういう時ってパートナーが冷静な人だと安心しますね。
ウサギさんの前で取り乱してしまったこと、八つ当たりのように感情的になってしまったことを素直に謝る美咲。ここで意地を張らない美咲はいい子です。
悪いと思ったらきちんと謝れる人は結局は強いし、物事がこじれずにすみます。美咲のそういう素直さは大きな長所でしょう。
全然覚悟ができていなかった自分が情けなくなる美咲ですが、ウサギさんも「簡単なことではない」と美咲の気持ちを受け止めてくれました。
ウサギさんもまた器が大きいですね。ウサギさんの方はとっくに覚悟を決めているわけですが、美咲とウサギさんのペースが同じなわけではありません。
美咲の度量すらも受け止めて、自分の覚悟を相手に押し付けようとせずに見守れるウサギさんもまた素敵です。
この2人も4年という長い時間をかけて、お互いを少しずつ認め合って譲り合って息の合ったパートナーになっていったんだなと思うと感慨深いです。
現実から逃げるのは無理だ
ベランダでウサギさんと話していると落ち着いてきた美咲は、現実から逃げるのは無理だということに気が付きます。
もし孝浩に絶縁されても美咲を手離さない。
ウサギさんも優しい表情で心強い言葉をくれました。さらに孝浩とつき合いの長いウサギさんは、孝浩が美咲を嫌うなんてありえないことだと言って励ましてくれます。
美咲がいろんなことを考えてしまうということは、それだけ美咲が家族やウサギさんのことを大切に想っているという証。
孝浩にとっても美咲は大切なたったひとりの弟で、ウサギさんとのことを何も知らないだけで聞く耳を持ってくれないということではないんじゃないかな。
確かに知った後はしばらくは驚いて受け入れるのに時間がかかるかもしれません。でもだからといって速攻で絶縁とかにはならないと信じたいです。
孝浩だって美咲が不幸になることを望んでいるのではなく、一番大切なのは美咲が幸せになること。
大学を卒業して社会人になる美咲はもう立派な成人で、自分の選んだ人と自分の人生を歩きはじめようとしています。
すぐには難しくても、孝浩も弟のその選択を理解してくれるといいなと思います。
俺を選んでくれ
パニくって慌てふためいた美咲に対して、とっくに覚悟を決めているウサギさんは終始落ち着いていました。
現実は思った以上に厳しくて、もしかすると今回の件もすべてが丸く収まるということはないのかもしれません。
だけどそれでも、何があっても美咲のそばにいると約束してくれるウサギさん。
迷っても悩んでも俺を選んでくれ。
まっすぐに見つめるウサギさんに、美咲はまた救われて温かい気持ちをもらいました。
まずはお義姉さんに話をしてみよう
ウサギさんの後押しもあって、まずはあんな状態で逃げてしまったお義姉さんのところに話しに行こうと思っている美咲。
とても不安気な表情ですが、まずはあの落ち着いたお義姉さんに話してみるのは良いアイデアです。
いきなり孝浩にぶつかる前に、薄々勘付いているお義姉さんに話を聞いてもらって反応を見てみる。
興味本位で騒ぎ立てるような人ではなさそうだから、孝浩にもうまくつないで話す場を設けてくれるのではないでしょうか。
お前に出会えて本当によかった
美咲は自分の口からお義姉さんにも、それから孝浩にも話したいと考えています。なかったことにはできません。これからもウサギさんと一緒に過ごすためには乗り越えなければいけない試練です。
まさか大学卒業のタイミングでそれが来るとは思ってもみなかったでしょうが、社会人になってバタバタしているときじゃなくて逆に良かったのかもしれません。
本音を言えばごまかしたいけれど、でもそれじゃダメだという美咲。ただウサギさんと一緒にいたい一心で、必死に乗り越えようとしています。
美咲の気持ちを聞いて、出会えて良かったと嬉しそうに美咲をぎゅっと抱きしめるウサギさん。同じ気持ちで寄り添う2人なら、家族へのカミングアウトもうまくいく…と信じたいですね。
そしてお約束のHタイム。美咲が出してるときに強引なウサギさんに文句を言うも「お前だってこういうの好きなくせに」とか言われて真っ赤になってる美咲がかわいい。
美咲ってこういうのが好きなんだー、へーふーんほっほーうw
愛のあるエッチっていいですね。
純情ロマンチカ44話の感想まとめ
やっぱりお義姉さんは気づいていたんですね。遊園地のときもですが、こういうことってやっぱり女性のほうが勘が鋭いし敏感に察知するものなのでしょう。
お義姉さんは賢そうな人だし美咲達のことも騒がず静かに見守ってくれそうな気がします。もし孝浩と美咲が一時的に気まずくなったりしても、さりげなく間に入ってくれるというポジションになってくれるといいな。
ウサギさんと美咲がついに家族へのカミングアウトという大きな動きを見せ始め、これを乗り越えたらそろそろ純情ロマンチカも終わりが見えてきたのかなと思ってしまいます。
私としてはせっかく美咲が丸川書店に就職するわけだし、社会人篇もぜひ見てみたいな。世界一初恋のキャラクターと廊下ですれ違う楽しみとかも増えるわけですしね。
今回で木佐さんと美咲に面識ができたので、木佐さんが実は30代という事実を知るエピソードとかはぜひ本編で読みたいです。
卒論は仮提出もすませましたが美咲には卒業までに孝浩にカミングアウトするという大仕事が残りました。孝浩の反応もどうなるか気になるところです。
次回は2017年8月下旬発売のエメラルド夏の号です。
それではまた純情ロマンチカ45話の感想でお会いしましょう。
追記)45話の感想を書きました。
純情ロマンチカ45話 ネタバレ感想
世界一初恋の感想はこちらからどうぞ。
世界一初恋 ネタバレ感想
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