囀る鳥は羽ばたかない34話の感想です。コミックス6巻の感想になるのでネタバレにお気をつけください。

平田の陰謀によって、追われる身となった矢代。追いついた百目鬼は矢代のそばを離れようとはしませんでした。しかし矢代は一瞬の隙をついて、百目鬼を突き放します。

矢代は傷の癒えない身体のまま、たったひとりで平田のところへ向かいました。平田の拘束を解き、甘栗くんたちを帰し、2人きりで対峙しますが…。前回の復習はこちら。

囀る鳥は羽ばたかない6巻33話 ネタバレ感想 ヨネダコウ

それでは以下、ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」34話の感想です。(※ネタバレ注意です)

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囀る鳥は羽ばたかない34話 感想 ネタバレあり


我慢も限界になり動き出す三角さん


見知らぬ2人組から送られてきた金塊を見た三角さん。甘栗くんたちが配達したようで「矢代からだ。好きに使え」と伝言付きです。

天羽さんは、ぬかりなく甘栗くん達の車をクジラとサメにつけさせていました。3人殺って3人が怪我をしている現状に、三角さんはそろそろ我慢の限界です。

「平田にはそれなりに情もあった。なのにあいつは俺に恥をかかせやがった。報いは受けさせる」

ついに三角さんは、表だって動くこともいとわなくなりました。

待ってるのは地獄しかねえぞ


平田と向かい合って座る矢代は、タバコを吸うなど余裕の表情です。平田はその態度も気に入りません。

殺しの証拠として、矢代の血の付いたシャツも警察の手に渡っていることを平然と告げる平田。シャツはあのしつこい警察官・井波の仕業です。

井波はかなり執念深く、矢代を犯人と特定しておきながら、報復は豪多にやらせるつもりなのです。

平田の陰謀の流れとして、コトが済んだら、豪多からこの後1人出頭させる手はずになっていました。豪多は組長と幹部3人を殺られているため、もともと矢代に恨みがある連中です。

どんなに雑魚を襲撃したところで、矢代をバラすまでは釣り合いがとれないと気味悪く笑う平田。とことんまで矢代を追いつめる計画は綿密です。

「お前を慕うボンクラ共も同罪。待ってるのは地獄しかねえぞ」

平田の全財産は抑えられていた


矢代は、分かっていたことのように冷めた表情で平田の言葉を流します。

「俺が今ここでお前に何もしないとでも思ってんのか?今すぐお前の首、豪多に差し出してもいいんだぜ」

拘束を解かれたことで余裕の生まれた平田は、手負いの矢代を舐めるように見つめます。矢代はまともに相手をしません。

「今まで殺さずに俺をハメようと頑張ってきたじゃないですか。今アンタの手を汚したら水の泡ですよ」

さらに、アンタは俺を殺せないよ、と続ける矢代。

実はさっき帰した掃除屋の甘栗くんたちは、これまでの平田のやり方に不満を感じていて、もしものときの保険として平田の全財産の隠し場所を調べていました。

今頃甘栗くんたちは、矢代と彼らしか知らない場所にそれを運んでいるところです。

つまり、矢代が死んだら金はすべてあの2人がかっさらっていくだけなのです。なにせ他に隠し場所を知っている人間がいません。

「どうです?俺を殺しますか?それとも拷問して吐かせて痛めつけてくれますか?」

その甘栗くんたちは、このままバックレようかと密かに考えていましたが、クジラとサメにつけられていることに気づいてそれは諦めますw

取り分を矢代と半分山分けにしても、一生遊んで暮らせるため、危ない橋は渡らないと結論づけたようです。ちゃっかり(しっかり?)している甘栗くんなのでした。

挑発に乗ってまんまと罪を告白する平田


自分の全財産が抑えられていると知り、それまで座っていた平田が立ち上がって激昂します。パイプ椅子で矢代をボコり、苛立ちを隠しません。

「相変わらず気色悪い。わざわざ俺に話して死にたいのか?」

「やだなあ、死にたいわけないじゃないですか。特に生きたいとも思ってませんけど」

飄々と口を開いた矢代を、何度も椅子で殴りつける平田。矢代のやり方が心底理解できずにイラついています。

「一度聞いてみたかったんですけど、アンタなんでそんなホモ嫌いなんです?」

虫唾が走る、などと言いつつ矢代が何を言いたいのか分からない平田。

矢代いわく、本来他人のことは大概どうでもいいもののはず。平田のホモ嫌いは、矢代だけに向いているのか、そうではないかで大きく意味が違ってきます。

嫉妬なのか、同族嫌悪なのか。

「そんなに三角さんに愛されたかったですか?」

核心を突いた矢代の言葉に激しく反応した平田は、矢代に暴力をふるい続け、大きな声で威圧します。

矢代の場所は最初からここにはないこと。三角さんは臨時の特等席を矢代に用意しただけだということ。さらには矢代が三角さんをいずれ裏切るのだということ。

矢代は反撃することもせず、平田からの暴力を受け続けます。そしておもむろに、黒羽根のことを口にしました。おそらく平田が一番触れられたくない薄ら暗い過去。。。

「三角さんは疑ってたんじゃないかな」

だから黒羽根の養育していた姉の子のことを、三角さんは平田には話さなかった。

平田を誘導するように挑発する矢代は、ボコボコにされていても冷静です。痛いところを突かれたカッとなった平田はついに、自ら黒羽根殺害を認めました。

黒羽根がいなくなり、やっと三角の視界に入ったと思ったら矢代が現れ、どこまでも無視されたと感じた平田は、竜崎を炊きつけて矢代を襲わせたこと、豪多の連中たちも殺したことなど、次々と暴露していきます。

