エメラルド春の号では純情ロマンチカ本編はお休み。番外編の「純情ミックス」では伊集院響編と椎葉水樹編が掲載されていました。
伊集院響編では世界一初恋の隠れ人気キャラ柳瀬優が出てきて思わず変な声が出ましたよ。きゃー!伊集院先生との絡みもあってニヤニヤがとまりません。
とうとう本格的な伊集院先生×優のフラグが立ったんじゃないかとひとりで祭り状態になっています。
前回の純情ロマンチカ本編の感想はこちら。
純情ロマンチカ44話 ネタバレ感想 中村春菊
それでは以下中村春菊先生の「純情ミックス」の感想です。ネタバレしているのでお気をつけください。
エメラルド春の号 電子配信
エメラルドはまだ電子配信されていません。純情ロマンチカも世界一初恋も早く電子書籍化してほしいです。
椎葉水樹編 感想 ネタバレあり
パシリに使われる水樹
高級なおしゃれカフェでひとりお茶する薫子さんのもとへ息を切らせてやってきた水樹。両手にはブックスまりもで買ってきた漫画の袋がどっさりです。
薫子さんの買い物に付きあうということでやってきた水樹ですが、実際にはひとりでおつかいに行かされました。
「重いから嫌」と至ってクールでお美しくツンとお嬢様らしい薫子さん。定番の着物姿が眩しいです。
顔を合わせればすぐにケンカになるし、いつも上から目線で偉そう。それでも自分のほうが好きになったから最初から勝ち目なんてない。
そう分かっている水樹は、なんだかんだと文句を言いながらも薫子さんには頭が上がらない様子です。
水樹が薫子さんに対して「ブス」とか「クソ女」とか口が悪いのも相変わらず。もうちょっと水樹がレディへの扱いを心得たら薫子さんもデレやすいと思うんだけどな。
でもこの2人はこうだから安心できるという関係でもありますね。
あの人たち別れちゃうんじゃねーの?
薫子さんは美咲にクリスマスケーキを届けたくてわざわざ自家用ジェットを飛ばして日本にやってきました。発想がお金持ちすぎて凡人にはないものです。
でも好きな(好きだった)人である美咲に自分の作ったケーキを食べてもらいたいという気持ちひとつで、ヨーロッパから飛んで来るとか健気ですね。生ものだから郵送もできないし。
でもバイトで忙しかった美咲とは入れ違い。薫子さんはケーキをウサギさんに渡して結局美咲とは会えませんでした。
ウサギさんと美咲の関係を知っている薫子さんと水樹。
水樹のほうは2人には関心がありませんが、美咲が大学を卒業したらこれまで通りというわけにはいかないということは薄々分かっている様子です。
ウサギさんが美咲を手放すことはなさそうだけど冬彦には認めてもらえないのではないか。誰にも認めてもらえない関係にはいずれ限界が来る。
「あの人たち別れちゃうんじゃねーの?」興味なさそうにつぶやく水樹に薫子さんは「そうならないように応援するって決めたの」と真剣です。
男の嫉妬は見苦しいだけよ
今まで散々好き勝手生きてきたワガママお嬢様が、美咲のこととなると途端に態度が変わってしまう。そんな薫子さんの反応が水樹にはおもしろくありません。
美咲からのお礼のメールを見てちょっと頬を赤らめたりして嬉しそうな表情を見せる薫子さんに、水樹はあきれながらも内心イラつきます。
そこへ通りがかったのが伊集院先生。キター!相変わらずイケメンです。水樹は誰か分からずぽかんとしますが、親しげに薫子さんと話す伊集院先生には警戒心を緩めません。
しばらくして以前伊集院先生とお茶したことを思い出した水樹ですが、よく知っている風な2人のやりとりにムカムカ。しかもパリの案内をするために薫子さんが住所をメモして渡しているのに驚愕します。
自分が薫子さんの連絡先を知るのに何年もかかったのに、一瞬でそれをゲットした伊集院先生に余計にイライラする水樹。
