囀る鳥は羽ばたかない27話の感想です。雑誌の最新話でコミックス5巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

ついに百目鬼を拒み切れず受け入れた矢代は、一線を越えた後に単独で動き始めます。

いっぽう平田によって捕えられた竜崎は、挑発に乗ったと見せかけて捨て身で平田を刺しました。どうなる竜崎!?

囀る鳥は羽ばたかない26話 ネタバレ感想

竜崎オンステージは続いていました!

それでは以下ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」27話のネタバレ感想です。

囀る鳥は羽ばたかない5巻 電子書籍



囀る鳥は羽ばたかない27話 感想 ネタバレあり


矢代にとって大切な何かである百目鬼


百目鬼と抱き合ったときのことを思い出す矢代。いたわるように体中にキスをする百目鬼をたしなめて「犬だったら今頃しっぽを垂らしているな」と軽口をたたきます。

自分を抑えきれなくなって一線を越えてしまい不安げな百目鬼は、謝ったらまるで自分のしたことが間違いだったようで謝ることもできずに矢代を見つめ続けていました。

泣いていた矢代を見て、自分が矢代の「何か」ではあるのだと感じとった百目鬼。

たとえそれが自分の思うものとは違っていてもいいから、その何かにすがりたかった。百目鬼はただただ今にも離れていきそうな矢代をなんとか繋ぎとめておきたかったのでした。

このところ十分に眠っていない百目鬼はセックスの後にうとうとしはじめます。しかし目を閉じるのが恐くてなかなか眠れません。

矢代を抱きしめているようで抱きしめられている百目鬼は、さきほど矢代が流した涙の訳を静かに問いかけます。

「気持ち良かったからだ」

何もなかったかのようにうそぶく矢代。

幼少期から酷いことをされて傷つき本当は大きな声で泣きたかった。誰かに助けを求めたかったし救ってほしかった。

互いに思いやり慈しみあい温めあう関係を、かけがえのない誰かと築きたかった。本当はずっと誰かに大切にされて愛されたかった。

ずっと抑圧していた本心をようやく涙を流すという形で見せることができた矢代は、紛れもなく百目鬼に救われたのでしょう。

それと同時に今まで感じたことのない「失う恐怖」も知ってしまいました。そんな自分に困惑して壊れそうだと戸惑う気持ちも。

竜崎の死亡フラグは?


いっぽう挑発にまんまと乗った見せかけて平田を刺した竜崎は、まわりにいた平田の手下たちにボコボコにされてしまいます。

それでも立ち上がり平田に刃物を向け「踊らされるのもいい加減飽きた」と大ピンチなのに強気な竜崎。捨て身で平田にぶつかって一矢報いたため、もう死など恐くないのかもしれません。

とどめをさそうとする部下をとめ、刺された自分の傷を抑えながら「俺が殺るから抑えろ」と命じる平田。自らの手を汚そうとするほど竜崎にキレています。

平田としては利用していたチンピラの犬に手をかまれたという屈辱もあるのでしょう。しかも部下たちも目の前で。このままでは気が収まりません。

短刀で竜崎にとどめを刺そうとしますが、そこへ警察がかぎつけて騒ぎになりかけたため平田は裏口から逃亡しました。

ふ~~~竜崎が死亡フラグを見事にへし折りましたね。俺たちの竜崎は悪運(?)が強かった!絶対に生き延びてやると言っていた通りになんとか死を免れました。

警察に捕まったなら逆に安全です。塀の中だったらそう簡単には手出しできないし死ぬことはないと思ってよさそうです。

竜崎と矢代の束の間の逢瀬


警察は松原組の事務所から薬が4キロ出てきたことで竜崎を逮捕しました。警察の車の中へ連れ込まれる竜崎。すると。。。

なんと車に乗っていたのは矢代!先に警察に手をまわした矢代が10分だけ竜崎と2人で話す時間を作ってもらっていたのです。

車中でまさかの人物と対面してポカンとしている竜崎の表情がいいですね。目が点になってますw

相変わらず矢代が竜崎の前では飄々としているのも、この2人の古くからの関係がある意味安定していることを物語っているようです。

竜崎が警察に連れて行かれる前の束の間の逢瀬。いつも部下がそばにいるから竜崎と矢代が2人きりになるのってけっこう久しぶりなんじゃないでしょうか。

やっぱり彼シャツだった!