矢代はされるがままになり、抵抗せずに平田の罪の独白を聞いていました。なぜ矢代は平田に手を出さずにいたのか。

それは、ポケットにしまった右手でスマホを使って平田の告白を録音するため。そしてそれを三角さんのところへ送信するためです。

平田を拷問して真実を吐かせて組に回しても、本家に信用されていない矢代の言い分は信じてもらえません。逆に平田に罪を着せていると思われるのがオチです。

そこで矢代は、平田をつっついて怒らせ、自らやったことを告白する方向に誘導したのでした。まんまと乗ってしまった平田が愚かというか哀れというか、最後の最後でツメが甘いというか。

警察にある血のついた矢代のシャツも、実はもうすでに処分済みでした。ここに来る前に矢代がどこか電話していたのは、金を使って事前にシャツをもみ消すために動いていたのです。

ようやく俺は俺を終わらせることができる


落ちていたパイプを拾って矢代に殺気を放つ平田。

「殺さないでいたぶり続けてやる。殺してくれとお前が懇願するまで何度でも」

「いいね。俺の事よく分かってるじゃないですか」

平田は言葉通りに矢代を痛めつけます。その拍子に、矢代が百目鬼から奪った銃がこぼれ落ちました。こんなものを持っていながら丸腰のフリをしていた矢代に、平田は余計に激昂します。

壊さないと言った百目鬼。だけど矢代自身はとっくに壊れていました。きれいなものは汚したい。大事なものは傷つけたい。幸せなものは壊したい。

生きることは擦り切れていくことで、途方もないこと。

平田が自分の首を締めたところで、矢代はようやくホッとしたように目を閉じます。

(これでようやく俺は、俺を終わらせることができる)

遅れてきたヒーロー百目鬼!


意識が飛びかけた矢代は、ふと視界に平田の頭を掴んで殴る百目鬼の姿が目に入りました。このタイミングでギリギリ駆けつけた百目鬼。

矢代がこちらを見ていることに気づいた百目鬼は、平田を離して矢代に注意を向けます。その一瞬に、平田は矢代の落とした銃を拾って百目鬼の左胸を撃ちました!

倒れていく百目鬼を、ただ見つめるしかできなかった矢代。平田は、突然現れた大きな男(百目鬼)に舌打ちしながら、とどめをさそうとさらに銃を向けます。

しかしもう銃弾が入っていません。矢代は懇親の力を振り絞って立ち上がり、手にした石で平田を殴りつけます。

動かなくなった平田を横目に、百目鬼のそばにしゃがむ矢代。なにか口を開きかけた瞬間、平田が後ろから矢代の頭を石で殴りつけました。

倒れたまま冷たい雨にさらされる2人…。

囀る鳥は羽ばたかない34話 感想まとめ


ひいいい毎度のことながら、今回もまたすごいところで終わってしまいました。

平田もしぶとくて、何度も立ち上がるゾンビのようでゾッとしました。こんなところで矢代を相手に油を売ってないで、すぐに逃走しないとやばいはずなんですが。

罪を独白して録音されてしまったから、もうどうしようもないはずなのに。しかしそうやってここまで泥臭くしぶとく這い上がってきたのでしょう。

平田は平田で、親である三角さんに認めてもらいたくて必死だったのです。

百目鬼は、平田のところに来る直前、矢代に足を打たれています。その後も銃声が響いていて、どこかを撃たれた可能性があり、満身創痍です。

矢代も矢代で、薬で痛みを押さえている状態で、体調は万全ではありません。

百目鬼はさらに平田に撃たれ、矢代は平田にボコボコに殴られ、2人ともぐったりと倒れた状態で、冷たい雨に打たれています。

2人とも存命で無事だと信じたいですが、百目鬼は特にヤバそう。だ、大丈夫ですよね??撃たれたのは左胸ですが、心臓よりは上に見えるからギリギリ大丈夫だと信じています。

なんといっても百目鬼は、ここまで矢代の忠犬としてやってきて、これからもその嗅覚でもって、ある意味KYなまま、矢代につきまとう勢いでそばにいなくちゃいけない存在です。

いっぽう矢代は、生きることで擦り切れた自分をもう終わらせたいと考えていました。途方もない生への執着心がないのはそのためです。

しかし百目鬼に出会ってしまい、それが少し揺らぎ始めました。突き放そうとしても、何度追い払っても、鈍感に追いかけてくる百目鬼に、期待してはいけないはずの情を持ってしまう自分が怖かった。

三角さんに愛されたいと願って暴走した平田と同じように、とっくの昔にあきらめていたはずなのに本当は誰かに愛されたいと願っていた矢代。平田と矢代は、矢代が言うように同族なのです。

もうここ1.2年ずっとハラハラしっぱなしで胃が痛い展開続きです。救いは年明け1月末には続きが読めるということでしょうか。

いきなりどちらかの葬儀とかで始まらないことを祈って年を越そうと思います。

次回は1/31発売のイァハーツ2019年3月号です。

それではまた「囀る鳥は羽ばたかない」35話の感想でお会いしましょう。

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