囀る鳥は羽ばたかない44話の感想です。コミックス8巻の感想になるためネタバレにお気をつけください。

天羽さんの暗躍(?)により綱川のところで世話になることになった百目鬼は順当に出世していきます。そして4年後、ついに矢代と再会しました。

流れで綱川邸に1泊することになった矢代と、風呂のドア越しに会話する百目鬼。もう矢代の命令は聞かないし、挑発したりもしますが…。前回の復習はこちら。

囀る鳥は羽ばたかない7巻43話 ネタバレ感想

それでは以下、ヨネダコウ先生の「囀る鳥は羽ばたかない」44話の感想です。(※ネタバレ注意です)

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囀る鳥は羽ばたかない44話 感想 ネタバレあり


やれと言ったのにどうして抵抗するんですか?


「変わらないなら俺ともできますか。矢代さん」

もうカシラとは呼ばない百目鬼は、全裸の矢代に対面して臆さず向き合い挑発しました。

「なんだそのいけ好かない理屈は。どこ目線だよ」

「昔部下とはしないと言いましたよね」

「あー言った言った。俺にとっての唯一の秩序だった。お前が壊しておいてそこに乗っかるのか?ずいぶん都合がいいな」

動じない矢代は、百目鬼の挑発も本気に捉えてはいません。むしろ挑発し返すかのように、微動だにしない百目鬼を見上がました。

「変わったな。お前変わらねえのは身体くらいか。やれるもんならやれよ、今ここで。どうせでき…」

百目鬼には何もできるはずがないと高をくくっていた矢代ですが、突如百目鬼は動きます。

矢代の腕と髪を掴んで強引に引き寄せた百目鬼は、とても冷静でした。

「あなたは少し痩せたくらいで変わりませんね。本当に40ですか?」

腰まで掴まれ、ビクリと反応する矢代。

「やれと言ったのにどうして抵抗するんですか?」

じっと見つめ合う2人。百目鬼はゆっくりと少しずつ距離をつめていき、あと1センチで唇が重なりそうになったところで、邪魔が入りました。

「神谷。んなとこ突っ立って何やってる」

後を頼まれて盛大に勘違いする神谷w


浴室前に立っていた神谷に声をかける組員。「客の風呂待ちですよ」と返した神谷ですが、当然そのやりとりは、浴室内にいる百目鬼と矢代にも筒抜けです。

人がいることに気づき、ふっと息をついた百目鬼はキスもしないまま矢代から離れ、そっとバスタオルをかけました。

そのまま浴室を出て神谷に声をかける百目鬼。

「神谷さん、あとお願いします」

「え?おい…あとって…」

「部屋の案内です」

「あ、そっちか」

一瞬矢代のお相手を頼まれたのかとひきつった顔をする神谷が笑えますw

(よく普通にしてられるな。こんなこと俺に知られて…)

神谷は、矢代に迫っていたことを知られても平然としている百目鬼に内心感心していました。

恨んでんだろ、俺のこと。


「神谷くんだっけ?タバコある?切れちゃってさ」

百目鬼だけでなく矢代もまったく気にする素振りもありません。自分の前でも全裸でいる矢代に、怖いもの知らずの神谷は質問しました。

「あんたゲイなんすか?」

「そうだとしてもそれが何か?」

「あいつもゲイなのか?」

「だからもしそうだとしたらそれが何?」

「大問題だろ!男しかいねえ極道で惚れた腫れたってよ」

いつだって男同士で好きだ嫌いだやっているのがヤクザです。矢代にそう言われてみれば確かにそうだと納得する神谷は素直なのかなんなのか。

とはいえ「性行為は普通しない!」と神谷に中指を立てられた矢代は、百目鬼とのやりとりをどこから聞いていたのか尋ねました。

ほぼ全部聞いていた神谷は「あんな態度とられてよく平気だな」と、元上司に迫ってきた百目鬼のことをチクリ。

「恨んでんだろ、俺のこと。嫌がらせだ」

「嫌がらせするタイプか?」

「変わったんだろ。なんたってあいつの身体に穴開けてまでして捨てたからな」

神谷はここで、百目鬼の脚の傷は矢代によるものだと知ったのでした。

素直な神谷をからかって遊ぶ矢代


百目鬼が女性にモテてもなびかない訳がやっとわかった神谷。夜の女は本能で生きているから、強い男が好きなのです。生存本能が働くのでしょう。

百目鬼がゲイだと思い込みかけた神谷に、矢代はやんわりと、百目鬼は違うと否定しました。

「あるだろ?特殊な状況下で一時的にそうなるってやつ。あいつはそっちのケはないから安心しろよ」

「アイツの方は?」

百目鬼のゲイ疑惑は否定したものの、自分自身のことは否定せず、さらにはニヤニヤとこちらを見る矢代に、神谷はぞわぞわと背筋が冷たくなってしまうのでしたw

なんか冷や冷やするんだよな。


神谷をからかって遊んだ矢代は、部屋まで案内してもらってから、やっと神谷を開放します。ダッシュで逃げていく神谷w

「なかなか可愛いやつだったからつい」

「冗談が冗談じゃなくなるパターン何回かありましたよね?」

さすがは七原、矢代のことはよくわかっています。でも「あのタイプは絶対ねーよ」と矢代は布団になだれ込みました。

「ああいうのをお目付け役に。見る目あるなあ」

「誰がです?」

「あの綱川って男。百目鬼を買ってるくせに疑ってもいる。ヤクザらしく豪胆だが用心深い。やるときは躊躇も容赦もなさそうだ」

(なんか冷や冷やするんだよな。綱川とこの人を見てると)

