ここ最近はずっと神回続きで身もだえしていましたが、25話も34ページずっと2人ともほぼ全裸で見せ場の嵐でした。
百目鬼の部屋で独白のような告白を受け、ついに拒み切れなくなった矢代がとうとう…。ハートが震えっぱなしです。
24話の復習はこちら。
囀る鳥は羽ばたかない24話 ネタバレ感想
結論から言うと25話も神回でした。長らく停滞していた百目鬼と矢代の関係も大きく1歩進んだ区切りとなるお話です。
それでは以下ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」25話のネタバレ感想です。
囀る鳥は羽ばたかない5巻 電子書籍
囀る鳥は羽ばたかない25話 感想 ネタバレあり
やっぱり神回だった25話
扉絵はなく、ただただ静かに情熱的に厳かに百目鬼と矢代の愛のある営みの連続だった25話。
普段「エロいのばんざーい」「エロ最高」とか言ってる私ですが、今回ばかりはこの温かい静寂を壊さないように息をのみながら2人を見守りたくなりました。
ようやく合体する2人ですが、今まで散々矢代が突っ込まれているシーンを見てきたはずなのに、あまりにピュアで色んな意味でドキドキハラハラ。
抱き合いながら言い合いする百目鬼と矢代が後半いっそう甘くて切なくて、笑いたいような泣きたいような不思議な気持ちになりました。
逃げないでください
布団の上でうつぶせになって逃げようともがく矢代に、百目鬼はその背にキスを落として優しく触れようとします。
触るなという矢代の絞り出すような命令にも「止められません」と、矢代の下半身に手を伸ばす百目鬼。
矢代は、自分が知っているセックスはこんなんじゃないと思いながら、これ以上されたら欲しくて欲しくておかしくなると震えながら混乱していました。
身体を痛めないように気遣いながら矢代のうしろを指でほぐす百目鬼に、たまらず声が出てしまう矢代。
矢代は全裸ですが百目鬼はジーンズを履いて上半身裸の状態です。百目鬼がうつぶせの矢代に覆いかぶさるような体勢なんですが、この体格差が色っぽくていいですね。
百目鬼の身体はがっしりしていて筋肉質、矢代はこのところ色々あったしちょっと痩せたでしょうか。
矢代にも求めてほしい
2本の指でうしろを慣らす百目鬼に、抑えきれない声が漏れる矢代。百目鬼が矢代の背中にするキスは優しく、忠誠や誠実を誓うような深い愛を感じます。
指だけでイッしまった矢代を愛しげに見つめ、きつくなった自分のジーンズから勃ち上がったものを取り出した百目鬼。
百目鬼はそそりたったものを矢代のうしろにこすりつけ、チラ見せにあった通りに「欲しいと言ってください」と切なげに懇願するように告げました。
入れろでも済ませろでもなく、俺が欲しいと言ってくれ。
今からしようとする行為は百目鬼だけが求めていることではなく、矢代自身も求めていることであるという事実が百目鬼のほしかったもの。
自分を必要としてほしい。部下としてだけではなく、それ以上の存在として。欲してほしい。百目鬼の絞り出すような言葉が静かな室内に響きました。
百目鬼の欲しいもの
百目鬼が矢代を必要としているように、矢代も百目鬼を必要としているということを他でもない本人に認めてほしかった。
無理にでもなく流されてでもなく作業でもなく、ただただ求めあって身体を繋げたい。百目鬼の望みはこれまで決して誰の手に入らなかったもの。
自分のすべてを捧げるつもりでいる百目鬼のほしいものは、矢代の心ひとつだけ。
すべての動きを止めて、矢代の言葉を待つ百目鬼。しかし矢代の口からはききたい言葉が出てきません。
俺を壊すな
うつぶせの矢代を仰向けにして、向かい合う2人。うわ言のようにおびえた目で百目鬼を見つめ俺を壊すなとつぶやく矢代。
止まらないと言った以上、百目鬼ももう限界だったのでしょう。すみませんと言いながら、矢代を抱きしめて一気に身体を貫きました。
「壊しません、絶対に」百目鬼の言う通り、百目鬼自身が矢代を傷つけることは絶対にないでしょう。
矢代の言う「壊れる」とは、愛し愛される温もりや幸せを知ってしまったら、これまでの自分のままではいられなくなるという怖さからくる言葉なのではないでしょうか。
とうとう観念した矢代
動かない右手ではなく、動く左手を百目鬼の首にまわす矢代は無意識に百目鬼を求めているのか。
身体を繋げていても矢代の考えることは、いっそ今まで何度も男たちにそうされてきたように、身体ごと痛めつけてほしいという哀しく切なる願い。
壊されるのではなく、百目鬼に大切にされ大事に扱われ慈しまれることによって、自分の本心が浮き彫りになるのが怖かった矢代。
百目鬼が腰を動かしながら矢代の顔を見ようとしても、矢代はまっすぐな百目鬼の目を避けようとします。
思わず顔を隠そうとした手を握ってキスをして、恋人にするように矢代を愛そうとする百目鬼。2回矢代が出したあと、いったん抜いて再び口でしようとすると、観念した矢代が口を開きました。
「前からは嫌だ。後ろがいい」
はじめて矢代の口からセックスへの前向きな希望の言葉が出てきました!百目鬼も心なしか少し安堵したような表情です。
お前のそういうところに腹が立つ
顔が見られるのが耐えられないからか体勢的に後ろからの方が楽なのか、矢代の希望を受け入れて後ろから入れて深くまで体を沈める百目鬼。