すると伊集院先生はひょいっと水樹を見て「椎葉君、大丈夫だから」と笑顔で去っていきました。
見透かされたようで怒りMAXの水樹に「男の嫉妬は見苦しい」と薫子さんはバッサリです。
薫子さんの歯に衣着せぬはっきりした物言いに、水樹としてはついカチンときてキツく言い返してしまってケンカっぽくなっちゃうんですね。
それにしても偶然キャラ同士で通りがかることが多いのは純情ロマンチカも世界一初恋も変わりません。
薫子さんの名言
美咲だけでも腹立たしいのにここへきて伊集院先生を新たな敵だと認識した水樹。ウサギさんと美咲のことを応援すると言う薫子さんのことはまだ理解できない様子です。
「好きな子には幸せになってもらいたい」と力説する薫子さん。そして名言が飛び出しました。
物分かりがいい女になるつもりはないけど嫌な女になるつもりもないわ。
だから美咲のことはあきらめるより仕方ない。伏し目がちに言う薫子さんの横顔は美しくてとてもいい女です。こういうところに水樹も惚れたのでしょう。
子どもの頃から性格がきつくて正論を剛速球で投げつけるため、他人とぶつかることも多かった薫子さん。その上決して自分からは折れないため薫子さんのもとを離れていく人もたくさんいました。
表面上は強がっていても、本当は誰よりも傷ついて我慢していることだってあった。そんな薫子さんが唯一水樹にだけは、その気安さから弱さを見せてきたのでした。
そんなところを好きになった水樹は、自分でもマゾっぽいという自覚があるようです。なんだかんだと女性のワガママに付き合うのは惚れた弱み。
好きな人の幸せを素直に応援なんてできないし自分自身が素直になることもできない水樹は、こんなんじゃ薫子さんに好かれるわけもないと凹み気味です。
でも今さら性格の矯正なんでできません。水樹は水樹のままで頑張るしかないんですよね。それに薫子さんだって嫌いな人とは会ったりしないと思うし全くの脈ナシではないはずです。
薫子さんの気持ちは水樹に向いていた
自己嫌悪でため息をつく水樹。「どうやってお前のこと諦めればいいか考えてたんだよ」投げやりな水樹に薫子さんの返答は男前でした。
何で私がいつもアンタと一緒にいるか考えなさいよ!
ツンデレのデレきたー!薫子さんの態度は女王様然としているから分かりにくいですが、これっていわゆるそういうことですよね。良かったねー水樹。
しかし水樹はまったく想像もしていなかったようでポカン。付きあったら完全に尻に敷かれそうで、これからも薫子さんには頭が上がらないんだろうな。
颯爽と前を見て歩く薫子さんを、水樹は慌てて追いかけます。
先に好きになった瞬間から適う相手ではない。それを身に染みて感じたMっ気爆発な水樹なのでした。
薫子さんに振り回される水樹がかわいくて、純ロマ内で唯一の男女カップルにほっこりです。勝気な美女とMっ気男子の組み合わせもなかなかいいものですね。
子どもの頃から知っていてケンカもできる関係ってそう簡単には壊れないでしょうし、正式にお付き合いするのはまだ先になるかもしれませんが2人が幸せになってくれたらいいなと思います。
続いては伊集院響バージョンの番外編です。
伊集院響編 感想 ネタバレあり
このまま会わない方がいいのかも…
薫子さんと水樹のお茶するカフェから離れて編集部に向かう伊集院先生。もう気持ちの整理はついているはずなのに、ふとした瞬間に思い出すのはやはり美咲のことでした。
ちょうどついさっき美咲が編集部から出た直後だと聞いた伊集院先生は、会えなと分かって思った以上にショックを受けている自分に気づきます。
フラれてからも、会えば一生懸命いつも通りにふるまってくれた美咲。
そんな態度がうれしくて、でも美咲を困らせたくないからもう会わないほうがいいのかも…伊集院先生がそんなふうに考えていた時、なんとその美咲が編集部に戻ってきました。