七原は横になった矢代の背中を見つつ、風呂に向かいました。

七原が去った後、当然のように自分で自分を慰める矢代。さきほどの強引な百目鬼のことを思い出しながら、ひとりで済ませ、しみじみと4年の月日を感じるのでした。

4年前とはずいぶん変わった百目鬼。矢代の目にはどう映ったのでしょう。

謝ることは何もありません。


明けて翌日。事務所に泊まった百目鬼に、神谷は疑惑の目を向け、遠慮なく踏み込みます。

「あの後、なんもなかったんだろうな」

「神谷さんは図太い人ですね」

「はあ!?悪口か」

「いえ褒めてます」

図太い百目鬼に図太いと褒められた(?)神谷は、「なにもなかった」と言う百目鬼に「今後もその調子で頼むわ。やりにくくなるからな」と釘をさします。

2人で矢代と七原の部屋に迎えにいくと、案の定また七原と神谷が口喧嘩です。静かな百目鬼と矢代は、昨日あんなことがあったとは思えない冷静さです。

「すみません」

神谷のことを謝る百目鬼に、矢代は「ひねくれて一周回って素直な奴じゃねえの」と神谷を高評価(?)しました。

「てっきり昨日こと謝ってんのかと思った」

「謝ることは何もありません」

そっぽを向いて目も合わせない百目鬼に、矢代はそれ以上何も言えませんでした。

囀る鳥は羽ばたかない44話 感想まとめ


いいぞ百目鬼ー!ちょっと強引でも、矢代を挑発してぶつかってみるその姿勢、痺れます。

4年かけて変わって成長して、今はもう部下ではなく、ヤクザとして昔よりは対等な立場で向き合っていく感じがわくわくしますね。

百目鬼は何もしないだろうと、挑発を挑発と受け取らなかった矢代は、まだまだ百目鬼の変化についていけないようです。

昔の百目鬼なら、強引なことはしない、いやできませんでした。髪を掴むことも、強引に腰を抱くことも。ただただ優しく抱くだけでした。

アップデートされた百目鬼に、矢代がちょっぴり困惑している感じも新鮮でいいものです。謝ることは何もない、と言い切った強気な百目鬼にも拍手を送りたいです。

そして神谷がホントいいスパイスになっていて、ノンケオブノンケって感じの反応が素直で笑えました。

百目鬼がゲイなら自分が狙われるかもしれないと超安直に考える思考回路とか、まんま健全な女好きノンケって感じです。

矢代に流し目でからかわれて、真に受けてビビッてダッシュで逃げるとか漫画のようです。あ、漫画だわ。

重たくなりがちな極道の世界観に、神谷みたいなこざかしいけど鼻が利き、悪だくみはできないけど善人にもなれないノンケ男がいるだけで、ちょっとホッとします。

こういうノンケオブノンケは間違いが起きそうにないという謎の安心感。とても貴重なキャラ設定です。

神谷が遠慮なくズバズバと百目鬼や矢代にモノを言う軽快な姿勢も、風通しがいい感じで小気味よく、目障りにならない程度なのも気持ちがいいです。

矢代も言っていますが、綱川が百目鬼のことを探らせるために、本当にうまい人員を配置したなと感心しきりです。

風呂場で強引に矢代を引き寄せた百目鬼は、矢代の抵抗にはびくりともしませんでした。あのまま邪魔が入らなければキスしてどうなっていたでしょうね。

前半のお風呂のシーン、読んでいて久しぶりに良い意味でドキドキしてしまいました。ずーっとラブシーンもなかったので、貴重な甘いシーンです。

百目鬼としては、少し試すような感じもあったのかな。もう上司ではなくなった矢代がどんな反応を示すのか、知りたかったのかもしれません。

あるいは変わった自分を態度で示したかったのかもしれません。

それにしても今回の優勝コマは、立ち聞きしちゃってた神谷が百目鬼に後を頼まれたときの顔ですねw

ヨネダコウ先生、左手で描きました?くらいに神谷の表情が歪んでて、このコマのためだけにイァハーツを買うのもアリなんじゃないかと…w

もうひとつの優勝コマは、百目鬼にバスタオルをかけられたときの矢代の表情です。

キス未遂がちょっぴり残念そう(願望)にも見えるし、百目鬼の昔と変わらぬ優しさに触れて安堵しているようにも見えるし、百目鬼が離れてホッとしているようにも見えます。

く~~この時なに考えてたの!?矢代の心の声が聞きたい今日この頃です。

矢代は百目鬼が自分を恨んでいる、とか言ってますが、本心からそう思っているわけではないんじゃないかな。自分にそう言い聞かせているだけ、ような感じがしますが果たして。

もし本心からそう思ってるなら、なんでだよちげーよ!って私が百目鬼の代わりに言ってあげたいです。

七原の冷や冷やも気になりつつ、次回は2021/5/31発売のイァハーツ7月号です。

それではまた「囀る鳥は羽ばたかない」45話の感想でお会いしましょう。

ヨネダコウ先生のコミックス




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