真冬と一緒にデビューしたい立夏は、悩んで秋彦&春樹のところへ相談に行きます。何を考えているか分からない真冬にどうアプローチをするべきか考える立夏。
秋彦は、舞台上から音楽で真冬をひっぱるしかないと立夏にはっぱをかけました。いっぽう柊は覚悟を決めたようで、玄純の家に乗り込みます。前回の復習はこちら。
ギヴン7巻柊mix10話 ネタバレ感想
それでは以下キヅナツキ先生の「ギヴン」柊mix11話のネタバレ感想です。
ギヴン7巻 電子書籍
ギヴン7巻柊mix11話 感想 ネタバレあり
1枚しかない金色の折り紙
「みんな1枚ずつ折り紙をとってね」
保育士さんの声が響き渡る教室。保育園の時から、ちび柊とちびシズちゃんは同じクラスでした。
元気で押しの強い子どもがいつも取り合いをしていたのが金色の折り紙。みんなに人気の金色の折り紙は1枚しかないため、男の子にとってはとてもレアなアイテムだったのです。
「玄純くん、また同じ色じゃない。他のみんなみたいに金色ほしくないの?」
「…1枚あればいい」
先生に声をかけられても、大人しかったちびシズちゃんは、いつも暗いカラーの折り紙で我慢していました。
「お前金色もらったことねーの!?」
それを見ていたちび柊は、ゲットした金色の折り紙をチラチラ見ながら迷って、悩みながらもちびシズちゃんに譲ります。
「しかたない。俺の金色と交換してあげる」
驚いて嬉しそうに笑うちびシズちゃん。
俺がシズを好きなんだ!
現代に戻り、夜這いにやってきて自分の上に乗っかる柊を見上げたシズちゃんは、いぶかしげに眉をひそめます。
「お前、こういうことする意味わかってんのか」
「見りゃわかんだろ」
覚悟を決めているような柊はシズちゃんの目を見据えます。
クラスで1人しかもらえない金色の折り紙を譲ってあげたあの時、柊は、はじめてシズちゃんが笑った顔を見ました。
今でもシズちゃんはめったに笑いません。
柊はシズちゃんが笑顔を見せたあの時を境に、自分からシズちゃんの手を掴んで、あっちこっち連れまわすようになったのでした。
(俺しかいないって目を占領したくて。いろいろと穴だらけのシズが懐くのが嬉しくて。俺の方が最初からずっと)
「俺がシズを好きなんだ」
はっきりと言葉にする柊の瞳は真剣でした。
欲しいって言えよ。あげるから
告白したらすっきりしたのか、柊はシズちゃんにのっかった状態で両手を大きく広げます。怪訝そうな顔をしながら身体を起こしたシズちゃんを、柊は思いきり抱きしめました。
(最初からずっと、金色の折り紙ひとつで俺を神様にしてくれる)
抱きついてもまだ抱きしめ帰してくれないシズちゃんに、そっと顔を寄せて、触れるだけのキスをする柊。
(この男のものになりたい)
柊はシズちゃんに欲しがられる優越感を感じていました。それと同時に、愛しいシズちゃんの心の空洞を埋めてやりたいとも。
「欲しいって言えよ。あげるから」
後半は小さな声になってしまいますが、柊は一生懸命シズちゃんに気持ちを告げるのでした。
そんなとこにも手ぇ入れるけど、平気なんだよな
「お前、分かってんの?」
何度も柊が自分のしている行動の意味を理解しているのか確認するシズちゃんに、痺れを切らせた柊は大きな声を出しました。
「分かってないのはシズだ!そうやってかっこつけて欲しがるのやめるな!突き放すようなこと言うな!」
「いや絶対わかってない」
シズちゃんも真剣な強いまなざしで柊を見つめ返します。
「砂漠を歩いてる人間に、俺の水ちょっとなら舐めていいよっていう意味、分かってんのか」
「…べつに…舐めていいよ。…ぜんぶ」
だんだん小さな声になっていく柊。たまらなくなったシズちゃんは、あっという間に柊を押し倒して形勢逆転しました。
「何されるか本当に分かってる?お前ぜったいびーびー泣くぞ」
「泣かない。え!あ!?そんなとこ」
「そんなとこにも手ぇ入れるけど、平気なんだよな」
泣かない、と言ったそばからびびって涙目になっている柊ですが、シズちゃんは容赦なく下着に手を突っ込んでまさぐります。
びびりまくって声が出る柊に「やめる?」とシズちゃん。
「るっせえ!やめない!いちいち確認すんなバカ!」
泣く柊と対照的に笑うシズちゃん
「何笑ってんだよ!?」
ふと見たシズちゃんは不敵に笑っていました。こんな状況なのに白い歯を見せて笑顔のシズちゃんに、柊はさらに混乱して焦ってしまいます。
「えっ何いやだいやだ!こわい!待っ…」
もう待たないシズちゃんは強引にコトを推し進めます。初めての感覚に柊が半べそで焦りまくってパニックになりかけても、やめてはくれないのでした。
柊はびっしゃびしゃに泣いているのに、シズちゃんは超絶笑顔です。
(まじ?こいつ情緒どうなってんの??)
