牛頭原組の下っ端たちにいきなり拉致られた高人は、変態映像を撮影されようとしていました。ナイフをチラつかされて怯える高人。
いっぽう高人のピンチを知らされたチュン太は、冷静になれと自分の感情を自制しながら、指定された場所へと向かいます。前回の復習はこちら。
抱かれたい男1位に脅されています8巻34話 ネタバレ感想
それでは以下「抱かれたい男1位に脅されています」の8巻5話の感想です。※ネタバレ注意です。
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抱かれたい男1位に脅されています8巻5話 感想 ネタバレあり
こんだけ綺麗なツラしてるとわりとクるもんだな
ナイフで脅されて顔面蒼白になる高人。冗談じゃない!とナイフを避けようと体を伏せます。チュン太との2人舞台は明後日が初日。チュン太にとって初の大切な舞台なのです。
もし今自分に何かあって、舞台が中止になるなどあってはならないこと。暴れて身体に傷跡でも付いたら大変です。高人はやみくもに抵抗するのをやめました。
「こんだけ綺麗なツラしてるとわりとクるもんだな」
大人しくなった高人を撮影している部下たちは、高人の顔の美しさにノリノリになって興奮していきます。
余裕じゃない。本当に困る
「いつ帰してもらえるんですか?明後日から舞台の公演が始まる。穴はあけられない」
「余裕じゃのう、色男」
「余裕じゃない。本当に困る」
真顔で話す高人に、少し気圧される面々。
「ま、あんたの協力次第じゃないか?」
「わかった。なら撮るもの撮って早く帰してくれ」
「スター様の役者魂ってか?あほらしい。たかだか見せモン稼業が」
冷静な高人の言葉に、フーミンの部下は役者業を「見せもの稼業」と吐き捨てました。
「牛頭原組の大事な坊ちゃんも、その見せモンの世界目指してるんじゃないんですか?」
「ああ、くだらん。どうせ金とコネでどうにでもなる…」
ハタとなぜ自分たちが牛頭原組の関係者だと分かったんだ?と慌てるフーミン部下。高人はナイフに書かれた文字を見せます。
よく物を無くすから名前を書いておいたという間抜けな天然ちゃんがいたおかげで、高人は自分を拉致したメンバーの素性が分かったのです。
「ナイト君は知らないみたいですね。あなたたちが裏でどんな余計なことをしているか」
高人は捕らわれの身であるはずなのに、冷静で落ち着いていました。
役者も人生切り売りしてるんだよ!
「こっちは体ひとつ大勢の目の前に晒して生きてるんです。裏でこそこそと仕組んだ程度のことがまかり通るほど、表の舞台は甘くないんですよ。安く見ないでもらえますか、俺のこともナイト君のことも」
「おれたちは坊の未来のためにッ」
「ナイト君のために?努力できるチャンスの邪魔をして?ナイト君は先の見えない道を進む覚悟がある。そうそう腹をくくれることじゃない。裏の世界にだって覚悟はあるんでしょう?」
「一緒にすんな!極道は命はってんだ!」
「役者もこれまでとこれからの人生切り売りしてるんだよ!」
高人の魂の叫びが響き渡ります。
「絶対に俺を舞台に立たせてください。あんたたちの坊ちゃんが、どんな世界に飛び込もうとしているのか、見せてあげますよ。西條高人が」
高人の勢いと覚悟に気圧された牛頭原組の下っ端たちは「チュン太が来るまでは」と、うっかり余計な口を滑らせてしまいました。
突然出てきたチュン太の名前に驚く高人。
「あんたを餌に、抱かれたい男1位さんには坊の男になってもらう」
媚薬を飲んで耐えるチュン太
いっぽうチュン太は指定された場所へ向かい、フーミンの元へとたどり着きます。
「38歳A型、2/2生まれ。父は蒸発、母はアルコール中毒で死亡。街をふらついているところで、今服役中のナイト君父に拾われ現在は幹部。同業者からの異名は掃除屋。かっこいいですね」
「坊もめんどうな奴に惚れたもんだ」
調べ上げたフーミン情報をにこやかに語るチュン太に、フーミンは不気味な笑顔を見せました。
ここ数日、フーミンが部下を使って周辺を嗅ぎまわっても、まったく隙を見せなかったチュン太。
「役者なんかやってんじゃねえよ」
「人より神経質なんです」
しれっと言うチュン太に「はじめからあっち(高人)を先に狩っときゃ手間が省けた」とフーミン。