車中でコトの流れを聞く竜崎。矢代は、平田が女の家の床下に隠していた薬を甘栗たち(平田の私兵)に盗ませて竜崎のところに置かせたのでした。

とりあえず薬のことは竜崎が単独でやったことにしておいてほしいとお願いする矢代。確かに本家筋の矢代の組が関わっていたとなると色々とマズイことになります。

「ムショの方が長生きできるんじゃねーの?」軽口をたたくとみせかけて矢代の言うことは実際はその通りなのでしょう。

竜崎が矢代を殺ったとしても用済みになってすぐに消されるのは火を見るよりも明らかです。

矢代は竜崎が捨て身で平田を刺したことは知りません。そのあと平田が短刀を持ち出したことも。

どちらにしても八方ふさがりだったとつぶやく竜崎は、矢代がスーツ姿ではないラフなTシャツ姿であることに気づきます。

チラ見せにあった「濡れちゃったから拝借した」のはこのシーンだったんですね。百目鬼のシャツを着た矢代の隣にいるのが竜崎というのがまた。。。

軽装の矢代を見た竜崎は、まだ矢代が男のオモチャになっていた頃のことを思い出しました。あのころからずっと矢代を見ていた竜崎。

秘めたる切ない片想いはとうとう矢代に届かず終幕を迎えました。

お前が女だったら俺が守ってやったのに


Tシャツの胸ぐらを掴み「ムカつく顔を最後によく拝んでおく」と矢代に身体を寄せる竜崎。ムショ入りすると当然もう出てくるまでは矢代に会えません。

矢代は、シャツの下に手を伸ばす竜崎を止めるでも嫌がるでもなく、好きなようにさせています。そして「慰問に行ってやろうか」と軽く笑顔を見せました。

そのまま矢代の乳首を舐めて嚙む竜崎に、相変わらず乳首を嚙むのが好きだと矢代が言いかけますが、すかさず竜崎が否定。

最後の悪あがきとして、せめて自分の形をこの一瞬だけでも矢代の身体に刻んで残しておきたかったのでしょう。

嚙むのが好きなのではなく自分の存在を知らしめたかった。ある種のマーキングのようなものなのかもしれません。

お前が女だったら俺が守ってやったのに。

あの頃密かにそんなことを考えていたことは、死んでも矢代には知られたくない竜崎。こうやって今、裏から警察に手をまわして守られたのも竜崎にとってはおもしろくないことです。

どこまでも不器用でめんどくさくて、誰よりも男くさい竜崎。

辞めないけどな


「いっそ女なら何もかも簡単だったかなー」

窓の外に目を向けてつぶやく矢代は、実は竜崎の秘めたる気持ちにうっすら気づいていたのか、あるいは百目鬼とのことを指しているのか。

「極道をやめろ。ガンの元だ」言い放つ竜崎に矢代は、俺もそう思うと賛同します。しかし続く言葉は「辞めないけどな」と、この先もこの道で生きていくという自然な決意を見せました。

笑みをたたえ、穏やかでいい表情の矢代を見た竜崎は何を思うのでしょう。

約束の10分が過ぎ、竜崎は大人しくトカゲのしっぽになる代わりに平田のところにいる自分の女を助けて遠くに逃がしてほしいと矢代に頼みました。

お安い御用とそれを引き受ける矢代。平田に捕まっても竜崎の居場所を絶対に言わなかったあの強い彼女のことですね。自分の女の世話を最後に矢代に頼むあたりがとても竜崎らしいなと思いました。

またな、竜崎


最後に「またな、竜崎」と声をかけて警察車両を見送る矢代。クジラとサメに運転を頼む矢代は何を考えているのかよく分からないいつもの矢代です。

ただ「またな」ってコレ何かのフラグなんじゃ…とちょっとドキドキ。死亡フラグはバキッと折られたかに見えましたが油断するなということでしょうか。

クジラは矢代のことを報告しようとして「乳首吸われてました」とか言いそうだとサメに突っ込まれています。

矢代は「吸われてないヨー嚙まれただけ。ホラ」とか言ってますがもしかしてこれクジラに乳首見せてる!?(笑)

クジラ&サメがコミカルな役割を担ってくれると緊張感が少し和らぎますね。

折れてなかった竜崎の死亡フラグ


警察に連行される竜崎は、車の中で息が浅くなり様子がおかしくなっていました。

異変に気付いた刑事がふと見ると、竜崎の左わきが鮮血で染まっています。実はさっき平田が去り際、短刀で竜崎を刺してから逃亡したのでした。

竜崎の死亡フラグ全然折れてなかったー!

平田も最後の最後に刺して行くとか、もうっ何してくれてるの!俺たちの竜ちゃんに。

竜崎も竜崎で矢代には平田に刺されたことを悟られないように、平気そうにふるまって意地を張ったんですね。この出血量、大丈夫でしょうか。

いっぽう平田の方は病院で治療を受けて眠っています。刺しどころが良かったらしく命に別状はなし。すぐに元気になりそうでした。

囀る鳥は羽ばたかない27話 感想まとめ


ひ、平田の安否よりも竜崎のほうが気になるし、平田の寝顔が最後のコマとかつらみ。これでまた2ヶ月間すごさなきゃいけないなんてヨネダ先生やっぱりドSですね。知ってた。

みんな大好き竜崎は至急病院に運ばれるようですが、矢代の「またな」が最後とならないように祈りたいです。

久しぶりの矢代と竜崎の2ショットがほんわかしてて泣きそうだったのに、今はまた別の意味で泣きそう。ここまできたらしぶとく生きてくれ竜崎。

目覚めた百目鬼が矢代の不在に気づいてどう動くのかも早く知りたいです。矢代が百目鬼にどう出るのかも。もともと矢代は百目鬼を一般社会に戻そう戻そうとしていたし、やっぱり突き放すのでしょうか。

26話は竜崎のオンステージでしたが27話も引き続き竜崎の超オンステージ回でした。

七原の時も七原オンステージでしたが、脇キャラがここまで動いてくれて先読みできずソワソワさせてくれるのは本当に読みごたえがあって魅力的です。

このままいくと百目鬼オンステージ回もラスト近くにある予感。誰もが死なずに済むお話ではないと思うので、この先死亡フラグが誰に立つのかハラハラします。

次回イァハーツ11月号は9/30発売です。

ではまた28話の感想でお会いしましょう。

追記)28話の感想を書きました。

囀る鳥は羽ばたかない28話 ネタバレ感想

ヨネダコウ先生のBLコミックス


どれもハズレなしです。





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