泣きながらシズちゃんに抱かれる柊は、ぼんやりとあの折り紙の時のことを思い出していました。
(あの時と同じ笑い方…)
ギヴン柊mix11話感想まとめ
とうとう柊の本気を受けて立ったシズちゃんの本気が垣間見れましたね!
乗っかった時は威勢がよかった柊も、途中からは案の定シズちゃんにびーびー泣かされていました。涙目でジタバタ焦りまくる柊がかわいすぎます。
シズちゃんからしてみれば昔から、1枚だけしかない金色の折り紙のように、柊のことだけが大切で柊さえいれば他はどうでもよかったのでしょう。1枚あればいい、と言ってしまえるほどに。
柊主体で振り回されることすら、シズちゃんにとっては喜びでしかなかったはずです。ひとつしかない貴重な戦利品の折り紙を譲ってくれたあの日からずっと。
シズちゃんの笑顔からは、やっと柊が手に入った歓喜と10年分の狂気を感じてゾクゾクしてしまいました。
シズちゃんは、昔からずっとこの時を待っていたんですよね。柊のほうから懐に飛び込んできてくれるのを。由紀への感情を誤解しながらも、心のどこかで期待しながらずっと。
キャラクター内で一番謎だったシズちゃんが、急に生々しく息をし始めた感じがします。そういう意味でも柊mixが読めて嬉しいです。
にしてもシズちゃん、じゃじゃ馬姫を静かに見守る苦労性のナイト役かと思わせて、実は一番の狂気を内に秘めた策士だったりするのか!?
飛んで火にいる夏の虫な柊を、こうなるように仕向けて待ち構えていたようにも見えます。ていうかここまで待ったぶん、誰よりも執着心やばそう。
シズちゃんは、柊が強がっているのもお見通しだったでしょうし、やめるか聞いてるわりにはノールックで器用に柊の靴下をするする片手で脱がせてるし(ここ妙に刺さりましたw)、ひっくり返した瞬間やる気満々になっていましたよね。ニッコニコな笑顔で。
シズちゃんの10年分の渇いた心の砂漠は、もうこれからじっくり柊に埋めてもらうしかないようです。
柊も「全部舐めていい」とか言っちゃってますし。後半微妙に照れて目をそらしつつ小さい声になってるところがかわいくて悶絶ですけど。
あともうひとつニヤニヤしてしまったのが、柊のキスがガッツリいくのかと思いきや、触れるだけの控えめすぎるキスだったことでしょうか。
慣れてないからちゃんとしたキスができなかった!?w乗っかって告って抱きついて積極的になったんだから、ぶちゅーっとやってもいいはずなのにww
キャンキャンと強気に吠えるわりには奥手な柊がかわいくて、こりゃメジャーデビュー後もモテまくってシズちゃんは大変だろうなといらぬ心配をしてしまいました。
コミックス7巻は2021/12/1発売です。新作アニメDVD付きの限定版も出るそうですよ。さらにドラマ化も決定で、こちらは配信サイトFODで2021/7/17(土)0時から配信されます。
次回は7/30発売のシェリプラス2021年9月号です。
それではまた「ギヴン」柊mix12話の感想でお会いしましょう。
追記)12話の感想を書きました。
ギヴン7巻柊mix12話 ネタバレ感想 キヅナツキ
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