久しぶりに再会した高校時代の同級生・三条が、自分の会社でピンチに陥っていることを知った蕪木。しかし蕪木は、昔のことで三条との関わりを拒否していました。
尾上の協力もあって、窮地を脱した三条。こじれていた蕪木との友人関係も晴れて復活して万事まるく収まりましたが…。前回の復習はこちら。
飴色パラドックス5巻15話 ネタバレ感想
それでは以下、夏目イサク先生の「飴色パラドックス」16話のネタバレ感想です。
飴色パラドックス5巻 夏目イサク
飴色パラドックス16話感想 ネタバレあり
なぜか男ばかりで運動会に参加
職場の先輩である木内さんが、組合の運動会に出席することになり驚く尾上。どうやら木内さんの5歳の息子さんが運動会だと盛り上がっているようです。
「お前らもつきあって」
尾上と蕪木は、木内さんの突然の申し出にぎょっとしてしまいます。仕事で疲れているのに休日返上で運動会。さすがに2人とも渋い顔をしてしまいました。
しかし知り合いがいないイベントはつまらない!という木内さんを断りきれず、2人は運動会に駆り出されることになります。
そして当日。蕪木と尾上は、青い顔をしてテンションが低いまま運動会にやってきました。笠井も一緒です。
そこへなぜか三条くんも現れました。どこにでもいる三条くんwどうやら蕪木がメールで「明日は会社の運動会」と言ったのを聞いて、調べてやってきたのでした。
三条くんは、蕪木に何度会おうと連絡しても休みが全然ないと言われ、今回調べてわざわざ来たようです。あの後、蕪木は三条くんとメールのやりとりをするようになったんですね。高校時代の友情、微妙に復活です。
三条くんとの交流が復活した蕪木
なんだかんだと参加した運動会ですが、運動が苦手だった尾上は、みのむし競争で初めて1位になります。張り込みでついた体力のおかげかもしれません。
内心「なんか楽しくなってきたー!」とか思ってる尾上がかわいすぎます。それを見ている蕪木も、笑うのをこらえきれませんでした。分かるw
蕪木は仕事のカメラを生かして、運動会の写真もたくさん撮っていました。尾上が必死になりすぎて変な顔になっているところもw
三条くんは、気を利かせてお昼を用意してくれていました。なんとホテルの仕出し弁当です。料理長に造ってもらったと言う三条くん。さすが御曹司です。
三条くんの差し入れのおかげで、笠井や木内さんを含めて賑やかな昼食になりました。微妙な表情の蕪木は、昔を思い出します。
高校時代、こんなふうにまわりが騒がしくなると、蕪木は黙ってそっとその場を離れていました。しかし三条くんは、その都度蕪木を探しに来ていたのでした。
尾上は、また交流が復活した2人を見て(蕪木にとっては貴重な友人なんだから今度こそちゃんと大事にしろよ!)などと微笑ましく思っていたのですが…。
三条くんが親友の座を争うと宣戦布告!
余裕だったはずの尾上ですが、撮った写真を三条くんに見せている蕪木と、楽しそうに蕪木の肩を抱いている三条くんを見て、もやもやがこみ上げてきます。
(距離、近くない?)
蕪木が誰かと物理的にくっついているのを見たことがない尾上はぐるぐるモヤモヤ。対抗して、蕪木に異様に顔を近づけてみたりします。三条くんはそれに気づいていました。
「尾上くん、今わざと俺らの間に割って入ったやろ」
じっと尾上を見つめる三条くん。ずっと忙しくて時間がないと蕪木が言うのは、一番近くにいる尾上のために時間を作っているからだと見ぬいていました。
「だから宣戦布告や、これから俺らは元治の第一の親友の座を争うライバルやな!」
恋敵になるかと構えていた尾上は「親友」と聞いて固まってしまいました。でもなんとか「絶対譲らない」と受けて立ちます。
勢いでそう言ってしまった尾上ですが、三条くんには蕪木と付き合っていることを言わないとフェアじゃないなと感じていました。ただそれは蕪木と相談してからです。
蕪木の気持ちがやっと分かった尾上
実は蕪木は、高校のときからけっこう写真を撮っていました。最初はスマホでしたが、そのうちちゃんとしたカメラを買って撮るようになったのです。
「この仕事引き受けたのも興味があったからだし、確かに今カメラやってんのはそのせいかもな」
「それは俺に感謝せなな!俺があちこち連れて行ったからそんな興味が出てきたんやろ」
昔の話をする2人。尾上はその様子を見て、蕪木の運転する帰りの車の助手席で、機嫌が悪い表情を隠せませんでした。
「お前実は三条くんのことけっこう好きじゃん」と尾上。蕪木は三条くんとの距離が近いのもまったくの無意識でした。
「昔の思い出もいっぱいあって、それが今のお前の中にしっかり残ってるじゃん。今のお前の中には三条くんがしっかりいるんだなって。だから俺この勝負敵わねえかもって…」
思わず顔を覆った尾上ですが、横で蕪木は思わず吹き出してしまいます。
「いい気味だな」
悪い顔の蕪木は「やっと俺の気持ちが分かっただろ」と涼しい顔をしていました。雅やんとの仲の良さを嫌がっていた蕪木の気持ちとは、つまり誰にも渡したくないという嫉妬心からくるものだったのです。
そのことにやっと気づいた尾上は、真っ赤になってしまいました。そして同時にほっとします。
(こいつが好きなのは俺だって、ちゃんと分かってれば大丈夫だな)
いっぽう取り残された笠井と三条くんは、なぜか2人で運動会の打ち上げをしているのでした。
飴色パラドックス16話 感想まとめ
三条くんのことで蕪木と尾上がこじれることはなさそうですね。もう出てこないかなと思っていた三条くんですが、これからは蕪木の友人としてちょくちょく出てくるのかもしれません。
蕪木は態度はクールでも、尾上が言うように、三条くんのことは案外けっこう好きで、高校時代を一緒に過ごして良い思い出もたくさんあったわけですよね。カメラもその時の経験が生きています。
三条くんとは、お互いに利害関係が一致した友情関係だったけれど、決してそれだけではありませんでした。
蕪木のなかに経験として積み上げられたものがあり、三条くんという存在は、無意味なものではなかったのです。
親友というポジションを狙うライバル宣言をされた尾上ですが、カミングアウトしたら三条くんはどう出るでしょうか。
ラストで笠井と並んでいるのを見ると、三条くんと笠井もアリっちゃアリか?とか思うのですが…。
予告にお名前がないおで9/30発売のシェリプラス11月号は1回お休みです。次回は11/30発売のシェリプラス1月号です。
それではまた飴色パラドックス17話の感想でお会いしましょう。
追記)17話前編の感想を書きました。
飴色パラドックス6巻17話前編 ネタバレ感想
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