1話目から余裕のあるスパダリ王子様がかっこよすぎてドキドキ。これはヒットの予感がします。
木下けい子先生の作品はほぼ全て読んでいるくらい大好きな作家さんで、作家買いしている先生でもあるので新連載の告知が出てから楽しみにしていました。
前作の「17生徒」もですが、木下先生の描かれるキャラクターの繊細な表情や説得力のあるストーリー展開に魅了されています。
さっぱりした絵柄で特にキャラの髪のふんわりした感じや身体全体のバランスもとても好みです。あとメガネキャラも。
それでは以下「灰かぶりコンプレックス」1巻1話のネタバレ感想です。ネタバレNGな方はお気をつけください。
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灰かぶりコンプレックス1巻1話 感想 ネタバレあり
おどおどしている智紀(受)
今まで好きになる人はずっと男だった智紀は、同じ性的趣向の人の集まるSNSアプリで仲良くなったイケメンのミチル(攻)に片思い中。
送ってもらった写真で見たミチルを偶然街で見かけ、智紀が一生分の勇気をふり絞って声をかけたところからお話はスタートします。
このミチルがかっこいいんですよ。外見がもろに好みです。しかも1話のラストで判明しますが超ハイスペックな王子様設定で、文句のつけようがないスパダリです。
性格にも余裕があって優しそうで完璧。こんなのズルい。
ユニコーンも恋をするイケメン直純(攻)
いきなり街で声をかけられて一瞬戸惑った表情でしたが、ミチルの方も智紀だと気づいた様子を見せ、2人は改めて後日デートをすることになりました。
喜ぶ智紀でしたが、実は声をかけた相手はアプリのミチルではなくミチルの友人のナオ。ミチルから送られてきたナオとの2ショット写真を見て、智紀はナオの方をミチルだと思い込んだんですね。
ミチルのふりをしたナオは、本名ジェファーソン直純。アメリカと日本のハーフで「ユニコーンも恋をする」ほどのイケメンです。
智紀とのデートの約束をして別れた後、自宅で本物のミチルに、街で智紀に声をかけられてミチルのふりをしたことを告げるナオ。
智紀とアプリでやりとりをしていた本物のミチルは驚きますが、ナオが自分のふりをしたことで自分と智紀との関係が台無しになると、ナオをちょっぴり責めました。
本物のミチルはちょっとくせ者!?
とはいえ元々は本物のミチルの方が、ナオをミチルだと勘違いするような写真をわざと智紀に送ったらしく、ナオのことはあまり責められません。
イケメンの友達を自分だと勘違いさせて智紀を釣って気を引こうとか、本物のミチルの方はちょっとたちが悪そうです。
智紀のような恋愛初心者に乗っかることが趣味の遊び人のようで、智紀がミチルにひっかからなくて良かった。
ナオが街で声をかけてきた智紀になぜミチルのふりをしたのかというと、智紀が今から売られていく子羊のような顔をして見てきたから。要するに可哀そうになって否定しなかったということです。
しかしデートの約束までしたのは単純に智紀に同情したからではなく、すぐに表情に出てトマトみたいに真っ赤なる智紀をおもしろいと思ったから。
智紀に人としての興味が出たという感じでしょうか。智紀のほうはミチルに会えて舞い上がっていますが、ナオとの温度差はまだまだ大きいようです。
智紀の友人カナ(男)はとてもいい子
智紀の方は、密かに恋していたミチルと会えて、デートまでできることに浮かれて友達のカナちゃん(男)に電話で報告します。
今まで片思いばかりで、このまま人と愛し合うことを知らずに一生を終えるのかと思っていた智紀。好きな人とデートできるのが嬉しくて電話口でつい泣いてしまいました。
カナちゃんは智紀の性的趣向を知っても変わらずに友達でいてくれる親友というポジションかな。励ましながらもらい泣きしてくれたりして、智紀はいい友達を持っているようです。
方言を使っているカナちゃんですが智紀は標準語なので、2人は地元の友達とかではなさそう。会社の同期とか、大人になってから知り合ったのかもしれません。
「けっぱった」とか「どうだべさ」という方言って東北や北海道のほうの言葉だと思うので、カナちゃんはそちらの地方出身のようです。
いきなりの「智紀」呼び
デートの日。服や靴をカナに選んでもらって美容院へ行き、メガネもコンタクトに変えて気合を入れて待ち合わせに向かう智紀。
しかし本屋で洋書を見ているキラッキラのミチル(=ナオ)に即効でノックアウト。あまりのかっこよさに智紀は声をかけられず、アプリのメッセージを送ろうとしますがホラーみたいになってしまいひとりであたふた。
するとあっさり気づいたナオが近づいて声をかけてくれました。いきなり名前を呼び捨てにしてきたナオに智紀は驚きますが、海外暮らしが長いナオにとっては当たり前のこと。
「失礼だった?」と問うナオに、智紀は家族や友達以外で初めて名前で呼んでもらえたからと、はにかんだような表情で「嬉しい」と伝えました。初々しい~!
