明虎の妻の麻巳姐さんと卯一がご対面でキャットファイトするかと思いきや、赤ちゃんの辰之もウロウロする中、なぜかほのぼのしたすき焼きパーティー回になった前回第7話。苦労性の浅生田も思わぬ展開にぽかんとするしかありません。
卯一にびくともせずに軽くあしらって大物っぷりを見せつける姐さんがかっこよくてあっぱれな女そのもので、これには卯一も毒気を抜かれてしました。微妙な緊張感の中、愉快なメンバー全員でひとつの部屋で眠ることになり…。7話の復習はこちら。
ジェラシー2巻7話ネタバレ感想
それでは以下「ジェラシー」8話のネタバレ感想です。
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雑誌から1話ごとに切り抜いたバラ売り版もあります。
ジェラシー2巻8話感想 ネタバレあり
卯一を迎え入れる麻巳
夜中に痛み止めの薬が切れて苦しそうな明虎。妻の麻巳は、明虎が卯一の前で強がって無理に動いたことが原因だと分かっているため、いじわるに明虎の耳元でつぶやきます。
「このまま薬を打たずに痛みで殺してやろうかしら」
様子を伺っていた浅生田は思わずどきっとして姐さんに声をかけました。姐さんの意地というか、ときどきピリッとしたセリフを吐くところが強いですね。姐さんは卯一を手放しに受け入れるほど単純な女ではありません。やはり自分の旦那と寝た卯一や明虎に対してはいろいろと思うところあるようです。
ぐずりはじめた辰之をベランダに連れて行くように頼む姐さんは、明虎の下半身にもぐりこみました。おおお…浅生田が偶然見てしまってベランダで赤くなっているところがかわいいです。
(さすが若が選んだ女というべきか。タダじゃ起きないなお前の母さんも)
腕の中で眠った辰之に向かって思わずつぶやく浅生田は、すかさず辰之の目元も隠しているあたりはさすが真面目なデキる男でした。
翌朝食事を作りながら卯一と軽口を叩きあう麻巳。辰之のことを任せているなど、卯一を信頼しているようで男たちはたじたじです。
「僕が言うのもなんだけど、嫁さん僕のこと迎え入れすぎじゃない?」
逆に怖いんだけどと青くなる卯一。明虎もこれは意外だったようでちょっと戸惑っていました。奥さんがどうでるか正確に読める旦那などそうそうはいません。ましてや相手は麻巳さんなのです。
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我々には我々のやり方があるはず
働き者の浅生田はSM不動産の株主総会へ乗り込みました。1巻で息子がマンションで薬をキメていたあのスキャンダルをネタにして揺さぶりをかける浅生田。しかし株主総会にはすでに二代目(明虎の父親)の息のかかった者たちで埋め尽くされていました。
帰ってから明虎に株主総会での報告をする浅生田。本来は社長の清水を失脚させて、明虎の息のかかった副社長をトップに据えSM不動産を乗っ取り、清水と繋がりのある二代目の鼻を明かす作戦だったのです。しかしそれは二代目に読まれていたためうまくいきませんでした。
「俺は親父を殺したいんだよ。俺のやり方は間違っていると思うか?」
浅生田につぶやく明虎。いつになく自信なさげで情けない表情です。そんな明虎は見たくないと浅生田はだんだん腹が立ってきました。強い明虎でいてほしい。浅生田にとって明虎はずっと憧れてやまない存在であってほしいのでしょう。
浅生田は意見を求められ、正直に打ち明けました。
やくざの見栄や意地にはこだわりがない明虎が、二代目と同じ土俵で二代目に勝つことだけには意地のように固執していること。その意地をできる限り尊重したいと思っていること。しかし最終的な目的が二代目を殺すことなら、目的のために意地を殺す時も必要であること。
「我々には我々のやり方があるはずです」
つい弱気になってしまったことを詫びる明虎に、浅生田は自分の立場をわきまえずに口を挟んでしまったことで頭を下げました。すぐに指を詰めようとするところは浅生田の真面目すぎる問題点です。明虎も若干引いてますw
俺たちは響きあうことができる
麻巳の機嫌が良さそうで、何をたくらんでいるのか気になる卯一。しかし麻巳は何も企んでなどいませんでした。得体が知れないから逆らえない卯一の機嫌は悪くなるいっぽうです。
「麻巳はそういう女なんだよ」
明虎の言葉も自慢のように聞こえてしまいました。かっこよすぎる麻巳にお手上げ状態の卯一は弱点を探そうとしますがそう簡単には見つかりません。
「ほんとカッコいい!嫌いだけど!でもかっこいい!」
