明虎に近づき家族になりたいのになかなかうまくいかず、明虎と妻と子どもが一緒にいるところを目撃してしまい傷心の卯一。
そんな折、卯一に思いのほか惚れ込んで溺れきっている半田が、卯一への異様なまでの執着を見せ始めた4話。
「最後の最後で失敗する」と卯一に不吉な言葉を投げかけた半田は、純情そうなホテルマンとの3Pに持ち込み乱暴に扱いますが…。
ジェラシー4話 ネタバレ感想
半狂乱の半田が、やってはいけないことをやらかして歯車が狂い始めた5話です。
それでは以下シェリプラス5月号スカーレット・ベリ子先生の「ジェラシー」5話のネタバレ感想です。
ジェラシー1巻 電子書籍
シェリプラス5月号 電子配信
【電子版】シェリプラス 2017年5月号は4/28に発売です。電子派の人はもう少しの我慢です。
追記)電子版が配信されました。2017年10月30日までの期間限定配信です。
ジェラシー5話感想 ネタバレあり
明虎がボコボコにした相手は?
冒頭から慌てふためいて誰かを探している浅生田。もちろん探しているのは忠誠を誓っている明虎でした。
公園のトイレらしきところで拳を血みどろにして佇んでいる明虎は、考え込むような目で床に倒れている人間を眺めていました。
ぼこぼこにしたのは太ったおじさんと見られますが、これはもしや…?どうしてこの状況になったのでしょうか。明虎自らが出ていくなんて相当なことだと思います。
浅生田に声をかけられてはっと気が付く明虎。
3Pを終えた卯一と半田と白井
いっぽう卯一の泊まっていたホテルでは、半田と卯一と誘惑されたホテルマンの白井との3Pが終わった後でした。
半田がシャワーを浴びている間に、泣いて謝りながら卯一の身体を拭く白井。
すみません、こんなことしたくなかったのに…と言いながらもセックスではしっかりとイッていた白井は、いわゆる悪気がないが善人にもなれない、良くも悪くも欲望に正直な普通の人なのでしょう。
半田のことは任せてもう行ったほうがいいと諭す卯一は、半田が今一歩のところで踏み切れないこと、そのため白井にも手を出せなかったことを落ち着いた表情で語ります。
カタギには拳ひとつあげることもできない半田も半田で、良くも悪くもカタギの世界では生きられない人なのでした。
「僕のことは心配しないで」と優しく言う卯一を、去り際にぎゅっと抱きしめていく白井は他意がなくピュアすぎて、卯一には少し眩しかったのでしょう。
白井のことをピュアすぎて腹立たしいと思ってしまう卯一ですが、こういう普通の男に大切にされて育っていたらまた違った人生があったのかもしれませんね。
「本気じゃなかった」は通用しない世界
白井が去った後にベッドの下から銃を取り出し、半田の財布から金をくすねた卯一。シャワーから出てきた半田は思い通りに3Pができたからかご機嫌です。
そんな半田に冷たく帰ると告げる卯一。しかし半田は「帰るところなんてない」と当然のように告げました。
半田がつけたテレビから流れてきたのは、卯一の実家から火が出て家人が亡くなったというニュース映像。
家を調べるならついでに火をつけておいてくれと以前半田に言った卯一ですが、まさかそれを本気で言ったわけではありません。
しかしやくざ相手に「本気じゃなかった」は通用しない。卯一は半田に両親を殺されてしまいます。
半田を少し甘く見ていた卯一。両親とはおそらくうまくいかず長い間実家には帰ってもいなかったでしょうが、まさか殺されるとは思ってもいなかった。
半田のお腹に銃を突きつける卯一は、やることがあるからと半田を撃たずに逃げる道を選びます。半田は「必ず見つけ出して連れ戻す」と不気味に宣言して、この場はいったん卯一を手放しました。
は、半田さん怖い…。卯一に食い物にされちゃう可哀そうなおじさまかなと思っていましたが、やはりこの人もその世界の人でした。
卯一に対しての執着心は異様なまでのものがありますが、果たしてそれは卯一の魔性の魅力によるものなのか。。。