ナオが智紀を自然にバックハグ
コンタクトにして「かっこいい」と褒められた瞬間に火が付いたように真っ赤になる智紀に、笑いをかみ殺すナオ。
咳をしてごまかしますが、いちいち自分の言うひとことひとことにリトマス試験紙のように反応を見せる智紀に、面白くなって興味を持っているようです。
感情がすぐに表情に出て分かりやすい智紀。こんなに純粋にデートを喜んでくれる子を見たら、誰だったかわいいと思うしほだされてしまいますよね。
絵画展を観に行き飾られていた絵を見た智紀が見たまんまの率直な感想を言ったりして、ナオはツボにはまってしまいます。
笑って自然に智紀をバックハグしながら絵画の意味を説明するナオに、心臓がバクバクしてぐるぐるする智紀がピュアです。2人の身長差もいいなあ。
ナオがこういうスキンシップを戸惑わずにできるのは外国暮らしが長かったからでしょうが無意識は罪。特にイケメンの無意識は業が深いです。
会ったその日にベッドイン!?
ナオは智紀のことを面白いとは思っていますが、智紀が向けてくるような恋愛感情はまだ持っていません。
打てば響くような返答ができる知的な子がナオの好みのようで、智紀にはただ純粋に人として関心を持っただけ。
デートの途中、疲れたからホテルで休憩しようと誘ってくるナオに、智紀は心の準備をしてきたもののガチガチになってしまいます。
「そっち系の人は会ったその日にベッドインする」とカナちゃんにアドバイスされて、色々と準備をしてきたはずなのに固まってしまう智紀。
考えすぎてぎくしゃくする智紀でしたが、ナオが言ったおはホテルのラウンジで休むという意味でした。
キスはただのスキンシップ…?
デートの別れ際「たくさんご馳走してもらってすみません」と日本人独特の言い回しの智紀に、ナオは複雑な表情です。
次の約束をしたいと頑張ってまた連絡をしてもいいかと問う智紀に「次はアプリの方に連絡してくれる?」とナオは笑顔で淡々と告げました。
アプリの方ということは、本物のミチルのほうに…ということですね。ナオとしてはこの時点ではもう智紀とは会わないつもりだったのでしょう。
個人の連絡先ではなく「アプリの方に」と言われ、遠まわしにふられたのかと気づいた智紀は思わず涙を流してしまいます。
実際にはコンタクトが合わなくて泣いていたようですが、それだけではないはず。いきなり泣き出した智紀に、慌ててしまうナオ。
「今日のデートが終わっただけだよ」とフォローしますが、智紀にはその意味が分かっていました。
「こんな楽しかったこと人生で初めてだから、一生の思い出にします」
最後に自分の今の気持ちを告げ、焦って去っていこうとする智紀の手を掴んだナオ。一生の思い出には早すぎるんじゃない?と、さらっと智紀にキスをしました!
