雪名×木佐さんのラブラブカップル回です。木佐翔太の場合は2年ぶりですね。一途な年下美麗イケメン攻め×床上手なネガティブ年上受けの、大変美味しく癒されるカップリングです。
今回は木佐さんの取り扱いを心得てきた雪名が大人で、木佐さんもそれに呼応するようにとても素直で、清涼剤のような爽やかな2人に頬が緩みっぱなしでした。
前回の木佐翔太の場合8話の感想はこちら。キラキラ雪名兄が登場します!木佐兄も。
世界一初恋13巻 木佐翔太の場合8話 ネタバレ感想
りっちゃん回最新話、小野寺律の場合29話の感想はこちら。
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それでは以下「世界一初恋 木佐翔太の場合」9話の感想です。ネタバレにご注意ください。
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世界一初恋 木佐翔太の場合9話 感想 ネタバレあり
雪名王子にキスをする女性が!?
木佐さんがドアを開けるとそこには、王子様衣装で眠る雪名の姿がありました。そんな雪名にキスをしようとする女性がひとり。
「まあーーーーーーーっ!」
決定的瞬間を目にしかけ、謎の雄叫びをあげる木佐さん。雪名にキスをしようとしていた女の子は驚いて振り向き、雪名王子はハタと目覚めます。
プチパニックに陥った木佐さんは、女の子に「誰!?」と問われても何も言えず「失礼しました!」とダッシュで雪名の家から走り去るしかありません。
木佐さんは終電ギリギリだったけれど、連絡なしで仕事終わりに雪名の家に寄ってみたのでした。
(何だあれ?雪名にキスしようとしてたよな!?)
そして目撃してしまったキス未遂事件。動揺する木佐さんは、自分の家についても落ち着くことができませんでした。
ダッシュで追いかけてきた王子様
そこへ目覚めた雪名が追いかけてやってきました。
「木佐さんさっき家まで来てましたよね?声がしたと思って起きたらいないしびっくりして」
木佐さんは行動力のある雪名に引き気味です。雪名は謎の王子様衣装のまま、ダッシュで木佐さんを追いかけてきたのでした。
雪名は進路の決まった大学の友人達と飲み会をしていて、盛り上がって卒業式のコスプレ衣装作りをすることになり、結果酔い潰れて全員で雑魚寝をしていたのです。
「女の子もいたじゃん。一応そういうのちゃんとしとけよ」
「みんな大学でもよく雑魚寝してたし、友達同士なんで特に何も」
モテモテ雪名に胸中複雑な木佐さん
女の子がいようがあまり気にしていない雪名に、先ほどのキス未遂を見てしまっている木佐さんは複雑な心境でいました。
特に何もない友達が、寝ている間にキスしようとするはずがありません。木佐さんが叫ばなかったら、きっとキスしていたはずです。
木佐さんはモヤモヤする気持ちのまま、コーヒーを入れ始めました。
「ごめんなさい。怒ってます?」
「え?あ、いや…」
きらっきらの王子様スマイルの雪名。こんな美しい雪名を狙う女の子は星の数ほどいます。
(いちいち気にするだけ無駄だろ。それに雪名が好きなのは自分だって、今はちゃんと分かっているから、別に疑ってないけど。つってもそれとこれとはまた別の話で!!)
ネガティブ木佐さんの取扱説明書
木佐さんとしては、頭では分かっていても気持ちがついていきません。モヤっている木佐さんの雰囲気から、雪名は木佐さんがおかしいとすぐに気づきました。
「木佐さん、何か隠している事あるでしょ。何でもいいから今のうちに言っちゃってください。でないとまた変にこじれる気がする」
雪名はこれまでの経験から、木佐さんのネガティブな性格をよーく理解していました。木佐さんも、雪名との関係がこじれないようにとあっさり白状します。
「寝てるお前に女の子がキスしようとしてた」
「それで思わず家を飛び出したってことっすか?」
「えっと、まあ…」
「それって木佐さん、嫉妬してくれたってことっすよね」
いきなり木佐さんをガバッと抱きしめる雪名。
「えーっ木佐さんかわいいーー嬉しいーーー!」
雪名の態度に木佐さんは「茶化してるのか!」と、ちょっぴりおかんむりです。雪名は、木佐さんが隠さずに素直に言ってくれたことを喜んでいました。
木佐さんは大人だから嫉妬しても上手く隠して、雪名としては、逆に何とも思われてないのかなと心配することもあったのです。
こじれることなく話し合った2人。その夜は当然お泊りで、一緒にお風呂にはいってエロいことに夢中になります。
(嫉妬なんてカッコ悪いしウザイと思われるんじゃないかと思ってた。だけど素直に気持ちを言っても、受け止めてくれる相手がいるっていうのは案外悪くないな)
雪名に合鍵を返してと言われて…
ひと通り愛し合った後でうとうとしていた木佐さんは、夜中に雪名が電話で話す声で目が覚めます。
「院試の時バイトしばらく休んでたから金なくて…」
