外では会わないという決まりを守り順調交際2年の源介と惣五郎。源介の兄蔦丸さんは、そんな2人を見てはやきもきとしていました。
いっぽう菊右衛門さんから、稽古ついでに自宅で源介のお泊まりの許可が出た惣五郎はウキウキしています。前回の復習はこちら。
花恋つらね8巻47話 ネタバレ感想
それでは以下「花恋つらね」48話のネタバレ感想です。
花恋つらね8巻 電子書籍
花恋つらね48話 感想 ネタバレあり
寿一郎さんと菊右衛門さんの共演舞台DVD
源介が実家でくつろいでいると、惣五郎から、明日の舞台後に家で稽古を合わせたいから泊まりに来てと連絡が来ます。源介はたまに実家に帰ってきて、食事をしているようですね。
実家だから当然蔦丸さんもいます。兄の部屋に行った源介は、蔦丸さんが号泣しているのをみてぎょっとしました。
蔦丸さんは菊右衛門さんと寿一郎さんの舞台のDVDを鑑賞中。画面に映っている祖父を見て、源介は自分にそっくりだと感じていました。
そして当然隣にいるのは惣五郎、にそっくりな菊右衛門さんです。いや、DNA的には孫たちが祖父たちにそっくりなのです。
「2人が共演してた時の映像ってうちにあったの!?よく見つけたな」
「うちはじーさんの記録はほぼ残ってるんだ」
「おれ初めて見るよ、2人が一緒の舞台」
源介は寿一郎さんと菊右衛門さんの若いころの芝居を、今始めて映像で見たのでした。
「あたしには全然わからない。なんでこんな2人が一緒に板に立つのをやめてしまったんだろ」
あまりにもお似合いな舞台上の2人を見て、蔦丸さんは理解できないとため息をつくのでした。
でも俺、あの時は裸だったしな.。
翌日の舞台の後、惣五郎の家で一緒に稽古をする2人。部屋で2人きりとはいえ、家族もいるためいちゃつくことはできません。
惣五郎は警戒して、源介がベッドに並んで座るのも却下します。
「惣五、部屋に鍵つける予定ないの?」
ちょっぴり残念そうな源介ですが、もし今鍵などつけようものなら、忠さんに心配されるし疑われてしまいます。
「だから今日はこれだけ」
今日はほっぺにチューだけでおしまいです。さりげなくごろりとベッドに寝転ぶ源介。
「こうやって並んで転がってるだけなら別にみられても大丈夫じゃない?」
「どうかな。おれらのこと蔦丸さんに疑われた時も寝てただけだったけど」
「でも俺、あの時は裸だったしな」
蔦丸さんにバッチリ見られてしまったときのことを思い出した2人です。
祖父たちが喧嘩した理由
「惣五さ、菊右衛門さんとうちのじーさんが喧嘩した理由って聞いたことある?」
当然惣五郎は聞いていません。というか、菊右衛門さんは惣五郎が寿一郎さんの話をすると嫌な顔をするから、ずっと禁句のようになっていたのです。
惣五郎のお父さんが寿一郎さんのファンだったので、寿一郎さんのDVDはいくつか見せてもらっていました。しかし祖父である菊右衛門さんとの共演映像は見たことがありません。
「おれも初めて見たんだけどさ、すげえ良いんだよ。若いのに2人とも存在感があってかっこよくて」
源介の目には祖父たちは踊りも掛け合いも息ぴったりで無駄がなく、鑑賞していて気持ちがいいものでした。
「そっか、喧嘩する前ってそんなだったんだ」
惣五郎は、菊右衛門さんが「あのじじいとは合わないんだよ」と昔から言っていたことだけは覚えています。
性格の不一致にしては、あんなに息ぴったりに踊れていることを不思議がる源介。
「それはじーちゃんたち幼馴染だから、それまでの積み重ねで」
「えっじーさんと師匠って幼馴染なのか!?」
「知らなかった?なんならばーちゃんも幼馴染。小さいときはよく一緒に遊んでたって」
喧嘩の原因は三角関係のもつれ!?
