おげれつたなか先生の連載が再開しました。約1年ぶりのエスケープジャーニーです。2巻が気になるところで終わっていたのでじりじりと続きを待ち構えていました。
辛くても無理に笑おうとする直人に寄りそっていた仁科は、今にも壊れそうな直人を見かねてそっと顔を近づけます。いっぽう太一も直人を探しますが…。
エスケープジャーニー12話 ネタバレ感想
それでは以下「エスケープジャーニー」3巻13話のネタバレ感想です。
エスケープジャーニー3巻 電子書籍
エスケープジャーニー3巻13話 感想 ネタバレあり
欲しくてもどうしても手に入らない
キスをしようと顔を寄せてきた仁科に驚いて胸を押して距離をとる直人。急なことで驚いています。「俺の事どう思ってる?」直球を投げかけてくる仁科に困惑気味な表情を隠せません。
嫌い?と聞かれると「嫌いじゃない。友達だろ」と直人は至って真っ当な返事をかえしました。
直人と太一の関係に嫉妬して壊してやろうと思っていた仁科。でも直人と一緒にいればいるほど直人に惹かれ、いつしか直人に嫌われたくないと思うようになっていました。
直人と太一が別れればいいと思って写メを撮ったり告げ口したり邪魔をしてきた仁科はつぶやきます。
「直人が思ってるよりも俺は嫌な奴だよ」
どこか寂しそうな仁科に、直人は困ったような笑顔でさらりと答えました。
「なんだそれ。仁科がすっげぇ嫌な奴とかもう知ってるし」
本当は2人のことが羨ましかっただけだった仁科。いつでも待っていてくれて自分の汚さを許してくれる直人。だけど仁科が直人をどんなに欲しくても、決して手に入れることはできないのでした。
直人、好きだ!
なんで俺じゃないんだ。なんで直人の相手は俺じゃだめなんだ。仁科は直人の手を掴んで走り出します。
太一のどこが好きなのかと問う仁科に「ダメなとこも好きなんだよ」と直人は困ったような照れ笑いを浮かべました。科としては直人にこんな表情を見せられてはたまりません。しかし…
「ダメ同士でいいじゃん。お似合いだよ」
仁科は直人の言葉に静かに返しました。事実上の敗北宣言です。まぜっかえす直人ですが、階段2階の踊り場からそんな直人の姿を太一が見つけました。
「ごめん。なんども傷つけた。でも好きだ!」
大学構内で人目を気にせず叫ぶ太一。驚いて見上げる直人に太一は再び声をあげました。
直人、好きだ!
エアコンの室外機に飛び乗って、2階から身を乗り出す太一に抱きつく直人。映画のワンシーンのような光景に、そばにいた大学生がおもしろがって写メを撮ろうと構えたところで仁科がそれを止めてくれました。
黙るのも避けるのも今後は無し
結局、太一が2階から落ちてしまい頬を怪我してしまいます。コンクリートに落ちて顔に絆創膏2枚で済んだなら万事OKでしょう。
そのまま大学を抜け出した2人。ふみちゃんからは直人に電話やラインが山のように入ってきています。太一は電話を切っているようで友達からの連絡にはスルーを決め込んでいました。
太一はそっと直人の手を取ると「本当はずっとこうしたかった」とつぶやきます。大学を卒業してもっと大人になってからも直人とずっと一緒にいたくて、でもそれだけじゃ足りなくなっていた太一。
周りに認めてほしくて勝手に動いたけれど、将来のことに気を取られ過ぎて今直人を一人にしてしまったとひどく反省しています。
直人は直人で仁科のことを黙っていたことで太一を傷つけたと謝罪。お互いにごめんと謝ってばかりなのに嫌気がさした直人は徐々に明るさを取り戻します。
何かを悩んだり嫌なことがあったら黙っておくのは無し。好きな人に避けられるのはキツいから避けるのも無し。
2つの約束事をして仲直りした2人は、直人の誘いでブホテルに入ります。ぐいぐいと太一をひっぱっていく直人が男らしいw
ところがムラムラすると言って積極的だった割には「可愛がってよ」とぽそっとつぶやく直人の顔が真っ赤です。太一もこれには参ってしまいました。
お互いの家族に会おう
部屋の入り口付近でキスをして「待て」のできない直人をなだめる太一。「なーお、ベッドいこ」「いや」「えーなんで」とか砂を吐く甘いやりとりに頬が緩みっぱなし。