大きなぐいぐるみごと転びながら伊集院先生に思いっきりぶつかる美咲がドタバタしすぎてて笑えます。
ちょうど前回ぬいぐるみを木佐さんに押し付けられ、じゃなくてもらっていましたが、むき出しのまま持って帰るのは目立ち過ぎて恥ずかしいから入れ物を探しに戻ったようです。
ほらまたそうやって君は俺に光を与える
がんばっている美咲にご褒美として「ザ☆漢」の限定フィギュアをプレゼントする伊集院先生。美咲は嬉しすぎて号泣してパニック寸前です。
サイン入りと聞いて、さらに言葉にならない悲鳴を上げて喜ぶ美咲を見つめる伊集院先生の目が優しくてイケメンすぎました。
美咲が興奮しすぎて真っ赤になって泣いてるのに対して、伊集院先生の落ち着きが対照的です。
桐嶋編集長が横澤さんに声をかけて(きゃー横澤さん!)ぬいぐるみの袋を探してくれる間、美咲はいかに伊集院先生のファンであるかを熱弁しました。
「いつだって先生の漫画楽しみに待ってますから!」
素直に自分の作品に好意を持って応援してくれる美咲から光をもらった伊集院先生は、いいファンを持ったねと桐嶋編集長にも言われて嬉しそうです。
美咲の配属先フラグ?
美咲への恋が叶うことはないと理解してはいるものの、でも自然と湧き上がってくるこの感情を最初から無いものにはしたくない。好きな子に迷惑をかけることはしないけれど、無理にこの気持ち消し去りたくはない。
伊集院先生の気持ちは時間とともにまた変化していって、いつかは良い想い出となるのでしょう。それまでは自らの感情を否定せずにいるほうが心地よく過ごせるはずです。
美咲が入社したらジャプン編集部に来ないかなーと思っている伊集院先生の気持ちが、美咲の配属先のフラグとなるでしょうか。
そうなったらいいなあ。丸川入社後は世界一初恋のメンバーとも社内で会ったりすると思うし、そうなると楽しみが倍増しますね。
純ロマにちらっとでもセカコイメンバーが出てくると何だか得した気分になります。
美咲はというと、無事に横澤さんが見つけてきてくれた袋をもらって去っていきました。何度も何度もお礼を言って一生懸命な美咲はファンとして伊集院先生に手紙を書いたりもしているようです。
作家さんは読者からもらうファンレターが一番の励み。連載の後押しにもなるからお手紙が一番応援になるんですね。
柳瀬優が出ましたよー!
伊集院先生が豪華なマンションに帰宅すると、エントランスのソファで眠たげな優がひざをかかえて待っていました。少し前から千秋だけでなく「ザ☆漢」のアシスタントにも入っている優。
どうやら優が今日からアシスタントに入ることを伊集院先生は忘れていたようで、待ちぼうけをくらっていた模様です。
変なところが抜けているから気を付けてくださいという優の言葉に「次から柳瀬君に合鍵渡しておこうかな」と笑顔の伊集院先生。
世間は物騒なんだから少しは警戒するようにと、優はあきれ気味です。
千秋も放っておいたら食事もちゃんととらないタイプだし、優はこういう世話が焼けるタイプの人が寄ってくる性質があるのかもしれません。
優はしっかりしているから自然と頼られますますしっかりする…という図式になっていそうです。
柳瀬君だから言ってるんだよ
優が指摘した通り、簡単にアシスタントに自宅のカギを渡すのは場合によっては危険なことなのでしょう。プライバシーが筒抜けになる可能性もあるわけです。
でも伊集院先生はまったく動じず、殺し文句をさらっと言ってのけました。
他の人にはもちろんそんな事しない。柳瀬君だから言ってるんだよ。
ぎょっとして真っ赤になる優。こういう表情の優はめったに見られないから貴重です。耳まで真っ赤になっててかわいい。かなりレア!