「高人さんはどこにいる」
「悪いが坊のものになってくれないか?」
「高人さんはどこだ?」
にらみ合いが続き、あきらめたフーミンは、チュン太にひとつ提案を持ち掛けました。
提案とは、いわゆる「媚薬」を飲み、強制的に猿になってナイト君の相手をするというものです。
フーミンは、捕らえた高人ともパソコンを繋いで、チュン太を挑発します。高人は画面の向こうから「絶対飲むな!」と必死に叫ぶのですが…。
「効かなかったら?」
「無理だ」
「効かなかった場合を聞いてる」
「そこまでねじ伏せるもんがあるなら好きにしろ。てめえの勝ちだ」
1錠でいい、と言うフーミンを無視して2錠飲み込んだチュン太。
フーミンはあきれつつ、薬が効き始めたらナイト君のところへ連れていくと告げます。
俺を獣にするのは、この世でたった1人だけ
「どうだ?そろそろキただろう」
「…努力したいと思えるのは幸せだ。努力して努力して近づいて、我慢して我慢して、どす黒い想いをねじ伏せてる。あの人を前に自分を抑えることに比べたらこんなもの」
「てめえ効いてないのか?」
手袋をしながら、据わった目でゆらりと不気味に立ち上がるチュン太。さすがにフーミンも驚きます。
「やっぱり俺を獣にするのは、この世でたった1人だけみたいだ」
いっぽう高人は、この場をどうやり過ごせばいいのかを考えていました。チュン太が巻き込まれたとなると、話は少し変わってきます。
案の定、電気がふっと消えた瞬間、高人は「あんたたち逃げろ!いいから早く!あいつを犯罪者にしたくな…」
言っている間にもどんどん近づいてくる不気味な足音。
するとフーミン部下に電話がかかってきました。このタイミングで、まさかのナイト君からです。どういうわけか撤収が指示され、一目散に逃げる牛頭原組の下っ端たち。
高人はあまりの急展開にぽかんとするも、チュン太の姿を見て一瞬安堵し、自分の無事を知らせました。
「俺は全然なんともないぞ!お前は無事だったか!?」
ところがどう見てもチュン太の様子がおかしいのです。目が完全に据わった状態で、高人を舐めまわすように見下ろしました。
(ああ、月が渇いている)
感想まとめ
高人が、ただ捕らえられた姫のようにならず、人生をかけた俳優という職業への覚悟を見せたところが痺れました!
しかもナイト君の覚悟までしっかりと言葉にして、牛頭原組の下っ端たちにキッパリ告げました。
さすが子役時代から芸能界のトップをひた走ってきただけあります。
役者たちはみんな身ひとつで、顔の見えない不特定多数に素顔を晒しながら、時に心無い誹謗中傷を浴びせられたり、時に理不尽で窮屈な思いをしながら、それでも表現者として懸命に表舞台に立っているんですよね。
高人はその人生のすべてをかけて、全身全霊で芝居をしているのです。舐めてもらっちゃ困ります。
拉致られた恐怖心や、何をされるか分からない不安も強かったでしょうに、駆けつけてきたチュン太を止めるまでの余裕すらも持ち合わせていました。
こういう時のチュン太のガチギレ具合をよーく知っている高人だから、むしろフーミンの部下達の身を案じるレベルwです。
ところがチュン太のガチギレは、高人が思っている方向には発揮されなさそうです。媚薬を飲んで抑えていた欲が大爆発必至。
高人さん逃げてー!!ww
イヤ、でもちょっと待って??2人舞台は明後日だから、明日1日は大丈夫ですよね?今から1日中高人がチュン太のお相手をしてもギリいけるのでは?
渇いた月には潤いが必要です。いけるのか!?いけないのか!?それが問題だ。
1錠でいいところを2錠を自ら飲んで耐えたチュン太から、無事に逃げられるか高人さん。次号、いろいろと乞うご期待!
っていうかフーミンはボッコボコにされた感じですかね?
せっかく高人がフーミン部下たちは無事逃がした(?)のに、ここに来るまでにすでにチュン太が犯罪者になっていませんようにw
まあおそらく壁を殴ったくらいだと思いますが。
次回は3/5発売のマガジンビーボーイ4月号です。
それではまた次回の感想でお会いしましょう。
追記)36話の感想を書きました。
抱かれたい男1位に脅されています8巻36話 ネタバレ感想
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