盗み聞きしていた木佐さんは、雪名がお金に困っていることなど知らず微妙にショックを受けてしまいました。
しかも翌朝、雪名には電話していたことすらごまかされてしまいます。仕事も集中力を欠いて、企画書は誤字脱字だらけになってしまう木佐さん。
雪名はあれから木佐さんを避けるように、メールの返事が極端に遅くなったり、預けていた合鍵を返してほしいと言ってきたり、不可解なことが続いていました。
合鍵を返すことについて、雪名は「鍵を変えることになった」と言っていましたが、木佐さんは直感で「あ、嘘だ」と勘付きます。
こうなると木佐さんのネガティブ思考はもう止まりません。つい悪い方へ悪い方へと考えて、仕事に集中できないままでいました。
仕事が忙しくなる前にと、雪名の家に行ってみても、電気は真っ暗で消えたまま。雪名は深夜までバイトをしている様子です。
雪名が「院試で会えなかったときのクリスマスやお正月や誕生日などをやる」と張り切っていたことを思い浮かべる木佐さん。
もうイベント事を楽しむという年齢ではなくても、雪名がやるやるとはしゃいで言っていたら、木佐さん自身も期待するのは自然な流れでした。
(この間雪名は喜んでくれたけど、そう簡単に素直になれるほどの可愛げはないから、こうやって悶々とするばかりで…)
木佐さんはため息をつきながら帰路に就くのでした。
エメラルド編集部ホワイトデー戦略
木佐さんの誕生日当日はホワイトデーです。丸川出版では、大人気のエメラルド編集部で、恒例のお返しハッピーデーが開催されていました。
エメ編の編集キラキライケメンズが女性社員にお返しのプレゼントを配るという派手な行事です。毎回こんなに派手にやるのは、この悪習を会社から自粛命令を出させるためという、エメ編男性陣による策略もありましたw
結局あれから雪名からは何の連絡もありません。木佐さんから連絡するのは催促しているようで気が引けます。
もちろんプレゼントが欲しいわけではなく、木佐さんが欲しいのは雪名との時間なのです。
ところが木佐さんがこっそりため息をつきながら帰宅すると、そこに待っていたのはクラッカーを手に待ち構えていた雪名でした。部屋は誕生日仕様に飾りつけもしてあります。
いきなりファンシーでメルヘンな飾り付けがしてある自分の部屋にドン引きする木佐さん。
雪名はそんな木佐さんには目もくれず、クリスマスや正月やバレンタインや手紙のお礼などと、次々と木佐さんにプレゼントを渡していきます。
木佐さんが一番欲しいものって俺かな?って
雪名は、プレゼント攻撃を終えると、おもむろに木佐さんの手を取って外に連れ出しました。実は木佐さんのマンションの前にはずっとボロボロの空き家があります。
「俺、今日からここに住むことになりましたー!」
満面のキラキラ笑顔で告げる雪名。1階がアトリエにするためのスペースで、お風呂とトイレの6畳間。生活空間は2階という間取りの古い一軒家。
雪名は、木佐さんの誕生日プレゼントが何がいいのかずっと考えていました。
「木佐さんが一番欲しいものって俺かな?って思って、そばに来てみました★」
こんなことをさらりと言えちゃう雪名に、木佐さんはドン引きしすぎて「コイツやべえ」と魂が抜けていきますww
留まるところを知らない雪名の素敵な暴走に、木佐さん顔面蒼白であたふたとするばかりでした。
このところ雪名が忙しかったのは、引越しのための資金を貯めるためでした。雪名としては、木佐さんへのプレゼントとしてだけでなく、これからお互いに忙しくなってもなるべく会いたいと考えた結果なのです。
これから大学院で作品作りに没頭する生活に突入する雪名。そうなると今まで以上に木佐さんに会えず、すれ違うのを避けるための行動なのです。
「重い!!」
「毎日会わないといやだとかじゃないんです。でも生活がすれちがっても、木佐さんの家の灯りがついているのを確認できるだけでも、ホッとするんじゃないかと思って」
木佐さんとしては2人分の家賃くらいお給料から出せますが、雪名としては男のプライドもあり、金銭的に甘えたくありません。
「俺が絵で食って行けるようになったら、一緒に暮らしてください」
友達にも木佐さんとの付き合いを公開した雪名
「木佐さん、今年も大好き」
手を取って祝ってくれる雪名のキラキラした瞳とキラキラしたセリフに、木佐さんは年齢を忘れて素直な気持ちを口にしました。
「俺も好き」
誕生日エロスは雪名の家で。いつもとは違う低い天井に直接ひいた布団という組み合わせです。久しぶりの雪名の体温に、木佐さんは興奮していました。
お口でご奉仕も、木佐さんは相変わらずかなりお上手なようで、雪名はたじたじです。自分のエロテクに翻弄されている雪名を見て、木佐さんはもっといろんなことをしたくなるのでした。
2回戦直前、余裕が出てきた雪名は、この前のキス未遂事件について、その後の経過を軽く話してくれます。
