次回の演目では弁天小僧という大役を任された惣五郎は、自宅の倉庫でかつての源惣コンビ、祖父たちの共演映像を見つけます。
はっきりとは分からないまでも、惣五郎は菊右衛門さんが本当はコンビを解消したことを後悔しているように感じるのでした。前回の復習はこちら。
花恋つらね8巻51話 ネタバレ感想
それでは以下「花恋つらね」52話のネタバレ感想です。
花恋つらね8巻 電子書籍
花恋つらね52話 感想 ネタバレあり
源惣コンビがSNSで人気のカップルに
蔦丸さんから源介に、SNSで流れている源介と惣五郎の噂についてさっそく小言が飛んできました。
「もうカップルに見える」「お似合い」「私の中ではもうつきあってる」
などなどSNS上では源惣コンビはカップルとしても大人気です。もちろん2人は蔦丸さんと約束した通り、人前でそれっぽいことなどしていません。
観客はあくまでもノリで言って盛り上がっているという状態です。
惣五郎も源介もこれ以上気を付けようがなく困惑気味。惣五郎が源介の家に行く回数を減らそうかと提案するも、今でも月に2.3回しか会えないにとそれは却下になるのでした。
かつて彼氏も彼女もいた蔦丸兄さん
源介と惣五郎は、久しぶりに西田と寛人と4人で花火大会を楽しむことになります。
高校時代に仲良くなった4人ですが、卒業後仕事が本格的に始まってからはそうそう簡単には会えません。
今回はちょうどみんなが休みだったため、西田の家に集合します。
源介が西田の家を出てからは惣五郎もめったに遊びに来てくれなくなり、西田は不満気です。そのため寛人にしょっちゅう連絡をとっているようです。
気の置けない友人たちと楽しいひと時を過ごす4人。惣五郎と源介の現状が厳しいことも、交際を知っている西田と寛人になら話せます。
「蔦丸さんって男同士にそこまで反対するんだな」
「おれ源介ん家行ったとき、ぐいぐい来られたからアリな人かと思ってた」
西田は飲みながら蔦丸さんについて爆弾発言を落としました。しかし源介は平然としています。
「兄貴はたぶんどっちもいける人。今でもうちに彼女も彼氏?も連れてきたことあるから」
つまりありとかなしとかそういう問題ではないのです。源介と惣五郎に関しては、家の問題になってくるのですから。
「まあ寿一郎の跡継ぎが結婚しませんってなったら大ごとになるのはおれでも想像つくわ」
寛人の目から見ても、蔦丸さんの反対は十分理解できることのようです。
ダミーの彼女でも作ってみる!?
西田はお互いにダミーの彼女を作るのはどうかと提案してみます。そんなことをしても一時しのぎで何も解決はしないし、惣五郎も源介も嫌がります。
「部外者を入れるのはおれも賛成できない」
寛人は冷静でした。協力してもらうのなら相手にも事情を説明しなければいけないし、その相手のことがどこまで信用できるかもわかりません。
もし万が一マスコミにでも話されて変な記事になって、そうなると全員ややこしいことになってしまいます。
とりあえず様子見するしかないという結論に至った4人は、マンションから見える打ち上げ花火を見ることにしました。
俺は源介だから良いって思ったんだよ。
キッチンで2人になったタイミングで寛人が源介に口を開きます。
「いずれダメになるんあったら早めに決断してやってほしいんだよな。あいつそういうの慣れたないから」
惣五郎から相談を受けていた寛人は、惣五郎が一度源介とのすれ違いで泣いて凹んでいた当時を知っているから心配していました。
「もしダメになるなら、惣五郎が本気でこれ以上はムリって言い出した時かな」
源介が歌舞伎役者を続けたいと思ったのは惣五郎がいたからで、だからこそ寿一郎よりも惣五郎を取るのだと言えるのです。
「家のために」惣五郎を振るということはありえないと、源介はきっぱりと言いました。
いっぽう、ベランダで2人になったタイミングで西田が惣五郎に問いかけます。
「源介は前から惣様一筋だからいいとして、惣様的にはしんどくないの?」
高校の時から惣五郎はモテモテでした。その気になれば彼女も選び放題です。今の不自由な交際で楽しいのかと、西田は純粋に疑問を感じていました。
「俺は源介だから良いって思ったんだよ。興味ない子と付き合っても意味ないだろ」
惣五郎の言葉を聞いてしまった源介は、思わず後ろから惣五郎をハグをしました。
菊右衛門の血が途絶える
「めっちゃ両想いじゃん。おれ惣様は源介に流されてるのかと思ってたのに」
照れる源介&惣五郎は、改めて自分たちの気持ちは簡単には揺らがないと信じるのでした。