矢代も気持ちがいいのか「もっと」と、ねだる言葉が口をついて出てきます。矢代の背中を見つめる百目鬼も、顔が見たいからやっぱり前からしてもいいかとと交渉しますが、矢代は譲りません。
すると百目鬼はそれ以上は無理強いせず、身体がつらそうだからと、どこからかクッションを持ってきてくれました。それを見て、あきれたように百目鬼を引き寄せてキスをする矢代。
「お前のそういうところがホント腹が立つ…」一瞬デレた矢代の醸しだす甘い雰囲気に、心なしか嬉しそうな百目鬼。
顔が見たいのも本当でしょうが、百目鬼としてはうつぶせの矢代の体勢がつらそうに見えたから「前からしたい」と提案したのでしょう。
布団の上で痴話喧嘩する百目鬼×矢代
百目鬼は本当にどこまでも正直で相手を気遣ういい男です。そんな百目鬼に、矢代は半分あきれて愛しくて仕方なくなって、ついぞ降参したというところでしょうか。
こんな状況においても自分の快楽よりも、矢代の身を一番に考えられる男だからこそ、矢代ももうデレずにはいられなかったのかもしれません。
根負けしたのか、結局は百目鬼の希望通りに前からすることでセックスの時間を再開した2人。あとはもうとろけるように甘美な2人だけの秘密の時間が流れるだけ。。。
「もっと痛くして」「しません」「しろよっ」「しませんっ」こんな痴話喧嘩みたいなやりとりを矢代と百目鬼ができるようになるなんて感無量です。
矢代の両足を肩に抱え上げて言い返す百目鬼は落ち着いていて、痛くしなくてもこんなにいいでしょうと言わんばかりに責め立てます。
百目鬼は呪文のように矢代に「綺麗だ」を繰り返し、矢代と一緒にイく時には「俺のかしら」と独占欲もちらりと見せました。
本当は泣きたかった矢代
いく瞬間にふと矢代の脳裏に浮かんだのは、かつての自分の姿でした。子どもの頃、母親の恋人の男に無理に突っ込まれたあの記憶。
暴力を振るわれても「痛いのが好きだよな」と言われ、笑顔でうなずいていた幼少期の自分。青年期になっても「痛くないと感じないんだ」とうそぶいて穏やかに微笑んでいた自分。
しかし本当は、母親の恋人に乱暴されたあの時もずっと、矢代は泣いていたのでした。
誰も助けてくれず見放されてきた過去。痛みでごまかすしかなかった哀しみ。
そうして痛みを求めるうち、いつしか感覚が麻痺していき「淫乱」という言葉で片付けられるようになった。そうすれば楽でいられたから矢代にとっては好都合でしょう。
だけど本当は、心の憶測ではずっと泣きたかった。本当は大声で泣いて、誰かにすがりたかった。真っ暗闇の中から誰かに助け出してほしかった。
長年無意識に抑圧してきた自分の本心を知り愕然とする矢代は、百目鬼の部屋の窓から漏れる一筋の光に、いつの間にか静かな涙を流していました。
何かを決意した矢代
コトがすんで眠っている百目鬼。そのそばで目覚めた矢代は起き上がって、自分の動かない右手を見つめます。
動かそうとしても震えるだけで動かせないのでしょう。左手でその右手を守るようにして両手で顔を覆う矢代が何を思うのか。
この右手の代わりになりうる男は後ろで眠っています。
すると、覆っていた手を下ろしてふと顔をあげた矢代。何かをあきらめたような、そして決意したようにも見える表情です。
そこへかかってきた電話。百目鬼は気づかずに眠ったまま、矢代は全裸のまま電話をつかみ部屋を出ました。
囀る鳥は羽ばたかない25話 感想まとめ
2人の男が救われるお話なんだなあとしみじみ感じた25話。
本番を致した矢代と百目鬼が、この2人らしくイチャイチャしているのを見守れたことは、ここまで散々ハラハラさせられた読者としてはここ一番にうれしいことでした。
救われたかった矢代は、本当はずっと泣きたかった。やっと自分の本心に気づいて涙することができて、おまけにちょっぴりデレた姿は今までで一番か愛しかったです。
矢代にとっては窓から差し込む光が百目鬼そのものだったのでしょう。それは百目鬼にとっても同じことでした。
優しい時間が2人の間に静かに流れてくれて、たとえこの一瞬だけでも2人きりで幸せを感じる時間がとれてよかったです。
っていうとなんだか不吉なことが起きそうですが、でもでも絶対この後何かありますよね!?いやー!やめてあげてえええ!!
さすがに矢代は全裸で外に出たりはしないと思うんですが、電話の相手と内容次第で、また胃が痛くなる展開になる可能性も否定できません。
平田や竜崎のことも何も解決してないし、矢代が百目鬼を距離を置いたり突き放したりするんじゃないかとヒヤヒヤしてしまいます。
大切なものができて大切にされるということ。それはつまり、今度はそれは失う怖さとも隣り合わせになったということを意味します。
その恐怖や孤独に耐える日々が否応なく迫ってくる。百目鬼とこういう関係になった今、矢代は今後どのように動くのか。
百目鬼起きてえええ!!今すぐ彼を往復ビンタして起こすべきじゃないかな??みなさんどう思います!?
何なら私が今からあの窓をぶち壊して……とりあえずもう1回25話をリピートして気持ちを落ち着かせようと思います。
次回イァハーツ5月号は3/31(金)発売です。新展開になりそうな26話もとても楽しみです。
ではまた26話の感想でお会いしましょう。
追記)26話の感想を書きました。
囀る鳥は羽ばたかない26話 ネタバレ感想
ヨネダコウ先生のBLコミックス
どれもハズレなしです。
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