あの後、雪名は大学であの女の子から告白され、その場ですぐに木佐さんと付き合っていることを話したそうです。
「いくら友達だからって、男と付き合ってるとかバラしていいのかよ」
「別に俺男とか女とか気にしないんで。むしろ大好きなんですって皆に自慢したいくらいです」
いつだってまっすぐに当たり前のように好きだと言ってくれる雪名。そのたびに木佐さんは、この男に好かれているのだと思い知らされるのでした。
自分に自信がありすぎる雪名と、自信がなさすぎる木佐さん。真逆の2人は、ないものを補い合い支え合える素敵な凸凹コンビなのです。
大家さんからの忠告w
翌日。夕べ盛り上がりすぎた結果、うっかり寝過ごしてしまった木佐さんは大慌てです。とはいえ家は目の前なので、すぐに自宅にも戻れるから、お向かいさんは何かと便利です。
携帯だけでも家に取りに帰ろうと急いで雪名邸を出る木佐さんに、おはようと声をかけたおじいさんがいました。
「あのね、あんまり野暮なこと言うつもりはないけどさ。なるべく大きい声とか気を付けてね。何せ古い家だからけっこう声って漏れるんだよね」
最初は何の事か分からなかった木佐さんは、ハッとして夜のことを思い出してしまいました。
ふたたび魂が抜けて行く木佐さんww
実はそのおじいさんは大家さんで、気遣って声をかけてくれたのでした。
恥ずかしさのあまり絶句したのち、絶叫する木佐さんの大声が近所に響き渡ったところで、今日も平和に1日が始まるのでした。
世界一初恋 木佐翔太の場合9話 感想まとめ
あああなんて素敵なほっこりカップルなのでしょう。雪名の男前度が上がっていてびっくりです。っていうか行動力が素晴らしい。
ちょっと暴走ぎみともいえますが、ぐるぐるネガティブ三十路こじらせな木佐さんには、これくらいの強引さでもって引っ張っていくのがちょうどいいのでしょう。
女の子とのキス未遂についても、木佐さんの取り扱いを心得た雪名が「こじれる気がするから隠さず言って」と促して、その場ですぐに話し合ったのはとても素敵な流れでした。
雪名のコミュ力が高いおかげでもあるし、そんな雪名に想われることで木佐さんが自信を回復させていって素直になっているのも成長の証ですよね。
まだ20代で大学生の雪名が、頑張ってバイトをして、自分の力で家を借りて引っ越してきたのも好感が持てました。
木佐さんは30代。社会人歴も長くなり、都内一流出版社に勤めているため、金銭的に雪名ひとりを支えることくらいはそんなに難しいことではありません。
そんな年上の恋人の懐に甘えて頼らないのも、雪名の男らしいところなのです。
アーティストの世界は厳しいでしょうが、雪名も将来は絵の仕事だけで生活ができるようになり、働く男として木佐さんと肩を並べられるようになるといいですね。
当面はブックスまりもでバイトしつつ、大学院生として作品を作って展覧会などに応募する、という生活になるのかな。雪名はどうやって絵の道を開拓していくのでしょうか。
まだ大学生という未知数な雪名の進路にも、今後いろんなドラマがありそうで楽しみです。
雪名は前回お兄さんにしたように、友達にもさらりとカミングアウトしていて、現代的で差別のない、とてもフラットな考え方の持ち主です。
ルックスだけでなく、そういうところも、雪名がモテる大きな理由なのでしょう。仲の良い友達に交際を隠さない姿勢や、むしろ自慢したいだなんて最高。ほんと最高の恋人です。
芸大というアーティスティックな人が集まる特殊な環境下で、お友達もそういうフラットな感覚の持ち主が多いのかもしれませんね。
キラキライケメンに、かわいらしさも兼ね備えている雪名。木佐さんがちょっと嫉妬したら素直に全身で喜ぶし、欲しいものは俺かな?とか素で言っちゃうし、かわいすぎます。
このカップルはお互いを好きな気持ちが安定していて、不安要素が少ないのが魅力です。
自分に自信のある雪名が決してブレず木佐さんを大好きで、木佐さんがそれに良い影響をうけて成長しているのが見ていて微笑ましいし、ほんとナイスカップルです。
清々しい癒しをありがとう雪木佐カップル。木佐さんのテクニックにも、みんなメロメロよ。
あと、りっちゃんがお隣りの席の木佐さんに、目白で買った上品な和菓子の誕生日プレゼントを渡していて、りっちゃんそゆとこwって思ってしまいました。チョイスがお坊ちゃまですよね。
次回は2019年8月末発売のエメラルド夏の号です。次はりっちゃんのお話かな。
それではまた「世界一初恋」小野寺律の場合30話の感想でお会いしましょう。
追記)夏の号の「高野政宗の場合」の感想を書きました。
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追記)木佐翔太の場合10話の感想を書きました。
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