「今度は君から誘ってごらん。アプリじゃない方にね」
ハーバード卒でCEOの超エリート
翌週、ナオは会社の新CEOとして就任します。秘書として働くのは則本叶(かなえ)という青年。ですが名前からするとこの子は智紀の友人のカナちゃんっぽいですね。
智紀は別の会社なのかな。それとも同じ会社?このあたりはまだ分かりませんが、みんな一緒の会社のほうがバレるまでもバレてからもおもしろそうです。
いやでもさすがに智紀も同じ会社だったらCEOの顔くらいすぐに知るだろうし、早くバレすぎるかしら。
本物のミチルが今後智紀に対してどう出てくるかも気になります。アプリで連絡をとれる立場にいるし、最初に智紀を気に入ってアプリで仲良くなったのはミチルのほうです。
智紀からの連絡を待っているナオ
CEOに就任してすぐに、自分のオフィスに絵を飾りたいと秘書のカナに手配を頼むナオ。あの絵とは、智紀と一緒に見に行って爆笑した絵画のことでした。
そのお値段なんと25万円!
日米のハーフで長身美貌の恵まれた容姿に加え、ハーバード卒で若くしてCEOに就く超エリート。ルックスも経歴もかっこよすぎて非現実的なナオは、男女問わずかなりモテそうです。
そんなナオは25万円の絵画が飾られた自分のオフィスで、智紀からのメールを待っていました。ちょっと連絡が遅いんじゃない?と不満げです。
ナオがノンケなのか男女どちらもいける人なのかまだ分かりませんが、デートの相手に焦らされたり待たされることなんてなかった人生なのでしょう。
智紀からの連絡を待ってちょっと不機嫌そうにスマホを眺めている姿がかわいいです。智紀の方は別れ際のあのキスに舞い上がってしまって、地に足が着かない状態で連絡しそびれているだけなのでしょうが。。。
灰かぶりコンプレックス1話 感想まとめ
キスシーンのナオがスマートでかっこよすぎました!も~~こういうの好き。片手を智紀の手にからめて片手はポッケに入れたまま、ちょっとかがんで軽くチュッてしただけなんですが、さながら映画のワンシーンのようでステキでした。
余裕があってこの手慣れた感じといい、キス文化の根付いた外国育ちのスパダリイケメン恐ろしや。初心な智紀は一瞬で落ちちゃうことでしょう。
文化の違いといえば「すみません」とつい言っちゃう日本人の癖も見逃せませんでした。誰もがやってしまいがちな、ありがとうと言うべきところですみませんと言ってしまうやつですね。分かるなあ。
好意で何かをしてもらっても「あっすみません!ありがとうございます」とつい先に「すみません」が出てきてしまうという。思い当たる節がありすぎてドキドキ。
アプリの方(本物のミチル)に連絡してと1度は言ったのに、やっぱり「アプリじゃない方に」と言い直したということは、泣いちゃったピュアな智紀ともう少し会って話してみたいと思い始めたのかな。
ナオは智紀に対して、人としての単純な興味以上のものは今のところなさそうですが、これがどうやって変化していくのか楽しみです。
カナちゃんと本物のミチルと四角関係っぽくなるのでしょうか。ナオは本物のミチルではないと智紀にバレちゃった時にどうなるのかも見ものです。
またイァハーツを読む楽しみが増えました。まだ1話だけですが、かなり好きな作品になりそうな予感がひしひしと。
タイトルから大きな展開を予想すると、スパダリ王子様と関わることで、コンプレックスを持っている智紀が少しずつ自分に自信をつけて変化していくという流れになるかな。
智紀のほうがまだまだ掘り下げられていないので、どの程度灰をかぶっているw性格なのかも2話以降で明らかになるでしょう。
次回5/31(水)発売のイァハーツ7月号は1回お休みです。続きは7/31発売の9月号からです。
ではまた「灰かぶりコンプレックス」2話の感想でお会いしましょう。
追記)2話の感想を書きました。
灰かぶりコンプレックス2話 ネタバレ感想
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