蕪木との同居に浮かれている尾上。しかしは蕪木は直前になって腰が引けたのか、同居に対する消極的な態度を見せます。
家族になるのは恐くないと伝えるために、尾上は実家へ蕪木を連れていくことにしました。するとなぜか尾上母が2人の関係に気づいて…。前回の復習はこちら。
飴色パラドックス6巻21話 ネタバレ感想
それでは以下、夏目イサク先生の「飴色パラドックス」22話ネタバレ感想です。
飴色パラドックス6巻 夏目イサク
飴色パラドックス22話感想 ネタバレあり
ズバリと関係を指摘する尾上母
一緒に暮らすことになれば、ほぼ家族になるということ。そうなると、これまでのように2人だけで完結していた今までとは違ってきます。
これからはこういう機会が増えていくのなら、尾上の家族に会ってどういう人達なのかを知っておくのはいい機会だと蕪木は考えていました。
しかし実際に尾上の実家では、母親にズバリと関係を指摘され2人して驚いてしまいます。
「あなたたちがお付き合いしてるってことでしょ」
「なんで知ってんの!?」
「あっやっぱりそうなのね」
尾上母はカマをかけたのではなく、なんとなくそうじゃないかと思っていました。
今まで尾上家で恋愛系の話題が出ても尾上は「そういう感じの相手はいる」というふうにふわっと話していました。だから尾上母は彼女がいるとずっと思っていたのです。
でも、ずっと尾上は「相手はいる」「でも彼女はいない」と主張してきたので、尾上母は「つまり相手は男?」と前々からうすうす感づいていたのでした。
そして今回、連れてきたのは蕪木。母親としてはピンときて合点がいったのです。
お付き合いさせてもらってます。
しかも尾上に蕪木の好き嫌いを聞いたら、尾上がそれはそれは嬉しそうに話していたこともあって、母の疑惑は確信に変わっていったのでした。
「あの、すみません。俺今回本当にただの同僚として片づけを手伝いに来たつもりだったんで…」
「あらそうなの!?」
「そうだよ。おれはただ蕪木に家族を見せたかっただけだし」
「見せる?それは紹介とは違うの?」
結果的に紹介するような形になってしまい、尾上母はじっと蕪木を見つめます。
「蕪木君がお相手っていうのは間違ってはないのよね?」
「はい。お付き合いさせてもらってます」
尾上母の真剣な瞳に気おされるように、しかし蕪木ははっきりとした口調で認めました。
これからも息子と仲良くしてやってください。
「よかった!ちゃんと言ってくれる人で安心したわ」
少々先走ったことを謝る尾上母。でも蕪木がキッパリと認めたことでほっとして笑顔満載です。
「おかげですっきりしたわ。これからも息子と仲良くしてやってください」
「えっはいもちろん…」
急展開に驚く蕪木と尾上。ちなみに尾上父はまだ何も知りません。確信がないので何も話していないと言うお母さん。
「お父さんには時間があるときに話してあげて」とは言うお母さんですが、尾上父は、息子が元気で幸せなら何もいわないというタイプのようです。
「お前んち、どうなってんだ?息子が男と付き合っててこんな簡単に話が終わるか?」
あっさりと去っていった尾上母に、蕪木は驚きを隠せませんでした。
俺の想像した嫌ないつかは来なそうだな。
お風呂から上がって横に並んで布団で寝る2人。蕪木は尾上母のドライな態度がずっとひっかかっていました
「普通もっと、拒否反応ねえか?息子が男とって」
蕪木は、もし親にバレたら絶対に揉めると思っていました。
「俺は化け物でも見るような目で見られて、お前は親に怒鳴られて、別れないと縁を切るとか言われて…」
「なにその嫌な想像」
「もし今日ここに来ないでそのまま同居してたら、いつかそういう問題が起こるだろって。そうなるくらいなら同居なんて別にしなくていいし、揉め事の種になりたくなかったしな」
「もしかしてお前それで同居のお試し期間作ろうって言い出したの?家族システムにビビッてたんじゃないの?」
「なんだそれ」
蕪木としてはそれも少しはありましたが、やはりせっかく親と良好な関係を築けている尾上が親と泥沼になって揉めるのを避けさせてやりたいと思っていたのです。
「じゃあ来てみてどうだった?」
「なんかお前の家って、お前の家だった。俺の想像した嫌ないつかは来なそうだな」
「じゃあお試し期間はいらないな?」
「ああ、そうだな」
「よかった!」
暗闇のなかでも嬉しそうに笑顔を見せる尾上。蕪木はぐっときてしまい、尾上を物理的に離しました。ここは実家で1階には尾上の両親が眠っているのです。
(蕪木は俺が家族と揉めないか心配してくれてたのか。すげえ優しくない!?)
同居お試しの提案は、蕪木が自分のためを思っての優しさだったと知った尾上は、嬉しさのあまりひとり布団の中でジタバタするのでした。
尾上さんめっちゃ愛されてるじゃないですか!
翌日、尾上と蕪木は、何事もなかったようにふるまう尾上母と父に見送られて仕事に戻ります。すると笠井が心配して尾上に声をかけてきました。
事の顛末を話した尾上に、笠井は「すごいっすね」と感心します。
「揉め事を避けたかったのって結局、尾上さんとの関係を切られたくないからですよね」
さらに、蕪木の優しさだけでなく、その裏に隠れた本音を察する笠井。
「それって蕪木さんの最優先が同居より何より尾上さんと別れないってことなんだなって。尾上さんめっちゃ愛されてるじゃないですか!」
尾上は笠井の言葉に真っ赤になってしまいます。そうなるのか、と今ようやく気付いたようです。
しかしタイミングよくそこへやってきた蕪木は、真っ赤になっている尾上と笠井のツーショットに「これはどういう状況?」と無言にw
真っ赤な顔のまま「やばい事実を知ってしまった」とつぶやく尾上は、蕪木に不意打ちでキスをしました。会社ですが気にしません。
引っ越しまであと2週間。無事に同居は始まりそうです。
飴色パラドックス22話 感想まとめ
尾上母の答え合わせすごーい!ロジカルに考えて、もしかして?という仮説から大正解を導きました。
少ないヒントから答えを見つける能力に長けた、知的なお母さまですよね。
息子の相手が男であることには、まったく拒絶や過剰反応がなくて、とても自然に受け止めていました。これもすごいことです。
多様性っていうものを、ごくごく自然に捉えていて特別視しない。息子に親の何かを押し付けたりしないのは、理想的なあり方なんじゃないかな。
尾上家はもうしっかりと、親離れ+子離れができているんだろうなと感じました。
尾上父の考え方も素敵ですよね。「息子が元気で幸せならそれいい」そんなふうに思っているご両親だからこそ、尾上がまっすぐに育ったのだろうなと思います。
蕪木が同居お試し期間を言い出した時は今さら!?と思いましたが、実際は尾上のことをどれだけ大事に想っていて、手放したくないと思っているのかが分かって大興奮です。
尾上家訪問は大正解で、より絆が深まったようで、次からはラブラブ同居生活編に突入するのかな。楽しみです。
次回は予告にお名前がないのでお休みです。12/1に「飴色パラドックス」6巻が発売になるので、きっと単行本作業のためのお休みですね。
次は5/30発売のシェリプラス2022年7月号です。
それではまた「飴色パラドックス」23話の感想でお会いしましょう。
飴色パラドックス6巻23話 ネタバレ感想
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