久しぶりにオフを満喫した惣五郎が帰宅すると、忠さんが迎え入れてくれました。源介も一緒だっと聞いた忠さんはニコニコしています。
実は忠さんのまわりでも、源介と惣五郎が仲良しだという噂が出て楽屋がかなり盛り上がっているようです。
「お二人がお似合いだから付き合ってる!とか。いま世間ではBLってやつが流行ってるからだろーって。まあみんな冗談で言ってるだけなんで気にしないでください」
純粋に源惣コンビが注目されて喜んでいる忠さん。子供のころからそばにいて、いろいろとお世話をしてくれる忠さんに、惣五郎は思わず口を開きました。
「ねえ忠さん。それがもし冗談じゃあんかったらどうする?」
「ほんとに恋人だったら笑えませんよ」
まさか本当だとは夢にも思っていない忠さんは苦笑いします。
「ぼっちゃんは玉乃屋の大事な一人息子なんですから。ぼっちゃんが奥さんを迎えないと菊右衛門の血が途絶えちゃうじゃないですか。困りますよ!」
突然現実を突きつけられた惣五郎ですが、ここはうまく笑って冗談として流すのでした。しかし胸中は複雑です。
(忠さんでダメなら、誰も味方なんかしてくれないよな…)
花恋つらね52話 感想まとめ
うわ、前半すごく青春でほのぼのして心温まる雰囲気だったのに、最後にズーンときましたね。。。
小さいころから世話係の兄貴役としてそばにいてくれた忠さんにですら、正直に源介との関係を話すなんてとんでもないことのようです。
一番味方になってほしい人であっても決して明かせない関係性。今はよくてもこの先何年も…と考えると、しんどくなってしまいそう。
いきなり見せつけられた厳しい現実に、惣五郎の心が痛むのは仕方ないことかもしれません。
源介だけではなく惣五郎も、名門歌舞伎家の跡取り息子です。跡継ぎに関しては忠さんが言うように、当然女性と結婚して子供を…という雰囲気はあるものでしょう。
個人の意思とは別に家のための婚姻、という圧。これはもう名門に生まれたがゆえの宿命なのです。
どうやって乗り越えるのかなあ。これってまだ2人とも若いから、あと10年くらいは猶予があるわけですよね。
その間に源惣コンビの存在感や人気や実績を確立すれば、誰にも文句を言われないようになるのでしょうか。実際問題としてそれだけでは難しいような気もするのですが。。。
ところで前半、久しぶりに西田と寛人くんが出て来てほっこりしました。
源介と惣五郎のことをよく知っていて味方をしてくれる人だから、2人も安心してリラックスタイムを過ごせているようで、こういう気の置けない友人って大事な存在だなと思います。
西田はモデル、寛人くんは子役からの俳優として、今も芸能界で活躍している2人だからこそ、同じ芸能界にいる源介と惣五郎の気持ちもわかるわけで。
ダミー彼女の提案は新鮮っちゃ新鮮ですが、メリットよりもデメリットのほうが多くてリスクが高いですよね。寛人くんの言う通り、部外者を入れないほうが身のためなはずです。
こういうことって、知っている人が増えれば増えるほどバレる危険性が高まるのだから、これ以上2人の関係を知る人は増やさないに越したことはありません。
高校時代の親友たちが惣五郎と源介を想って気にかけてくれているのは、2人にとってとても心強くてありがたいのだろうなとジーンときました。
惣五郎だって流されているわけではなくて、源介だからこそ不自由があっても交際を続けて努力しているわけです。源介だって寿一郎よりも惣五郎を取るという覚悟ができています。
お互いに気持ちと結束の固い2人だから、まわりの大人や噂や横やりなどに惑わされず、愛を貫いてほしいなと思いました。
今は味方が少ないけど、菊右衛門さんは静観しているだけで反対はしていないのだし、そのうち強力な味方になってくれるかもしれません。
盛りだくさんな今話ですが、一番びっくり!したのが蔦丸さんは男女どっちもOKだというところです。さらりと西田が言ったので余計に驚きです。
蔦丸さん、けっこうオープンに彼氏も彼女も家に連れてきたりしていたんですね。
西田にぐいぐい来たってことは、お顔がきれいで体格の良いモデルタイプの人が好みってことなのかな?
蔦丸さん色っぽくてモテるだろうし、芸能人の彼氏彼女もいたんだろうなーと思うと妄想が広がります。
次回は3/14発売のディアプラス4月号です。
それではまた「花恋つらね」53話の感想でお会いしましょう。
追記)53話の感想を書きました。
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