嫌いだけど!と強調する卯一に明虎はふと「麻巳にできないことでお前にできることがある」と口を開きました。
お前は麻巳にはなれないが、俺たちは響きあうことができる。
抱き寄せて殺し文句をささやく明虎に卯一はもう夢中になってしまいました。明虎は卯一に株で稼ぐように提案します。そのための種銭(元になる軍資金)も自分で稼ぐように注文をつけました。
明虎に「響きあう関係」だと言われ、自分にしかできないことを頼まれ有頂天になる卯一。食事もとらずに善は急げとばかりに家を飛び出します。
「身体は売るなよ」と念を押してくる明虎にキスをして出た卯一は、天にも昇る勢いで軍資金作りへと向かいました。
メスは2匹もいらない
麻巳に「卯一の世話までする必要ありませんよ」と気を遣う浅生田は、麻巳の落ち着きにただただ驚くばかりです。
「仕方ないわ、虎が連れてきちゃったんだもん」
食事の用意をする麻巳は楽しそうに笑います。麻巳の目には、今にもセックスしそうなのに明虎と卯一は子供同士のじゃれあいのように見えているのでした。麻巳は妻としては腹が立たないわけじゃないけれど、しばらくは様子を見ようと考えています。
しかし麻巳にももちろん妻としての矜持はあります。卯一が妻である自分に代わって「女」になるというのなら…
メスは2匹もいらないわよね。
ザックリとキャベツに包丁を入れる麻巳姐さんの美しく強い瞳に、浅生田は冷や汗をかくばかりでした。
浅生田のジェラシー
浅生田には、卯一を相手にしているときの自分がいつも感情的で無様だという自覚がありました。卯一の前では動揺して過剰に反応してしまうのは恐怖の裏返しなのです。
自分の器の小ささにつくづくうんざりする浅生田は、姐さんがドンと構えて自分のすべき役割を徹底していることに感心していました。しかしその姐さんでさえ、誰も見ていないところでは密かに涙していることもあるのかもしれないと考えてしまうのが浅生田の人間らしいところです。
動揺せずに表情に出さず、ただ与えられた役割を完ぺきに遂行する。それが自分の役割だと浅生田は改めて気合を入れ直しました。
ところが明虎の口から「卯一に俺達の仕事を手伝わせることにした」と聞いた瞬間、浅生田はゾッとしてしまいました。
また卯一に居場所を奪われる…。
明虎とふたりで時間をかけて練ってきた計画に卯一が入ってくるということは要するにそういうことです。どんどん自分の場所に入り込んでくる卯一。
「分かりました。櫓木をサポートします」
いつも通りに答える浅生田でしたが、その内心の揺れを明虎は敏感にキャッチしているのかしていないのか…。
いっぽう軍資金作りに乗り出す卯一は、ホームレス仲間に協力を求めて次々と当たり屋として車にぶつかっては示談金をせしめていました。
身体が柔らかくタイミングを見計らって車に飛び込むので、たいした怪我もありません。調子に乗って次々と飛び込んでいると、ある車から出てきたのは、どう見てもその筋の人でした。
ジェラシー8話 感想まとめ
麻巳さんにはできない仕事を任されてご機嫌な卯一。本当にスキップして街を歩く姿がとてもピュアです。「俺たちは響きあうことができる」と言われて嬉しそうな卯一。明虎さんも人たらしというか、うまいこと言いましたね。こんな人にこんなことを言われたら誰だってぐらっとくるでしょう。
うまく株で金を稼ぎ無事に明虎の力になれるのかと思っていた矢先、軍資金作りで当たり屋としてぶつかったお相手が、かなりマズそうな人でした。どうする卯一。これがピンチとなるかチャンスとなるか。卯一のことだからチャンスにできると信じたいところです。
麻巳さんは麻巳さんで妻としてのポジションを卯一に譲るつもりなど毛頭なさそうで痺れました。女としての位置取りは自分のものだと自負しているところがまたかっこよかったです。うーんいい女。
気になるのは浅生田のほうでしょうか。浅生田が卯一の言動にいちいちひっかかるのは、卯一に恐怖を感じているからです。これまで浅生田が築いてきた明虎の片腕という立場が、卯一によって脅かされることへの恐怖。
卯一への嫉妬も感じているような浅生田を見ていると、この作品のタイトルが「ジェラシー」であることがまた思い出されます。
次回は1/30発売のシェリプラス2018年3月号です。
それではまた「ジェラシー」9話の感想でお会いしましょう。
追記)9話の感想を書きました。
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