何かが狂いだしそうなそんな予感に緊張が張りつめていきます。
【🌟30日発売☆Chéri+5月号🌟】
— Dear+&Chéri+編集部 (@dear_plus_) 2017年3月26日
今日のチラ見せ! 絶好調連載❤️ スカーレット・ベリ子先生の『ジェラシー』から♪
卯一、今回はただじゃ済まないーー!? pic.twitter.com/pvk3M4w0Xq
大和会の櫓木卯一だ
こうなったらもう卯一にできることは逃げることしか残されていません。ホームレスのたまり場に顔を出して、しばらくかくまってもらおうと仲間に紛れます。
ホームレスたちとは昔からの付き合いもあるようで、その中のひとりである金有が死んだことを聞かされた卯一。
実は卯一が渡した金によって羽振りがよくなった金有は、亀虫商会に目を付けられて組員にやられてしまったのでした。
親の死もあり気が立っていたということもあるのでしょう。卯一は亀虫商会の組長のところに責任をとってもらおうと乗り込みます。
弔い合戦などではなく、卯一の勘ではこのままだと悪い方へ流されてしまいそうな嫌な予感がしていました。
この良くない流れを断ち切るように、愛人とお楽しみ中の亀虫商会の組長のところへ乗り込んだ卯一は「大和会の櫓木卯一だ」と言い残して去っていきます。
嘘であっても大和会と名乗ったことで、家族の一員になれたような気がして嬉しそうな卯一。明虎のことを思って切なげです。
卯一はギリギリの状況を楽しんでいる
関係のないはずの人間に大和会を名乗られ、イライラとしている浅生田は車を飛ばし気味で運転して明虎にたしなめられます。しかし怒りは収まらない様子。
探し出して事情を聞かないといけないと言う明虎ですが、浅生田は物騒にも卯一の爪を剥いで亀虫商会へ突き出せばいいという考えでした。
亀虫商会のほうは金で片をつけたいようなので、そちらは何とか水面下に収束させることはできそうですが、問題は大和会。
カタギが大和会の名前を使ってやくざからカツアゲしているという噂が広まれば、子分の手前組全体を動かさないわけにはいかなくなってしまいます。
頭がいいのか悪いのか分からない卯一ですが、実は考えるのがめんどくさいだけ。
と見せかけて、本当は「このままいったらまずいぞ」というギリギリのところに踏み込んでみたいという、自分の動物的直観を試したい衝動にかられるタイプなのでした。
押してはいけない非常ベルを迷わず押す。どうしてもそっちに行ってみたくて仕方がない。落ちると分かっていてもその状況をも楽しんでいる。
自覚があるのかないのか、自らが追い込んだ危うい状況であってもそれを楽しむのが卯一という人間なのです。
それなりの落とし前をつけてもらう
しかし今回ばかりは明虎も、卯一に組の名前を語られたことから「それなりの落とし前」をつけさせるつもりがありました。
いっぽう卯一と離れた半田は、卯一がいないからかぼうっと呆けたような状態です。しかし本家からの手配書に卯一の名前を見て驚き怒りがこみ上げてきます。
んん?これは卯一の身を案じているかんじでしょうか。それとも他の誰かに自分よりも先に卯一を見つけられてはたまらないという独占欲が絡んだ執着なのでしょうか。やはり後者かな。
そうとは知らずに逃走中の卯一は、今夜泊まるところを探して街を彷徨います。顔見知りのお店に顔を出していると、そこへも卯一を探す半田の追手が。
ボロボロになりながら公園のトイレの個室でうずくまっていると、扉の外から恋い焦がれたあの人の声が聞こえてきました。
嵐の前のつかの間の逢瀬
扉越しに「何してる?」と優しく問う明虎に「客待ち」と伏し目がちに答える卯一。さすがに元気がなく飛び出していくことはできません。
大和会を名乗ったことで明虎に迷惑をかけていることも、薄々は勘付いているのでしょう。
すると明虎は、卯一が生きていたことにふっと安堵のため息をつきました。珍しく一瞬だけ弱みを見せた明虎に対して、卯一はトイレの個室内で密かに驚きます。
半田が明虎を刺した!