キミみたいにしっかりした子がいてくれると助かる、と臆面もなく告げる伊集院先生に、からかわれていると思っている優は大慌て。
「先生って作風と性格が全然違いますよね。ファンとして読んでた時は…」思わずブツブツつぶやく優に、伊集院先生は優が自分のファンであることにハタと気がつきました。
熱心な読者であることがバレてしまった優はさらに慌てます。いちいち言うことじゃないし!趣味と仕事は切り離すタイプなんで!とか言い訳(?)しますが伊集院先生は笑いながら華麗にスルー。
優は伊集院先生のアシスタントに入ることは即決で返事をしていたらしく、そのことも真っ赤になって弁明します。かわい~!これは貴重です。いいものを見せてもらいました。
また小さな小さな光を探しに行く
クールなイメージだった優が実は自分のファンだったと分かって伊集院先生もどこか嬉しそうです。またひとつ美咲以外に小さな光を見つけた先生。
身近に自分の作品を好きな人がいると、ダイレクトに作品への反応を知ることもできて励みになるのでしょう。またファンのために頑張ろうと思う機会にもなります。
漫画家という仕事はしんどいけれどやっぱり好きで、続けていたから優がアシスタントに来てくれることになった。「やっていて良かった」と嬉しそうな伊集院先生に優もお仕事モードになりました。
伊集院先生にはやることがあり、それはまぎれもなく丸川の雑誌「ジャプン」でダントツ人気の漫画「ザ☆漢」の連載を描き続けること。
あるべき場所に座って好きなことをして、また小さな光を探しに行く。
美咲には振り向いてはもらえませんでしたが、先生は今自分がなすべきことをちゃんと分かっている大人なのでした。
感想まとめ
優が久しぶりに出てきたことが私の中で今回のハイライトです。強気で釣り目ぎみな美人猫っぷりは健在でした。
伊集院先生のところにアシスタントに入ることは千秋との会話で知っていましたが、2ショットで会話しているところまで見られて嬉しすぎます。
しかも先生が殺し文句で優を赤面させたり慌てさせたりするとか、天然イケメン発動で強かった。この流れを見るとやっぱり伊集院先生には柳瀬優ということになるのかなと思いますね。
もしかすると薫子さんに言ってた「来年の春に行く予定のパリ旅行」に優を連れて行くとか!?そこでさらに急接近的な!?
優のお相手はまったくの新キャラでもいいのですが、伊集院先生も超イケメンだしこの2人ならビジュアルも美麗で完璧です。
まだ美咲のことがあって間もないし、今すぐ優とどうこうというわけではないにせよ、接点ができて交流を見せられると期待値は急上昇。
優は自称攻めですがやっぱり受けってことでいいんですかね!?それともこの2人は恋愛関係ではなく戦友みたいな感じなのかな!?
ああもうこのじれったい感じがたまらない。切実に「柳瀬優の場合」が読みたいです。
横澤さんもちらっと2コマだけ出ました。桐嶋編集長とちょっとだけ話していたりして、思わず頬が緩みます。
小説と劇場版を見てから、世界一初恋でも純情ロマンチカでもこの2人が出てくるとテンションがぐっと上がります。
水樹と薫子さんはお似合いのケンカップルだったし美咲はかわいいし伊集院先生はかっこいいし、優にも久しぶりに会えたし楽しい純情ミックスでした。
例のごとく季刊誌なのでエメラルドは辞書レベルの分厚さですが、優が出てきただけでも読んで良かったと心から思います。
追記)伊集院先生と柳瀬優の特別編の感想を書きました。
伊集院先生×柳瀬優の「純情センチメント」ネタバレ感想
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