「あのこはソレを我慢できない」のネタバレ感想です。

本棚の整理をしていてつい手に取り、再読して思いのほかハートに刺さったので萌えを吐き出すべく感想を書きました。

色々と緩すぎてビッチ受けの惇の憎めない愛らしさと、攻めのアキの一途で健気なところがお気に入りです。

ロングセラーになるのも納得の、日塔てい先生のBL漫画の中でも一番好きな作品になりました。なんといっても開始数ページでのアキの雄の顔!これは必見です。モブとのエッチですが。

あっもちろん本棚の整理は当然止まったままです。(ダメじゃん)それでは以下、日塔てい先生の「あのこはソレを我慢できない」の感想です。

あのこはソレを我慢できない 電子配信



あのこはソレを我慢できない ネタバレ感想


健気で一途なアキ×貞操観念のゆるい惇


アキと惇はルームシェアしながら平和に共同生活を送っている大学生。高校時代からの5年のつき合いで気心知れた仲ですが、お互いにやりたい盛りの年齢です。

部屋に誰かを連れ込むときはお互いに必ず連絡することになっていますが、ある日惇がうっかり連絡を忘れて帰宅すると、アキの部屋から男の激しい喘ぎ声が響いてきます。

アキがゲイであることは知っていた惇でしたが、扉があいているのを良いことに興味本位で親友のアキがどんなエッチをするのか覗き見。

すると、思った以上に雄の顔をしたアキにどきりとしてしまいます。それ以降、一緒にお風呂に入ってはアキを誘ったり、男相手であることはさほど気にせず何かとエッチを迫るようになりました。

惇の行動原理はひとつだけ。そんなに気持ちいいのなら自分もやってみたいという、エロへのあくなき好奇心のみ。

2人は最後まではせずに抜きあいっこしたりと、見ようによってはまさにイチャイチャしているカップルですが、アキとしては必至で理性を抑える日々を送ります。

ビッチだけどかわいくて憎めない惇


惇のこの貞操観念のなさ、同性とのエッチに対するハードルの低さは好奇心旺盛なビッチそのもの。

なのにこのエロさや軽いノリ、調子の良さも全部なんだか許せてしまうのは、惇のフラフラと掴みどころがなく嫌みのない性格によるものでしょう。

「んふふ」とか笑ったり、セリフにしょっちゅうハートマークがついていたりしてもイラッとしない(笑)のは、彼が終始一貫した態度でアキに接していたから。

惇はアキのことを、ずっと友達として大好きなんですよね。一緒にサッカーをしたいから同じ大学を受けてほしいとか、ルームシェアしようともちかけたのも惇でした。

惇が親友としてアキを好きで大事にしているということが分かるから、こんなに貞操観念がゆるくてもなぜか不快感がなく、目が離せなくなってしまいます。

先生にも気に入られてマジメでいい奴なアキがこんな惇に惹かれたのは、自分にはない緩さを惇が持っていたからではないでしょうか。

人は自分にないものを欲しがる生き物です。

本当はずっと惇のことが好きだったアキ


お風呂で誘惑されて、口でしてあげたり触ったりとスキンシップ以上の接触をしますが、ギリギリ最後まではしないアキ。

アキは惇のことを真剣に好き。それも高校の時からずっと一途に想い続けてきました。

友達にエッチが加わるだけの関係にはなりたくないアキは、惇のライトなノリに流されたくなくて必死です。

アキとしては惇に対して本気で好きだから、腐れ縁のセフレみたいになるのが嫌だった。身体だけの関係にずるずると陥ってしまうのを避けたいアキの気持ちは、よーく分かります。

なぜなら惇のこれまでの数々の言動を見る限り、快楽にとても従順で気持ちよければ他の男とでもやってしまいそうだから。

アキは惇への気持ちが本気なだけに、そんなことになったら今以上に傷ついてしまいます。アキは惇の数々の誘惑に負けまいと踏ん張っていました。

本音をぶつけて気まずくなる2人


ついにアキが惇に本心をぶつけて気まずくなってしまいます。アキとしてはもうはっきりふられて踏ん切りをつけたかった。

とはいえ一緒に暮らしていると喧嘩しても逃げ場がありません。アキはなんとか時間をずらしたりして惇と距離を置こうとします。

アキは惇が作っておいてくれたフレンチトーストも食べずじまい。こういうのは地味に辛いですよね。仲直りのきっかけすらスルーされてしまう惇。

惇としてはアキがどういう答えを求めているのか測りかねていました。女の子で抜こうとしてもいまいち乗り切れません。

ケジメをつけて楽になりたかったアキでしたが、結局最後に惇がちゃんと付き合うという結論を出してくれてハッピーエンド。

大学の友達にアキのことを自慢する惇と、慌てたり照れたりするアキがお似合いでした。

こんな感じでこの後もずっとエロを極めていって、体力オバケとしておせっせしながら爆発し続けてほしいカップルです。

ヤンデレ君×ポジティブ男子


同時収録のカップルも、一見ホラーに見えそうなところをうまくポジティブな受けっ子が流したり好意的に受け取ったりしていて、思わずぷぷぷと笑ってしまいました。

ヤンデレを好きになったら辛い展開が待ち受けていそうですが、このタイプのスーパーポジティブな子が相手なら相殺されてちょうどいいのかもしれません。

ヤンデレをヤンデレの闇に突き落とさないポジティブさ。掛け算の妙ってすごい。ヤンデレ君に良い相手が見つかって良かったです。

実はこのポジティブくん、すごく大物なんじゃないでしょうか。友達100人いるタイプですが、誰からも嫌われなさそうで、今後ますますビッグになる予感がします。

こちらもこちらですごくバランスのとれた、恋愛って2人でするものだよねって素直に思えるカップルです。ヤンデレを闇堕ちさせないポジティブパワーがすごく新鮮で、明るくて楽しい気持ちになれました。

感想まとめ


アキはゲイで惇はノンケですが、惇がこんななので男同士への葛藤とかはまったくといっていいほどありません。

なので逆にそういうシリアス路線のお話にはちょっと疲れたなという人にはぴったりだと思います。

致すまでが長かったけれど、途中途中での触りっこや慣らし行為がエロエロだったので不満はちっとも残りませんでした。

2人ともスポーツマンでガタイもよく、肉体的にも精神的にも女の子みたいな要素が皆無なので、そこもザ・BLという感じでよかったです。

日塔てい先生のこなれた感じの絵柄も見ていて楽しかったし、デフォルメ絵(ちびキャラ)とエッチなシーンのエロっぷりのギャップも素晴らしかったです。



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