マヤがルカと一緒に新たな仕事を始めたことをきっかけに、急速にすれ違うマヤとネム。2人でいることに耐えられなくなったネムはマヤと距離を置くことにしました。
別れることになってしまった2人ですが、マヤのほうが喪失感で廃人同様に落ちぶれてしまいます。意を決して再会した2人は、再び愛を確かめ合うのでした。前回の復習はこちら。
酷くしないで9巻5話 ネタバレ感想
それでは以下、ねこ田米蔵先生の「酷くしないで」10巻1話の感想です。※ネタバレ注意です。
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酷くしないで10巻1話 感想 ネタバレあり
やっと2人の時間が増えるなあ
あれから1年。大学で本を読んでいると、よく知らない女子に挨拶されるネム。疑問に思いながらも挨拶を返します。かわいい、と笑顔の女の子たち。
(なぜか最近声をかけられることが増えた気がする)
「女の子に声かけられてデレデレしてる。マヤくんに教えたろー」
訳が分からずに戸惑うネムを、目ざとく見つけたのは沖野くんでした。ネムはふんわりパーマをかけて、ちょっとイメチェンに成功しています。
マヤの引っ越しも来週にせまり、沖野君は引っ越し祝いを奮発しようとしていました。結局マヤはあれから1年8か月間、縞川さんにお世話になっていました。
(やっと2人の時間が増えるなあ)
ネムは思うように会えなかった時間を思って、マヤの独立を心から喜んでいます。顔が解けそうなネムを見て沖野君もつられてニマニマするのでした。
そこへネムのゼミの先輩がやってきます。3年生になってゼミに入室(仮)したネムは、戸田という先輩と親しくなっていました。
「隆、悪いけど今日時間ある?」
戸田さんはゼミで使う書きおこし作業が進まずに困っているようで、ネムは気持ちよくサポートを申し出ました。
お礼を言って、親しげにネムの頭をくしゃくしゃと撫でる戸田さん。
沖野君は、ネムの髪に気安く触れたり名前で呼んでいたり、雑用を言いつけたりする戸田のことが気に食わない様子です。
戸田さんが去ってからぶつぶつと文句を言う沖野君ですが、ネムは相変わらず何も気にしていないのでした。
俺ら2人のペアリングなんです
翌日、某ブランドショップの前で待ち合わせをするマヤ&ネム。ネムは行きなれていない場所なので、そわそわと緊張気味です。
マヤの姿を見てほっとするネムがかわいい。男同士で宝石店は浮くだろうなと言いつつも、マヤは堂々としていました。
ネムはペアリングのコーナーで、10万円というリングのお値段を見て震えあがりますwびびりすぎて挙動不審になってしまいました。
さすがに学生には厳しい値段です。すると、ショップのお姉さんが声をかけてくれました。
「リングをお探しでしょうか」
「ペアリングを探してるんだけど、もう少しリーズナブルなのあるかな」
「お相手のカタはゴールドとプラチナどちらがお好みか分かりますか?」
地金について質問するお姉さんに、マヤはネムを抱き寄せて答えました。
「俺ら2人のペアリングなんです」
2人のペアリングだとは思っていなかったお姉さんは驚いた様子ですが、ゆっくりと見てほしいと温かく迎えてくれます。
いつもお互いを感じられるペアリング
ネムはお値段的にもシルバーリングに惹かれています。しかしマヤは、シルバーは手入れをしないといけないことが引っかかっていました。
銀は化学変化しやすくて、塩化すると削るしか落とすすべがありません。漂白剤にも気を付けないといけないし、ゴールドやプラチナに比べて手入れに手間がかかります。
しかし手間さえかければプラチナよりも輝きます。
「お2人がご一緒の時に手入れすれば、ペアリングでお互いの存在を忘れずいにいつも感じることができます」
そういう意味ではシルバーが一押しだというお姉さん。でもこれは店員としてではなく個人的な乙女思考だと恥ずかしそう。
「僕、シルバーがいい!」
お姉さんの話を聞いたネムは、きらきらと輝く笑顔でシルバーのリングを希望するのでした。
「お店の人だから当然かもしれないけど、僕らのコト普通に接してくれてすごく嬉しかった」
リング決定後、カフェでお茶するネムは満足そうにつぶやきます。
「案外他人のことなんて気にしてねーのかもな」
マヤは微笑むとネムにそっとキスをしました。
昔のマヤに似ているイケメンアオ君
ネムの塾講師の仕事ももう3年目。先生と呼ばれるのも板についています。少し余裕ができたこともあり、最近のネムにはひそかな趣味がありました。
それは高3の受験コースに通っているアオ君をこっそりと見つめること。ルックスも雰囲気も昔のマヤに似ていて、こっそりと観察するのがネムの楽しみになっていました。
そして引っ越し当日。荷物が少ないので、とりあえず2人で掃除から始めたネム&マヤ。
ネムはきれい好きで掃除にも慣れているため、手早くあちこちをピカピカにしていきます。マヤの部屋だと思うと、いっそう嬉しくて綺麗にしようと意気込んでいました。
「めんどくさいこと頼んだのに俺より頑張ってくれてありがとな。お前のそういうとこ、やっぱすげー好きだわ」
「褒めすぎだよ。僕だって入り浸る気マンマンだし」
やっと2人きりになれる場所ができた2人は、また1歩幸せに近づいたのでした。
感想まとめ
前回の連載が2019年5月だったので、ほぼ1年ぶりの復帰連載になりました。またマヤとネムに会えて嬉しいです。
終始(主にマヤが)不穏だった9巻と違って、今回はずっとラブラブっぽいし、ほのぼのしていて安心して読めそうですね。
ところで先生からのコメントに「沖野君編は?って聞こえる」とあったので、そのうち沖野君編もあったりするのかもしれませんw
ネムが職場でひそかな楽しみを見つけていたのは、微笑ましかったです。マヤ似のイケメン観察だなんてネムの好みは分かりやすいw
この手の密かな楽しみは生活に張りがでるから大切です。もちろんマヤには秘密でしょうからバレた時のことは…うん後で考えましょう。
アオ君はモブ顔ではないし、この子をめぐってまたひと騒動ある感じでしょうか。
ネムの担当は主に中学生なので、高校生のアオ君とは使用する教室も違います。どうやって接触するのかな。ネムとアオ君の関係がどうなるのか楽しみです。
アオ君よりも気になるのは戸田さんのほうです。普通男同士の先輩後輩で、肩ポンくらいなら分かるんですが、あんなふうに頭ぽんぽんとかします?
ネムとはゼミを通してもうそこまで打ち解けているということなのかもしれませんが。
ネムの方も触れられて全然嫌がらないし(むしろ嬉しそうだった)沖野君がモヤって警戒するのも分かります。
ただのフランクな先輩だと思いたいけれど、ちょっと目が怖いような気もするしね。
ペアリングのブランドショップのお姉さんも素敵な対応でした。あったかい雰囲気でマヤとネムを見守ってくれてよかったです。
今やもう同性カップルもさほど珍しいことではないし、きちんとしたお店ならなおのこと、教育も行き届いているのでしょうね。
リング購入のシーンは、こちらまでほっこりしました。
次回は5/7発売のマガジンビーボーイ6月号です。
それではまた次回の感想でお会いしましょう。
追記)続きの感想を書きました。
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