囀る鳥は羽ばたかない42話の感想です。コミックス7巻の感想になるためネタバレにお気をつけください。

城戸兄を追って4年ぶりに再会を果たした矢代と百目鬼。いまだ矢代を「頭(かしら)」と呼ぶ百目鬼に、矢代は表面上は動揺も見せずにクールな態度を貫きます。

神谷の働きもあり、城戸の捜索について協力のため、矢代は桜一家の組長綱川と体面することになりますが…。前回の復習はこちら。

囀る鳥は羽ばたかない7巻41話 ネタバレ感想

それでは以下、ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」42話の感想です。(※ネタバレ注意です)

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囀る鳥は羽ばたかない42話 感想 ネタバレあり


会いたくなかったんだろ?


城戸弟を連れ、綱川邸へ戻る車内で百目鬼に声をかける神谷。

「気づいてたから急いでこっちに来たわけだ。あんたの元上司も城戸を探してるって」

「はち合うと面倒なことになる」

「会いたくなかったんだろ?」

「いや。先を越されたくなかっただけだ」

見た感じはいつも通りの百目鬼に、神谷はニヤニヤと嫌な笑顔を見せました。

「会いたくなかったんだろ?自分を破門にしたやつになんか会いたくねぇよな。どんなヘマしたんだ?」

「破門にはなってない。組員ですらなかった」

「なんだよ杯ももらってなかったのか。そりゃ忘れられても仕方ねえな」

神谷との会話に昔を思い出した百目鬼は、切なげに夜の街並みに目を向けるのでした。

仁姫ちゃんに嫌われたウソつき矢代w


一足先に綱川邸に着いた矢代と七原は、百目鬼達が戻ってくるのを待っています。仁姫ちゃんの誘拐事件があってから。かなり厳重に監視カメラを仕込んでいるようですね。

すると百目鬼たちよりも先に、仁姫ちゃんを迎えに行った車が戻ってきました。不審に思った運転手が「ウチに何か?」と問うと、七原が百目鬼の名を口にします。

その瞬間窓を開けて顔を出す仁姫ちゃん。

「おじさんたちは百目鬼のお友達なんですか?」

「お嬢さんこそお友達なのかな?あの唐変木と」

矢代が言った「唐変木」の意味が分からない仁姫ちゃんがぽかんとしていると、そこへ百目鬼と神谷が遅れて帰宅しました。

唐変木の意味も答えず、自宅に入るよう促す百目鬼。

「あーお嬢さん、唐変木っていうのはね、めっちゃ気が利くっやつって意味」

「あなたウソつきね。私ウソつきはキライ」

適当にはぐらかそうとした矢代に、容赦のない仁姫ちゃんなのでしたw

4年前の協力者が綱川だと知った矢代


部屋に通され、組長に子供がいるから用心深くなるのかと納得する矢代。七原も、2.3年前に組長の子供誘拐が話題になっていたと口にします。

「それウチの話すよ。本人ほぼ記憶ないから平気そうっすけど」

仁姫ちゃんが誘拐された時に百目鬼のおかげで無事だったこと、その働きがあったおかげで百目鬼は綱川に気に入られ、今に至るのだと神谷が説明しました。

そこへ綱川がやってきます。

「もう4年も前か。天羽に頼まれて口きいたのは。豪多組をつぶしてくれて助かったぜ。手間が省けた」

「なるほど、アンタだったのか。三和側の協力者ってのは」

天羽さんは余計なことを言わずに仕事をするタイプなので、今になってようやく矢代にも、4年前の協力者が誰か分かったのでした。

「天羽さんとはどういう間柄なんです?」

「大学の頃からの知り合いってだけだ。まさかあの堅物が極道んあるとは思いもしなかったな。三角さんも罪な人だ」

「三角さん?」

「なんだ知らないのか。天羽は三角の死んだ奥方の連れ子なんだと」

綱川は天羽さんのことを語ります。

身内びいきな三角さん


三角さんは天羽さんを堅気にさせたくて大学に進学させましたが、天羽さんは就職して学費を返済した後すぐ、極道の世界に足を踏み入れました。

三角さんを本当の父親のように思っていた天羽さん。

「ずいぶん俺の時と対応が違うなあ。俺はガッチリ外堀埋められたけどな」

「あいつはデキが良かったからな。亡くなった母親のためってのはあったんだろ。あの人割と身内びいきだろ」

矢代の口ぶりに笑って答える綱川。

三角さんとしては、天羽さんが成績優秀だった上に、亡くなった奥さんのためにも、遺された息子に一般人として生きていく道を作ってあげたのでした。

矢代に認められていた百目鬼


真誠会の解体後は身軽にカジノ経営をしているという矢代に、「三角さんがよく許してるな」と綱川。

「そろそろ限界かもしれませんがね」

何度も三角さんに口説かれている矢代としても、あまりないがしろにはできないと考えているようです。

そして話題は百目鬼のことへ。もともと矢代のところにいた百目鬼がどういういきさつで離れたのか問われた矢代は口を開きました。

「その男は俺の用心棒兼運転手でした。自分の頭でこれっぽっちもモノを考えられない、ムショから出て最初に見たものを親と思い込むような、低能なただのガキでした」

「ひどい言われよう」神谷もひそひそと百目鬼にささやきます。

「その低能さ故の無鉄砲に命を助けられることもありましたが、憂いもした。俺は極道の中でもひん曲がった人間です。そんな男に従うこいつが不憫で捨てました」

俺はいいんかーい、と内心つっこむ七原wそうです、七原だってそのひん曲がった矢代に従う1人なのですから。

(にしても驚いたな。珍しく5割くらい本音じゃねえかコレ?)

