「せっかくだしセックスするか」という衝撃的なセリフが矢代の口から百目鬼に向かって飛び出したところで終わるという鬼畜案件だった4巻。
するのしないのどっちなの!?と全国の腐女子のお仲間たちは悶絶されていたことでしょう。安心してください。みなさんの期待通りのことが起きました。ゴロンゴロン必至です。
でもやっちゃったからおしまいハッピーとはいかないのが囀る鳥は羽ばたかないの素晴らしいところです。男社会の嫉妬や羨望や欲望が複雑にからみあい、予測不能な結末へと繋がっているようです。4巻の感想はこちら。
囀る鳥は羽ばたかない4巻 ネタバレ感想まとめ
それでは以下ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」5巻の感想まとめです。ネタバレにお気をつけください。
囀る鳥は羽ばたかない5巻 電子書籍
囀る鳥は羽ばたかない5巻 感想 ネタバレあり
こぼれはじめた矢代の本音と優しいキス
「せっかくだからセックスするか」軽口のように告げた矢代に対して、苦しそうに拒絶する百目鬼。いらだつ矢代は百目鬼に馬乗りになって迫ります。
百目鬼はついに本音を口にしてしまいました。本当はずっと矢代に対して特別な感情を抱いていたこと。矢代に心惹かれていること。離れたくないこと。
動揺する矢代もこぼれ落ちるように気持ちが言葉になって流れ始めました。やさしいキスをする2人。矢代の初めての本音を聞いて静かに涙する百目鬼はそっと矢代を包み込むように抱きしめました。
囀る鳥は羽ばたかない23話 ネタバレ感想
逃げないでください
今この手を離してしまったらきっと捨てられる。矢代の手を握ったままの百目鬼は、怖がって動揺する矢代を見つめながらずぶ濡れの身体を慈しむように拭いて落ち着かせます。
優しく大切に触れてくる百目鬼に戸惑いただただ困惑する矢代。それでも百目鬼は抱きしめる手をとめられませんでした。矢代を全部ひとつ残らず自分のものにしたい。百目鬼は矢代の全身を舐めて「逃げないでください」と告げました。
囀る鳥は羽ばたかない24話 ネタバレ感想
ついに身体を重ねる百目鬼と矢代!
はじめて人に愛されることに逃げ腰の矢代。百目鬼はそんな矢代を安心させるように入念な準備を怠りません。矢代の身体を気遣いながらの初めてのセックス。
百目鬼は矢代にも自分を求めてほしいと懇願します。百目鬼がほしいのは矢代の気持ちひとつだけ。互いに求めあう甘い恋人同士のような時間は、囀る鳥は羽ばたかない1巻から5巻全体を通してひとつの大きな山場となりました。
囀る鳥は羽ばたかない25話 ネタバレ感想
華麗なる竜崎オンステージ
久しぶりに出てきた俺達の竜崎は、平田の手によって大ピンチに陥っていました。いっぽう三角さんは入院中の会長の元を訪れます。三角さんは、かつて自分の半身であった大切な部下を失ったという過去を背負っていました。
矢代も百目鬼と身体を重ねたあとに動き出します。「いらないから置いてきた」と冷たく吐き捨てる矢代。百目鬼は部屋でまだ眠っているようですがそんな場合ではありません。百目鬼早く起きて!
竜崎は平田の挑発に乗ったと見せかけて最後に平田に一矢を報いました。やっぱり竜崎はやるときはやる男なのです。
囀る鳥は羽ばたかない26話 ネタバレ感想
折れていなかった竜崎の死亡フラグ
ひと足先に警察に手をまわしていた矢代は、捕まる直前の竜崎と2人きりの時間を過ごします。ムショ入りしてすべての泥をかぶることで身の安全は保障された竜崎。悔しそうですが最後に矢代との逢瀬の時間には感慨深いものがあるようです。
「お前が女だったら俺が守ってやったのに」矢代に体を寄せてぼそりとつぶやく竜崎。もしそうだったらここまで全てがこじれることはなかったに違いありません。「またな」と軽く告げる矢代に竜崎は何を思うのでしょう。
ところが竜崎オンステージ!と騒いでいる場合ではありませんでした。実は平田も逃げる途中で竜崎を刺していたのです。矢代の前では平気そうにふるまっていましたがかなりの出血量。竜崎の死亡フラグは全然折れていませんでした。
囀る鳥は羽ばたかない27話 ネタバレ感想
平田と三角さんの過去
搬送先で意識不明の竜崎に対し、平田はすぐに回復しました。竜崎に刺された傷の痛みにどこか懐かしさを覚える平田は、若き日のことを思い出します。
上の人間に恵まれずくすぶっていた平田は、気まぐれに自分を助けてくれた三角さんに密かに憧れる日々を送っていました。父親のような三角さんの男らしさに惹かれていく平田。
しかし当時の三角さんには、かわいがっていた舎弟の黒羽根という男と、息子としてかわいがる天羽さんがいつも近くにいました。そんなある日、三角さんを狙われた復讐に黒羽根はひとりで敵陣へ向かいます。
あとを付けていった平田は黒羽根を殺してしまいました。嫉妬に狂った男の狂気。平田の三角さんへの執着は若き日のあの頃からずっと続いていたのです。
囀る鳥は羽ばたかない28話 ネタバレ感想
囀る鳥は羽ばたかない5巻 感想まとめ
盛りだくさん過ぎて情報量が多すぎてもう何がなんやらの5巻でした。要するにひとことでいうと胸がいっぱいです。ゴロンゴロンどころか正座して読まなければいけないような神聖な雰囲気が漂い、謎の神々しさをかもしだした百目鬼と矢代の初めての肉体的なセックス。
この2人は精神的な繋がりが強くて、もう肉体的にはすでに何回もセックスしているような感覚に陥ってしまうくらい、ここに至るまでの時間が濃密すぎました。満を持してのエッチにになりましたが、このままイチャイチャなラブラブモード突入!とはすんなりいかないのがヨネダコウ作品なのです。
黒羽根さんのことは本当に平田許すまじ!と思ってしまいました。もうここまできたら、平田の三角さんへの執着心や矢代への憎悪にも似た嫉妬心は、ますます暴走しそうな勢いです。すでに破滅しかけている平田ですがその執念は根強く、またもうひと波乱大きな何かが起きそうな予感がします。
みんな大好きおれたちの竜崎も、最後の最後で逃げ切れず卑怯な平田に刺されてしまい、とってもやばそうな状態です。彼にはぜひ死亡フラグをへし折っていただき、百目鬼と矢代の関係を知って複雑な気持ちを押し殺しながら、壁の隙間から指をくわえて2人をうらやましがっていてほしいものです。いやホント生きててほしいです。
続きの29話が読めるのは1/30発売のイァハーツ3月号からです。もう今から待ち遠しいです。
追記)29話の感想を書きました。
囀る鳥は羽ばたかない6巻29話 ネタバレ感想
ヨネダコウ先生のBLコミックス
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