源介は、祖父たちが昔あんなにも息があっていたのに共演NGになったのは、芸のことが原因んではないのでは?と考えます。
「まさか2人で惣五郎のおばあさん取り合ってうちのじーさんが負けたとか」
三角関係のもつれを指摘する源介。惣五郎は、まさか!と半信半疑です。
もし仮にそうだとしたら、寿一郎さんが菊右衛門さんを嫌うのは分かりますが、逆は嫌う理由がないはずだからです。
全部想像だから、こじつけすぎかな?とあれこれ考えます。
「ばあちゃんに直接聞いてみる?」
「うーん。でもまじでこの説だったとして、おばあさんがほんとのことを教えてくれるかな」
「う~~ん、言わなそう」
惣五郎のおばあちゃんは、そういう人の秘密を簡単に勝手に話すのはだめだというタイプの人なのです。
「じゃあさ、もう一人幼馴染がいるからそっちに聞いてみるか」
困ったときの熊じい
2人は翌日の舞台前、熊じいすなわち雲の介おじさんを食事に誘います。
「うちのじいちゃんのことで聞きたいことがあって」
「まーちゃんのこと?」
まーちゃんとは菊右衛門さんのことですw
稽古意外のときは、惣五郎に激甘な熊じいは、あっさりと食事の誘いに応じてくれました。
実の孫にも教えてねえんだな。
「まーちゃんと寿一郎がみっちゃんを取り合って揉めたかって?」
みっちゃんとは惣五郎の祖母のことです。食事中、孫たちの疑いの目に、熊じいは思わず噴き出してしまいました。
「久々に聞かれたよ、その話」
2人が共演NGを出した当時も、三角関係のもつれ説は出てたのです。そこで幼馴染仲間の熊じいが、関係各所から問い詰められていたのです。
なにしろ当時の源惣コンビ人気は飛ぶ鳥を落とす勢いだったのです。売り出し中のそんな2人だったのに、あまりにも急に共演NGになったので、みんなが大混乱したのでした。
しかも共演んNGの理由も、漠然としていて納得できないから、よけいに大騒ぎになったのでした。
熊じいは本人たちにも三角関係のもつれだと言われてると伝えましたが、菊右衛門さんも寿一郎さんも苦笑いするばかり。
昔から、寿一郎さんはみっちゃんのことを妹だと公言していたし、みっちゃんは子供のころから菊右衛門さん一筋だったからです。
初めて聞く祖父たちの話に驚く惣五郎&源介。
「じゃあその疑惑が違ったんなら、あの2人が喧嘩した理由って結局何だったんですか?」
「…実の孫にも教えてねえんだな」
源介の言葉に、熊じいは間をおいてため息をつきました。
あれ以上に最高のコンビを見たことがねえよ。
「おれも結局本当のところは知らねえんだよ。いくら聞いてもごまかされた」
熊じいが何度問い詰めても、菊右衛門さんは静かに笑顔を見せるだけで、寿一郎さんは言いたくないの一点張りでした。
挙句の果てには「やっぱり三角関係でもめたってことにしとくか」などと言い出したそうです。
「でもあの芸を、あのコンビの空気を捨てるほどの決断だ。よほどの理由があったんだろうよ」
「そんなにすごかったんですか?じーさんたちは」
「おれはあれ以上に最高のコンビを見たことがねえよ」
熊じいは少し寂し気に懐かし気に言うのでした。
花恋つらね48話 感想まとめ
ここへきて源介と惣五郎の孫2人が、祖父たちの秘密を探り始めました。
若いころの2人の舞台映像を見たことがないというのも、今では貴重映像となって、あまり出回っていないレアものになっているということですよね。
言ってみれば歌舞伎界の伝説の2人、みたいな扱いなのかもしれません。人気沸騰中に突然の喧嘩別れですから、当時はかなり騒ぎになったはずです。
源介が、惣五郎の祖母みっちゃんをめぐる三角関係を疑ったときは、絶対にこう来るんじゃないかなと思ってしまいました。普通ならそう思っちゃいますよねえ。
こわもてな熊じいが、惣五郎には激甘で、あっさりと食事の約束を取り付けられたのはちょっと笑ってしまいましたw菊右衛門さんの孫だからですよね。
惣五郎もそれを理解していて、源介からではなく惣五郎から熊じいに食事の誘いをかけました。
熊じいは本当のところを本人たちからは聞いていなくても、実はうっすら気づいているんだろうなと思います。
幼馴染としてずっとそばにいたわけだし、なんとなーくわかっていても知らないふりをしてくれているんじゃないかな。
大好きな幼なじみ2人の覚悟の決断を、混乱しながらも受け入れてくれたんじゃないでしょうか。
そして源介も、そんな熊じいの言葉や雰囲気に、何かを感じとったようです。
次回は10/14発売のディアプラス11月号です。
それではまた「花恋つらね」49話の感想でお会いしましょう。
追記)49話の感想を書きました。
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