ひとまずトイレの扉を開けて話そうという明虎ですが、鈍い音と共に唐突に言葉がとぎれてしまいます。不審に思った卯一が呼びかけても返事はなく、代わりに床を伝って赤い血が流れ込んできました。
慌てて扉を開けると、そこには短刀で明虎のお腹を刺す半田の姿が…!
卯一が大和会に追われていることを知った半田が、卯一を逃がそうとやったことです。しかし卯一は大和会に追われていると半田に言われても、いまひとつ状況がつかめません。
半田に銃を向ける卯一ですが、明虎に止められ逃げるように諭されてしまいます。
思った以上にやっかいなことになっていると感じた明虎は、これ以上面倒なことになると自分だけでは卯一を庇いきれなくなると告げ、今は逃げるのが俺達のためだと言って卯一を逃しました。
半田はここではじめて卯一が会いたがっていたのが明虎であることを知ります。女房を守って本家の組長代行である明虎を殺すつもりの半田。
冴えない自分の最初で最後の侠気だと、半田なりの覚悟の表情を明虎に向けています。半田の言う「女房」とはもちろん卯一のこと。
この人もまた方向性は違えど卯一に執着し、本人が知る以上に彼を大切に想っていたことに変わりはないのでしょう。
「卯一は俺のだ!」絶叫して刃物を向けてくる半田を、拳ひとつで殴り飛ばす明虎。ここで冒頭の騒動に繋がる…ということですね。
冒頭でぼこぼこにされて倒れていたのはやはり半田でした。もちろん息はまだあります。明虎のお腹の刺し傷の方が気になりますが、こちらはまあ浅生田がいるから大丈夫でしょう。
ジェラシー5話 感想まとめ
急展開というか、半田が大きく動きました!この暴走で半田は立場を失うでしょうし、おそらくこの世界ではもうおしまいでしょう。
狂ったように執着せず卯一との楽しくセックスを楽しむだけの関係なら、こんなふうに落ちることはなかったでしょうに、卯一の魔性が今は少し切ないです。
卯一は半田に親を殺され行き場もなく、明虎を刺され自分だけ逃げてしまったことから、精神的にもまいっている様子でした。
ラストで、明虎のことをよく知り「虎くん」呼びしていたあの理髪店のオーナーのお店にもぐりこんだ卯一が「ちょっとだけ抱きしめて」と金を渡してオーナーにお願いする姿が痛々しかったです。
しかしオーナーが卯一のお願いを無視したあたりもまた、卯一はカタギの世界では誰にも受け入れられないことの表れのような気がして切ないですね…。
卯一の言動のおかげでもしかすると大和会での立ち位置が少し揺らぐことになるかもしれない明虎が、どうこの騒動を収束させるのか。明虎のいう卯一の落とし前がどんなものになるのか。
卯一が次に明虎に会えるのはいつになるでしょう。ここでいきなり現代パートに戻ったりしないですよね(笑)ハチには会いたいですが。
次回ジェラシー6話は2017/7/29発売のシェリプラス9月号です。寂しいですが7月号はお休み。隔月だから1回休載だと次が読めるのが4か月先になるのはつらいな。
それではまたジェラシー6話の感想でお会いしましょう。
追記)1巻の続きの感想を書きました。
ジェラシー6話 ネタバレ感想
スカーレット・ベリ子先生のBLコミックス
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