太一は直人をだっこしてベッドまで連れて行くと、後ろを指でほぐしながらそのままお口でご奉仕します。しかし直人が出したものをそのまま思わず飲み込んでしまった太一は、鼻から直人の精液が出てくるというエロおもしろかわいい姿に。
直人が気づいて「燃えるからこのまま入れて」とおねだりしますが当然太一は却下。ミスターS大としてはカッコ悪い姿で恋人とエッチするなんてとんでもありません。
甘くて痺れるような久しぶりのエッチに2人とも見つめあって微笑みました。終わってから「気持ち良かったー!」と盛大にため息をつく直人に太一も「死ぬかと思った」と照れ顔です。
周りに認めてほしいという先ほどの太一の言葉に、いきなりたくさんの人には無理だろうからまずは自分たちにとって大事な人に知ってもらおうと提案する直人。
まずはお互いの家族から。しかし太一は申し訳なさそうにもうすでに自分の父親には話してしまったと口を開きます。
太一のお父さんは、今まで父親らしいことを何もしてあげなかったから今さら息子の恋愛にとやかく言うつもりはないと言ってくれたようです。
母親のことも今までのことも謝罪したお父さんは、太一の好きにすればいいと言ってくれました。太一としては本当はその時父親に養子縁組の話もしようとしましたが、まだ直人に何も話していないからぐっと我慢しました。
太一のほうも直人の家族に会う約束をして、少しずつ固まりつつある2人。
いっぽう大学ではちょっとした騒動になっているのか、ミカが直人と連絡がとれずにオロオロしまくってパニックになっていました。
キスしていたとかいう噂も流れているようで何も知らないミカとしては驚くばかり。泣きながらふみちゃんに2人がつきあっているのか、そのことを知っていたのかと問いつめています。
家族だけでなく大学の友達をも巻き込んで騒ぎは大きくなって…。
エスケープジャーニー13話感想まとめ
久しぶりのエスケープジャーニーの連載でしたが、おげれつたなかクオリティは健在でした。美しい絵柄で背景もキャラもエロも作画にいっさい手抜きなしで惚れ惚れ。おかえりなさいませ。
1年も間が空いたし先生はお忙しそうだしどうかなーとちょっと心配していましたが全部杞憂に終わりました。昨日の続きを見ているようにスーッと入りこめて不思議な気持ちです。それだけ太一と直人に会いたかったわけですが。
さて、2巻以上にもっとこじれるかなと思った仁科くん問題は、直人の性格とコミュ力のおかげで無事に解決しました。
写メも削除してくれたし、見世物のように写真をとろうとした学生をとめてくれたり、結局はいい奴だった仁科くん。
本当は仲の良い太一と直人の関係が羨ましかっただけなんですよね。自分は幼馴染の葵に裏切られて男同士という事実に対して絶望していたから。
直人のような人が自分を好きになってくれたらいいと思っていた仁科でしたが、太一と直人の絆を見てこの2人の間には入っていけないと敏感に感じとったのでしょう。
仁科にもいつかこの人という良い相手ができることを祈りたいです。絵画繋がりで感覚的に分かり合えるような人とかどうでしょう。
14話からは男同士のカミングアウトへと動いていきそうです。まず直人の家族の反応はどうなるでしょう。そして大学の友達の反応は。
ミカりんが泣きながら「付き合ってるとかほんとなの?ありえないんだけど嘘だよね!?」と随分と興奮しています。ふみちゃんは知っているし偏見もない子ですが「ありえない」と言うミカりんはこの後どう出るか。
1巻のあとがきで「ミカりんの言動に一切の悪気はない」とあったし、竹を割ったようなはっきりした性格のミカりん。2巻までの流れから見るとふみちゃんと同じでとてもいい子だし、太一と直人のことも受け入れてくれると信じたいです。
連載再開したはいいけどまた気になる終わり方なので続きが今から楽しみです。
次回は9/7発売のマガジンビーボーイ10月号です。
それではまたエスケープジャーニー14話の感想でお会いしましょう。
追記)14話の感想を書きました。
エスケープジャーニー3巻14話ネタバレ感想
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