一番矢代のそばにいる七原は、珍しく矢代の本音を聞いたことを意外に思っていました。

いつものらりくらりと本音を出さずにかわす矢代が、半分とはいえ本心を他人に見せるなんて、とても珍しいことなのです。

「ところがだ。4年ぶりにあって正直驚きましたよ。身も心も立派な極道になったようで。人は変わる。変わらないのは死人くらいだ。結構なことだと思いますよ?」

百目鬼本人を前にして矢代がどう答えるのか見たかったと言う綱川は「うちも不良の中古品持たされるのは勘弁してほしいからな」と続けます。

「持たされる?」

「ああ、天羽が連れてきたんだ」

4年前、百目鬼を連れて面倒をみてほしいと綱川に頼みに来た天羽さん。矢代はようやくここで、百目鬼が極道の世界にとどまれたのは、天羽さんの手回しがあったからだと知ったのでした。

人は変わるもの?変われるもの?


城戸のことは若頭の連(むらじ)さんと相談することになり、綱川は部屋を出ます。しかし出がけに思いついたように矢代に問いかけました。

「人は変わるもの、人は変われるもの、どっちだと思う?」

「どっちかしかないなら“変わるもの”ですかね」

「俺は“人はどうせ変わらない”派だ。てっきりあんたもそうだと思った」

深い意味はない、と告げて去っていく綱川。

「じゃー選択肢に入れといてくれよ、って思いましたよね。私も思いました」

綱川がいなくなった部屋で冷静な連さんがじわじわきますw

お泊り決定にテンション爆アゲな七原w


そこへ城戸兄から電話がかかってきました。明日の午後イチに会うという連絡です。

「頭!ご報告があります」

百目鬼は、今現在の頭(かしら)である連さんに「城戸のバックにはやばそうな奴がいる」と淡々と報告します。

矢代は、百目鬼が自分以外の人に「頭」と言っているのを間近で聞いて、内心何を思うのでしょう。ちょっぴりムッとしているような…。

城戸の件では6対4でカネを分けることになり、七原はとても良い配分に驚いて「太っ腹!」と喜びます。しかし矢代は少し違いました。

(売れる恩は売るタイプか。俺じゃなくて三角さんが見えてるな)

「今日はもう遅いですから泊まっていって下さい。離れに部屋がありますから」

宿泊を提案してくれた連さんに、なぜか七原はとても嬉しそうです。実は七原は古風な極道に憧れていて、お屋敷とか離れとか庭に興味津々なのでした。

何かが起こる夜となるのか、はたまたあっさりと夜が明けるのか。次号こうご期待です。

囀る鳥は羽ばたかない42話 感想まとめ


まあ何も起こらないと思いますけど、でもでも百目鬼と矢代が2人でちょこっとだけでも目を見て話したりとかできたらいいなあ。

4年ぶりに会ったのにまともな会話ゼロですしね。仕事抜きにした話とか、難しいかなやっぱり。お泊りとはいえ七原もいるし、綱川邸だしね。

自分以外の人に「頭(かしら)」と言う百目鬼に微妙に反応している矢代もかわいかったです。頬杖をついてすこーしムスッとしている姿とか、めったに見られません。

百目鬼が綱川邸でお世話になっているいきさつも矢代の知るところとなりました。

その百目鬼は今回、嬉しいことがありましたよね。

まず矢代が「無鉄砲さに命を助けられることもあった」と、じきじきに功績を認めてくれました。さらには、好きな人とのお泊りも決定しました(違)

相変わらず綱川パパではなく美人ママに似て激カワな仁姫ちゃんだけが、清涼剤のような爽やかな存在感でほっとします。

仁姫ちゃんがいなかったら今回もまたムサくるしいおじさんばっかりだったよ。危ないところだった。

唐変木はあとでググろうね。あまりいい意味では使われないけど、百目鬼にぴったりな言葉だし。唐変木な忠犬って覚えようね。

綱川哲学の質問は、私は個人的には「人は変われる」を信じたい派です。人は自分の意志で変わることができる、というニュアンスで。そのほうが希望があっていいと思います。

対して、矢代の信じる「人は変わるもの」は、自分の意志とは無関係な流れや環境によって、良くも悪くも仕方なく変わる、というようなネガティブな要素も含んでいるイメージです。

そして綱川さんの信じる「どうせ人は変わらない」は、人間いくら変わったと言っても根っこの部分はそうそう簡単には変わらない、というニュアンスかなと思ったり。

人は変わるものと思っている矢代、人はどうせ変わらないと思っている綱川。この違いは、組織のトップとして生きる姿勢にもまた影響していそうです。

「人は変わるもの」と思っているほうが柔軟性がありそうで、「人はどうせ変わらない」と思っているほうは何事にもわりと慎重なタイプになりそう。矢代と綱川さんに当てはまる感じですね。

あと、連さんのコワモテ仏頂面顔でのナイスツッコミにもじわじわきましたw

4年前の天羽さんのグッジョブ案件によって、この世界に踏みとどまることができた百目鬼を、矢代はどう思っているのでしょうか。

百目鬼もまた、やっと見つけた、やっと会えた矢代と、いったいどうなりたいと思っているのでしょう。

今夜、七原は呑気に立派な日本庭園を眺めたりお屋敷の探検でもしててください。

決して矢代と百目鬼が2人きりになる可能性のある、ごくわずかな夜の時間を邪魔しないように。よろしく頼みます。

次回は11/30発売のイァハーツ2021年1月号です。

それではまた「囀る鳥は羽ばたかない」43話の感想でお会いしましょう。

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