柊のバンドの一時サポートとして手伝うことになった立夏は、真冬の元カレ由紀の作りかけの曲を完成させました。柊とシズと3人で練習に明け暮れる立夏。
いっぽう最近ずっと幼馴染たちと一緒にいる立夏に不安を覚えた真冬は、兄貴分であり引っ越したばかりの秋彦を訪ねますが…。前回の復習はこちら。
ギヴン6巻柊mix6話 ネタバレ感想
それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」柊mix7話のネタバレ感想です。
ギヴン7巻 電子書籍
ギヴン7巻柊mix7話 感想 ネタバレあり
デビューしたいんじゃなくて、する。
秋彦は、常に急にやってくる真冬にあきれながらも、お茶を出して迎え入れてくれました。真冬は引っ越し先のことは春樹に聞いたようです。
騒音のやばさにも、霊的な何かにもすぐに気づく真冬wでも秋彦はそんなことはさほど気にしてはいませんでした。
真冬と秋彦が会うのは実はちょっと久しぶりだったりします。秋彦が、大学の試験とヴァイオリンのコンクールの準備で、スタジオにもなかなか顔が出せなかったからです。
「そういえばデビューの声がかかったってやつ!やべえよな!俺ら顔良いしな!」
「梶さんはデビューしたいんですか」
「えっ」
デビューする気満々の秋彦は驚いてしまいました。
「あのな、したいんじゃない。する。何年かかってもどんな形でも、俺はする」
キッパリはっきりと言い放つ秋彦。
「バンドでもヴァイオリンでもいいから音楽でメシ食いたいし、俺はお前と上ノ山と春樹でなら、なんでもできると思ってる」
乗れる話には全部乗る、と言い切る秋彦は音楽で生きていくという覚悟があるのでした。
それプラス、ヴァイオリンの練習しかしていないので、いわゆう就職活動をまったくしていないというのもあるようですw
また失うかもしれないから怖い
「真冬はどう思ってるんだ?ほかのやつには秘密にしとくから言ってみ」
自らの考えをきっぱり告げた後で、秋彦は真冬に優しく問いかけました。
デビューを説得するでもなく、こちらの気持ちを大事にして聞いてくれる優しい秋彦に安心したのか、真冬もそっと口を開きます。
「こわいかも。ただ楽しくて音楽をやってたから」
さっき立夏が、柊たちと楽しそうに一緒にいるところを思い出した真冬。
「音楽がきっかけで全部だめになったときのこと思い出して、プロになって音楽から逃げられなくなったら、また失うかもしれない」
そうなったとしても、プロとしてやっていく以上、音楽にすべてを捧げなければいけなくなるのが、真冬には怖いのです。
立夏と柊は光属性の人
「上ノ山くんたちはこわくないのかな」
「いやあどうだろうな。あいつら光属性だからな。物事の陰の側面より光的なほうを重視して生きてそうだし」
秋彦と真冬は陰属性の人。そして立夏と柊は光属性の人。根っこの部分のタイプがまるで違うのです。
秋彦は、次にやる立夏と柊のライブを見に行ってみるように、真冬にアドバイスをしました。
しかしほかの男を手伝う立夏を見たくない真冬は「行きたくない」と肩を落とします。
ようやく真冬の気持ちに気づいた立夏
「真冬、なんか変だったよな?」
ラーメン店に着いてから気づく立夏。そゆとこw
「自分のメンバー他のバンドにとられてキレてるんだろ」
「そんな感情あるのか?」
「お前は真冬を何だと思ってるんだ?」
まさか真冬がそんなふうに思っているとはまったく考えてもいなかった立夏。柊は困ったような表情でつぶやきます。
「それかまた俺に自分の男取られたって思ってるかもな」
「?取られてなんだが?」
「そーゆー話をしてるんじゃねー!真面目に聞けや!」
まったくわかっていない立夏にキレる柊は由紀のことを話します。由紀が亡くなる直前、真冬と大ゲンカをしていたこと。その原因が音楽だったこと。
「あの頃由紀は音楽に没頭してて。でも真冬も『俺もやりたい』とは絶対に言わなかった。当時の真冬は、音楽のせいでひとりぼっちになったって思ってたかもしれない」
真冬は音楽が嫌いだっただろうし、絶対にこっちには来ないと思っていた柊。でもいつの間にか真冬がバンドを始めていて驚いたのです。
「やばい」
立夏は、柊の話を聞いて真っ青になってしまいます。
「俺最近曲のことで頭がいっぱいで、完全にそれになってたかも」
立夏も柊も、真冬は当然ライブにも来てくれると思っていましたが、ここへきてガチで来てくれない可能性が高いのでは?と2人してガチへこみをするのでした。
「お前らさあ、気づくのおせぇな」
そんな中でも、シズちゃんだけが冷静です。
お前も由紀のことが好きだっただろう?
「やばいいいい、ま、ま、真冬に嫌われる…」
立夏と別れてからシズちゃんと2人になった柊は、泣き言を言いながら頭を抱えました。シズちゃんは(また始まった)と慣れっこです。
「真冬のためにって始めたことで、またあいつを一人に!?隠し事したかったわけじゃないのに~~~」
いつも以上にクールなシズちゃんに、柊はふと顔を上げます。
「シズ、なんか怒ってる」
「俺はけっこう真冬の疎外感、分かるよ。本当にかやの外にいるのって、俺だよな」
由紀が生きていた頃。3人でバンドを組んでいたあの頃。由紀と楽しそうに過ごす柊を、ずっとそばで見ていたのはシズちゃんでした。
仲の良い2人を見守ることしかできなかったシズちゃんは、一瞬だけ柊に冷たい目を向けます。
「だってお前も由紀のことが好きだっただろう?」
ギヴン柊mix7話感想まとめ
由紀を含む過去のことって、今まで少しずつ断片的にしか分かりませんでしたが、ここから本格的に掘り起こしていくのでしょうか。
みんな由紀のことが大好きだったんですよね。真冬だけじゃなくて、柊もそしてシズちゃんも。
圧倒的なカリスマ性のある由紀には、誰もが畏れのような関心を持っていて、どうしようもなく心惹かれて、でも由紀の横には当然のように真冬がいて。
魂の片割れのような由紀と真冬の間には、誰もが割って入ることなどできなかったはずです。でも、無理だと分かっていても惹かれずにはいられない。柊もそのひとりだったのでしょう。
当時シズちゃんはそれを知っていてもどかしく思いながらも、ただただ見ていることしかできないという切ない状況だったのではないでしょうか。
シズちゃんだって由紀のことは大好きだったでしょうにね。ほんっと由紀は罪作りな男ですよ。なんでそんな早く死んじゃったかな(号泣)
真冬がデビューの返事を保留にしているのも、やはり音楽で生きていくことに対する戸惑いがあるからでした。
また由紀のときのように、音楽きっかけで立夏を失ったらと思うと「怖い」という感情が先に立つのは仕方のないことです。
恋人を失うという相当ショックな出来事、しかも多感な中学生の時という、悲しい記憶以上に深刻なトラウマとして真冬の中にしこりが残っていてもおかしくありません。
真冬はライブを見に行けるのかな。でもこれは見に行かないと前に進めない気がします。なぜなら由紀が最期に遺した曲なのだから。
それを完成させた立夏の気持ちも汲み取れる良い機会になるでしょうからね。
次回は11/30発売のシェリプラス2021年1月号です。
それではまた「ギヴン」柊mix8話の感想でお会いしましょう。
追記)柊mix8話の感想を書きました。
ギヴン7巻柊mix8話 ネタバレ感想 キヅナツキ
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